世界中から収集した貴重なアーカイブ映像をもとに、人類の歴史に秘められた連鎖の物語を描き出す『映像の世紀バタフライエフェクト』(NHK総合、毎週月曜22:00~)。昨年4月にスタートすると、同年末に菊池寛賞、今年もギャラクシー賞テレビ部門特別賞を受賞するなど、放送業界内外で高い評価を得ており、放送されるたびにX(Twitter)のトレンドに関連ワードが入る人気番組となっている。 『映像の世紀』第1シリーズがスタートして28年が経った今も、なぜ人々の心をつかむのか。その背景には、通常のテレビ番組から大きく角度を変えた編集方針で、視聴者と築き上げてきた信頼関係があるようだ。制作統括のNHK久保健一チーフ・プロデューサーに話を聞いた――。 『映像の世紀バタフライエフェクト』 (C)NHK ■きっかけは新大久保駅の韓国人留学生事故 最初に『映像の世紀』シリーズが始まったのは1995年で、11本を制作