【パリ=山口昌子】5日、ポルトガル・リスボンをスタートする予定だったダカール・ラリー(通称パリダカ)は途中通過するアフリカ北西部のモーリタニアの治安悪化などを理由に、前日の4日になって中止が急遽(きゅうきょ)、決まった。大会主催者が発表した。パリダカは今回が30回の記念大会の予定だった。大会の全面中止は1979年のパリダカ開始以来、初めて。 モーリタニアでは先月24日、武装集団がフランス人観光客らを襲撃、4人が死亡、1人負傷の事件が起きた。モーリタニア当局によると、犯人は国際テロ組織アルカーイダの一派とみられ、現在も逃走中。仏外務省は今月3日、フランス人の同国訪問を控えるよう強く警告していた。また、大会本部ではこの事件を受け、大会を予定通り行うか中止かについてフランス、モーリタニア両国と協議していた。 世界で最も過酷なモータースポーツといわれるパリダカの、今回の行程は5日にリスボンを出発し