JP2000085008A - 二軸延伸フィルムの製造方法 - Google Patents
二軸延伸フィルムの製造方法Info
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- JP2000085008A JP2000085008A JP10253774A JP25377498A JP2000085008A JP 2000085008 A JP2000085008 A JP 2000085008A JP 10253774 A JP10253774 A JP 10253774A JP 25377498 A JP25377498 A JP 25377498A JP 2000085008 A JP2000085008 A JP 2000085008A
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- Japan
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- film
- unstretched sheet
- die
- biaxially stretched
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 同時二軸延伸法により二軸延伸熱可塑性樹脂
フィルムを製造する場合において、条件変動などによる
未延伸シート巾の変動に対して、Tダイを交換すること
なく、容易に未延伸シート巾を調整することができる方
法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂をTダイより溶融押出して
得られた未延伸シートを冷却ドラム上に密着させて急冷
し、次に未延伸シートの両端部をクリップで把持し、
〔ガラス転位点〜(融点−15)〕℃の延伸温度で、延
伸倍率として縦横それぞれ2.0倍以上で同時二軸延伸
することにより二軸延伸フィルムを製造する方法におい
て、Tダイのスリット部2の少なくとも一方の端部にシ
ール材1を挿入して溶融押出する。
フィルムを製造する場合において、条件変動などによる
未延伸シート巾の変動に対して、Tダイを交換すること
なく、容易に未延伸シート巾を調整することができる方
法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂をTダイより溶融押出して
得られた未延伸シートを冷却ドラム上に密着させて急冷
し、次に未延伸シートの両端部をクリップで把持し、
〔ガラス転位点〜(融点−15)〕℃の延伸温度で、延
伸倍率として縦横それぞれ2.0倍以上で同時二軸延伸
することにより二軸延伸フィルムを製造する方法におい
て、Tダイのスリット部2の少なくとも一方の端部にシ
ール材1を挿入して溶融押出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
なる同時二軸延伸フィルムの生産性を向上させる方法に
関するものである。
なる同時二軸延伸フィルムの生産性を向上させる方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には、プラ
スチックフィルムからなる包装袋が大量に使用されてお
り、ポリアミド、ポリエステルなどの各種の熱可塑性樹
脂を用いたフィルムが用いられている。中でも二軸延伸
ポリアミドフィルムは、透明性、引張強度、耐ピンホー
ル性、ガスバリア性、寸法安定性に優れており食品包装
用途をはじめ幅広い用途に用いられている。二軸延伸フ
ィルムの製造方法としては、同時二軸延伸法、逐次二軸
延伸法、チューブラ法等が用いられている。
スチックフィルムからなる包装袋が大量に使用されてお
り、ポリアミド、ポリエステルなどの各種の熱可塑性樹
脂を用いたフィルムが用いられている。中でも二軸延伸
ポリアミドフィルムは、透明性、引張強度、耐ピンホー
ル性、ガスバリア性、寸法安定性に優れており食品包装
用途をはじめ幅広い用途に用いられている。二軸延伸フ
ィルムの製造方法としては、同時二軸延伸法、逐次二軸
延伸法、チューブラ法等が用いられている。
【0003】これらの製造方法において、逐次二軸延伸
法で得られるフィルムは、フィルムの機械方向(MD方
向)とその直角の方向(TD方向)に配向異方性が強く
残り、また、チューブラ法ではフィルムの厚みの均一性
が劣るという問題がある。それに対して、同時二軸延伸
法では上記のような問題が小さく、また、ポリアミドの
ような結晶性の高い熱可塑性樹脂を用いる場合には延伸
時の切断が発生しにくいため、同時二軸延伸法が特に好
ましく用いられている。
法で得られるフィルムは、フィルムの機械方向(MD方
向)とその直角の方向(TD方向)に配向異方性が強く
残り、また、チューブラ法ではフィルムの厚みの均一性
が劣るという問題がある。それに対して、同時二軸延伸
法では上記のような問題が小さく、また、ポリアミドの
ような結晶性の高い熱可塑性樹脂を用いる場合には延伸
時の切断が発生しにくいため、同時二軸延伸法が特に好
ましく用いられている。
【0004】しかし、同時二軸延伸法の場合には、延伸
工程において、未延伸シートの両端部を把持する幅方向
の左右のクリップの幅が一定に設定されており、一方、
原料の種類による溶融樹脂の冷却時の収縮率の相違や、
未延伸シートの表面に各種のコート処理をした後の延伸
前の加熱乾燥処理、あるいは延伸前の製造条件などによ
り、未延伸シートの幅が変動する。未延伸シートの巾が
広過ぎたときは、クリップによるシート端部のつかみ損
ねが発生したり、シート端部が折れて2枚掴みが発生す
ることがある。一方、未延伸シートの巾が狭過ぎたとき
は、クリップが未延伸シートを充分掴むことができず
に、延伸中にクリップから外れてしまう耳飛びが発生す
る。そして、いずれの場合も、延伸時のフィルムの切断
の発生につながり、操業性を著しく損ねてしまう。
工程において、未延伸シートの両端部を把持する幅方向
の左右のクリップの幅が一定に設定されており、一方、
原料の種類による溶融樹脂の冷却時の収縮率の相違や、
未延伸シートの表面に各種のコート処理をした後の延伸
前の加熱乾燥処理、あるいは延伸前の製造条件などによ
り、未延伸シートの幅が変動する。未延伸シートの巾が
広過ぎたときは、クリップによるシート端部のつかみ損
ねが発生したり、シート端部が折れて2枚掴みが発生す
ることがある。一方、未延伸シートの巾が狭過ぎたとき
は、クリップが未延伸シートを充分掴むことができず
に、延伸中にクリップから外れてしまう耳飛びが発生す
る。そして、いずれの場合も、延伸時のフィルムの切断
の発生につながり、操業性を著しく損ねてしまう。
【0005】上記のように、未延伸シートの幅が変動す
る場合には、未延伸シートの両端部を正常に把持するた
めには、異なった幅のTダイに取り替えなければならな
いという問題があり、著しく操業性を損ねていた。
る場合には、未延伸シートの両端部を正常に把持するた
めには、異なった幅のTダイに取り替えなければならな
いという問題があり、著しく操業性を損ねていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、二軸延伸フィルムを同時二軸延伸方法によ
り、操業性よく生産する方法を提供しようとするもので
ある。
を解決し、二軸延伸フィルムを同時二軸延伸方法によ
り、操業性よく生産する方法を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
課題を解決するために鋭意検討した結果、Tダイのスリ
ット部の少なくとも一方の端部にシール材を挿入するこ
とことにより、前記課題が解決されることを見い出し
た。
課題を解決するために鋭意検討した結果、Tダイのスリ
ット部の少なくとも一方の端部にシール材を挿入するこ
とことにより、前記課題が解決されることを見い出し
た。
【0008】すなわち本発明の要旨は、熱可塑性樹脂を
Tダイより溶融押出して得られた未延伸シートを冷却ド
ラム上に密着させて急冷し、次に未延伸シートの両端部
をクリップで把持し、〔ガラス転位点〜(融点−1
5)〕℃の延伸温度で、延伸倍率として縦横それぞれ
2.0倍以上で同時二軸延伸することにより二軸延伸フ
ィルムを製造する方法において、Tダイのスリット部の
少なくとも一方の端部にシール材を挿入して溶融押出す
ることを特徴とする二軸延伸フィルムの製造方法にあ
る。
Tダイより溶融押出して得られた未延伸シートを冷却ド
ラム上に密着させて急冷し、次に未延伸シートの両端部
をクリップで把持し、〔ガラス転位点〜(融点−1
5)〕℃の延伸温度で、延伸倍率として縦横それぞれ
2.0倍以上で同時二軸延伸することにより二軸延伸フ
ィルムを製造する方法において、Tダイのスリット部の
少なくとも一方の端部にシール材を挿入して溶融押出す
ることを特徴とする二軸延伸フィルムの製造方法にあ
る。
【0009】
【発明実施の形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明において用いられる熱可塑性樹脂としては、
たとえば、ポリアミド、ポリエステル、エチレン−ビニ
ルアルコールなどの各種の樹脂を用いることができる。
る。本発明において用いられる熱可塑性樹脂としては、
たとえば、ポリアミド、ポリエステル、エチレン−ビニ
ルアルコールなどの各種の樹脂を用いることができる。
【0010】ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロ
ン610、ナイロン11、ナイロン12、ポリメタキシ
リレンアジパミド(MXナイロン)およびそれらの共重
合体などが例示される。また、テレフタル酸、イソフタ
ル酸等のジカルボン酸、ヘキサメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−
ジメチル−ジシクロヘキシレンメタン等のジアミン、各
種ラクタム類、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート等のイソシアネート類を共重合したものでもよ
い。
ン610、ナイロン11、ナイロン12、ポリメタキシ
リレンアジパミド(MXナイロン)およびそれらの共重
合体などが例示される。また、テレフタル酸、イソフタ
ル酸等のジカルボン酸、ヘキサメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−
ジメチル−ジシクロヘキシレンメタン等のジアミン、各
種ラクタム類、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート等のイソシアネート類を共重合したものでもよ
い。
【0011】ポリアミド中のモノマー含有量は0.1〜
2.0重量%、水分含有量は5〜50ppm の範囲とする
ことが好ましい。モノマー含有量や水分含有量が前記の
範囲より大きいと異物の原因となったり、操業性が低下
し、また、前記の範囲未満の場合には生産コストが上昇
し経済的に好ましくない。
2.0重量%、水分含有量は5〜50ppm の範囲とする
ことが好ましい。モノマー含有量や水分含有量が前記の
範囲より大きいと異物の原因となったり、操業性が低下
し、また、前記の範囲未満の場合には生産コストが上昇
し経済的に好ましくない。
【0012】ポリアミドの相対粘度は2.50以上、特
に2.80〜3.50の範囲が好ましい。相対粘度が
2.50より小さいとフィルムの機械的強度が不足す
る。また、相対粘度が3.50より大きくしても過剰品
質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を
悪化させ経済的に好ましくない。
に2.80〜3.50の範囲が好ましい。相対粘度が
2.50より小さいとフィルムの機械的強度が不足す
る。また、相対粘度が3.50より大きくしても過剰品
質となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を
悪化させ経済的に好ましくない。
【0013】また、結晶性ポリアミドでは融点が200
〜280℃の範囲、非晶性ポリアミドではガラス転移点
が20〜75℃の範囲が好ましい。融点がこの範囲より
低いと耐熱性が不足し、好ましくない場合がある。
〜280℃の範囲、非晶性ポリアミドではガラス転移点
が20〜75℃の範囲が好ましい。融点がこの範囲より
低いと耐熱性が不足し、好ましくない場合がある。
【0014】ポリエステルとしては、たとえば、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などが挙げ
られる。
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフ
タレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などが挙げ
られる。
【0015】PETは、極限粘度0.5dl/g以上、好ま
しくは0.6〜1.2dl/gの範囲である。極限粘度が
0.5dl/gより小さいとフィルムの機械的強度が不足し
て好ましくない。また、極限粘度が1.2dl/gを超えて
大きくなっても過剰品質となるばかりか、かえってフィ
ルム製造時の操業性を悪化させる。
しくは0.6〜1.2dl/gの範囲である。極限粘度が
0.5dl/gより小さいとフィルムの機械的強度が不足し
て好ましくない。また、極限粘度が1.2dl/gを超えて
大きくなっても過剰品質となるばかりか、かえってフィ
ルム製造時の操業性を悪化させる。
【0016】結晶性ポリエステルでは、融点が200〜
280℃の範囲、非晶性ポリエステルでは、ガラス転移
点が50〜150℃の範囲が好ましい。融点がこの範囲
より低いと耐熱性が不足し、好ましくない場合がある。
280℃の範囲、非晶性ポリエステルでは、ガラス転移
点が50〜150℃の範囲が好ましい。融点がこの範囲
より低いと耐熱性が不足し、好ましくない場合がある。
【0017】本発明において用いられる、シール材の材
質としては特に限定されないが、たとえば、樹脂への変
質の影響がなく、耐久性に優れる材質として強化テフロ
ン材料を挙げることができる。
質としては特に限定されないが、たとえば、樹脂への変
質の影響がなく、耐久性に優れる材質として強化テフロ
ン材料を挙げることができる。
【0018】次に、本発明における同時二軸延伸法によ
るフィルムの製造方法をポリアミドを例に工程順に説明
する。
るフィルムの製造方法をポリアミドを例に工程順に説明
する。
【0019】まず、押出機にてポリアミドを溶融した
後、Tダイよりシート状に押し出し、表面温度を0〜2
5℃に温調した冷却ドラム(CR)上に密着させて急冷
し、未延伸シートを得る。このとき、表面温度が0℃よ
り低いと冷却ドラム上に露結水が発生し、25℃より高
いと冷却が不充分となる。得られた未延伸シートを20
〜80℃に温調した温水槽に送り、通常10分間以下の
調湿処理を施す。調湿処理は延伸工程でのフィルムの切
断を防止するために有効であり、調湿により、樹脂を適
度に可塑化し結晶化を抑制することができる。温水の温
度が20℃より低いと調湿処理が不充分となり、80℃
より高すぎても調湿効果が飽和するばかりか、かえって
経済性を損ねる。また、必要により、易接着性、帯電防
止性、ガスバリア性などの性能をより向上させるため
に、延伸前にインラインコーティングされる場合があ
る。次に、このシートの端部を同時二軸延伸機のクリッ
プで把持し、〔ガラス転位点〜(融点−15)〕℃の延
伸温度で、延伸倍率として縦横それぞれ2.0倍以上、
通常2.0〜4.0倍に延伸した後、横方向の弛緩率を
2〜8%として、〔(ガラス転位点+50)〜(融点−
10)〕℃で1〜10秒間熱処理を施し、二軸延伸フィ
ルムとする。延伸倍率、弛緩率および熱処理温度は、フ
ィルムの要求物性に合わせて前記範囲の中で適宜調節さ
れる。その後、この延伸フィルムを冷却して、巻取機で
60〜200 m/minの速度で巻き取り、得られた原反ロ
ールをスリットし、製品ロールとする。
後、Tダイよりシート状に押し出し、表面温度を0〜2
5℃に温調した冷却ドラム(CR)上に密着させて急冷
し、未延伸シートを得る。このとき、表面温度が0℃よ
り低いと冷却ドラム上に露結水が発生し、25℃より高
いと冷却が不充分となる。得られた未延伸シートを20
〜80℃に温調した温水槽に送り、通常10分間以下の
調湿処理を施す。調湿処理は延伸工程でのフィルムの切
断を防止するために有効であり、調湿により、樹脂を適
度に可塑化し結晶化を抑制することができる。温水の温
度が20℃より低いと調湿処理が不充分となり、80℃
より高すぎても調湿効果が飽和するばかりか、かえって
経済性を損ねる。また、必要により、易接着性、帯電防
止性、ガスバリア性などの性能をより向上させるため
に、延伸前にインラインコーティングされる場合があ
る。次に、このシートの端部を同時二軸延伸機のクリッ
プで把持し、〔ガラス転位点〜(融点−15)〕℃の延
伸温度で、延伸倍率として縦横それぞれ2.0倍以上、
通常2.0〜4.0倍に延伸した後、横方向の弛緩率を
2〜8%として、〔(ガラス転位点+50)〜(融点−
10)〕℃で1〜10秒間熱処理を施し、二軸延伸フィ
ルムとする。延伸倍率、弛緩率および熱処理温度は、フ
ィルムの要求物性に合わせて前記範囲の中で適宜調節さ
れる。その後、この延伸フィルムを冷却して、巻取機で
60〜200 m/minの速度で巻き取り、得られた原反ロ
ールをスリットし、製品ロールとする。
【0020】上記の製造工程において、たとえば、未延
伸シートを温水槽で調湿処理をするとき、ロールと未延
伸シートの間に温水が入り込み、温水槽の中でフィルム
の蛇行が発生するが、この蛇行を防ぐために温水槽の前
後部でロールの周速度を調整することにより、未延伸シ
ートの巾が変動する。上記のような場合にも、本発明の
方法を用いれば、Tダイを交換することなく、簡単に未
延伸シートの巾を調整することができる。
伸シートを温水槽で調湿処理をするとき、ロールと未延
伸シートの間に温水が入り込み、温水槽の中でフィルム
の蛇行が発生するが、この蛇行を防ぐために温水槽の前
後部でロールの周速度を調整することにより、未延伸シ
ートの巾が変動する。上記のような場合にも、本発明の
方法を用いれば、Tダイを交換することなく、簡単に未
延伸シートの巾を調整することができる。
【0021】次に、本発明におけるTダイのスリット部
の端部にシール材を挿入する一例を図1に示す。図1に
おいて、シール材1はダイスリット2に挿入され、ボル
ト3によりTダイのサイドブロック4に固定される。
の端部にシール材を挿入する一例を図1に示す。図1に
おいて、シール材1はダイスリット2に挿入され、ボル
ト3によりTダイのサイドブロック4に固定される。
【0022】実施例1 Tダイスリットの横方向の幅が1500mmのTダイを用
いてナイロン6を溶融押し出しし、回転速度50m/min
の冷却ドラムに密着急冷させた後、温度60℃の温水に
1分間浸漬し、幅1400mm、厚み150μm の未延伸
シートを製膜した。次に、この未延伸シートの両端部を
クリップで把持し、同時二軸延伸して、厚み15μm の
二軸延伸ナイロンフィルムを製造した。生産開始から約
1時間後に、温水槽の内部のゴムロールの回転速度が膨
張により変化し、未延伸シートに断続的にシワが発生し
た。そのため、温水槽の内部のゴムロールの回転速度を
調整してシワの発生を修正したが、未延伸シートの幅が
約5mm広くなったためクリップによるケリ出しが発生し
た。そこで、Tダイスリットの一端に幅5mmのシール材
を挿入して未延伸シートの幅を調整することにより製膜
した結果、安定生産を続けることができた。
いてナイロン6を溶融押し出しし、回転速度50m/min
の冷却ドラムに密着急冷させた後、温度60℃の温水に
1分間浸漬し、幅1400mm、厚み150μm の未延伸
シートを製膜した。次に、この未延伸シートの両端部を
クリップで把持し、同時二軸延伸して、厚み15μm の
二軸延伸ナイロンフィルムを製造した。生産開始から約
1時間後に、温水槽の内部のゴムロールの回転速度が膨
張により変化し、未延伸シートに断続的にシワが発生し
た。そのため、温水槽の内部のゴムロールの回転速度を
調整してシワの発生を修正したが、未延伸シートの幅が
約5mm広くなったためクリップによるケリ出しが発生し
た。そこで、Tダイスリットの一端に幅5mmのシール材
を挿入して未延伸シートの幅を調整することにより製膜
した結果、安定生産を続けることができた。
【0023】実施例2 Tダイスリットの横方向の幅が1500mmのTダイを用
い、両端に幅10mmのシール材を挿入して、ナイロン6
を溶融押し出しし、回転速度50m/min の冷却ドラムに
密着急冷させた後、温度60℃の温水に1分間浸漬し、
幅1400mm、厚み150μm の未延伸シートを製膜し
た。次に、この未延伸シートの両端部をクリップで把持
し、同時二軸延伸して、厚み15μm の二軸延伸ナイロ
ンフィルムを製造した。次に、銘柄変更のため、未延伸
シートに易接着コート処理を施した後、炉長10m、炉
内温度150℃の炉内で乾燥したところ、未延伸シート
の幅が約10mm狭くなったためクリップによる掴み外れ
が発生した。そこで、Tダイスリットの一端のシール材
を取り外して未延伸シートの幅を調整することにより製
膜した結果、安定生産を続けることができた。
い、両端に幅10mmのシール材を挿入して、ナイロン6
を溶融押し出しし、回転速度50m/min の冷却ドラムに
密着急冷させた後、温度60℃の温水に1分間浸漬し、
幅1400mm、厚み150μm の未延伸シートを製膜し
た。次に、この未延伸シートの両端部をクリップで把持
し、同時二軸延伸して、厚み15μm の二軸延伸ナイロ
ンフィルムを製造した。次に、銘柄変更のため、未延伸
シートに易接着コート処理を施した後、炉長10m、炉
内温度150℃の炉内で乾燥したところ、未延伸シート
の幅が約10mm狭くなったためクリップによる掴み外れ
が発生した。そこで、Tダイスリットの一端のシール材
を取り外して未延伸シートの幅を調整することにより製
膜した結果、安定生産を続けることができた。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、同時二軸延伸方法によ
りポリアミドなどの二軸延伸フィルムを製造する場合に
おいて、条件変動などによる未延伸シート巾の変動に対
して、Tダイを交換することなく、容易に未延伸シート
巾を調整することができるため、生産性を著しく高める
ことが可能となり、その工業的な利用価値は極めて大き
い。
りポリアミドなどの二軸延伸フィルムを製造する場合に
おいて、条件変動などによる未延伸シート巾の変動に対
して、Tダイを交換することなく、容易に未延伸シート
巾を調整することができるため、生産性を著しく高める
ことが可能となり、その工業的な利用価値は極めて大き
い。
【図1】Tダイのスリット部の端部にシール材を挿入す
る一例の説明図である。
る一例の説明図である。
1 シール材 2 ダイスリット 3 ボルト 4 Tダイのサイドブロック
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂をTダイより溶融押出して
得られた未延伸シートを冷却ドラム上に密着させて急冷
し、次に未延伸シートの両端部をクリップで把持し、
〔ガラス転位点〜(融点−15)〕℃の延伸温度で、延
伸倍率として縦横それぞれ2.0倍以上で同時二軸延伸
することにより二軸延伸フィルムを製造する方法におい
て、Tダイのスリット部の少なくとも一方の端部にシー
ル材を挿入して溶融押出することを特徴とする二軸延伸
フィルムの製造方法。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリアミド樹脂である請
求項1記載の二軸延伸フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10253774A JP2000085008A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 二軸延伸フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10253774A JP2000085008A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 二軸延伸フィルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000085008A true JP2000085008A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17255967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10253774A Pending JP2000085008A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 二軸延伸フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000085008A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003071917A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-12 | Unitika Ltd | 延伸フイルム製造設備の調湿装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06305017A (ja) * | 1993-04-21 | 1994-11-01 | Teijin Ltd | 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 |
JPH0857934A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-05 | Sun A Chem Ind Co Ltd | Tダイ |
JPH09300430A (ja) * | 1996-05-14 | 1997-11-25 | Toshiba Mach Co Ltd | 組合せ型マニホールドを備えたtダイ |
JPH09327858A (ja) * | 1996-06-11 | 1997-12-22 | Unitika Ltd | 二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法 |
-
1998
- 1998-09-08 JP JP10253774A patent/JP2000085008A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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