物理的に見ることができる限界サイズコーネル大学の研究チームは、2018年に高出力の検出器と電子タイコグラフィと呼ばれる手法を組み合わせて、最先端電子顕微鏡の解像度を大きく引き上げる世界記録を樹立しました。 しかし、そのとき達成された方法には弱点があり、見ることができる物質は原子数個分の厚さまでという、極薄サンプルにか対応できなかったのです。 この原因はサンプルが、それ以上の厚さになると、ぶつけた電子ビームが解析できないレベルで散乱してしまうためです。 今回、米国のコーネル大学カブリ・ナノスケール科学研究所(KIC)のデビッド・ミュラー氏が率いるチームは、これまで以上に高度な最先端の3D再構成アルゴリズムと電子顕微鏡ピクセルアレイ検出器(EMPAD)を開発し、解像度記録を2倍近く更新させました。 「これは単なる新記録の樹立というだけではありません。 我々は事実上、分解能の究極限界となる領域に
ブラックホールには一度入ったが最後、光さえも脱出できないほど強い重力がかかる領域の境界「事象の地平面」があるといわれている。しかし、理化学研究所はこのほど「ブラックホールは事象の地平面を持たない高密度な物体である」とする、これまでの通説とは異なる研究結果を発表した。 従来、ブラックホールに落ちたリンゴの情報がどうなるのかはよく分かっていなかったが、今回の研究を進めていけばブラックホール中の情報を追跡できるようになり、ブラックホールを情報のストレージにできる可能性も開けるという この理論を発表したのは、同研究所の横倉祐貴上級研究員らの共同研究チーム。従来のブラックホール理論が一般相対性理論に基づくのに対し、研究チームは一般相対性理論と量子力学に基づいて理論を組み立てた。 従来の理論では、光も脱出できない内側の領域をブラックホール、その境界を事象の地平面といい、ブラックホールの質量によって決ま
A plastic Apple Watch SE may still be happening, but not until next year
Abstract This page publishes a Bidirectional Encoder Representations from Transformers (BERT) model that was pre-trained with a huge Japanese clinical text (approximately 120 million lines). This model is released under the Creative Commons 4.0 International License (CC BY-NC-SA 4.0). To develop the model, we leverage the Tensorflow implementation of BERT published by Google on this page. This stu
この dB という単位は「比」を表すときに利用されます。というか、dB という単位は「比」しか表せません。 dB という単位は 比 を表すことに使用されることが正しく、絶対値を表すことができません。ただし、音響分野ではこの dB を絶対量の表現として利用している、という事実があります。 今回は音楽制作における基礎中の基礎、dB (デシベル) について「どういう認識で制作に向き合えばいいのか」を説明したいと思います。 実はこの dB に関連する動画を 3 つ、YouTube に投稿したので以下を見ても理解度が増える可能性があります。 dB を利用している単位の種類 音楽制作において、非常にややこしい部分は、単位がいっぱいある、ということです。 よく見ることがある単位として、 dBFS dBm dBu dBSPL dBV LUFS/LKFS ざっとこんだけ利用されています。 LUFS/LKFS
地球に落下した隕石(いんせき)から、生命に欠かせない「糖」の分子を検出することに成功したと東北大学などの研究グループが発表し、「地球で誕生した生命の材料の一部となった可能性がある」としています。 東北大学の古川善博准教授などの研究グループは岩石から糖を検出する新しい手法を開発し、宇宙からオーストラリアなどに落下した3つの隕石の破片を分析したところ、2つの隕石の破片から、生命体の遺伝に関係するRNAの材料にもなる糖の一種「リボース」を検出することに成功したということです。 検出したリボースは最大で25ppbとごく微量で、ほかにもキシロースやアラビノースなどの糖も検出されたということです。 そして、検出したリボースに含まれる炭素の同位体の比率から、地球ではなく、宇宙で合成されたことがわかったとしています。 グループでは、40億年以上前に隕石の元になった小惑星が誕生した際に、特殊な化学反応によっ
2019年10月23日、Googleが量子超越を実現したという論文を公開し、量子コンピュータの歴史に新たな1ページが刻まれた。 「量子超越」は、量子コンピュータの歴史における大きな一歩である。Googleの研究チームは、最速のスーパーコンピュータを使っても1万年かかる問題を、Googleの53量子ビット(qubit)の量子コンピュータは10億倍速い、200秒で解けることを示したという。 今後、Googleが示した量子超越性に対して様々な角度から検証がなされていくだろう。量子超越性は、物理学及び計算科学の歴史の1ページに刻まれるべきマイルストーンである一方、量子超越性や量子コンピュータの実用化についても、様々な憶測や誤解が広まっている。 この記事では、Googleが示した量子超越性について前編と後編の2つのパートに分けて解説していく。 前編では、量子超越性を実証するための基本的な考え方、量子
本スライドは、弊社の梅本により弊社内の技術勉強会で使用されたものです。 近年注目を集めるアーキテクチャーである「Transformer」の解説スライドとなっております。 "Arithmer Seminar" is weekly held, where professionals from within and outside our company give lectures on their respective expertise. The slides are made by the lecturer from outside our company, and shared here with his/her permission. Arithmer株式会社は東京大学大学院数理科学研究科発の数学の会社です。私達は現代数学を応用して、様々な分野のソリューションに、新しい高度AIシステム
「統計的に有意差がないため、2つのデータには差がない」──こんな結論の導き方は統計の誤用だとする声明が、科学者800人超の署名入りで英科学論文誌「Nature」に3月20日付で掲載された。調査した論文の約半数が「統計的有意性」を誤用しており、科学にとって深刻な損害をもたらしていると警鐘を鳴らす。 「統計的に有意差がない=違いがない」は間違い 例えば、ある薬の効能を調べたいとする。統計学では一般的に「仮説検定」を行って薬を与えたグループとそうでないグループを比較し、薬効の指標となる何らかのパラメータに統計的有意差があるかどうかを見る。仮説検定は、2つの事象の差異が偶然生じたものかどうかを統計的に結論付けるものだ。 もし、統計的有意差がある(薬を与えた群のパラメータの方が有意に大きい)なら「薬には効能がある」という結論を導けるが、有意差がなかった場合はどうだろうか。 「統計的有意差がある=薬効
今回は「探求メモ」の特別版といった位置づけで、長めの記事を投稿します。2017年に出た神経科学についてのちょっと面白い論文を読み、友人と議論しながらあれこれ考えて書いたものです。昆虫の神経科学と合成生物学を研究している、鈴木力憲(@Mujinaclass)氏との共著です。この文章は、鈴木氏の研究ブログにも同時掲載されています。(同ブログには、研究者として本稿を書いた意図をまとめた「序文」がありますので、このテーマのご専門の方はまずそちらをご覧ください。) どうすれば脳を「理解」できるのか:「コンピュータチップの神経科学」から考える 文章:丸山隆一(@rmaruy)・鈴木力憲(@Mujinaclass) 近年、神経科学の進歩がすさまじい。さまざまな技術革新によって、脳に関して得られるデータは飛躍的に増えた。「記憶を書き換える」「全脳をシミュレーションする」といった華々しい研究の数々は、神経科
by rawpixel コロンビア大学でニューロエンジニアリングについて研究するニマ・メスガラニ准教授が、脳の信号を「耳で聞いて理解可能な会話音声」に変換するシステムを作成しました。このシステムを用いれば口に出さなくても脳の信号を読み取るだけで、何を考え話そうとしているかが理解できるようになります。 Towards reconstructing intelligible speech from the human auditory cortex | Scientific Reports https://www.nature.com/articles/s41598-018-37359-z Columbia Engineers Translate Brain Signals Directly into Speech | Zuckerman Institute https://zuckerman
重い障害がある人の働く場をもっと広げようと、遠隔操作のロボットが本人に代わって接客にあたる期間限定のカフェが都内にオープンしました。 6つあるテーブルの間を動き回って注文を聞いたり飲み物を運んだりするのは、高さ1メートル余りの3台のロボット。 重い障害がある人が、それぞれ自宅から遠隔操作しています。 カメラとマイクがついていて、操作する人が「おまたせしました」などと客に話しかけたり、会話したりすることもできます。 カフェを訪れた人は「ロボットの向こう側にいる人の姿をイメージできて、ロボットと話している感じがしませんでした」と話していました。 このカフェは来月7日までの期間限定で、現在は、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALS・筋萎縮性側索硬化症の患者など10人が交代でロボットを操っていますが、今後、改良を重ねて再来年には常設のカフェをオープンさせ、もっと多くの障害者に参加してもらうのが
機械は言語の処理を学習する際、人が書いた文章のサンプルから性別や人種的な偏見を継承します。 トルコ語では、”彼(he)”、”彼女(she)”、”それ(it)”を表すための代名詞が、”o”の1つしかありません。”o”の代名詞が含まれるトルコ語の文章をGoogle翻訳で英語に翻訳する場合、翻訳アルゴリズムは英語のどの代名詞が”o”に相当するのかを推測することになります(性別が不明な場合、大抵は”彼”)。そして、アルゴリズムは ジェンダーバイアス(性差に基づく偏見) を反映しながら、”彼は医者です”、”彼女は看護師です”、”彼は勤勉です”、”彼女は怠け者です”のような形で文章を翻訳するのです。言語処理の学習に際して、多くのアルゴリズムは人が書いたニュース記事やWikipediaなどの文章を参考にしており、こうした言語モデルから単語間の関連付けを行っています。しかしそうすることで、例えば” 「彼」
欧州合同原子核研究機関(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のATLAS測定器で実験を行うATLAS日本グループの主要メンバーである東京大学と高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、ヒッグス粒子がボトムクォークと相互作用(湯川結合)する証拠をATLAS実験などのデータで観測することに成功したことを明らかにした。詳細は、8月28日付けの学術誌「Physics Letters B」に掲載された。 LHCは2012年、ヒッグス粒子を発見することに成功。2015年からは衝突エネルギーを13TeVに増強した第2期実験として、ATLAS実験グループが第3世代フェルミ粒子であるトップクォーク、タウ粒子がヒッグス粒子と結合している証拠を観測するなどの成果を挙げてきた。 今回の成果は、2017年までに取得したデータを解析した結果、ヒッグス粒子がボトムクォーク対に崩壊した事象を確度5.4σの有意水準
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