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JP2000079624A - 二色成形品の製造方法およびその成形品 - Google Patents

二色成形品の製造方法およびその成形品

Info

Publication number
JP2000079624A
JP2000079624A JP25126698A JP25126698A JP2000079624A JP 2000079624 A JP2000079624 A JP 2000079624A JP 25126698 A JP25126698 A JP 25126698A JP 25126698 A JP25126698 A JP 25126698A JP 2000079624 A JP2000079624 A JP 2000079624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
primary
resin material
molding
primary molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25126698A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimitoku Tominaga
公徳 冨永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Lion Corp
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Lion Corp
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Lion Corp, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP25126698A priority Critical patent/JP2000079624A/ja
Publication of JP2000079624A publication Critical patent/JP2000079624A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/42Brushes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/42Brushes
    • B29L2031/425Toothbrush

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Brushes (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一次樹脂材からなる一次成形体の表面に熱可
塑性エラストマ材の二次樹脂材からなる二次成形体を被
覆する二色成形の際に、一次成形体の表面に二次成形体
が回り込みバリとなることなく、高品位の成形品とす
る。 【解決手段】 一次樹脂から成形した一次成形体2を、
熱可塑性エラストマ材の二次樹脂材からなる二次成形体
3を成形する二次成形金型30にインサートして二色成
形を行うものであって、一次成形体2と二次成形体3と
の表面接合縁部の少なくとも一箇所に二次成形時の溶融
樹脂流れ方向に対向して突出する流線型の湾曲外縁部2
を有し、該湾曲外縁部2 における一次成形体2の
端縁部肉厚を先端に向って除々に減少する鋭形の薄肉片
に形成し、該一次成形体2を二次成形体3用の二
次成形金型30内に配置して、熱可塑性エラストマ材の
二次樹脂材によって二次成形体3を一次成形体2と一体
成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の合成樹脂材
から成形された多色成形品、例えば歯ブラシハンドル等
を一次成形体に二次成形体を被覆して一体化する二色成
形品の製品のバリ発生を防止した製造方法およびその成
形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多色成形では合成樹脂材同士の一
体化成形で成形品とすることが主流であったが、近年商
品の多様化によって合成樹脂材と熱可塑性エラストマ材
との異種材料の一体化成形も様々な分野で行われるよう
になって来た。この異種材料での多色成形のうちの二次
成形では、合成樹脂材からなる一次成形体を成形したの
ちに、次に熱可塑性エラストマ材からなる二次成形体を
成形することになるが、一次成形体は二次成形体を成形
する成形金型内に配置されて、キャビティの一部として
使用されて、これに熱可塑性エラストマ材を溶融して充
填して二次成形体を成形することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この二次成
形体となる熱可塑性エラストマ材を溶融して合成樹脂材
からなる一次成形体と一体化する場合、熱可塑性エラス
トマ材が射出成形金型の隙間に入り込み、バリの発生で
成形不良を生じる問題があった。即ち、二色成形の場
合、二次成形時には成形金型に彫られたキャビティの空
間内に一次成形体を挿入し、この一次成形体は合成樹脂
でできているために、成形後の収縮等により、通常の射
出成形金型に比べて、寸法誤差が大きく、また充填され
る材料の圧力によって、キャビティ内部で動いてしまう
ので、成形金型との間に隙間が生じ易く、加えて、熱可
塑性エラストマ材は粘度の剪断速度依存性が大きく成形
プロセスの管理が難しいために、二次成形体が成形金型
と一次成形体との隙間に入り込みバリが生じ易くて不良
品となる問題があった。特に、成形品の形状が三次元曲
線で構成されて複雑化していたり、多数個取りの成形金
型を使って成形する場合には、一次成形品と、該一次成
形体が挿入される二次成形体の成形金型キャビティ寸法
との調整が難しくなるので、バリ止めが難しかった。
【0004】また、こうした多色成形品は、ハンドルな
どのような手で握った時のグリップ感を良くすることを
目的として成形されることが多いが、バリが出てしまう
と手で握った時に違和感を与えてしまうばかりでなく、
外観上も品位が落ちるといった問題があった。さらに、
バリが生じない様に射出圧力や樹脂温度を下げた成形条
件では、一次成形体と二次成形体との端部が剥がれ易く
なったり、外観上ヒケが目立つようになる問題もあっ
た。しかも、従来の二色成形方法においては、図7の如
く、二次成形体bとなる溶融樹脂が成形金型のキャビテ
ィ部dに充填させる際に成形金型との間に隙間dがあ
るとバリ発生となるし、図8(a)(b)に示すように
このバリを避けるためには、一次成形体a上の二次成形
体bは、単純なデザイン形状にすることが余儀なくされ
てデザイン上の制約を受けることとなり、特に成形金型
の分割部分でありパーティングラインの箇所は、段差が
生じ易く成形品を握った時に違和感を与えるので、熱可
塑性エラストマ材で被覆するのが望ましいが、この部分
は図9のように多様、複雑なデザインを採用すると溶融
樹脂流れ方向に対向して突出する湾曲外縁部にはバリc
が出やすいため、熱可塑性エラストマ材での被覆を避け
る傾向があり、加えて、バリが出ると成形金型の磨耗が
促進され、金型寿命を短くする問題もあった。本発明
は、これら従来の諸問題点を解決しようとするもので、
熱可塑性エラストマ材を用いた二色成形で成形体が多様
なデザイン形態でも、異種材の表面接合縁部にバリの発
生がなく、確実に一体成形でき、しかもバリの出やすい
箇所に熱可塑性エラストマ材を設けない設計上の制約を
も設けることなく、外観上のヒケもない高品位感のある
二色成形品を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、これら従来の
問題点に鑑みてなされたものであり、請求項1に記載の
発明にかかる製造方法は、一次樹脂材を用いて射出成形
により成形された一次成形体を、熱可塑性エラストマ材
からなる二次樹脂材で二次成形体を成形して二色成形品
とする時に、溶融した二次樹脂材が充填される成形金型
キャビティの所定位置に前記一次成形体を挿入して二色
成形を行う方法であって、前記一次成形体と二次成形体
との表面接合縁部の少なくとも一箇所に、二次成形時の
溶融樹脂流れ方向に対向して突出する流線型の湾曲外縁
部を有し、この表面接合縁部における一次成形体の端縁
部肉厚を先端に向って、除々に減少する鋭形の薄肉片に
形成し、該一次成形体を二次成形体用の二次成形金型内
に配置して、熱可塑性エラストマ材からなる二次樹脂材
によって二次成形体を一次成形体と一体成形し、さらに
二次成形体の二次樹脂材が溶融状態で二次成形金型内に
充填され流動して行く時に、流動樹脂先端部の溶融樹脂
が前記薄肉片を二次成形金型に押し付けて成形金型に充
填されるようにしたものである。
【0006】請求項3に記載の発明にかかる二色成形品
では、一次樹脂材から成形された一次成形体と、該一次
成形体の一箇所または複数箇所の表面を被覆する二次樹
脂材からなる二次成形体とを有し、一次成形体の二次成
形体との表面接合縁部の両端部が流線型の湾曲外縁部を
有し、該湾曲外縁部の肉厚を先端に向って除々に減少す
る鋭形の薄肉片とし、該薄肉片を熱可塑性エラストマ材
からなる二次樹脂材によって成形される二次成形体で被
覆保持して一体化してなるものである。
【0007】
【作用】本発明の二色成形品の製造方法によれば、一次
成形体と二次成形体との表面接合縁部における一次成形
体の端縁部肉厚が先細りの鋭形(肉厚を先端に向って除
々に減少する先細り状)の薄肉片を設けたので、二次成
形体となる二次樹脂材の充填圧力によって、二次成形金
型に張り付く方向に押されて、一次成形体と二次成形金
型との間に隙間を生じることがなく、隙間に樹脂材が入
り込んでバリとなることがない。また、一次成形体は、
二次成形体との表面接合縁部に先端先細りの鋭形の薄肉
片を設けたので、一次成形体と二次成形体の接触面積が
多くなり、しかも一次成形体の薄肉片の下部に二次成形
体がもぐり込む形となって接合するので、二次成形体が
一次成形体から剥がれることもなく、さらに成形品にバ
リ発生がないので、デザイン上の制約を受けないで高品
位の成形品にでき、かつ成形金型の磨耗も防げて成形金
型の寿命を長く維持できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、表
面の一部に熱可塑性エラストマ材が被覆された歯ブラシ
ハンドルを成形する例で、図面を用いて説明する。本発
明の実施形態である歯ブラシハンドル1では、主要部と
なる一次成形体2の外表部に、二次成形体3が部分的に
被覆され一体化している。(図1) 前記一次成形体2は、前記歯ブラシハンドル1の主要部
である植毛部2 、首部2 、ハンドル部2 の一
部を形成していて、一次成形体2と二次成形体3との表
面接合縁部の少なくとも一箇所に二次成形時の溶融樹脂
流れ方向に対向して突出する流線型の湾曲外縁部2
を有し、該湾曲外縁部2 における一次成形体2の端
縁部肉厚を先端に向って除々に減少する鋭形の薄肉片2
に形成している(図2および図3)。そして、この
一次成形体2のハンドル部2 を中央部として首部2
から端部にかけて熱可塑性エラストマ材の二次成形
体3をハンドル部2の表面の一部を覆うように形成
される。本実施例では、成形金型の分割面であるパーテ
ィングライン11にも二次成形体3が被覆されている場
合の例であるが、二次成形体3の被覆の形態は、デザイ
ンや機能によって種々の形態に選ぶことができる。
【0009】本発明のような一次成形体2と二次成形体
3との二色成形法或いは多色成形法は、一個または複数
個の金型を使って、射出成形を複数回行うことによって
行われるが、一番簡単な二色成形方法について説明を行
うと、先ず、一次樹脂材で一次成形体2が例えば、図4
に例示されたように配置された複数の樹脂充填用キャビ
ティ10を有する一次成形金型20を用いて通常の射出
成形により成形される。この一次成形体2は、ポリプロ
ピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリ
ル、スチレン等の一次合成樹脂材を用いて成形される。
詳しくは一次樹脂材としては、ポリオレフィン(ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等)、ポリエステル(ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等)、ポリカーボネート(ポリエステルとのブレンドを
含む)、ポリアリレート(ポリエステルとのブレンドを
含む)、ポリオキシメチンレン、AS樹脂、ABS樹
脂、セルロースプロピオネート、ポリアミド、PMMA
樹脂などの材料を用いることができる。
【0010】また、前記二次成形体3は、図5に示す如
き二次成形金型30を用いて、成形されるが、該二次成
形金型30のパーティング面31のある可動金型32と
固定金型33との間に形成されたキャビティ部34内
に、前記一次成形体2をインサートして、該キャビティ
部34に熱可塑性エラストマ材からなる二次樹脂材を充
填して、二次成形体を一次成形体2と一体成形する。
【0011】この場合、前記可動金型32内に配置され
た一次成形体2は、該一次成形体2に形成された穴部
4,4を二次成形金型30に設置された突部(図示
せず)に嵌合させる等により、二次成形金型30内に保
持される。二次成形体3を射出成形をするに当たって
は、可動金型32と固定金型33が射出成形機により型
締めされて、分離していた2つの両金型32,33を閉
じて一体化する。この時一次成形体2は、金型の彫り込
み部と共に二次成形体3を充填するための空間部分の側
壁部分となる。次に、二次成形体3となる二次樹脂材が
溶融状態で射出成形機のノズル35から、二次成形金型
30に設けたスプルー36やランナー37とからなる流
路を通り、成形品の外観等を考慮して適当な任意の位置
に設けられたゲート38の注入口から、キャビティ部3
4内に充填されて二次成形体3が成形される。
【0012】なお、前記二次成形体3の二次樹脂材とし
ては、前記二次成形金型30のキャビティ部34に配置
された一次成形体2との相溶性を考慮して選択されたポ
リオレフィン系、ポリアミド系、ポリスチレン系、ポリ
ウレタン系あるいはポリエステル系等の熱可塑性エラス
トマ材が用いられる。さらに、詳しくは熱可塑性エラス
トマ材としては、ポリオレフィン系TPE(TPE:熱
可塑性エラストマ)、ポリスチレン系TPE、ポリウレ
タン系TPE、ポリエステル系TPE、1,2−ポリブ
タジエン系TPE、エチレン−酢酸ビニル系TPE、ポ
リ塩化ビニル系TPE、天然ゴム系TPE、フッ素系ゴ
ムTPE、トランス−ポリイソプレン系TPEなど様々
なTPEを用いることができる。実際のハンドルは、こ
れらの一次材料と二次材料を適宜組み合わせて用いる
が、歯ブラシハンドルの場合には、歯ブラシ用材料とし
て求められる物性・価格や相互の相溶性を考慮して、ポ
リプロピレンとポリオレフィン系TPEを用いることが
好ましい。例えば、ポリオレフィン系TPEは、ゴム成
分としてEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元
共重合体)、硬成分としてポリプロピレンを選び、これ
らをブレンドし一部あるいは全部を架橋したものが用い
られる。そして、溶融状態で充填された熱可塑性エラス
トマ材は、一次成形体2との接合部で熱融着し一体化さ
れる。次で、成形品は二次成形金型30内で冷却された
後、型開きが行われパーティング面31を境に可動金型
32が固定金型33から後退するが、この時成形品は可
動金型32に付着していて、成形品は突き出しピン39
の作動によって二次成形金型30内から離型される。
【0013】図1に示す歯ブラシハンドル1において
は、一次成形体2と二次成形体3とで、ハンドル部2
が熱可塑性樹脂材(一次樹脂材)と熱可塑性エラス
トマ材(二次樹脂材)からなる二色成形をされたハンド
ルとなり、該ハンドルの少なくとも握り部で、一次樹脂
材の断面形状を、植毛部2の毛面を有する側に向け
て開口する略U字状形状に構成し、単なる横長の長方形
断面や、中央に接続部があるH形状の断面のものと比較
して、ブラッシングに伴う下方への曲げに対して力学的
強度を維持しながら一次樹脂材の断面積を少なくし、握
り部内(指あて部)でも充分に撓むようにすると共に、
当該開口部の一部にハンドル表裏を貫通する貫通孔の穴
部4,4を設けて、射出成形時に二次樹脂材がハン
ドル表裏ともにバランス良く流れるようにし、しかも前
記二次樹脂材が一次樹脂材の全周にわたって被覆する様
に構成し、製品形状の握り部断面において一次樹脂材の
比率を減らして弾力を得ると同時に、どんな方向で指を
当てても二次樹脂材に触れるため、刷掃時に手指が滑ら
ないようにしかつ、ハンドル美麗化を図ったものであ
る。
【0014】特に、図1乃至図3に示す例の前記一次成
形体2のハンドル部2 では、前記二次成形体3が被
覆される端部に流線型の湾曲外縁部2があり、その
先端部が鋭形の薄肉片2 が4箇所設けられている
が、この先端部が鋭形の薄肉片2 の数は、熱可塑性
エラストマ材からなる二次成形体3を一次成形体2に、
どの様に被覆配置するかのデザインによって適宜決めら
れるものである。なお、鋭形の薄肉片2 の寸法は、
成形品の寸法にもよるが、付け根の厚さが0.5mm〜
3.0mmで、先端部の角度θは5゜〜30゜好ましく
は10゜〜20゜が望ましい。この様に一次成形体2に
形成された先端部が鋭形の薄肉片2は、図6(a)
に示す様に二次成形体3を成形する時に二次樹脂材の圧
力によって、二次成形金型30との間の隙間23をなく
す方向に押されるので、バリのない成形体を容易に得る
ことができる。
【0015】この場合、バリ止め効果をさらに高めるた
めには、図6(b)に示した一次成形体の中心線を挟ん
で対称の位置にある一対の切先状(鋭形)の薄肉片2
の幅寸法W1を、二次成形体3を成形するために一
次成形体2が保持される二次成形金型30の幅寸法W2
よりも僅かに大きくすることが有効である。これは、先
端部が鋭形の薄肉片2は、成形金型で締め付けられて
先端部の浮き上がりが防止されるので、前述した先端部
が鋭形の薄肉片2を押さえつける樹脂の圧力との相
乗効果で、バリ防止効果が大きくなるからである。な
お、W1とW2の差は、一次成形体の弾性によって無理
に金型に押し込める範囲によって定められる。通常は
0.01mm〜0.1mmに設定される。
【0016】即ち、図6(a)(b)に示す如く、溶融
樹脂が二次成形金型30に充填される際に、充填樹脂先
端部が、薄肉片2 の先端部を二次成形金型30のキ
ャビティ部34に押さえ付けながら充填していくので、
一次成形体2の先端部が鋭形の薄肉片2は成形金型
30との間に隙間23を生じることがなく、通常はバリ
の原因となる樹脂圧を逆に利用して成形金型との隙間2
3を防ぐので、そこに樹脂が流れ込んで、バリが生じな
いようになる。また、前記一次成形体2と二次成形体3
との表面接合縁部の全周にわたってアリ溝状の凹溝2
を形成して溶融樹脂の流動をしやすくすると共に、端
部が剥がれないようにすることもできる。
【0017】なお、この実施形態では、一次成形体2と
二次成形体3と別々の成形金型および成形機を使って成
形する例で説明したが、ロータリー式の二色射出成形機
および、スライド等の機構により2つの成形体を交互に
成形可能な金型を使って連続成形することも可能である
ことは言うまでもなく、この連続成形の場合にもバリ止
め効果が発揮され、これらの製造方法によって得られる
成形品は、二次成形体である熱可塑性エラストマ樹脂材
が一次成形体に回り込むことがなく、外観品位も高品位
で、グリップ感が良好な製品が得られる。
【0018】また、前記一次成形体2には二次成形体3
との一体化を強化するために貫通した穴部4,4
や、文字、符号、記号等の表示部5を設けて商品価
値を高めることが考慮される。例えば、グリップ感を高
めるため手のひら(パームグリップ)で握った時の刷掃
を考慮して、握り部のハンドル部2から植毛部2
にかけての弾力と、実際に刷掃したときのハンドル
弾力の感じ方が極めて良い使用感とが得られるような弾
力に設定する。さらに、一次成形体2の二次成形金型3
0内での位置決めのための位置決め凸部、例えば模様、
ダイヤ、ハートの図形形状などの凸部6を突設し、二次
成形体3の表面上に表われた形態で埋設し外観品位を高
めることが配慮される。
【0019】前記二次成形体3の外観も首部2に近
接して蛇腹形状部3や指あて部(図示せず)を必要
に応じ形成することもできるが、歯ブラシハンドル1の
握り部となるハンドル部2と首部2との境界付
近の全周が熱可塑性エラストマ材で被覆され、刷掃時の
手指の滑りを防止することが考慮されている。また、実
施形態の歯ブラシハンドル1としては、ハンドル表面側
(植毛面側)の一次樹脂材がハンドル長軸方向にわたっ
て湾曲縁面を形成した凹状部に構成し、さらに一次樹脂
材の断面積を減らしてブラッシング時の弾力を得ると共
に、その部分に被覆されている二次樹脂材で形成される
面(製品形状)と平行でない形状であるようにして、二
次樹脂材の歯ブラシ外観デザイン形状に関係なく充分な
弾力を付与してあり、また、首部の握り部側の一部も、
一次樹脂材の断面積を少なくし、二次樹脂材で全周にわ
たって被覆した構成とすることによって、首部でも弾力
を付与し、撓んだ時の応力を握り部と首部の両方へ応力
分散して、より安全な設計としてある。
【0020】
【実施例】以下この発明の実施例を示す。 実施例1 一次成形体は、図4のようなキャビティが複数加工され
た一次成形金型と、図5に示したようなスクリュウ径6
3mm、型締力300トンの射出成形機および取り出し
設備を用いて、ポリプロピレンプロピレンを原材料とし
て、次のような成形条件下で成形した。 (a)シリンダー温度 180〜225℃ (b)金型温度 30〜60℃ (c)射出圧力 900〜1,200kgf/cm ここで成形された一次成形体は、一次成形金型から取り
出され一定時間の冷却がなされる。次に、二次成形体の
成形は、一次成形体を成形したと同様の射出成形機を用
いて、先に成形され一定時間の冷却がなされた一次成形
体を、図5に示した様に二次成形体を成形する二次成形
金型内に挿入して、この二次成形金型を一次成形体を内
部に包含したまま型締めして、ポリオレフィン系エラス
トマ材を原料として二次成形体が次の条件で成形され
る。 (d)シリンダー温度 180〜220℃ (e)金型温度 30〜60℃ (f)射出圧力 550〜800kgf/cm この実施例の一次成形体と二次成形体との一体成形の成
形品は、二次成形体が一次成形体の表面に回り込むこと
がなく、バリ発生を防ぎ外観品位に優れ、しかも多様な
デザイン形態を容易に採用することができ、設計の自由
度を大幅に広げ得る。
【0021】
【発明の効果】本発明は、一次成形体と二次成形体との
表面接合縁部の少なくとも一箇所に、二次成形時の溶融
樹脂流れ方向に対向して突出する流線型の湾曲外縁部を
有し、この表面接合縁部における一次成形体の端縁部肉
厚を先端に向って、除々に減少する鋭形の薄肉片に形成
し、該一次成形体を二次成形体用の二次成形金型内に配
置して、熱可塑性エラストマ材の二次樹脂材によって二
次成形体を一次成形体と一体成形することで、一次成形
体と二次成形体との一体成形品が多様なデザイン形態で
も表面接合縁部において、二次成形体が一次成形体の表
面に回り込みバリとなることを防ぐことができるので、
グリップ感の良好な成形体を得ることができると共に、
バリ止め効果により、バリの出やすい箇所には、熱可塑
性エラストマ材部を設けないと言った設計上の制約を受
けることなく、多様なデザインを忠実に表現できる成形
体とすることができるし、バリ発生がないので成形金型
の磨耗を防止でき、成形金型の寿命も長くできて、低コ
ストの成形品とすることができる。また、一次成形体に
形成される先端部が鋭形の薄肉片によって一次成形体と
二次成形体との接合力を増すことができて、二次成形体
が一次成形体から剥がれることなく、使用感を著しく良
好にし、しかも、外観上のヒケもない高品位多色成形品
を製造することができる。また、一次成形体の二次成形
体との表面接合縁部の少なくとも一端部が流線型の湾曲
外縁部を有し、外該湾曲該縁部の肉厚を先端に向って除
々に減少する鋭形の薄肉片とし、該薄肉片を熱可塑性エ
ラストマ材の二次樹脂材によって成形される二次成形体
で被覆保持して一体化してなることで、一次成形体表面
に二次成形体が回り込んでバリとなることがなく、外観
品位の優れた商品価値の高い多色成形品を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の二色成形品を示し、(a)は
その平面図、(b)は側面図である。
【図2】図1の例の一次成形体の平面図である。
【図3】図2の例の一次成形体の一部拡大して示し、
(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)はc
−c線における縦断面図、(d)はA部の拡大説明図で
ある。
【図4】図2の例の一次成形体の一次成形金型の平面図
である。
【図5】本発明に係わる一次成形体を二次成形体の二次
成形金型に配置した状態の縦断面図である。
【図6】本発明の二次樹脂材の充填状態を示す成形金型
内の模式図で、(a)はその縦断面図、(b)は金型と
一次成形体との分離状態の平面図である。
【図7】従来の二次樹脂材の充填状態を示す成形金型内
の模式図である。
【図8】従来のバリ発生防止の成形品を示し、(a)は
その平面図、(b)は側面図である。
【図9】従来成形方法を用いた場合の成形品の側面図で
ある。
【符号の説明】 1 歯ブラシハンドル 2 一次成形体 2植毛部 2 首部 2ハンドル部 2 湾曲外縁部 2 薄肉片 2 凹溝 3 二次成形体 3蛇腹形状部 4,4 穴部 5 表示部 6 位置決め凸部 10 キャビティ 11 パーティングライン 20 一次成形金型 30 二次成形金型 31 パーティング面 32 可動金型 33 固定金型 34 キャビティ部 35 ノズル 36 スプルー 37 ランナー 38 ゲート 39 突き出しピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:00 Fターム(参考) 3B202 AA06 AB15 AB19 CA02 CA05 4F202 AA03 AA13 AA24 AA28 AA45 AH81 AM33 CA11 CB01 CB12 CB27 CK41 CK89 4F206 AA03 AA13 AA24 AA28 AA45 AH81 AM33 JA07 JB12 JB25 JF05 JN12 JQ81

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次樹脂材から成形された一次成形体の
    一箇所または複数箇所の表面を被覆する二次樹脂材から
    成形された二次成形体を一体成形する二色成形品の製造
    方法であって、前記一次成形体と二次成形体との表面接
    合縁部の少なくとも一箇所に、二次成形時の溶融樹脂流
    れ方向に対向して突出する流線型の湾曲外縁部を有し、
    この表面接合縁部における一次成形体の端縁部肉厚を先
    端に向って、除々に減少する鋭形の薄肉片に形成し、該
    一次成形体を二次成形体用の二次成形金型内に配置し
    て、熱可塑性エラストマ材の二次樹脂材によって二次成
    形体を一次成形体と一体成形することを特徴とする二色
    成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記一次成形体を二次成形体用の二次成
    形金型内において、熱可塑性エラストマ材で二次成形体
    を成形する際に、該二次成形体の熱可塑性エラストマ材
    が溶融状態で二次成形金型内に充填流動時に流動先端部
    の溶融樹脂材が、前記一次成形体に形成された薄肉片を
    二次成形金型に押し付けて二次成形金型内のキャビティ
    に充填されることを特徴とする請求項1記載の二色成形
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】 一次樹脂材から成形された一次成形体
    と、該一次成形体の一箇所または複数箇所の表面を被覆
    する二次樹脂材からなる二次成形体とを有し、一次成形
    体の二次成形体との表面接合縁部の両端部が流線型の湾
    曲外縁部を有し、該湾曲外縁部の肉厚を先端に向って除
    々に減少する鋭形の薄肉片とし、該薄肉片を熱可塑性エ
    ラストマ材の二次合成樹脂材によって成形される二次成
    形体で被覆保持して一体化してなる二色成形品。
  4. 【請求項4】 前記一次成形体が、ヘッド部、首部およ
    びハンドル部を有する棒状体であって、熱可塑性エラス
    トマ材で首部とハンドル部との境界付近の外周面を略蛇
    腹形状部のある二次成形体で被覆一体化してなることを
    特徴とする請求項3に記載の二色成形品。
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