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謝罪しろ!
『美味しんぼ』の原作者として有名な雁屋哲は、以前はバイオレンス劇画の原作を生業にしていた時期があった。『野望の王国』『男大空』等が有名だが、最大の問題作といわれているのが『黒鍵』。その頃の雁屋の作品はどれも若者が支配階級に暴力で立ち向かうという内容で、政治家、警察、資本家、右翼などが敵として登場する。
『黒鍵』の敵は日本を陰から支配する闇の組織「D機構」。主人公は両親を暗殺したD機構に復讐するため、D機構総裁の正体を探っていく。物語終盤で明らかとなったその正体は、なんと昭和天皇! 昭和天皇は当時まだ存命中だった。掲載誌は小学館の『ビッグコミックオリジナル』だが、よく掲載できたものだと感心する。
最終回で主人公は天皇の殺害を企てるが、復讐を果たせず死んでしまう。「あなたたちは日本という国の正体を知らなさすぎたのです」というセリフで幕を閉じる衝撃のスゴいラスト。ぜひ読んでもらいたいが、単行本は絶版で電子書籍もない。D機構の圧力に屈した■学館は謝罪しろ!
『彼氏彼女の事情』最終回は、完璧超人たちの卒業後の完璧なスゴい人生がこれでもかというほど披露される。賛否あるようだが自分は嫌いじゃない。
『サイレントナイト翔』の最終回はスゴいというか怖い。『聖闘士星矢』で莫大な利益をもたらした作家にこの仕打ち。集英社スゴい怖い。■英社は謝罪しろ!
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『テコンダー朴』原作者白正男による正しい歴史認識と人権思想講座 第13回 キッズどもよ、麻薬に手を出すな!
文/白正男
画像/『黒鍵』2巻(作・雁屋哲 画・叶精作/ナンバーナイン)
初出/『実話BUNKA超タブー』2024年3月号