[GDC 2018]Oculusが2018年のVR戦略を語る。ソフトウェアの改良点から開発中の「Oculus Go」「Santa Cruz」まで ライター:米田 聡 GDC 2018の3日目となる北米時間2018年3月21日に,Oculus VR(以下,Oculus)主催のセッション「Inside Oculus 2018」が行われた。セッションタイトルどおり,2018年におけるOculusのトピックを語ると言った内容であったため,2018年前半発売予定のスタンドアロン型VR HMD「Oculus Go」の話題が多かったが,ソフトウェア周りや開発中の機器など,それ以外の話題も取り上げられたので,ざっくりとまとめてみたいと思う。 「Asynchronous Spacewarp」で,VRユーザーの裾野が広がる 本セッションは,ソフトウェア周りの話題や,Oculus Go,ハイエンドなスタンドアロ
日本最大のゲーム開発者会議CEDEC 2017の最終日となる2017年9月1日,Oculus Japan Teamのパートナーエンジニアリングスペシャリスト井口健司氏による「VRゲームの最前線から学ぶデザインパターン」と題した講演が行われ,Oculus VRの最新動向と新たな知見,そして技術動向などが語られた。 ●主体移動のTips VRに関する知見では毎度のことながら,VR酔いに関連するものが取り上げられた。テーマはプレイヤーの主体的な移動についてだ。 今回紹介されていたのは人間の認知機能の特性を生かしたもので,キャラクター回転を30度くらいの単位で瞬間的に視界を切り替えるという手法だ。ぐるっと回るのではなく,ぱっと角度を切り替える感じである。従来,VRだと自分で頭を巡らせるのは大丈夫だが,コントローラを使ってのキャラクターの回転などはかなり気持ち悪くなる操作であった。これは視覚と三半規
How to watch Polaris Dawn astronauts attempt the first commercial spacewalk
イギリスの企業In-VRは、VR空間で展開するゲームカンファレンス“In-VR”を、2017年12月に開催する。具体的な開催日は未発表だが、開催期間は3日間用意されており、20000人以上の参加者を見込んでいるという。 ゲームのカンファレンスというと、アメリカ・ロサンゼルスで行われるE3や、ドイツ・ケルンで行われるgamescomなどが有名だが、In-VRは、それらのカンファレンスで行われるようなパネルディスカッションやインタビューなどを、VR空間で実施しようという試みだ。お金や時間をかけてカンファレンス会場まで移動せずとも、VRデバイス(※)を使用するだけで参加できるのが同イベントの強みだ、とIn-VRのスタッフは語る。 ※対応デバイスは、HTC VIVE、Oculus Rift、Gear VR 公式サイトでは、登壇者の一部が公開されており、VRのインフルエンサーとして知られるリック・キ
【講演レポ】VRでの“痛み”の表現とは?「女王様」に聞いた恐怖を増幅させるヒント 10月29日、VR技術に携わる開発者会「JapanVR Fest」(旧オキュフェス)が日本科学未来館で開催されました。今回は「皆の10分を繋げてVRの未来を作る」と題し、VR開発の知見を10分間のライトニングトーク(LT)で発表するイベントとなりました。 本記事は、主催による桜花一門氏の「VRでの痛みの与え方」に関する10分間LTのレポートです。 ゲームにおける“失敗=死”の概念を成り立たせる “1人称で自分が死にまくる”VRアクションゲーム「Chainman」を製作している桜花一門氏。実装を進めていく上で、実際には死んだ時に何が起こったのかわからないと思うほど、予想よりもゲーム内で死んだという感覚が薄かったと語ります。 死んだという実感が薄く、死んだ時に理不尽さしか残らないため、ゲームで大切な“失敗=死”と
2017年2月18日,関西最大級のゲーム開発者向けカンファレンス「GAME CREATORS CONFERENCE'17」が開催され,その中でVR施設VR ZONEについて語る「VR ZONEのマーケティング戦略」の講演が行われた。 VR ZONEがどのような思想の下で誕生し,また個々のVRコンテンツはどのようなアプローチで開発されたを解説する,VR開発に関わる技術者ならば必聴の内容であった。一部を抜粋してレポートする。 タイトル開発を行う際の目的,課題,主題の分析 小山 順一朗氏 登壇者はバンダイナムコエンターテインメントAM事業部,エグゼクティブプロデューサーの小山 順一朗氏だ。 「VR ZONE」の開発チームであるProject i Canでは,”研究施設”の設定に則り「コヤ所長」という役回りで活躍している。今回も白衣姿での登壇だった。 小山氏はメカエンジニアとして体感ゲームの開発に
2017年2月18日に大阪で開催された「GAME CREATORS CONFERENCE'17」ではさまざまなセッションが行われたのだが,そのなかで一風変わったものとして,電気刺激により感覚を再現する講演があった。視覚,味覚,重力感覚など五官で感じる刺激を合成して,さまざまな感覚をもたらすのだという。以下では,大阪大学の安藤英由樹氏と青山一真氏による講演の模様を紹介しよう。 学問としてのバーチャルリアリティを学ぶ 安藤英由樹氏 大阪大学大学院情報科学研究科 バイオ情報工学専攻准教授 安価で高性能なHMDの登場,モバイル端末でも体験できることから,にわかに盛り上がっているバーチャルリアリティの世界。そんなバーチャル世界そのものや,電気刺激による感覚体験の研究をしている,大阪大学でヒューマンインタフェース,バーチャルリアリティなどを専門にしている安藤氏の講演タイトルは「頭部電気刺激で5感を生成
[CEDEC]Oculus Touchが拓くVR操作系の新地平。そこに手があるとしか思えないからこそ必要な注意点 2016年8月26日,日本最大のゲーム開発者会議「CEDEC 2016」の最終日,VR(仮想現実)関連の話題に沸く今回のCEDECだが,VRブームの発信点ともいえるOculus VRによる2本の講演が行われた。ここでは,Oculus Touch(以下,Touch)の扱い方に関する情報を中心に最新情報をまとめてみたい。 この講演では,Oculus VRの近藤義仁氏がTouchの概要を改めて紹介し,井口健治氏がTouchを扱う際の注意点をまとめていた。 Touchの概略については省略するが,仕様として押さえておきたい部分を少し取り上げよう。近藤氏からは,一見スピーカー穴のようにも見える模様の着いた部分についての説明があった。 ここは「親指置き場」だそうだ。とくにボタンなどはないのだ
【『サマーレッスン』(仮)とは?】 バンダイナムコエンターテインメントが開発中の“VRキャラクターコミュニケーション”ソフト。仮想空間の中で女の子キャラクターとのコミュニケーションを楽しむという、VRならではの独創的すぎる内容は、ゲームファンからの大きな支持を獲得。当初は製品化が予定されていない技術デモという存在だったが、ファンから殺到した製品化要望を受けて、正式に製品化が決定した。 ※『サマーレッスン』(仮)公式サイト ※関連記事:キャラクターとのコミュニケーションを楽しめるVR専用ソフト『サマーレッスン』のリリースが到着) ――原田さんや『鉄拳』プロジェクトの皆さんは、Project Morpheus(編集部注:プレイステーション VRの発表時のコードネーム)が発表されるよりもずっと前の、かなり早い段階からVRを研究されてきたわけですよね。VRのどんなところに魅力に感じられたのでしょう
バンダイナムコはなぜ「VR ZONE Project i Can」を立ち上げたのか。プロジェクト仕掛け人のコヤ所長とタミヤ室長にいろいろ聞いてみた ライター:徳岡正肇 現在,バンダイナムコエンターテインメントは東京・お台場のダイバーシティ東京プラザにて「VR ZONE Project i Can」を営業している。先日掲載した体験レポートでお伝えしているとおり,これは最先端のVR技術と,同社が蓄積してきたアーケードゲーム制作の知見がミックスした“VRエンターテインメント研究施設”である。 ただ,この施設にはいろいろと不思議なところもある。 たとえば,プロジェクト名称の「Project i Can」には「VR」を連想させる要素はない。そして実際に施設に足を踏み入れても,バンダイナムコエンターテインメントのロゴは最小限でしかなく,ゲーマーに馴染み深いIPが使われているわけでもない。また,確かに利
[GDC 2016]VRを活用したオンラインコミュニケーションに潜む罠とは。「VRハラスメント」の危険性とその対策が語られたセッションをレポート ライター:徳岡正肇 Minority Media Lead Game Designer Patrick Harris氏 各社のVR対応HMDが出揃ってきた今,これまでにない没入感のあるコンテンツが,次々と世にもたらされ始めた。VR技術はまさに未来を感じさせるものとして,GDC 2016でも大きな注目を集めている。 だがその一方で,VRならではの問題も指摘されている。3D酔いにも似たVR酔いはその筆頭と言えるもので,これについてはさまざまな克服方法が模索され続けているが,ほかにも大きな問題はある。今現在,我々がとくに何の疑問もなく楽しんでいるコンテンツをそのままVRに実装すると,これまでになかった事態を引き起こす可能性があるのだ。 Minority
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は16日、「PlayStation VR」の価格と発売日、そしてローンチタイトルを発表した。速報記事とシネマティックモード、発表の様子をまとめた360度動画に続いて、パーティーゲームの「THE PlayRoom VR」を紹介しよう。 VRコンテンツは、ヘッドマウントディスプレーをかぶってリアルの世界が見えない「あちら」に行ってしまうため、一人で遊ぶものと誤解されがちだが、複数人がリアルで集まったときのコミュニケーションツールとしても優秀な役割をはたしてくれる。 例えば、ジェットコースターやホラーなどの恐怖感を煽るアプリでは、VRゴーグルをかぶって体験している人を見ること自体がひとつのコンテンツとして成立し、終わったあとの会話が楽しかったりする。つい先日もテレビ番組でホラーの「THE 井戸」を体験した菊川怜さんが、Oculus Riftを投げ捨
【インタビュー】「VRはチャンス」SCE吉田修平氏が語る、PS VRで拓く「VR元年」 コンシューマーゲーム機で楽しめるVRの実現に向けて本格的に取組んでいる株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)。今年上半期に発売予定のPlayStation®VR(PS VR)は、VR元年にどのような影響を及ぼすのでしょうか?SCEワールドワイド・スタジオ プレジデント 吉田修平氏に、VRに対する今後のビジョンやPS VRについてじっくりと話を伺いました。 吉田修平氏 SCEワールドワイドスタジオ プレジデント 1986年ソニー株式会社に入社後、1993年2月にSCE設立メンバーとして参加し、以降「プレイステーション」プラットフォーム向けに発売された数々のソフトウェアタイトルをプロデュース。2008年5月SCEの制作部門であるSCE ワールドワイド・スタジオプレジデントに就任。2014年
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く