(英エコノミスト誌 2011年3月5日号) 元チャンピオン企業がプライドを捨て、海外のライバル企業と提携している。 日本の電機メーカーはかつて国力の縮図であり、20世紀後半の消費者向け技術を規定した。ソニーはトランジスタラジオとウォークマンを開発した。ノート型パソコンの大量生産を最初に始めたのは東芝だ。1915年に考案したシャープペンシルから社名を取ったシャープは、他社に先駆け太陽電池や液晶ディスプレーを開発した。 これらの企業は、国内で効率的な業務を運営し、そこから西側諸国に大量に製品を出荷することで富を築いてきた。 変化に乗り遅れた日本勢 しかし、世界が変わり、日本のハイテク企業は後れを取った。各社はあまりにも長い間、コストの高い日本で付加価値の低い生産活動を維持し過ぎた。国内の顧客を満足させようと、海外の顧客には意味のない高性能を追い続けた。新興国市場への参入も遅かった。 NECと日