昨シーズン、パ・リーグ5位に沈んだロッテの快進撃が続いている。週末に行われた西武との首位決戦も2勝1敗と勝ち越し、その差を3ゲームとしてリードしている。この時期での順位をどうこうの言うのは早計なのは分かっているが、とにかく、今年のロッテは一味違う戦いぶりを見せている。 その象徴とも言えるのが、新人にして開幕から2番に抜擢されている荻野貴司の存在である。打率.357、打点9 得点13、盗塁8と絶好調で、西岡剛とともに、俊足1、2番コンビを形成。井口資仁、金泰均、大松尚逸から成る強力クリーンアップにつなぐ役割を果たしている。 足、足、足……。 そのプレースタイルを見れば、彼がどんな選手なのか一目瞭然である。 リーグトップの8盗塁もさることながら、普通の送りバントでも、セーフティ気味に転がし、一塁まで駆け抜ける。外野の間に飛ぶ単打を放てば、あわよくば二塁を陥れようかのごとき勢いで、常に先の塁を狙