2024/11/11〜12 に行われた JPAAWG 7th General Meeting で発表した資料です https://meetings.jpaawg.org/
クラウドストレージ、特にオブジェクトストレージについて質問があります。 AWSを例に出すとS3への書き込み速度と読み込み速度はローカルのHDDとSSDの中間くらい出ている認識です。そのような性能を持っているのに25ドル/TBのような安価で提供できているのはどのような実装がされているのでしょうか? 軽く検索するとS3のレイテンシは1桁ミリ秒、帯域はクライアント側のネットワークがボトルネックになるまで(つまり100Gbpsレベル)出るようですね。しかも99.999999999%(11ナイン)の耐久性という数字は生半可な努力で出せる数字ではありません。 なぜそんな高速なストレージがこんなに安いのかというのは一言では「経済の力」となりますがもう少し噛み砕くといくつかの要素があります。 S3はまき餌かも知れないクラウドビジネス各社ではオンプレミスやコロケーションで顧客自身が契約している物理ハードウェ
日本時間の2023/12/17(日)夜に以下の2つの対応を行ったところ、自鯖のマストドンが使用できなくなりました。 サーバのドメインの管理をGoogle DomainsからCloudflareに移行 運用しているマストドンはサーバ上で直接動いていたので、コンテナ環境への移行のためk3sを導入 この自鯖に起きた障害は2023/12/17から2023/12/19にかけて継続し、2023/12/19(火)の朝に復旧しました。 正直訳わからなさすぎて一回VPSリセットからやり直そうかとも思ったのですが、結果としてリセットすることなく原因特定と復旧に至ったので、その過程を振り返ります。(結構しょうもないミスしてるなと思いますが、恥を晒していくぞという気持ちです) 概要 ドメイン移行とk3sの導入を一緒に行った結果、問題の切り分けが難しくなってしまい復旧までに時間がかかった。 背景 マストドンのインス
id:sora_h です。最近は RubyKaigi の Organizer や Wi-Fi NOC をやっていましたが… 何屋なんだろう? 一応 Software Engineer (Site Reliability, Corporate Engineering) を名乗っていますが…。あっ RubyKaigi から戻ってからは学者をやってますね。落ち着いたら本業を思い出していこうと思います。 さて、Cookpad は 2010 年より RubyKaigi に協賛していますが、近年は Wi-Fi Sponsor など*1として携わっています。実体的には、 id:sora_h (筆者) が RubyKaigi 前にほぼフルタイムで Wi-Fi の準備に提供されたり、細々とした機材、一部の回線・ラックスペースの提供を行っています *2。 本稿では RubyKaigi 2023 Wi-Fi ネ
CloudflareのサーバーはもうIPを所有していません。では、どのようにインターネットに接続しているのでしょうか?2022-11-25 Cloudflareの技術の多くはドキュメント化されています。たとえば、アイボール(クライアント)とサーバー間のトラフィックをどのように処理するかは、以下のようにこのブログで何度も取り上げてきました。「エニーキャスト入門書」(2011)、「ロードバランサーを使用しない負荷分散」(2013)、「Path MTUディスカバリーの実践」(2015)、「Cloudflareのエッジロードバランサー」(2020)、「BSDソケットAPIの修正方法について」 (2022)。 しかし、ネットワーク設定の第二部分、つまりサーバーがどのようにインターネットからコンテンツを取得するかについては、あまり触れてきませんでした。本記事ではその点について書いていきたいと思います。
この他、50G、200G、400G、800G も規格としては存在しますが、メリットが少なかったり、一般家庭で買える値段ではないので割愛します。 200G 以上必要な場合は場合によっては link aggregation などを使うと良いでしょう。 モジュールの価格は参考で、 Cisco などの純正品ではなく、FS.com や 10Gtek などのいわゆるジェネリック品の価格です。当然ですが価格は変動しますので、目安程度にお願いします。調査したのは2023年1月8日です。 ツイストペアか、光ファイバーか LAN を構築するときに条件が全く変わってくるのがツイストペアケーブルを用いるか、光ファイバーケーブルを用いるかです。 ツイストペアケーブル(UTP)は入手性が良く、作りも頑丈なため取り扱いが気楽です。その半面、速度が限られ、10 Gbps 以上になると消費電力やレイテンシ、安定性という面で
私がこれを書く動機 私はKaigi on Railsのオーガナイザーのひとりです。Kaigi on Rails 2023は物理会場にて開催されることが公開されました。そうなるともちろん、会場でのインターネットについてはどうなる、どうする、という問題が出てきます。それに備えて、先輩イベントであるRubyKaigiを参考にしようというわけで、自分の理解のために書くことにしました。 おことわり 私はRubyKaigi 2022のネットワークをお手伝いしましたが、ケーブルの巻き直し、APの設営、撤収時の諸々を手伝ったのみです。よってこれから言及する内容については、一般参加者に毛が生えた程度の事前知識しかありません。 またこれから読み解くコードにおいて、コメントする内容の正確性は一切ないものと思って読んでください。 RubyKaigiのネットワークについて RubyKaigiのネットワークにおけるL
ジェフ・ヒューストンのブログより。 QUICトランスポート・プロトコル(RFC 9000)は、オリジナルのTCPトランスポート・プロトコルを改良したものに過ぎないという一般的な見解があります[1][2]。私は、この意見に同意し難く、私にとってQUICは、通信のプライバシー、セッション制御の完全性、柔軟性の面で、アプリケーションが利用できるトランスポート機能における重要な変化を象徴しています。QUICは、より多くの形式のアプリケーションの動作に本質的に役立つ、異なる通信モデルを体現しています。そうです。TCPよりも高速です。私の意見では、公衆インターネットは、いずれQUICがTCPに取って代わると思っています。ですから、私にとってQUICは、TCPに少し手を加えただけのものではありません。ここでは、TCPとQUICの両方について説明し、QUICがトランスポート・テーブルに加えた変更について見
IEEE Spectrumより。 トラフィック問題を「解決」することが事態が悪化させることもある BY チャールズ・Q・チョイ 高速道路網が交通渋滞に悩まされるように、コンピュータ・ネットワークも輻輳(混雑)に直面することがある。この度の新しい研究で、コンピュータ・ネットワークの遅延を制御するために設計された多くの主要なアルゴリズムが、一部のユーザにすべての帯域を占有させ、他のユーザには実質的に何も提供しないという、極めて不公平なものであることが判明した。 インターネット上でデータを送信するコンピュータやその他の機器は、データを小さなパケットに分割し、特殊なアルゴリズムを用いて、これらのパケットを送信する速度を決定している。これらの輻輳制御アルゴリズムは、同じネットワーク上の他のユーザと共有しながら、利用可能なすべてのネットワーク容量を発見し、利用することを目的としている。 過去10年間、
こんにちは、技術開発室の滝澤です。 先月(2022年7月)、『Software Design 2022年8月号』の特集記事『WebエンジニアのためのDNS速習講座』に『第2章:DNSの構成要素と名前解決のしくみ』という記事を寄稿しました。第1章でも滝澤が趣味で作成した資料『ドメイン名の歴史』が参考文献として掲載されていました。よい機会なので、ドメイン名ができるまでの歴史について文章としてまとめようと思い、この本ブログ記事を書きました。 なお、筆者自身はインターネットの原型であるARPANETや80年代のインターネットをリアルタイムには体験してはいないため、RFC(Request for Comments)やインターネット上にある当時のホストのアーカイブを元に調査した内容をまとめたものになります。 ARPANETの時代 1969年から1980年代初期にかけてのインターネットの原型となったAR
本連載の背景と目的 近年、LTEなどの高速なネットワークの展開とスマートフォンや様々なクラウドサービスの普及により、インターネットを流れるデータ量は急激に増大しています。今後も、新たなスマートデバイスやIoTサービスの普及、5Gサービスの商用展開などに従い、私たちの生活においてインターネットへの接続は不可欠なものとなっていくと考えられます。そのインターネットにおいて広く利用されているプロトコルがTCP/IPです。TCP/IPは1980年頃にその基本形が完成して以来、インターネットの普及とともに広まり、発展を続けてきました。 本連載では、TCP/IPの中でも初学者にとって難しいプロトコルであるTCPに着目します。TCPは通信の信頼性を担保するための様々な機能を備えています。特に、ネットワークの状況に応じて効率的にデータを転送するための輻輳制御アルゴリズムは、今日にいたるまで様々な手法が提案、
[注] この記事はすぐに陳腐化するはずの内容について扱っています。何年か経ってからこの記事を参照する場合、2022年3月に書かれた内容であることを留意の上お読みください。 はじめに IIJ DNSプラットフォームサービスにて、先日大きなアップデートと小さなアップデートがありました。大きなアップデートというのは、これまでのマネージドDNSサービスに加えてもうひとつ、IIJ DNSトラフィックマネージメントサービスという新たなサービスが追加されたこと。サーバの死活監視結果に応じて動的にDNSの応答を変えることができます。小さなアップデートは、従来のマネージドDNSサービスへの機能追加。HTTPSレコードに対応しました。 サービスの宣伝という意味では大きなアップデートの方を紹介した方がいいんでしょうけれど、ヘソ曲がりなのでここでは小さなアップデート、HTTPSレコードの方に焦点をあてます。 そも
筆者は引っ越しを機に、一般家庭用光回線として最速クラスであるフレッツ光クロス(理論値10Gbps)を選んでみました。今回は、この10Gbps回線をUbuntuでも体験してみます。しかし、レンタルルーターをそのまま使うごくごく一般の家庭らしい構成なので、Ubuntu特有ということは特になく基本的には挿せば使えてしまいます。 肝心な速度のほうは、筆者の自宅マシンとインターネット上の高速なサーバーの間ではTCP接続1つで約2.0Gbps、複数のTCP接続を合計すると7.5Gbpsと良好な値が出ています(図1)。一般家庭でこんなに速い回線が必要かどうかはさておき[1]、回線がボトルネックになることはなさそうです。 図1 複数のTCP接続の合計で実測値7.5Gbps セットアップ 現在「ドコモ光 10ギガ」に申し込む形で光クロスを利用しており、ルーター(XG-100NE)もドコモからレンタルし
「プロフェッショナルIPv6 第2版」を無料配布します。2018年7月にプロフェッショナルIPv6初版を発売&無償配布開始しました(すごいIPv6本を無料配布)。初版発売開始から3年、さらにパワーアップした「プロフェッショナルIPv6 第2版」がついに完成しました! 本書を企画して、少しずつ文章を書き溜めはじめた2011年から10年近くかけて完成した488ページにおよぶ「プロフェッショナルIPv6 第2版」をお楽しみください。 プロフェッショナルIPv6第2版の構成 プロフェッショナルIPv6第2版は5部構成になっています。 第1部は「インターネットとIPv6の概要」というタイトルで、IPv6の視点からインターネット自体の仕組みを復習し、そのうえで、詳細の説明に入る前に把握しておくべきIPv6の概要として、次のような事項を解説しています。 従来のIPv4アドレスとは大きく異なるIPv6アド
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事の発端はこちらのツイートこの低価格NICはずっと気になっていて、ほしいものリストにもずっと突っ込んでありました。突っ込んだ当時の価格からずいぶんと安くなり、2016/07/04時点で2万円を切っていたので、以下のような煽りも受けたついでに2枚買ってみました。買って挙動を確かめてみたレポートです。Amazon.co.jp: intel X540-T2: パソコン・周辺機器... Mzyy94 Network 05 Jul, 2016 当時のNASはHDDを4つ積んでRAID5相当で組んだシンプルなストレージ構成ではあったものの、1 GbEでは通信速度が頭打ちとなってしまってストレージのスピードを発揮し切れていなかったのです。 10GbEの導入でディスクをフルスピードで稼働させ、快適なデータ転送を行えるようになりました。 もちろん、QNAPのNASにも10GbEで爆速の移行を成し遂げたもので
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