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ブックマーク / magazine-k.jp (25)

  • 第3回 軽くて閲覧性の高い最強デバイスは、いまも紙なのか

    借りて来たハードカバー、ダウンロードしたPDFのプリントアウト、入手しづらい博論のコピー、持って歩きたくない重さの画集や写真集、先生から渡される手書きメモ入り講義資料、ゼミで配られる先輩同輩後輩のレジュメの束エトセトラエトセトラエトセトラ……。 現代の私たちは、さまざまなフォーマットのアーカイブの海を航海する旅人のようだ。インターネットを通して得られる情報だけでも、そのフォーマットはことなり、私たちはそれぞれに対応したソフトを利用することになる。しかしこれだけパソコンとインターネットが発達したいまでも、私たちはまだまだ「紙」というデバイスに引きずり回されていることに気付くだろう。 私たちは、まだまだ「紙」を読んでいる 大学院に限らず大学のゼミと呼ばれるものに出れば、資料や史料、レジュメ、報告書類など、大量の紙資料が配付される。これらの資料はおおむねA3横を1面として印刷されている場合が多く

    第3回 軽くて閲覧性の高い最強デバイスは、いまも紙なのか
  • 「出版不況論」をめぐる議論の混乱について

    毎月1日にリリースされる、小田光雄さんの「出版状況クロニクル」というウェブ記事を楽しみにしている出版関係者は多いと思う。私もその一人である。これを読まずにはひと月が始まらない。毎月かならず読んでいる。 小田さんが書かれた『出版社と書店はいかにして消えていくか〜近代出版流通システムの終焉』はのちに論創社から復刊されたが、私は1999年にぱる出版からでた版で読み、大きな衝撃を受けた。1999年といえばまだアマゾンが日に進出する前の時期である。日の出版業界が抱えた構造的な問題をロードサイドビジネスや郊外社会論とからめて分析し、彼が名付けた「近代出版流通システム」がもはや機能不全を起こしている事実を、この時期にいちはやく伝えた小田さんの功績はとても大きい。 小田さんはその後、論創社のサイトで「出版状況クロニクル」という定点観測コラムを始め、それは『出版状況クロニクル』という単行としてまとめら

    「出版不況論」をめぐる議論の混乱について
  • ニューヨーク公共図書館の英断

    ニューヨーク公共図書館のデジタルコレクションに収められている67万点を超えるデジタル画像のうち、パブリック・ドメイン(著作権保護期間切れ)である18万点の高解像度データが、ウェブ経由で簡単にダウンロード&再利用できるようになりました。そのことを伝える今年1月5日付の同図書館のブログ記事には、こうあります。 Today we are proud to announce that out-of-copyright materials in NYPL Digital Collections are now available as high-resolution downloads. No permission required, no hoops to jump through: just go forth and reuse! ニューヨーク公共図書館では以前より、コレクションの低解像度データ

    ニューヨーク公共図書館の英断
    myrmecoleon
    myrmecoleon 2016/01/12
    「作品とオーディエンスが出会うまでの道のり(タイムライン)が楽しく可視化されているのです。」これいいな
  • 東京カフェムーブメントと図書館カフェ

    盛り上がる図書館カフェ 図書館のカフェが注目されている。利用者としての印象もあるが、アカデミック・リソース・ガイドのスタッフとして関わっている公共図書館づくりにおける現場での実感としてより強く感じる。『ライブラリー・リソース・ガイド』12号の特集「カフェ✕図書館」冒頭のエッセイ「図書館コーヒーを飲んでもいいの?」にも書かれているが、図書館のカフェが注目される契機となったのは、やはり武雄市図書館のスターバックスコーヒーだろう[*1]。「いやいや、武雄市図書館の前から図書館にカフェはあったよ」とおっしゃる方もいると思う。それはその通りなのだが、それまで図書館に関心がなかったような人びとにも「スタバのある図書館」として認知されたことは、図書館におけるカフェムーブメントの新たな扉を開く大きな出来事であった。 武雄市図書館の企画段階で市民を対象にしたアンケートを行った時に、今後図書館に増えたらうれ

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2015/11/07
    図書館クラスタ的には、筑波大附属図書館にスタバができたあたりで話題になった記憶はある。2007年告知で2008年設置 http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20080318/1205833793
  • 私設雑誌アーカイブ『大宅文庫』の危機【後編】

    京王線・八幡山駅で下車し、左手に都立松沢病院の蒼とした木立を眺めながら大宅文庫(公益財団法人・大宅壮一文庫)へと向かう。この道を、いつも一人で、しかも、複雑な心理状態で歩いていた記憶がよみがえる――。 サラリーマン編集者をしていた20〜30代の頃だ。ある時は、予定していた取材先だけではページが埋まらず、締め切りが迫る中、急遽、ネタを探し直さねばならず焦っていた。またある時は、企画会議の直前だというのに手持ちのネタがなく、急ごしらえであろうが企画をひねり出さなくてはという不安に押しつぶされそうになっていた。そして資料を漁り終えると、一目散で編集部に戻らなければならない。街を眺める余裕すらなかった。何度も通った八幡山なのに、自分はこの街のことをほんとんど知らないことに気がついた。 大宅文庫に「行く人」と「行かない人」 実を言うと、今回、正式な取材の申し込みをする前、誌「マガジン航」の編集・

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2015/09/10
    「閲覧が申し込まれた雑誌を書庫から取り出して利用者に届けるまで、「20冊で10分」を目標にしているという。」はええ。「現在、「Web OYA-bunko」に登録されているのは、大宅文庫が所蔵する雑誌の約1割」途中なのか……
  • 私設雑誌アーカイブ「大宅文庫」の危機【前編】

    「知らなかった、大宅文庫が経営の危機にあることを」――。 8月8日、このような一文から始まる書き込みをFacebookにアップした。すると瞬く間に「拡散」され、5日後には「いいね!」が497人、「シェア」が276件。Facebookと連動させているTwitterのほうは、「リツイート」が674件、「お気に入り」が272件……。正直、驚いた。こんなに話題になるとは思ってもいなかった。その一方で、「みんな当に大宅文庫に関心があるの?」と訝る気持ちも生まれてきた。 公益財団法人・大宅壮一文庫(以下、大宅文庫)は、東京都世田谷八幡山にある雑誌専門の私設図書館だ。その名の通り、ノンフィクション作家で評論家の大宅壮一(1900〜1970年)が蒐集した膨大な雑誌資料が元になっている。大宅壮一といえば「一億総白痴化 」や「駅弁大学」「男の顔は履歴書である」といった名言・語録でも知られているが、「は読む

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2015/08/27
    「昨年度は4000万円近い赤字を計上しました」うわあ。というか大宅文庫って思ったより入館料安いんだな。うちとほぼ同じ設定
  • わが実家「蔵書放出祭」始末記

    「あのをどうしよう……」 奈良の実家の親から「実家を売ろうと思っている」と電話で言われた時に、私の脳裏に最初に浮かんだのは、実家に溜め込んだやCDのことだった。 小さい頃からの好きが高じて図書館に職を得ているが、そもそも、私は「床が抜ける」ほどのもCDも持っていない、その辺にいる「ちょっと音楽が好きな一社会人」である。読書量にすれば年間100冊も読むかどうか。職業柄、を大量に購入・所蔵する必要がある人々と比べれば、所詮は趣味、多寡が知れている。おまけに、結婚して子どもが産まれるに及び、やCDを買うお金も、置くためのスペースも極めて限定されるようになってしまった。結果として、蔵書点数の伸びはここ数年、鈍化する一方だ。 それでも、増えた。故・草森紳一氏は、 「はなぜ増えるのか。買うからである。処分しないからである。」(『随筆 が崩れる』、文藝春秋、2005年) と書いている

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    myrmecoleon 2015/02/22
    おや福林さん。面白そうなことしてたんだな。本を手離すこと自体をイベントにするのは楽しそう。
  • 中国語繁体字の標準化にぶつかって

    今年の10月、私はサンフランシスコで行われるW3C主催のTPACというイベントとブック・イン・ブラウザ会議に参加するため、シリコンバレーに向かった。 太平洋を越えて台湾からアメリカ西海岸へ行くには、とても費用がかかる。数年前、私がまだ取材記者だった頃は、東京、香港、上海、サンフランシスコ、クパチーノなどで行われるIT企業主催のメディアツアーによく招待された。しかしいまや私は、収益の安定しないスタートアップ企業の経営者である。いちばん安い宿と航空券をみつけても10万台湾ドル(日円で約40万円)の出費となり、自分の事業になんら利益をもたらさないかもしれない旅行にとってはとても痛い。 そこで私は、9月に自分のブログに、この会議に参加しなければならない理由を書いた記事を投稿して資金援助を募り、ペイパルと銀行の口座を用意した。二週間もしないうちに、クラウドファンディングは成功した。 標準化の世界と

  • 電子コミックの未来はどこに? « マガジン航[kɔː]

    今年は6月に講談社の月刊マンガ誌「少年ライバル」、秋田書店の老舗青年コミック誌「プレイコミック」が休刊。9月には小学館の月刊マンガ誌「IKKI」、集英社の同じく「ジャンプ改」と大手出版社のマンガ誌で休刊が相次いでいる。いずれも販売部数的には苦戦してきたが、個性的な作品を数多く連載し、それらの単行の売上で雑誌の赤字をカバーしてきた雑誌だ。単行が雑誌の赤字をカバーしきれなくなった、とすれば、マンガ不況を象徴するような事態である。 2014年は紙から電子への転換点 紙のマンガ出版が苦しんでいる一方で、勢いがあるのが電子コミックだ。 2014年8月、NHN PlayArtが運営するスマートフォン向け無料コミック配信サービス「comico」の人気作品『ReLIFE』(作画・宵待草)の単行がアース・スター エンタテイメントから発売され、たちまち10万部を超えて話題になった。電子コミックといえば、

    電子コミックの未来はどこに? « マガジン航[kɔː]
  • 国立国会図書館の電子情報部に話を聞いてみた

    4月21日に、国立国会図書館のデジタル化資料を活用した「NDL所蔵古書POD」が、インプレスR&Dから発表されました。実はこのニュースを受けて、変電社の持田泰さんとFacebook上で議論になりました。持田さんが、このインプレスR&DのNDL所蔵古書PODのように「変電社文庫」を作ってみたいが、国立国会図書館とどうやって話を付ければいいのだろう? という投稿をしており、そこへ私が「パブリック・ドメインなら許諾不要では?」とコメントしたのが議論の発端でした。 実は当時、国立国会図書館のデジタル化資料を利用するには、パブリック・ドメインの作品でも転載依頼フォームからの申し込みが必要でした。私は「それってパブリック・ドメインの意味がない」という意見、持田さんは「でもそういうルールになっているのだから、煩雑であろうとちゃんと申し込みは必要だ」「外部からの妙な抗議で、せっかく公開したデータがまた非公

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    myrmecoleon 2014/05/22
    「デジタル化を開始したころからずっと「不要ではないか」という議論もしてきたとのこと」あれは前からもやもやしてたのではっきり解決してよかった。
  • 電子書籍の値段は誰が決めるべきか?〜「電書再販論」に思うこと

    盛り上がる「電書再販論」 電子書籍にも紙の書籍と同様、再販制度を適用すべきだ、という議論が、一部で盛り上がりを見せている。主な舞台となっているのは、業界誌「出版ニュース」(出版ニュース社)だ。 2013年8月下旬号で、鈴木藤男氏(NPO法人わたくし、つまりNobody副理事長)の「電子『書籍』の再販について考える」という寄稿文を掲載したのを手始めに、同12月中旬号には、落合早苗氏(hon.jp代表取締役)による「いま、なぜ電子書籍に再販が必要なのか」、2014年1月上・中旬号では、高須次郎氏(日出版者協議会会長、緑風出版代表)「紙と電子の再販制度を考える」と、賛成論を連続して取り上げている。 実は筆者も、同誌1月上・中旬号から、「Digital Publishing」というコラムを隔月で担当させていただいている。その連載の中で、電子書籍実務者の立場からは、再販制度の適用が喫緊の課題とは考

  • NDLのデジタル化資料送信サービス体験レポ

    2014年1月21日、国立国会図書館NDL)の「図書館向けデジタル化資料送信サービス」が開始。あわせてサイト「国立国会図書館デジタル化資料」が「国立国会図書館デジタルコレクション」へ名称変更リニューアルしました。 絶版など、国会図書館から各地の図書館へ配信、18都道府県23館で始まる−INTERNETwatch 現時点で、絶版などの入手困難な約131万点が対象。内訳は、1968年までに受け入れた図書が50万点、江戸期・清代以前の和漢書など古典籍・貴重書が2万点、2000年までに発行された雑誌が67万点、1991~2000年に受け入れた博士論文が12万点 サービス開始時点で約131万点なんてまあ素敵な分量!これは街の図書館が平均的大学図書館蔵書数レベルのデジタル書庫を一挙に得られるチャンスなわけです。またこのサービス開始に併せて「国立国会図書館デジタル化資料」名称改め「国立国会図書館

  • 本を発見するための「出版ハッカソン」

    5月29日〜6月1日にニューヨークで米国書籍産業最大のコンベンション、「ブック・エキスポ・アメリカ(BEA)」が開かれ、国内外から出版関係者が大勢集った。規模は毎年縮小し、地味になっていく印象があるが、一方でこれからEブックの時代に対応すべく、出版業界の礎となっていくであろうIT起業家を育てていく新しい試みも行われている。 初の「出版ハッカソン(Publishing Hackathon)」もその一つだ。ハッカソンとは、物事をやりやすくする「ハッキング」と「マラソン」をかけた造語で、かけ声の下に集まった有志のプログラマーエンジニアたちに、既存の業界がスポンサーとなって、起業をめざしてその場でサービスを実際に立ち上げてもらおう、という実験だ。 元々ニューヨークという街はウォールストリートに象徴されるように金融界の中心地で、住宅ローンのバブルがはじけた2008年のリーマン・ショックまでは、株ト

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    myrmecoleon 2013/06/08
    ニューヨークで出版ハッカソンなんてのがやってたらしい。本を発見させるための、どっかで見たことのあるようなアイディアがいっぱい。ディスカバラバラビリティ
  • 第6回 マンガの「館」を訪ねる[前編]

    新宿から電車で西へ1時間あまり。電車を降り、駅の外に出て、歩き始めると周囲は次第に郊外の光景となっていった。高い建物はなくなり、そのかわりちらほら紅葉が混じる林と、うねうねカーブする渓流が現れる。橋を渡り、沿道に杉林が広がる坂道をひとしきり上ったあと、坂の途中で右に折れ、少し下る。するとこぢんまりとした集落が見えてきた。 集落の一角には目的地の建物があった。二階建ての全面が薄い水色の建物は廃校になった田舎の小学校の趣きで、思いのほか小さかった。 とても辺鄙なところにある「館」 訪問前に確認したこの建物の公式ホームページには次のように書かれていた。 1997年3月、少女まんがすべての永久保存を目指し、 東京都西多摩郡日の出町の地に産声を上げた、少女まんがの専門図書館(の赤ちゃん)です。 通称は“女ま館”といいます。 古いけれども広~い一軒家を借り受け、ともかく、日々打ち捨てられていく数多くの

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    myrmecoleon 2013/01/17
    少女まんが館,現代マンガ図書館,米沢嘉博記念図書館。
  • 日本漫画の国際化を翻訳家の立場から考える

    ヨーロッパで日漫画が幅広く出版されるようになったのは、1970年代の終わりに起きたアニメ・ブームのおかげである。フランスやスペイン、イタリアでは『マジンガー』シリーズ(永井豪)や『キャンディ・キャンディ』(水木杏子作、いがらしゆみこ画)、『ベルサイユのばら』(池田理代子)といったアニメの原作を皮切りに出版がはじまり、その後もほぼ途切れることなく現在に至っている。 日アニメのヨーロッパでの紹介は、『バーバパパ』(フランスの絵『バルバパパ(Barbapapa)』が原作)や『アルプスの少女ハイジ』(ヨハンナ・シュピリの小説『ハイジ』が原作)など、ヨーロッパ人があまり違和感を感じない作品から始まった。しかし、1978年に『UFO Robot Goldrake』という題でフランスとイタリアで放送された『UFOロボ グレンダイザー』(永井豪)が、文字通りの「カルチャー・ショック」を与えたことで、

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2012/10/12
    日本のマンガをイタリア語に翻訳してきた方による,イタリアのマンガ文化の紹介。谷口ジロー先生の名前なども。
  • 電子書籍が死んだなら

    を買ったとき、そのが死ぬことについて考える人はあまりいない。盗まれたり火事にあったり、あるいは誰かにあげたり売ったりしなければ、はいつまでもあなたの下で生き続ける。日は総じて品質が高いので、多少折れ曲がり、汚れ、黄ばんでも、読むことに支障はないだろう。それはが絶版になろうと、出版社が倒産しようと変わらない。 電子書籍は違う。電子書籍は突然死ぬ。つまり、読者の意図せぬ形で読めなくなる。実際、これまでにいくつもの電子書籍サービスが終了となり、私たちの電子書籍が読めなくなった。これは控え目に言っても、電子書籍の弱点である。読者は電子書籍の死にどう備えるべきだろうか。そして電子書籍ビジネスは死とどう向き合うべきか。 さまざまな死のかたち ・ストアの死 お気に入りの書店が閉店になったら、他の書店を探さなければいけない(ジュンク堂新宿店……)。一方、電子書籍ストアが閉店した場合は、他のス

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    myrmecoleon 2012/02/12
    「次世代に残る電子書籍を」うむうむ。永続性を考慮してない電子書籍はあまり好きになれない。
  • 電子書籍の「探しにくさ」について

    紙版が100万部を突破、12のストアでほぼ同時発売された電子書籍版も空前の売り上げを記録した『スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ』(講談社)。同書は内容のすばらしさもさることながら、「紙でも、電子でも」買える環境を新刊刊行と同時に広範に提供した初の書籍としても、後世に語り継がれるものになりそうだ。 だがそのことは同時に、従来の電子書籍の世界からは見えなかった課題も、あぶりだすことになった。紙と電子の書籍を横断検索できる「ブック・アサヒ・コム」の運営に携わる経験から、また発売日に複数の電子書籍ストアで同書を購入した個人的体験から、現段階でわかっていることを報告したい。 中心的なテーマは電子書籍の「探しにくさ」である。 電子書籍版『スティーブ・ジョブズ』の例から考える 発売前後の経緯を簡単に振り返ってみよう。各種報道によると、講談社は同書を当初2011年11月に発売する予定だったが、10月5日のジョブ

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    myrmecoleon 2012/01/06
    「単行本が「親」……外部にはデータを提供していないものの、各出版社は社内ではこのような仕組みで電子書籍を管理しているものと考えられる」そうかなー
  • 青空文庫がインターネット・アーカイブに収録

    を代表するオンライン・テキスト・アーカイブである「青空文庫」に集められた著作権保護期間を満了した日語の文学作品テキストのうち、 約4000 タイトルがアメリカのインターネット・アーカイブに収録され、オンラインで「電子書籍」として閲読できるようになりました。 今回の青空文庫の収録にさいして、ボイジャーが発表したプレスリリースには、以下のような文言があります。 今回 Internet Archive に提供されたのは PDF 形式のファイルですが、縦書きにも対応した EPUB3 での提供が引き続き進められています。これらのEPUB3データは近々公開される予定です。ボイジャーは、今後も Open Library における “Aozora Bunko 青空文庫” コレクションの拡充を図るとともに、世界中の電子書籍読者にとってよりオープンで、より使い易い読書環境作りを推進します。その一環として

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2011/11/25
    「このオープン・ライブラリーはただのオンライン・テキスト・アーカイブではありません。…だれもがこの作品の書誌情報を編集することができるのです。」へえ。こんなのあるんだ。
  • 楽天、kobo買収の本当の意味

    楽天がkobo買収というニュースにはさすがに驚いた。驚いた後で、「なるほど、こりゃすごい良い買い物をしましたな」と感心するとともに、まだ電子書籍のガジェットがどうのこうのという日での取り上げられ方に脱力。なんとか気を取り直してこのコラム書いてます。 日ではアマゾンが和書を売るオンライン書店としてだけでなく、日用品ならなんでも扱う外資系のオンラインリテーラーとして頑張っているから知名度も高いせいか、まだキンドルのサービスが始まってもいないうちから、黒船が、と話題になることも多いのはわかる。 しかし、アメリカではアマゾンがEブックもEコマースもすべてを牛耳っているわけではないので、機会あるごとにバーンズ&ノーブルのNOOK(ヌック)やソニーのReader、グーグルのeBookstoreやkoboもそれぞれの強みを活かしながらそれなりのプレーヤーになっていることを伝えてきたつもりなのだが

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    myrmecoleon 2011/11/10
    「koboが他と一線を画すのは、Eブックの版権をグローバルに獲得していることだ。」なるほど。楽天の買収はそういうインパクトがあるのか。
  • Gamificationがもたらす読書の変化

    旧聞に属しますが Wired.jp の「電子書籍が紙に負ける5つのポイント」という記事が話題となり、これを受けて誌にも原哲哉氏の「電子書籍はまだ紙のに勝てない」という記事がすでに書かれています。 とくに日の現状を見る限り、紙の書籍と電子書籍をプラットフォームとして比較すると紙のほうが優位なのは明らかで、規格の整備やハードウェアの向上と価格低下といった改善がおのずと期待できるところはそれとして、電子書籍がそのまま紙に追いつこうとする方向性はあまり意味がないと考えます。これは大原ケイ氏の「「ガジェット」ではなく「サービス」を」にもつながる話でしょうが、むしろ紙の制約から離れた機能や体験の充実にこそ注力すべきで、ことさらに紙と電子の比較を続けるのは有益ではないでしょう。 そうした観点で「電子書籍が紙に負ける5つのポイント」を読み直した場合、「インテリア・デザインにならない」といった電子書籍

    myrmecoleon
    myrmecoleon 2011/08/23
    「ゲーム化」(Gamification)の紹介。