平安時代に長編小説「源氏物語」を執筆した紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」。女性文学者を主人公とした異色の「文学大河」が15日、最終回を迎えた。チーフ演出の中島由貴さんに、最終回に込めた思いや撮影秘話を聞いた。 【ツーショット】平安神宮を訪れた吉高由里子と柄本佑 ■道長との穏やかな時間 生涯にわたって強い絆で結ばれたまひろ(紫式部、吉高由里子)と道長(柄本佑)。幼い日に生まれた恋心は、男女の関係を超えて絆を深めた。まひろは物語を書くことに生きる意味を見出し、道長はその創作活動を支え、「源氏物語」という1000年後まで読み継がれる作品が生まれた。 最終回で描かれた2人の終着点にも「物語」が重要な役割を果たした。 最期の時を迎える道長のもとに、嫡妻の倫子に頼まれたまひろが通う。弱っていく道長に新しい物語を頼まれ、まひろは語り聞かせた。「続きは、また明日」と告げるまひろの声は柔らかく