画像処理を担う半導体の設計を手がけている。1億台以上を販売したニンテンドーDSの後継機での受注を果たし、一躍注目を集める。顧客開拓の割り切りで、実績なきベンチャーの罠の壁を打破した。 空中に浮かんだ人気キャラクターのマリオがぐるぐると回り、飛行機が奥行きを持った空間で輪くぐりする。任天堂が今年6月、米ロサンゼルスで開催した世界最大規模のゲーム見本市「E3」で披露した3D(3次元)映像を裸眼立体視できる携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」は、世界の注目を集めた。 そのロサンゼルスの会場で、各国の報道陣や業界関係者が万雷の拍手を送っているその光景を感慨深げに眺めている男がいた。ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)代表取締役で、CEO(最高経営責任者)を務める山本達夫氏だ。 2002年に創業、社員わずか40人のDMPは、この任天堂の発表を機に世界中から注目を集めることになった。DMPは、