2020年に東京で開催されるオリンピックとパラリンピックのメインスタジアムとなる「新国立競技場」のデザインが物議を醸している。その発端は、建築家の槇文彦氏が日本建築家協会の機関誌「JIA MAGAZINE」の2013年8月号に寄稿した「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」の論考である。槇文彦氏はこの論考で「新国立競技場」は「巨大すぎる」と批判している。その翌々月の2013年10月にこの論考を新聞メディアが相次いで報道し、この問題が多くの人々に知られることとなった。 さて、「新国立競技場」のデザインは上記の論考のちょうど1年前の2012年に行われた建築設計コンペの「新国立競技場 国際デザイン・コンクール」で決定した。2012年10月30日に二次審査対象作品11点が公表され、翌月の2012年11月16日にその中から最優秀賞が決定した。最優秀賞を射止めたのは、ロンドンを拠点に活躍す
IT技術の進化によって、人々の行動をモニタリングすることはますます容易になっていく。それが行き過ぎた監視社会につながることを危惧する声もある。では、外食産業で従業員の不正を電子的に監視することは、業績と従業員の行動にどう影響するのか。興味深い調査報告を紹介する。 従業員が会社のものを盗んでいないかどうかを、会社がチェックするのは正当で適切なことだ――あなたはそう思うかもしれない。しかし、誰もがそれに同意しているわけではないようだ。 2013年8月、ニューヨークタイムズ紙に「監視は勤務態度をどう変えるか:レストラン従業員に関するケース・スタディ」と題したスティーブ・ロアによる記事が載った。これはワシントン大学オーリン・ビジネススクールのラマー・ピアース、ブリガムヤング大学マリオット・スクールのダニエル・スノウ、そして私の3名が行った研究を解説したものだ(最近、MITスローン・スクールからこの
text 情報自由論第3回 規律訓練から環境管理へ 著者:東浩紀 初出:『中央公論』2002年9月号、中央公論新社 少し振り返っておこう。連載の第一回では、現代社会を特徴づける二つの流れとして「情報化」と「セキュリティ化」を挙げ、両者の交差するところに新たな権力の場所が立ち上がりつつあると論じた。続く第二回では、その権力の特徴として、万人が万人に行使する「遍在型」であること、および、遍在する情報処理装置に支えられた「技術依存型」「機械型」であることを指摘した。 詳しい議論は繰り返さないが、ここで再度思い起こしていただきたいのは、この新たな権力がジョージ・オーウェル的な「ビッグ・ブラザー」のイメージでは捉えられないということである。現代社会においては、市民の自由やプライバシーを脅かすのは国家だけではない。信販会社は住基ネットと同じく膨大な個人情報を蓄積しているし、Nシステムやカーニボーと同じ
The Generativity of Nico Nico Douga The new type of creativity enabled by metadata Satoshi Hamano Translated by Naoki Matsuyama (First appeared in Shisouchizu vol.2: Generations, NHK Publishing, Dec 2008.) A “certain Chinese encyclopedia” and Nico Nico Douga Michel Foucault opens his The Order of Things with a quote by Jorge Luis Borges.1 It refers to the classification of animals as stated in “a
I can draw. I went to art school. I studied painting until I fell out with the abstract expressionists and switched to photography. But I can draw. What I cannot do is diagram. I always wanted to. I have models in my head all the time of how things work. But when it comes time to make a visual model of those ideas, I can’t figure out to to represent them. I find myself resorting to pre-existing mo
新国立競技場、新しく建て直すべき? 伊東豊雄氏が代案を12日発表2014.05.11 22:005,076 明日12日(月)、プリツカー賞を受賞するなど日本を代表する建築家伊東豊雄氏が、東京五輪のメイン会場となる新国立競技場計画の代案を発表するそうです。 トップ画像は、2012年に開催された「新国立競技場基本構想国際デザインコンクール」でグランプリを受賞し、採用されることとなったイギリス人建築家のザハ・ハディド氏のものです。しかし、デザインの奇抜さや最大で約3,000億円もかかる建設費などの理由から反対運動もなされてきました。 2012年のコンペティションは、五輪誘致と国立競技場の老朽化を理由に全面建て替え工事を前提としたものでした。しかし今回伊東氏が発表する提案内容は、既存の国立競技場を壊さずに維持改修しようというもの。これによってコストは大幅削減できるんだそう。まだ使えそうな競技場を壊
新国立競技場もうひとつの可能性。 伊東豊雄の国立競技場改修案発表をうけて 槇文彦先生による第二弾文書も晴天の霹靂でしたが、 この伊東先生による「現国立競技場を改修してみんとてするなり」 というご提案は、あり得ないことが今起き始めた! とビックリすると同時に、 さすが伊東先生だよヤルなあと、 ウオーっと熱くなるよりもピキーンっと凍りつくような厳しさ、 これは浮かれるわけにはいかんとどっか醒めた感じでも受け止めてもいました。 というのも、伊東豊雄先生も日本の建築家を代表する大家も大家、大大家。 高松宮殿下記念世界文化賞、RIBAゴールドメダル、日本建築学会賞作品賞2度、グッドデザイン大賞、プリツカー賞と当然新国立競技場のコンペへの応募資格を有しておられるし、むしろ本来なら審査員サイドにいらっしゃるべきような方です。 そして、伊東豊雄さんといえばつくられた建築作品も凄いのですが、 優れた建築家人
ご来場ありがとうございました! 会場には約460名、ネット中継では約4,600名がご参加くださいました。 心より御礼申しあげます。 下記でシンポジウムの記録動画がごらんいただけます。 また会場で配布・上映された資料がダウンロードできます。 ▼シンポ記録動画 ▼資料ダウンロード 発言者: 中沢新一(人類学者、明治大学野生の科学研究所所長) 伊東豊雄(建築家、RIBAゴールドメダル、プリツカー賞受賞者) 森山高至(建築エコノミスト) 松隈 洋(建築史家、京都工芸繊維大学教授)/司会 日時:2014 年 5 月 12 日(月) 記者会見:18:00-19:00(受付開始17:30) シンポジウム:19:30-21:30(受付開始18:30) 会場:津田ホール(渋谷区千駄ヶ谷1-18-24) http://tsudahall.com/ 会費:記者会見/無料、シンポジウム/一般1,000円、学生50
新国立競技場の建設コンペをめぐる議論について11 新国立競技場の建設コンペをめぐる議論について12 新国立競技場の建設コンペをめぐる議論について13 下記のようなニュースがありました。 <東京五輪>祭典の陰、転居迫られる「霞ケ丘アパート」住人 ・・・・2020年東京五輪への期待が高まる中、東京都新宿区の都営団地「霞ケ丘アパート」に暮らす約230世帯の住民たちの思いは複雑だ。アパートは五輪のメイン会場となる国立競技場の建て替えに伴い、遅くても18年までに取り壊されるからだ。住民約370人の6割が65歳以上のお年寄りで、1964年東京五輪に続いて2度目の転居を迫られている老夫婦もいる・・・・ 毎日新聞ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131105-00000009-mai-soci.view-000 えっ?霞ケ丘の団地も?ザハの競技場に関係あんの
(2013年4月改訂版) 2010年7月、私、大西(体操マン2号)と田中(体操ウーマン1号)は、SNSを通じて再会した米山勇さん(体操博士/江戸東京博物館研究員)から、ひょんなお誘いを受けました。 「けんちく体操ワークショップに参加してもらえませんか?」 実態はよく分かりませんでしたが、面白そう。当日現地へ行ってみると、そこには30名弱の親子が集まっていました。私たちはてっきり一参加者として楽しむのかと思っていたら、何でも子どもたちと対決するヒール役として舞台に立ってほしいのだとおっしゃるのです。 そもそも「けんちく体操」は2002年に、子どもを対象としたワークショップとして、当時、江戸東京たてもの園の研究員だった米山勇さんと学芸員の高橋英久さん(体操マン1号)がはじめたものでした。(しかし、子どもたちを相手に少し恥ずかしかった部分もあったのでしょうか。それまでの約10年間に4回しか行われ
「東京都長期ビジョン(仮称)」策定方針について 平成26年4月18日 知事本局 都政運営の新たな指針として、概ね10年間(2024(平成36)年まで)を計画期間とする「東京都長期ビジョン(仮称)」を策定することとしました。本日、「東京都長期ビジョン(仮称)」の策定方針を庁内に周知しましたので、下記のとおりお知らせいたします。 記 1 基本的考え方 オリンピック・パラリンピック開催時及び10年後における東京の将来像を提示 東京の将来像の実現に向けた道筋、すなわち工程表(政策目標、具体的な政策展開、3か年の実施計画)をわかりやすく提示 確実な政策の推進を図るため、目標等を数値化して設定するとともに、進捗状況を踏まえて、既存の目標の見直しを実施 都政の重要課題に対しては、タスクフォースの設置など、機動的な検討体制を整え、庁内の英知を結集するとともに、必要に応じて様々な意見を幅広く聴取し、具体的な
60年代末と90年代末という時代 藤村龍至──この度11年間勤められた芝浦工業大学を退職されるということで、これまでの八束さんのキャリアからお伺いしたいと思います。 八束はじめ──僕が大学に入ったのは1967年で、丹下健三研究室に進んだのが1971年です。当時は学園紛争の只中でしたから、丹下研究室は事実上ないようなものでした。丹下先生はURTEC(丹下健三・都市・建築設計研究所)に活動の比重を移していて、研究室に来るのは年に3回ほどでした。僕は弟子といっても、多分顔も名前も覚えてもらっていない程度のものです。学園紛争が落ち着き、修士1年の時に丹下先生は退官されました。 丹下さんというとル・コルビュジエを連想しがちですが、それは個人としての作家に対してであって、最初の渡欧の際にヨーロッパが遅れていることにがっかりしたこともあって、将来的な指針としてはむしろアメリカの影響が大きかったと思います
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