若手スタッフの感性でオーディションを刷新する『ミュージックレインオーディションプロジェクト』【後編】
2021.07.06
ソニーミュージックグループが関わるさまざまなオーディションをピックアップし、開催の舞台裏、求める才能、そこに込められたスタッフの思いなどを掘り下げる連載「オーディション~原石の発見」。
今回は、寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生らが所属するミュージックレインが開催する『ミュージックレインオーディションプロジェクト』をピックアップ。これまで行なわれてきた『ウタカツ!』と『スーパー声優オーディション』に加え、新設の『クリエイターオープンコール』のジョイントとなる今回のオーディション。その運営に集結したミュージックレインの若手スタッフ4名に、開催への意気込みを聞く。
前編では、それぞれのオーディションの特性と、声優、アニソン歌手らが在籍するミュージックレインのほかにはない魅力を語る。
堀めぐみ
Hori Megumi
ミュージックレイン
制作本部 マネジメント
浅田未文
Asada Mifumi
ミュージックレイン
制作本部 マネジメント
石川友里恵
Ishikawa Yurie
ミュージックレイン
制作本部A&R制作部
鈴木杏奈
Suzuki Anna
ミュージックレイン
制作本部A&R制作部
『ウタカツ!3』『スーパー声優オーディションα』『クリエイターオープンコール』という、それぞれアニソン歌手、声優、クリエイター(複数選択可)を主に募集するオーディションの合同プロジェクト。公式Webサイトからの応募締め切りは7月31日17時。エントリーはこちら
――最初にそれぞれの普段の業務内容と、『ミュージックレインオーディションプロジェクト』チームとして集まった経緯を聞かせてください。若手の皆さんでチーム編成されていますね。
浅田:私は新卒からすぐにミュージックレインに配属になって、マネジメントを担当しています。今回のオーディションに関しては、自然と担当になっていた感覚です。各部署の若手を集めた形だと思います。
堀:A&Rから鈴木が入るから、マネジメントからも若手が参加しようという話になって。私は社内から異動してきて3年目になりますが、これまでオーディション運営の経験がなかったので、勉強する良い機会になるのでは、ということで参加させてもらいました。
鈴木:私は入社して1年半くらいなんですが、ミュージックレインとしては、今回のオーディションでは若手の意見や感性でアーティストを発掘していきたいという思いがあったので、あえてオーディションを経験してないメンバーを集めて刷新するという意味で、この若手メンバーになってます。これまでのオーディションを経験していないメンバーなので、探り探りの部分はあるんですけど、あえて新しくできる部分もいっぱいあるのではないかなと思ってます。
石川:社内の若手として先に招集されていたのが、鈴木、堀、浅田で、私は最後に合流しました。今年の1月にほかのレコード会社から転職してきて、入社からまだ半年くらいしか経ってないんですが、若手だからこそ新しく挑戦できることもあると思うし、未来を作る才能に出会えることをとても楽しみにしています。
――今回、3部門合同のオーディションにしたのはどういった理由からでしょう?
鈴木:『スーパー声優オーディション』は6年に1回くらいの割合で定期的に行なっていて。今回は通常の周期とは外れているので、『スーパー声優オーディションα』という名前にして、あえてナンバリングはしてないんですね。『ウタカツ!』は過去に2回行なって、そろそろ『ウタカツ!3』を開催したいなと。
さらに、現在、所属アーティストのCHiCOがHoneyWorksさんとご一緒したりしていますが、前々からクリエイターもマネジメントしたいねっていう声があったんです。そこから、この3つをまとめたオーディションを開催しようという流れになりました。
3つをまとめることで、複数の部門を受ける人もきっといるでしょうし、応募者がいろんな可能性に挑戦できる環境を作れるのではないかと思って。ミュージックレインとしても3つ同時開催は初めてですし、大きなトピックにできるのではないかという期待を込めて、開催に踏み切りました。
堀:今は声優でも歌い手でもマルチに活動される方が多くなってきていますよね。以前よりも活動ジャンルがボーダレスになっているので、改めてこういう形で募集して、新しい才能に出会いたいということですね。
――それぞれのオーディションの特性を聞かせてください。
浅田:マネジメントに関して言うと、ほかの声優事務所は、養成所を経た方にオーディションを受けていただくという流れになっていることが多く、既に実力がある程度ついた人が事務所に所属するようになっていると思うんです。ミュージックレインの『スーパー声優オーディション』では、育成段階からサポートするので、合格者は全員一緒にレッスンを受けて、デビューを目指していきます。
2005年に第1回、2011年に第2回、2017年に第3回を開催しました。今回は別枠で“α(アルファ)”が付いていますが、合格者はこれまでと同じように育成して、デビューを目指す形になってます。
堀:ミュージックレインのオーディションで特徴的だなって思うのは、同期という感覚があることなんですよね。1期生、2期生に加えて、今、3期生が少しずつ動き始めていて。横のつながりもあるなかで切磋琢磨できる環境を作れているのかなと思ってます。
鈴木:『ウタカツ!』は2013年と2016年に“アニソン、ボカロ、歌い手”に特化したオーディションとして開催しました。今、特におうち時間が増えた関係で、YouTubeやニコニコ動画、歌い手活動も盛んになっているので、今回新たな才能に出会えたらなと。
第1回のグランプリは、CHiCO with HoneyWorksとして歌手活動をしているCHiCO、準グランプリはhalcaが受賞しました。それぞれアニメ作品のタイアップ曲などで精力的に活動していて、あとにつづいてくれる才能を発掘したいと思っています。
石川:今回新設した『クリエイターオープンコール』は、ミュージックレインという会社の幅を広げる意味のある試みだと思います。声優やアーティストの育成、マネジメントだけじゃなく、もっとミュージックレインという会社を社外にもアピールできるようなクリエイターの皆さんと出会うことができたら良いなと思ってます。
――ミュージックレインはどんな会社だと言えば良いですか。オーディション参加者に向けて、会社の特色を説明していただけますか。
石川:レコードレーベルやアニプレックスなどのイメージが強いソニーミュージックグループのなかでも稀有な会社で、エンタメ業界全体でも独特な雰囲気を持っていると思います。
声優やアニソン、ネットミュージックにここまで特化している会社はなかなかないですし、養成所からの人員を所属させるのではなく、しっかりと所属させた上で、責任を持って育成していきますよという部分は、特に声優という分野では珍しいのではないかと思います。
また、マネジメント機能だけでなくレーベル機能もあり、ライブ制作も社内で行なっているので、アーティスト活動を360度展開できる環境がしっかり整っていますし、いろんなことに挑戦していける会社だと思います。
浅田:ミュージックレインはマネジメント機能もA&R もある、特殊な会社だと思います。音楽レーベルとマネジメント事務所が両立してる会社なので、声優もやりたいしアーティスト活動もしたいというマルチな活動を求める方には、より良い環境なのではないかと思います。
堀:音楽活動で言うと、同じグループにソニーミュージックレーベルズがあるので情報が入ってきやすいですし、マネジメントに関しても、グループ内のソニー・ミュージックアーティスツやSeed & Flower合同会社などと情報交換がしやすいです。
声優業界以外からの情報の入手のしやすさ、横のつながりがあるのが、強みだと思ってます。また、レーベルとマネジメントが同じ会社だと連携もしやすいですし、所属アーティストともしっかりとコミュニケーションをとりながらできるので、ひとつのプロジェクトやひとりのアーティストに対しての結束力やチーム力が強いと思います。
鈴木:ソニーミュージックグループ内でのコラボレーションのしやすさ、風通しの良さも強みになっている部分です。これから応募する方たちにとっても、そこは大きな魅力と捉えてもらえるのではないでしょうか。
あと、私自身、もともと声優を目指して養成所に通っていたことがあるので気持ちがわかるんですが、一緒に成長していける良きライバルが社内にいるのはとても心強いなと思っていて。情報交換したり、お互いの誕生日を気軽に祝ったり、アーティスト同士の距離が近いので、そういう意味でも安心して活動できるところだと思っていただければうれしいです。
文・取材:永堀アツオ
『ミュージックレインオーディションプロジェクト』公式サイト
https://www.musicrayn-audition.com/
『ミュージックレインオーディションプロジェクト』公式Twitter
https://twitter.com/musicrayn_2021
『ミュージックレインオーディションプロジェクト』公式Instagram
https://www.instagram.com/musicrayn_2021/
ミュージックレイン公式サイト
https://musicrayn.com/
『ミュージックレインオーディションプロジェクト』オーディションに関する問い合わせ
sd-03@sonymusic.co.jp
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