京都府木津川市城山台に7月、開園した「大仏鉄道公園」。明治期に9年間だけ開業し、幻の鉄道とも言われる「大仏鉄道」(約10キロ)の代表的な遺構見学に好アクセスの公園となっており、大仏鉄道の遺構保存や研究を行っている「大仏鉄道研究会」も「貴重な遺構の魅力を感じてほしい」と話している。 大仏鉄道は、明治31年、当時の鉄道会社「関西鉄道」が、現在のJR加茂駅と奈良市の「大仏駅」間を結んだ路線の愛称。翌年には奈良駅まで路線を延長し、東大寺の大仏拝観などに名古屋方面などから多くの人が利用したという。 しかし、急坂を走るルートに敷かれた大仏鉄道は、明治40年に加茂駅から木津駅を経て奈良駅に至る平坦(へいたん)な路線が開通したことなどから廃線となり、わずか9年で営業を終えた。 木津川市から奈良市にかけての大仏鉄道跡には数々の遺構が残されているが、同公園のすぐ近くにあるのが代表的な遺構とされる「赤橋」と「梶