2001年から2006年にかけて、富士見ファンタジア文庫から『A君(17)の戦争』と『デビル17』という2つのライトノベルのシリーズを刊行していた豪屋大介。その後パタリと活動が途絶えてしまったが、この9月6日に中央公論新社から単行本で『A君(17)の戦争』シリーズが復刊された。読めば誰もが驚くだろう。異世界に転移・転生し、そこで才能を爆発させ、逆境をひっくり返すという今のライトノベルで主流となっている設定が先取りされている上に、問題が山積みとなっている人類社会を鋭くえぐるメッセージに溢れた作品だからだ。 富野由悠季監督のテレビアニメ『聖戦士ダンバイン』を覚えているだろうか。世界各地から人間が異世界に召喚されて活躍するストーリーだが、そこに登場したショウ・ザマはまずまずの顔立ちで、マーベル・フローズンもなかなかの美女で、ショット・ウェポンに至ってはイケメンな上にロボット工学の天才だった。CL