この1ヶ月ほど興味深く眺めていたのは、ベッキーとゲスの極み乙女。ボーカル川谷絵音の熱愛報道である。別にとりたてて二人に以前から関心があったわけでもなく、報道されていることが事実かどうかもわからない。しかしこの騒動、とくにネットの反応を見るにつけ、社会学者として「これでは未婚化が進むわけだなぁ」という感想を持たざるを得ない。結婚というハードルがあまりに高くなりすぎたからである。 もしも男性の川谷さんが既婚者でなければ、とくに興味を引かなかった騒動だろう。結婚前に付き合っている相手がいるにもかかわらず、ほかの相手が現れ、言い方は悪いが「乗り換える」ことはよくあることである。一昔前なら、「結婚前の私と付き合っていながら、責任を取って結婚しないなんて無責任」と女性が男性を責めることはできたかもしれないが、もはや処女性は結婚へのパスポートではなくなった。この10年間の変化として、結婚前の付き合いは、