2010年02月17日02:51 カテゴリ いい映画 ソラニン。 雨がみぞれに変わり、雪になる。 人身事故と車両の点検で、だいぶ待たされた西日暮里の駅のホームから 見上げた四角い空は、そんな風景だった。 ああさむい。ほんかくてきにさむい。 せっかく鞄にしのばせてきた手袋を出さなかったのは 小説を読んでいたから。手袋をはめたまま1ページめくるのは けっこう難しいのだ。夢中になっているのは獣の奏者。 本談義でときどき盛り上がる会社の女性の先輩も いちおしの作品。ファンタジーを読むのは久しぶりだったが すぐに引き込まれ、作者の心のなかの完全なる世界に わたしはすっぽりと入る。そこから見える風景は 己をまげて進んでいくことが通常となってしまったわたしには たいへん眩しく映る。 あの日の光を感じたくてこの物語を読んでいるようなものだ。 ソラニン。 そもそもこの本を貸してくれたのは、当時新潟に住んでい