バカ発見器(-はっけんき)とは、Twitterの別名(蔑称)である。「ウソ発見器」のもじり。
s自分から問題になることを呟いて炎上する人、つまり「馬鹿」を見つけやすいという皮肉から名前の由来が来ている。バカッターと呼ばれる場合もある。
曖昧さ回避
概要
短文をつぶやきのように投稿し、閲覧できるコミュニケーションサービスであるTwitterは現代の社会において広く普及しており老若男女、世界のありとあらゆる人が使うようになった。
しかし、サービス開始以降様々な問題が発生している。以下はその例。
- デマ(嘘の情報)・「拡散希望」の問題
2011年3月の東日本大震災の時に、最も問題となったもの。Twitterは震災でテレビなどのマスコミ・情報が遮断された人達の情報発信源ともなったが、同時に真実かどうか確認の出来ない情報の流布や、無意味な情報の拡散が起きる原因ともなった。現在でも2016年の熊本地震や2018年の大阪北部地震などで問題化しており、熊本地震の際にデマを流した人物は偽計業務妨害の疑いで逮捕されている。http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1607/21/news087.html - 誰でも見られる場という意識が希薄・もしくは「閉じられたコミュニティである」という誤解
Twitterでのつぶやきは全てのインターネットユーザーが閲覧することが可能であるが、気軽に書き込めるという特性や、友人同士のやりとり以外を不可視化する設定のある他のSNSなどとの混同から、「ツイッターにアップしたつぶやきや写真は、自分の友人同士など特定の人との間柄しか見ることができない」、即ち「ツイッターは閉じられたコミュニティである」という誤解をしている者が多く見受けられる。
特に、携帯電話やスマートフォンからでしかインターネットにアクセスしたことがなく、かつSNSでの友人相互間同士の情報のやりとり程度しかインターネットを扱っていない層ほど、前述のような誤解をしている者が多いと指摘されている。
こういった誤解から、個人情報を書き込むもの、本来はプライベートの場でしかすべきではない発言を嬉々として書き込むものなど、「そもそもTwitterとは何なのか?」ということを理解していないようなユーザーもいる。また、この誤解が2013年夏炎上行為ツイート連鎖事件における一連の迷惑行為の連鎖的発生に繋がっている大きな原因のひとつとなっているとの見方がされている。 - 有名人を巻き込んだトラブル
多くの有名人もTwitterを利用しており、会うことの難しい芸能人やスポーツ選手などの人物達とも、Twitter上で双方向的なコミュニケーションを取ることも出来る。だが、芸能人のツイートに病的なまでの粘着を見せ、遂には殺害予告で逮捕される者など、逆に一般人のつぶやきに過剰に反応してしまい「炎上」してしまう有名人など、こちらも問題が多く発生している。
これらの問題が起こるたび、一部のネット上で「Twitterはバカをあぶり出す発見器」と揶揄するものが現れ、現在に至る。バカ発見器は既に一般にも浸透しつつある言葉のようである。
広義では
現状では広く普及しているTwitterが槍玉に挙がっている状態だが、同様の傾向や事例は古くから2ちゃんねるを始めとする各種掲示板やその他コミュニティ、ブログなどでも数多く発生していた事であり、本質的にはインターネットというメディアそのものが抱えている特徴である。実際、Twitter以外のSNS(FaceBookやInstagramなどの各種SNS)でも既に同様の問題(上記に挙げた有名人を巻き込んだトラブルや問題となる投稿など)は発生しておりTwitterに限った問題ではないのである。
そのため、実質的にはネット自体がバカ発見器かつそれらを生産・養殖する器でもあると言え、特定の場やツールのみに当てはめて、そのツールや場を糾弾するという行為は非常に危険な傾向であるので要注意である。
では、インターネットが悪いのか?インターネットが無ければこんなことにはならないのか?と言われれば、YesでもありNoでもある。
「バカ」が発生するのは人間が本来持っている群集心理や自己顕示欲などと言った本能的な意識が働いているからであり、インターネットというツールとは本来無関係である。
端的に書けば、インターネット出現以前・以後でバカの数や割合は変わっていない。ただインターネットはバカを容易に露見させる働きがあるだけなのだ。
炎上するような「バカ」にならないためには
- 書き込む前に確認する
最も重要なこと。長文を嫌う掲示板や最大140字という制限のあるTwitterでは、文章を見直さず思ったことをそのまま書き込む人がいるが、推敲されずにつぶやかれた内容には問題が含まれていることも多い。書き込む前に、「発言に問題が含まれていないか」しっかりと確認すべきである。 - 「世界中に向けて発言している」という自覚を持つ
ネット上の書き込みは基本的に世界中の人に見られる可能性がある、ということを常に意識するべきである。匿名掲示板は実際は匿名ではないし、twitter等のSNSは発言者の発言を容易に追跡できるため、尚更気をつける必要がある。個人情報やプライバシー、犯罪などに関連する事や他人に対する暴言などを不用意に書き込むのは言語道断である。 - おかしな人物には反応しない・むやみに絡まない・スルーをする
ネット上での関係が増えていくと、中には自分への暴言など悪意のある書き込みも自然と増える、またTwitterの場合はリツイートやトレンドなどでおかしな人物のツイートや悪意のあるツイートが流れてきたりする事もある、それらに対しては基本的には反応しないというのが重要である。どうせまともなやり取りは不可能だし、そもそも『荒らしはスルー』『荒らしに反応するのも荒らし』というのは言うまでもなくネットの常識である。 - 情報の真偽は「自らが」確認し、むやみに拡散しない
「大手ニュースサイトに書いてあったから」「有名人が書き込んだから」「多くの人がリツイートしているから」といった安易な理由で情報を信頼してはいけない。それがたとえ善意で書き込んだものであっても、デマであればあなたがデマの発信源である。有名人がデマの片棒を担いだ例は東日本大震災や熊本地震等、近年の災害でも数多く存在する。ちゃんとした情報元が確認できないのであれば拡散すべきではないのだ。
また、「拡散希望」と言われている情報はわざわざ確認するまでもなく、9割方どうでもいい情報である。「自分の信用を掛けてでも発言すべき情報か」を常に考えよう。
それでも書き込みたいのであれば、「〇〇という人がこう言っていた」「〇〇というメディアがこう書いていた」などのように、情報元を明記しよう。こうすれば、後からあなたの発言を見た人が情報元を辿る助けになるとともに、あなたの発言の責任を(ある程度)回避することができる。 - インターネットを利用しない勇気を持つ
極論ではあるが、ネット断ちは「じぶんはばかだ」「自分は目立ちたい書き込みを我慢できない」と思っている人へ最も根本的な対策である。インターネットを利用しなくても人は生きていけるのである。
関連項目
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