前回に続き、コトラーの「購買プロセスの5段階モデル」に従った経営層へのセキュリティ対策訴求について解説する。まずは前回のおさらいから始めよう。 経営層に対してセキュリティ対策の必要性を訴求するには、「危険だ」と定性的に訴えるだけでは効果がない。経営層が意思決定をしやすいように「購買プロセスの5段階モデル」に従って必要性を訴求し、「各フェーズでそれぞれ何をすべきなのか」をしっかり説明することが重要だ。特に最初のフェーズである「問題認識」については、リスクを定量的に点数化して明確化することが欠かせない。ここまでが前回の要点だ。 今回のテーマは、この「問題認識のフェーズにおいてどのようにリスクを点数化すればよいのか」である。今回の内容を把握することで経営層の説得に向けて大きな一歩を踏み出せる。その分、難易度が少々高いかもしれないがぜひ理解してほしい。 FMEAを応用したリスクの点数化 リスクを点