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JP2000219825A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

粉体塗料組成物

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Publication number
JP2000219825A
JP2000219825A JP11024001A JP2400199A JP2000219825A JP 2000219825 A JP2000219825 A JP 2000219825A JP 11024001 A JP11024001 A JP 11024001A JP 2400199 A JP2400199 A JP 2400199A JP 2000219825 A JP2000219825 A JP 2000219825A
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JP
Japan
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powder coating
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bisphenol
coating film
weight
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JP11024001A
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Yoshisada Michiura
吉貞 道浦
Masahiko Saito
昌彦 斉藤
Takaaki Deguchi
隆亮 出口
Kazuhito Hanano
一仁 花野
Sho Masuda
祥 増田
Tetsuo Nagao
徹夫 長尾
Toshikazu Ikeda
俊和 池田
Susumu Nakai
進 中井
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Kurimoto Ltd
Dai Nippon Toryo KK
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Kurimoto Ltd
Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材−塗膜界面への水分の浸透による付着力
の低下が起きない粉体塗料組成物を提供する。 【解決手段】 ビスフェノール型エポキシ樹脂を含む粉
体塗料100重量部と、モノメチルポリシロキサンを主
骨格とするシリコン樹脂1〜200重量部を含有する粉
体塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料組成物に
関し、詳しくは、塗膜性能に優れ、しかも長期にわたり
撥水性及びバリア効果を発揮する塗膜を形成することが
できる粉体塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はその金属基材に対する付
着性、反応性の良さから主に屋内用途の塗料に使用され
てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂はその樹脂自体が持つ吸水性か
ら特に60℃以上の温水に長期にわたり浸漬された場
合、基材−塗膜界面への水分の浸透による付着力の低下
が問題となっていた。
【0004】本発明の目的は、基材−塗膜界面への水分
の浸透による付着力の低下が起きない粉体塗料組成物を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行った結果、ビスフェノール型エポキシ樹脂塗料を含む
粉体塗料に対しモノメチルポリシロキサンを主骨格とす
るシリコン樹脂を添加することにより塗膜形成時、ビス
フェノール型エポキシ塗膜の表層にシリコン樹脂がブリ
ードアウトし撥水性に富む塗膜を形成し、温水浸漬下で
の水分の浸透を防止することを見いだし、本発明を完成
した。
【0006】即ち、本発明の粉体塗料組成物は、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂を含む粉体塗料100重量部
と、モノメチルポリシロキサンを主骨格とするシリコン
樹脂1〜200重量部を含有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0008】ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール
S型等のエポキシ樹脂が挙げられる。この中でも、コス
ト面と性能のバランスからビスフェノールA、ビスフェ
ノールFが好適である。粉体塗料として使用するために
は、軟化点が30℃〜160℃であることが好ましく、
50℃〜150℃であることがより好ましく、60℃〜
150℃であることが特に好ましい。軟化点が30℃未
満であると常温で固体を維持することが難しく、粉体塗
料の用途には好ましくない。また、軟化点が160℃を
越えると溶融混練時の温度が反応温度以上となり、塗膜
性能に深刻な影響を及ぼすので好ましくない。また、相
転移温度は20℃以上であることが好ましく、30℃以
上であることがより好ましく、40℃以上であることが
特に好ましい。相転移温度が20℃未満であると常温で
保管する際、ブロッキング等の粉体性状の悪化があるた
め好ましくない。なお、これらのビスフェノール型エポ
キシ樹脂は、公知の合成方法により合成することができ
る。
【0009】ビスフェノール型エポキシ樹脂の硬化剤と
しては、ジアミノジフェニルメタン(DDM)のような
芳香族ジアミン、脂肪族アミンと脂肪族ジカルボン酸の
縮合物、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド、イミダ
ゾール等のアミン系硬化剤、無水テトラヒドロフタル
酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメ
リット酸、無水ピロメリット酸、トリメリット酸エチレ
ングリコールの縮合物のような酸無水物類、デカンジカ
ルボン酸、イソフタル酸、酸末端ポリエステル樹脂のよ
うな酸系硬化剤、3弗化硼素金属錯体等のルイス酸金属
錯体類、平均で1分子当たりフェノール性水酸基を1.
5個以上有するフェノール系硬化剤等が挙げられる。
【0010】また、本発明で用いる粉体塗料には、前記
エポキシ樹脂、硬化剤に加えて、顔料、その他の添加剤
を含むことができる。
【0011】顔料としては、通常塗料に用いられる顔料
が使用できる。例えば、着色顔料としては酸化チタン、
ベンガラ、酸化鉄、キナクリドン、カーボンブラック、
アゾ化合物、ジオキサジン、インダンスレンブルー、フ
タロシアニンの金属錯体、その他金属塩を主とするもの
が列挙できる。体質顔料としては硫酸バリウム、二酸化
シリコン、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム
ウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、ウォラストナ
イト、酸化アルミニウム、アスベスト、セラミックパウ
ダー等が列挙できる。また、ストロンチウムクロメー
ト、カルシウムやストロンチウムといった金属をドーピ
ングしたヒドロキシアパタイト等の防錆顔料も使用可能
である。
【0012】本発明で使用される添加剤としては、レベ
リング剤、ワックス、脱泡剤、難燃剤、酸化防止剤、U
Vアブソーバー等が普通に使用できる。変成剤として
は、熱可塑性樹脂、例えば石油樹脂、尿素アルデヒド樹
脂、テルペン、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0013】前記エポキシ樹脂100重量部に対し、好
ましくは硬化剤0.5〜100重量部、顔料0〜100
重量部、添加剤0.1〜20重量部を常温で混合した
後、1軸、2軸押し出し機等の粉体塗料製造に常用され
る混練機を用い、混練する。混練して形成されたペレッ
トをピンミル等の粉砕機を用いて粉砕を行い、篩い等を
用いて任意の粒度分布に調整して粉体塗料を得る。
【0014】ブリードアウトを行わせるためのシリコン
樹脂はモノメチルポリシロキサンを主骨格とするものを
用いる。シリコン樹脂の分子量は1万以上、好ましくは
11000以上、更に好ましくは12000以上であ
る。樹脂の変性としては構成単位のモノメチルシロキサ
ンをジメチル、トリメチルにしたり、またはエーテル変
性、エステル変性を行うことにより塗料混合物中から塗
膜表層への移行速度を調整することができる。
【0015】このシリコン樹脂を前記ビスフェノール型
エポキシ樹脂を含む粉体塗料100重量部に対し1〜2
00重量部、好ましくは5〜150重量部、更に好まし
くは10〜100重量部配合する。1重量部未満である
と塗膜表層への移行量が少なく、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂粉体塗料塗膜上を完全に覆ったシリコン膜を形
成できない。逆に200重量部を越えると塗膜表層への
移行は行われるがシリコンリッチとなり過ぎ、本来のエ
ポキシ樹脂塗膜としての物理性能が発揮できない。
【0016】これらの材料をミキサーで混合した後押し
出し機を用いて溶融混練を行い、得られた塗料ペレット
を粉砕機で粉砕し、分級を行い任意の粒度分布に調整し
て本発明の粉体塗料組成物を得る。
【0017】本発明の粉体塗料組成物は通常の粉体塗料
の成膜方法で塗膜を形成することが可能で、成膜反応の
際、シリコン樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂粉体
塗膜表面に移行し優れた撥水性、バリア効果に富む塗膜
を形成することができる。
【0018】
【実施例】本発明を更に詳細に説明するために実施例を
掲載する。実施例中、部は重量部を表す。
【0019】(実施例1)エポキシ当量915g/eq、軟
化点100℃のビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日
本インキ化学工業社製;エピクロン4050)60部に
2−フェニルイミダゾリンを2.5部、添加剤としてア
クリルエステルオリゴマー(BYK社製;BYK360
P)1.0部、酸化チタン36.5部を添加し、更にモ
ノメチルポリシロキサンを主骨格とするシリコン樹脂
(Wacker社製;Silres610 分子量12,000)1
00部を添加して粉体塗料組成物Aを作成した。
【0020】(実施例2)エポキシ当量800g/eq、軟
化点85℃のビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化
成社製;エポトートYDF−803)40部にフェノー
ル性水酸基当量400g/eqのビスフェノールF型末端フ
ェノール化樹脂22部、触媒としてプロピルイミダゾー
ル0.2部、添加剤としてアクリルエステルオリゴマー
(BYK社製;BYK360P)1.0部、体質顔料と
して2酸化珪素25部、酸化チタン10部、カーボンブ
ラック0.8部を添加し、更にモノメチルポリシロキサ
ンを主骨格とするシリコン樹脂(Wacker社製;Silres6
10 分子量12,000)10部を添加して粉体塗料
組成物Bを作成した。
【0021】(比較例1)エポキシ当量915g/eqのビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業
社製;エピクロン4050)60部に2−フェニルイミ
ダゾリン2.5部、添加剤としてアクリルエステルオリ
ゴマー(BYK社製;BYK360P)1.0部、酸化
チタン36.5部を添加して粉体塗料組成物Cを作成し
た。
【0022】(比較例2)エポキシ当量915g/eqのビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業
社製;エピクロン4050)60部に2−フェニルイミ
ダゾリン2.5部、添加剤としてアクリルエステルオリ
ゴマー(BYK社製;BYK360P)1.0部、酸化
チタン36.5部を添加し、更にモノメチルポリシロキ
サンを主骨格とするシリコン樹脂(Wacker社製;Silres
610 分子量12,000)300部を添加して粉体
塗料組成物Dを作成した。
【0023】作成した粉体塗料組成物A〜Dについてラ
ンズバーグインダストリィPG−1型塗装機を用い、
3.2mm厚のサンドブラスト処理鋼板に−80kVの
静電圧で100μmになるよう塗装を行い、180℃に
加温した高温機中で20分間加熱を行って塗膜を形成し
た。
【0024】得られた塗膜について以下の評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0025】<塗膜の表面状態>目視判定。
【0026】<耐衝撃性>JIS 5400 8.3準
拠 ポンチ径1/2インチ おもり重量500g落下高
さ。
【0027】<貯蔵安定性>塗料を40℃の恒温機中で
1週間放置しその後塗装焼付を行い、得られた塗膜を目
視判定した。
【0028】<撥水性>各塗料で形成した塗膜の表面粗
度が+−2μmに入る箇所において、水の接触角により
撥水性の比較を行った。
【0029】<残留塩素消費量>ガラス板に70×12
0mmの面積で各塗料を塗装し、180℃20分間加熱
して塗膜を形成した塗板を、1.2mg/Lに塩素濃度
を調整した水中に500cm2 /Lの接水面積比になる
ように投入し23℃の恒温室中に1週間放置した。1週
間後、各塗板を入れた水にo−トリジンで呈色試験しそ
の水の塩素濃度を測定し、塗板を入れない供試水の自然
揮散した塩素量を差し引いたものが塗膜に吸収した塩素
量と判断しこれを比較した。
【0030】<温度勾配試験>厚さ2.3mmの熱間圧
延鋼板をサンドブラスト処理したものに粉体塗料組成物
A〜Dを鉄板の片面だけに230±30μmとなるよう
塗装焼付を行い、何も塗装されていない面に防錆塗料を
20μm以下になるよう塗装を行った。作成した塗板の
粉体塗料塗膜側を50℃、防錆塗料側を25℃に調整し
たときのブリスター発生までの時間を計測した。
【0031】
【表1】 本発明の粉体塗料組成物を用いた実施例1及び2は、全
ての試験において良好な結果を示した。これに対して、
モノメチルポリシロキサンを主骨格とするシリコン樹脂
を含まない比較例1は、撥水性、残留塩素消費量、温度
勾配試験において不良であった。また、モノメチルポリ
シロキサンを主骨格とするシリコン樹脂を過剰に含んだ
比較例2は、耐衝撃性が不良であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の粉体塗料組成物は、粉体塗料の
持つ優れた塗膜性能を維持しながら塗膜表層に長期にわ
たり撥水性並びにバリア効果を発揮する層を形成するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 昌彦 大阪府大阪市西区北堀江1−12−19 株式 会社栗本鐵工所内 (72)発明者 出口 隆亮 大阪府大阪市西区北堀江1−12−19 株式 会社栗本鐵工所内 (72)発明者 花野 一仁 大阪府大阪市西区北堀江1−12−19 株式 会社栗本鐵工所内 (72)発明者 増田 祥 愛知県岩倉市本町畑中58−102 (72)発明者 長尾 徹夫 愛知県春日市高座台1丁目5−8 (72)発明者 池田 俊和 岐阜県可児市愛岐ヶ丘5−45 (72)発明者 中井 進 大阪府貝塚市半田309−7 Fターム(参考) 4J038 DB061 DL032 MA02 NA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂を含む粉
    体塗料100重量部と、モノメチルポリシロキサンを主
    骨格とするシリコン樹脂1〜200重量部を含有するこ
    とを特徴とする粉体塗料組成物。
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