多様な人材を活用することで経済社会の活性化を図ることや、少子高齢化による労働力人口の減少懸念に向けて労働供給の量的拡大を図ることなどから、産官学のさまざまな分野で女性の活躍が推進されている。科学技術の分野でも、多様な視点や発想を取り入れた研究活動を活性化するために、女性研究者の活躍が期待されている。そのためには、女性研究者の人材プールを構成する大学や大学院における女子学生を増やすことが必要であろう。そこで、「学校基本調査(※1)」から、男女別学生数の動向を検討してみた。 図表1が、大学の学部や大学院に在籍する男女別の学生数と、学生全体に対する女子学生の占める割合(女子学生比率)について、平成元年度から平成24年度までの推移を図示したものである。直近の平成24年度では、男子学生は前年度比-1.4%の167万人、女子学生は前年度比+0.5%の120万6千人であった。男子学生が減少しているのに対