恐竜と鳥類、両方の手の特徴を持つ新種の恐竜化石を、中国科学院や米国、カナダなどの研究チームが新疆ウイグル自治区で発見し、18日付の英科学誌ネイチャーに発表した。 鳥類は恐竜から進化したとする「恐竜起源説」が有力で、翼は手の進化の結果と考えられている。だが骨格部分となって翼を支えている鳥の手と、恐竜の手には、起源が同じとは見なせない大きな違いがあり謎だった。 日本の国立科学博物館の真鍋真研究主幹は「最大の疑問だった手の構造の違いを合理的に説明できる重要な発見だ」と話しており、恐竜起源説の有力な証拠になりそうだ。 化石はジュラ紀後期の約1億6千万年前のぬかるんだ泥だった地層から出土、恐竜の体長は約1・7メートルと推定される。ティラノサウルスを含む獣脚類の仲間とみられ、ラテン語で「泥」を意味する「リムス」から「リムサウルス」と名付けられた。 獣脚類恐竜の手は5本指から退化し、人でいう親指の形状を