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はじめにわたしの職場に、自他ともに認めるクラシック・マニアがいる。近・現代の作曲家は一通り聴いているというが、中でもお気に入りはスクリャービンで、携帯の着信音とアラームには「神秘和音」が設定してあるくらいだ。 その彼が、最近、急にジャズに興味を持つようになった。なんでも娘さんが部活でサックスを始めたのがきっかけらしい。彼の机には娘さんの小さいころの写真が立てかけてあるが、父親と血がつながっているとは思えないかわいらしさだ。パパだってジャズくらい分かるんだぞ、ということにしたいのかもしれない。 彼はわたしがジャズ・ギターを弾くことを知っている。音楽に関して(だけ)は寛容なので、各種イヴェントの際には有給を消化しても嫌な顔ひとつしない。 ある昼休みの会話「ちょっと私用なんだが」と彼は言った。「こんどの休みは空いてるか? お前の好きなジャズのCDを10枚くらい持ってきてくれ。うちのオーディオで聴
http://anond.hatelabo.jp/20150214223556 これ読んでちょっと偏ってるなーって思ったから書いてみた。 これからジャズ聴きたいっていう人に俺がオススメできるアーティストを10人選ぶならこんな感じ。 10位 マイルス・デイヴィス(トランペット)マイルスがジャズの歴史の中心にいたことは間違いないのだが、彼のサウンドは案外ジャズ初心者にはとっつきにくい。マイルスがジャズの最先端を切り開いて、偉大なフォロワーたちがそれをうまく消化&昇華してスタイルを定式化させていったのであって、そうして洗練されていったものを聞いたほうが入りやすいと思う。俺は今プロでやってるが、若い頃マイルスを聞いてもピンとこなかった。「マイルスを理解できなきゃ本物じゃない」という雰囲気があったから、マイルス分かってるフリしてたけどな。リズムセクションの凄さだけは強烈だった。さんざんジャズをやって
クラブ・ジャズ入門。ネット上にクラブジャズを解説したまともな日本語コンテンツが存在しないようなので、今回は「クラブジャズとは何か」を明快に・簡単に・誰でも把握できるよう説明してみます。Youtubeの動画を付けて、なじみのない人にも興味を持ってもらえるよう、極力工夫します。おしゃれチックな居酒屋で流れているジャズが居心地良くて好きで「なんとなくジャズに興味があるけど初心者には取っ掛かりがなく小難しそうでよくわからないからそのままだ」というあなたに。マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンに象徴されるモダンジャズの愛好家で、「クラブ・ジャズは所詮流行りモノであって真のジャズの名に値しない」と軽く考えているあなたに。「菊地成孔を通して難解さがエロスを醸し出すジャズの世界に興味を持ったけれど、それ以上ジャズの世界が広がらない」というあなたにも。なお、このエントリーは、最高峰のジャズDJでありクリ
菊池成孔師匠の例の本読んでます。歴史編、通称「青本」のほうですね。 東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 作者: 菊地成孔,大谷能生出版社/メーカー: メディア総合研究所発売日: 2005/05/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 74回この商品を含むブログ (185件) を見る流石に面白い。 本人が言うように、かなり和声主義的な「バークリー史観」ですから異論は多いと思いますが*1、ジャズを手っ取り早く俯瞰するには最良の書ではないでしょうか。特に聴くだけでなく「やってみたい」人向きには随一だと思います。 しかしモノは音楽、ことにジャズ。やっぱり聴いて、見てナンボですよね。 ここは一つ、みんな大好きなYoutubeを使って(Web2.0!)菊池流ジャズ史を追ってみようではありませんか。 プレ・モダン・ジャズ 「モダン」成立以前のジャズです。ブルーズやゴスペル、
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