浅利浩一 ● アイ・ティ・アール プリンシパル・アナリスト text by Koichi Asari IFRS適用で変わるユーザーとベンダーの意識 日本においてもIFRS(International Financial Report ing Standards:国際財務報告基準)の適用が間近に迫るなか、IT対応の領域においても、「企業情報システムの抜本的な見直しが迫られる」「国産パッケージではIFRSに対応できない」「IFRS対応は海外製パッケージのほうが先行している」といったようなさまざまな指摘がなされるようになってきた。折しも、100年に1度と言われる世界不況のさなかにあって、企業はIT投資に対しても厳しい姿勢を見せており、その投資が社会的要請にこたえるべき最低限の対応なのか、それとも競争力に直結する戦略的なシステム投資なのかといったことを厳しく峻別するようになっている。 一方