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タブレット端末を与えられた幼児は、後に怒りの抑制に関する問題を抱える可能性があることが12日に発表された研究結果で示された。子どもたちがネット上で閲覧するコンテンツを規制しようとする動きが強まるなか、社会に広く浸透しているモバイル端末が子どもたちの発達を妨げているという証拠がまた1つ増えた格好だ。
米医師会発行の小児科専門医学誌『JAMA Pediatrics』に掲載された査読付きの研究で、3歳半でのタブレット使用が、1年後に怒りやいら立ちを抱える傾向と「著しく関連している」ことが明らかになった。
カナダ、南アフリカ、ブラジルの大学の研究者グループは、タブレットの使用が幼児の怒りの爆発に影響するかどうかを調べるため、親からの報告と行動調査を評価して3.5歳、4.5歳、5.5歳の子どもたちの怒りといら立ちの示し方を調べた。
カナダ・ノバスコシア州の未就学児の親315人を追跡調査した研究者らによると、4.5歳でタブレットを使用していた子どもは、5.5歳時に怒りやいら立ちを爆発させることが多いことが明らかになったという。
4.5歳の時に怒りっぽくイライラしていた子どもは、5.5歳の時にもタブレットを頻繁に使用する傾向があることもデータで示された。これはうまく感情の制御ができない負の「サイクル」にタブレットが関与していることを示していると研究者たちは指摘している。
タブレットの使用は「日常生活の中で感情をうまくコントロールする」能力を損なうだけでなく、子どもたちが「かんしゃくを和らげるために、一層デジタルに頼る」ようになることが示されているという。
研究者らによると、タブレットやその他のモバイル端末の使用がなぜ子どもたちの情緒面での発達を妨げているのかは明らかではないが、子どもが感情の制御を学ぶのには主に2通りある。親の感情の制御法を観察するか、親から感情の制御方法に関する「感情のコーチング」を受けるかだ。タブレットの使用はこの2つの学習メカニズムを妨げ、「学習機会を減らし」、感情を制御する手法の「発展を損なう」可能性があると研究者らはみている。
そらそうやろ
最低でも7歳すぎてからのほうがええやろな
アルコール関連の疾患で死亡する確率はいまだに男性の方が高いが、最近は男女の差が縮まっていることが最新の研究で示されている。女性も男性と同じように酒を飲むようになったためだ。
2021年の米国政府による調査で、過去1カ月の間にアルコールを摂取したと回答したのは、男性で55%、女性で49%だった。また、米国の30代と40代の女性でアルコール摂取量が多くなっているという研究もある(編注:厚生労働省による最新(2019年)の国民健康・栄養調査によれば、「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合は、男性14.9%、女性9.1%」であり、2010年からの推移でみると「男性では有意な増減はなく、女性では有意に増加している」)。
一般的にアルコールは、麻薬ほど危険性がなく、女性のストレスを解消したり社会的抑圧を取り払ってくれるものと考えられていると、米マイアミ大学ミラー医学部で依存症精神医学を専門とするドゥルティ・パテル氏は言う。「合法で簡単に手に入りますし、それほどタブー視されていません。ですから女性も、飲酒に対してあまり抵抗感を持ちません」
シャルボニエさんも、そんな女性の一人だった。「友人たちと旅行に行くと、たまに朝8時からカクテルを飲んでいる人がいるでしょう。それが私でした」。酒を飲むと、夜遊びや旅行がより楽しくなる。新しい人と出会ったり、何の抵抗もなくダンスが踊れるようになる。
昨年シャルボニエさんは、体重を少し落とすために一時的に酒を断った。すると、猛烈にお酒が欲しくなり、不安感に襲われ、手が震えるなどの離脱症状が現れた。「ショックでした。その時まで、自分がアルコール依存症になっているなんて全く気づきませんでした」
飲酒の影響、男女の体質で違い
たとえわずかな量のワインやビール、カクテルであっても、アルコールは健康に害を及ぼす。一般的に1日1杯の赤ワインは体にいいと言われているが、世界心臓連合が発行する医学誌「Global Heart」に2022年7月に発表された論文は、どんな量であっても心臓病、脳卒中、動脈瘤のリスクが増加すると警告している。
また、2015年に医学誌「Drug and Alcohol Dependence」に発表された論文では、男性と同じ量のアルコールを摂取しても、女性の方が健康被害を受けやすいという結果が示された。
これは体の組成が違うためだと、専門家は指摘する。女性の方が同じ体重の男性よりも脂肪組織が多く、水分量が少ないため、血中アルコール濃度が高くなり、その状態が長く続くからだという。アルコールを代謝する酵素も、女性の方が少ない。また、ホルモンの変化もアルコールの分解速度に影響すると考えられている。
飲酒する女性は、男性よりもはるかに少ないアルコール量でも、より多くの健康問題を抱え込んでしまう。米国医師会の医学誌「JAMA Network Open」に2023年3月31日付けで発表された分析によると、女性の場合1日2杯に満たない飲酒でも、あらゆる原因による死亡リスクが高まるという。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/082400436/
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ふむ
そういう女性は20~30代という印象だが、50代以上がアル中という人はあまり印象がないな
それとも隠れて飲んでるのだろうか?
厚生労働省が出してるコロナワクチン接種後に死亡報告のあった人のリストを見たんだけど、
新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(コミナティ筋注、ファイザー株式会社) No.170 専門家の見解
ワクチンによるアナフィラキシーショックによる心停止とは断定できない.1)心停止の原因が剖検所見などがなく不明(血管イベントなのかその他なのか).2)得られた情報
(患者さんの症状の様子)ではブライトン分類の皮膚症状はない.また循環器以外のmajor呼吸器症状についての情報が 息の出し方,ごうごうとした との所見が提出され
ているのみでありmajor呼吸器症状にあてはめることは困難.3)注射後2時間30分後の症状発現."Reports of Anaphylaxis After Receipt of mRNA COVID-19 Vaccines
in the US—December 14, 2020-January 18, 2021. JAMA.2021;325:1101-1102"では,アナフィラキシーの発症時間は76%が15分以内,89%が30分以内と報告されていること,
また,アナフィラキシーの病態から考慮しても投与後2時間30分後にアナフィラキシーによる心停止と判断することは困難と考えます.
これわざわざ論拠3で論文まで持ってきて、2時間30分後のアナフィラキシーショックだからワクチンとの関係性を判断するのは難しいとしてるけど、調べてみたところ
新型コロナワクチンの副反応(アナフィラキシー)について(横浜南まほろば診療所)
2021年3月8日に報告された別の論文(「Acute Allergic Reactions to mRNA COVID-19 Vaccines」)では、アメリカ・ボストンの2つの病院(マサチューセッツ総合病院およびブリガム・アンド・ウィメンズ病院)の
医療従事者約6万5千人に対して行われた1回目の接種(6割がファイザー社製、4割がモデルナ社製)において、接種3日後の副反応の有無を調査したところ、接種部位以外の発赤、痒み、蕁麻疹といったアレルギー反応は約2%で認められ、
全身性の蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下といったアナフィラキシーは16名に発生しました。これは1万回に2.47回の頻度であり、このうち15名は女性、10名はアレルギーの既往、5名はアナフィラキシーの既往がありました。
接種からアナフィラキシー発生までの時間は1から120分で、平均17分でした。9名はエピネフリンの投与を受け、1名はICUに入院しましたが、全員が回復しました。
というように別論文では120分後にアナフィラキシーショックが発生して、回復した例が紹介されてたりする。
120分の例が報告されている論文もあるのに、150分の例が出てきたら外れ値扱いして「因果関係としては認められない」としてるのはおかしくない?
No170の人は、ワクチン接種後の150分後に症状発現していて海外の論文でも120分後のアナフィラキシーショックを副反応としてまとめているわけなのだから、補償するのが妥当だと思った。
この専門家の見解の3の論拠は、因果関係を認めないというゴールのもと、それを補強する論文を恣意的に選んでるように見える。こういうの認めていいんですかね?
俺が本物の科学的で合理的で健康的な食事ってもんを見せてやりますよ
大学に進学して一人暮らしを始めた19歳(一浪)の俺は貧乏学生で、外食しようにも金がねンだわだった。
しかし家庭科では非実用的なおままごとしか習っておらず、米を炊くことすらできない。
図書館で栄養学についての本を読み、古今東西の人間がどのような食事を行っていたかを文化人類学から学んだ。
遠回りすぎるかもしれないが、なにか調べたい際には、地球の常識や文化について何も知らない宇宙人が一から調査するようにロールプレイングすると楽しい。
これまではその場の気分でなんとなくウマそうなものを食うという猿畜生のようなことをしていたが、この調査のおかげで一日の栄養素から逆算して何を食べるか考えるようになった。
そこで基準値として参考にするのが厚生労働省が5年ごとに改定する「日本人の食事摂取基準」だ。
日本中の専門家が集まり、喧々囂々と議論して作られた叡智の結晶がなんとタダで読める。正確には我々の税金で作られている。読まなければ損である。
食事摂取基準は学校の給食、病院で実施される栄養指導の根拠となる科学的データであり、今年2020年はちょうど改定される年だったため一部界隈では4年ごとの祭典オリンピックのように盛り上がった。
我々のような非専門家の凡夫どもはテレビで流れる「〇〇が身体に良い!」だとか本屋で並ぶクソみたいな「〇〇は絶対食べてはいけない!」といった情報に右往左往せず、これに基づいて食事を行えば良い。
専門家が無償で公開してくれる科学的データに基づいた食事はしないのに、やれ農薬が、添加物が、化学調味料が、と言うやつ。まずは毎日野菜350gを摂ってくれ。
俺はさらなる情報を得るべくインターネットで検索した。しかしその時代のインターネットはすでに書き散らされたゴミで汚染されていたため、英語で食事に関する疫学研究を漁った。
さらに住んでいた寮の部屋にはキッチンがなく、火を使うにはいちいち材料を持ってエレベーターで降りて共用部に行かなければならなかった。そのため、料理の工程を極力少なくする必要性があった。
そのような中で生み出され、適時改良されてきたコスト(お金、手間)が極力かからずパフォーマンス(味、栄養素)が高い最強の食事を教えよう。
精製されていない炭水化物:オートミール 100g コスパと手軽さ
炭水化物:パスタ100~180g GI値を考慮したkcal/¥当たりのコスパでは最強
肉:鶏肉 調理が面倒な場合はプロテインで代替可 牛肉豚肉などの赤身肉は月一程度に控える
果物:バナナ1本 キウイ1個 冷凍ブルーベリー20g等 一日の果物摂取量200g推奨
その他:無塩ミックスナッツ28g ヨーグルト100g キムチ30g 納豆一パック オリーブオイル15g 焼海苔1枚 オートミール用に乾燥ワカメ、乾燥シイタケ、卵
まるで栄養を摂取するためだけのエサのようだと思ったかもしれない。
その通りだ。
しかし、人間が毎日ごちそうを食っていた時代なんてここ数十年だけだ。残りの数千年は毎日同じような質素な食事を生きるために食い、行事のようなハレの日にだけ特別なものを食べていた。
良妻賢母教育を受けた専業主婦が料理する近代の都市部上級国民限定の文化に過ぎない。
しかも、厚労省の食事摂取基準や世界保健機関が定める一日の塩分摂取推奨量5gを満たす食事は、プロの栄養士が設計し、給食のおばちゃん部隊が大量生産を実行してようやく実現可能な代物であり、一般の家庭料理では到底不可能だ。
だいたい、普段は質素な食事をして、たまに力を入れて作るごちそうやジャンクフードが身に染みて美味いのであって、毎日それらを食っていたら限界効用逓減の法則しかり、快楽は段々と小さくなっていくのに、デメリットだけは増えていくのでコスパが悪い。
こういうドケチ人間でも、旅行では外食や中食をするが、最初は快楽が大きくても長期の旅行の場合はどんどん小さくなって最終的に残るのは胃もたれと脂肪だけだった。
そんな状態で我が家に帰ってきて食うゲロみたいなオートミールの安心感。
学生時代は毎日この食事で月1万円台後半、就職してからは白米を食べたり野菜の種類を増やしたり週一のごちそうを自炊、月一の外食をしたりしても月2万円前半でまかなえた。
毎日酒池肉林をしている富豪から見たら一般国民の食事は惨めでとても耐えきれないものに見えるだろう。
しかし、あなたは毎日惨めで耐えきれないと思いながら食事をしているだろうか?
もし快楽を数値化できるとすれば両者は大して変わらないかもしれない。
それにパターン化は素晴らしい。毎日ゼロからレシピデッキを構築するよりも、構築済みの「型」を基準とし、調味料や材料の一部を季節や気分、体調、割引に応じてカスタマイズしていくことで、献立を考える思考コストが大幅に削減される。お金や時間、体力と同じように脳で計算する力は有限であり、できるだけ日常生活での消耗を減らし、浮いた分を自分にとって重要なタスクに振り分けると良い。
一人暮らしの自炊がめんどくさいという主張において根拠とされるのは、
・そして実際に調理すること
の3つがめんどくさいというものだ。
この合理的食事においては日持ちする材料を一定のペースで食べ続けるので補充も規則的になり、スーパーで何を買うか迷うことなくカゴにいれてすぐに終わる。
レシピも型に基づいて行えば良いので考える必要はなく、調理はタッパーに材料をぶち込んでレンジで蒸すだけだ。調理工程が単純化されたことで、洗い物も僅かしかでない。
焼いたり茹でたりすると過程で栄養が減ってしまう。蒸すのが手間でも栄養でも最強。
欲しくなるようなストレス下の環境に置かれていることが問題なのではないだろうか。
日常的に嗜好品でストレス解消しなければやっていけないというのはもはや依存である。
健全な環境下では月一、自分はクリスマスにケーキを食う程度のイベント毎で十分だ。
カフェインも毎日摂取しているとすぐに耐性がつき、ほとんど効果がなくなるので週一程度で十分だ。
タバコのように、最初は確かに効果があったのかもしれないが常用することで耐性が付きデバフだけは多くなる。ニコチン中毒者がタバコを吸って一時的にデバフがなくなった最高の状態が、健常者の平常の状態となっているようなものだ。
丁度いい機会なので正月休みにはカフェイン断ちすることを勧めたい。数日は離脱症状で頭痛や吐き気で苦しむことになるだろうが、それに耐えきった後に飲む久しぶりのコーヒーの効き目に驚くはずだ。
これは娯楽においても同様で、大金を使ってもドーパミンの耐性が付き、同じものでは満足できなくなる。前回よりもっと高価なもの、刺激的なものを求めるようになるだけとなってしまう。
元増田に対して消費や浪費ができない生活なんてつまらなそうという意見があるが本当にそうだろうか。
人間なんて毎日最低5分から30分朝日を浴びてセロトニンを分泌させ、中強度の有酸素運動をするだけで楽しく過ごせる単純な生き物だ。最近はコロナでステイホームしているのでFitbitで心拍数を計測しながらOculus Quest2でアニソンに乗ってビートセイバーしたり卓球したりして昔の王侯貴族なんかよりよっぽど快適に暮らせてる。地位財を追い求めるのを控え、非地位財を求めるとよい。
一生かかっても図書館の本は読み終わらないし、ネットでは世界中の音楽が聞けるし、アマプラの映画もドラマもアニメもまだまだ見ていないのがたくさんある。
・幸せについて科学的に追求したい場合はWell-being studyを調べると良い。俺みたいな匿名個人の説教や体験談なんかよりよっぽど参考になるだろう。
・有酸素運動の強度については、「今日は頑張ったなー」というような曖昧な感覚ではなく、心拍数に基づいて行うとよい。数値化されることでゲーミフィケーションの仕組みが働き、やる気に繋がる。個人によるが中強度の運動=心拍数120~140程度を中心に、高強度の運動=心拍数140~170程度を全体時間の30%行うとさらに良い。
・このように自己定量化(Quantified Self)し管理することは、RPGゲームのようで楽しい。酒を飲んだ日の睡眠スコアが著しく低くなっていたりすると人体実験のようで面白く、たまに不摂生をしても「まぁよい。貴重なデータが取れたから今回は大目に見てやろう」ゴッコをしてポジティブに受け止められる。
・有酸素運動の時間についてはアメリカ身体活動ガイドラインは一日20分程度推奨、JAMA Internal Medicineの論文によると最大1日64分
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2212267
人間の尽きることのない欲望を煽って儲けてる産業にお金を費やしても満たされることはないんよ
元増田を「資本家が考える理想の労働者・奴隷」と評価する意見があるが、本当にそうだろうか。
労働ですり減った精神に塩分油分糖分と消費浪費で脳内麻薬キメて、効き目がなくなればもっと稼ぐためにバリバリ労働に励む労働者のほうがよっぽど資本家にとっては理想の存在なのではないか。
イギリスの食文化がマズいと言われているのは、産業革命により都市に移住した労働者たちが、伝統的な食文化から断絶されたせいという説がある。
日本の大学生(私大)への仕送り額は1994年の12万5000円から毎年下がり続け、今では8万3000円。
これからは一人暮らしの貧乏大学生が外食(牛丼屋等)やコンビニ弁当、カップ麺をかっ食らうというステレオタイプも廃れていき、自炊を強いられるようになるだろう。
家庭科が男女必修になってからも未だに良妻賢母教育時代のまま、手間暇かかるコスパの悪い塩分過多の家庭料理の作り方を教えている。おそらく多くの生徒が初めて生きるために料理することになる一人暮らし生活に適合した知識ではなく、使えない。
今ではメタアナリシスを中心としたエビデンスに基づく最適な食事についての情報が簡単に手に入るようになった。昔は食材の栄養素を知りたくなったら辞典を引かなければならなかったが今ではGoogleで検索すればすぐに出てくるし食事摂取基準を目標としてアプリで個々の栄養素別に計算することができる。
現在の社会状況に適合できていない近代的食文化ではなく、これからは上記に類するような”科学的で合理的で健康的な新しい食文化”がゆっくりと普及することになるかもしれない。多くの人たちにとっては食に対する冒涜であり、貧困がもたらした退廃のように見えるだろう。
しかし、少なくとも現代の金銭的時間的知識的に余裕がなくまともな食事を行えない者たちにとっては一つの選択肢として十分に検討価値のあるものであり、精神の安定を助け、健康寿命を伸ばすことに役立ち、高齢化に伴う医療費問題や人手不足の解決にも寄与することになるだろう。
諸事情でこのような食事をする必要に迫られている人間、面白そうだからやってみたいという奇特な人間、日常で得られる快楽やパフォーマンスを最大化したい人間などは、ぜひ実践してその過程の中で見つけた苦痛なところ、改善できるところをアレンジしてほしい。そうした人々の営みを経て”食文化”が洗練されるとよい。
赤信号みんなで渡れば、、的な集団心理が働くのか、通行人をまったく気にせずゲームに没頭する阿呆が最近多すぎる。
通勤・帰宅時間にスーツ姿のおっさんや若者が大挙して大通りを占領しているのをよく見かける。
レアイベントが特定の地域でしか発生しないから集まる気持ちも分からんではないがとにかくものすごく邪魔。
2.地面と平行に傘を持ち歩く
単純に危ない。殺傷能力は低いかもしれないけど常識的に考えて何故その持ち方?武士なの?
JAMA。前述した1よりもっと邪魔。ちょっと邪魔ですよ~的な雰囲気で通っても鉄の意志で動かない。
3-4人のグループの内、1人が気づいてアワアワしている事がある。いいからどいてくれ。。
4.クチャラー
己のクチャ音を高級ヘッドフォンで聴いてい頂きたい。まあ、聴かせてもどれほど不快な音を放っているのか本人は
最近通勤時ぼーっとしながら1~4をしてるやつらに鉄拳制裁している想像ばかりしている。
腹立ちませんか?
実証重視の方々にとっては「物語」の代表に見えるであろう精神分析系の心理療法も、ちゃんと効果が確認されるようになってきたたことです。
それこそ、そのエビデンス(論文)でも提示されればいいんじゃないですかね。
この辺りのこと?
Jonathan Shedler,"The efficacy of psychodynamic psychotherapy."(American Psychologist 2010)
Falk Leichsenring,Sven Rabung,"Effectiveness of Long-term Psychodynamic Psychotherapy: A Meta-analysis"(JAMA 2008)
精神分析医のフィーリス曰く(1)、フロイト派のセラピーはビクトリア時代の人たちには、うまく機能していたが20世紀半ば以降、人々の「性格の鎧」の質が変わり、セラピーはうまく機能せずに行き詰まって失敗することが多かった。
フロイト派の精神分析法は、「幼少期の体験が成人してからの人格の基礎となる」というものが骨子の一つ(2)だが、そのことに大打撃を与える調査が出てきた。1990年代にマシュマロ実験の文献を詳しく調べたマーティン・セリグマンは、幼年期のできごとが成人してからの人格に影響を与えるということは、ひどい心的外傷や栄養失調があった場合にはありうるかもしれないが、それ以外では有力な証拠がほとんどないと結論づけている(3)。子供時代と成人してからの性質に、ごくわずかな相関は認められるが、それは主に遺伝的(生まれつきの)性質、つまり概して明るいとか気難しいといった性質の反映として説明できるという。
また心理学者のバウマイスター一同がフロイトの提唱する理論的メカニズムの数々を現代の文献と付き合わせて検証したところ、最も最悪な理論が昇華説だということが判明した(4)。そもそも昇華説には根拠がない上、事実はその逆だと考えられる理由が多いからだ。
もちろん、フロイトの理論は示唆的で興味深いものが多いし、余談だが「快感原則の彼岸」については現代思想の中ではかなり重要な位置づけになっている。ラカンも執拗にこの論文にこだわるわけだしね。
それに、フロイトの批判をしたバウマイスターは、フロイトの提唱する説でエネルギーが重要な位置に置かれていることに敬意を表して、フロイトが使っていた自己を指す言葉「自我(エゴ)」を使って、「自我消耗」という言葉を「人の思考や感情や行動を規制する能力が減る現象」に名付けた。自我消耗に関しては、後に脳波記録検査法(EEG)で脳内の前帯状皮質におけるスパイク発火(エラー関連陰性電位)が対応する脳機能であることが確認された(5)。
著名な心理学者であるスティーブン・ピンカーは、 今回で言えば「人生全体」「物語の蓄積」「人生の深み」といったことで、科学の基本的研究方略である「単純化(simplify)」を退けようとしていることに苦言を呈している(6)。 研究の対象をとなる複雑な現象をいろいろなレベルに単純化し、いろいろなレベルごとに 解明していくことを拒んで、複雑な現象をありのままに理解しようとしていたのでは研究はいつまでたっても現状に停滞したままになる。単純化を嫌って、複雑な現象を複雑なままで捉えようとする人文系学問に多く見られるのこうした研究方略を、ピンカーは完全な正確さを求めて「原寸大の地図」 を作った愚かな地図職人を描いたホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)の寓話で批判している。
現代心理学の始まりがブント(Wilhelm Wundt: 1832-1920)のライプチヒ大学での心理学実験室創設とされるように、そのスタートから科学を目指したものだった(7)。 人文学の科学化と言っても、物理学や化学の実験を導入するのではなく、心理学の実験手法や神経科学の実験手法(EEG、fMRIなど)を取り入れればいいのである。また、国際的な科学的心理学の学会APS(Association for Psychological Science)の会長だったカシオッポはこうした点に注目し、心理学が科学と他の文系の学問とのハブとなるべきであると主張している(8)。
個人的には、人生全体からの人間理解やフロイト理論の人間理解よりも、人類史からの人間理解(進化心理学)(9)や神経科学からの人間理解の方(10)がより多くのことと整合性が有ると思うし、「物語」を一切考慮しないで休職者の約53%を予測したリシテア(11)といったことの研究に心理学がより一層取り組んでいくことを願ってるわ。
▼出典
(1)Allen Wheelis,"The Quest for ldentity"(New York: Norton,1958).
(2)Sigmund Freud,"Drei Abhandlungen zur Sexualtheorie(『性理論三篇』)"(1905)
(3)M.E.P.Seligman,"What You Can Change and What You Can't :The Complete Guide to Succesful Self-Improvement"(New York:Alfred A.Knopf,1993).
(4)Roy F. Baumeister,Karen Dale,Kristin L. Sommer,"Freudian Defense Mechanisms and Empirical Findings in Modern SocialPsychology: Reaction Formation, Projection, Displacement, Undoing, Isolation, Sublimation, and Denial"(Journal of Personality,1998)
(5)Michael Inzlicht,Jennifer N. Gutsell,"Running on Empty: Neural Signals for Self-Control Failure",(Psychological Science 2007)
(6)Pinker, S."Science Is Not Your Enemy: An impassioned plea to neglected novelists, embattled professors, and tenure-less historians." (New Republic, 2013)
(7)Bringmann, W. G., Bringmann, N. J., & Ungerer, G. A."The establishment of Wundt's laboratory: An archival and documentary study." (W. G. Bringmann, & R. D. Tweney (Eds.), Wundt studies: A centennial collection (pp. 123-157). Toronto: Hogrefe. 1980)
(8)John Cacioppo,"Psychology is a Hub Science"(Observer 2007)
(9)Martin Daly, Margo Wilson,"How evolutionary thinking inspires and disciplines psychological hypotheses." Pp. 15-22 in XT Wang & YJ Su, eds., Thus spake evolutionary psychologists.(Peking University Press,2011)
(10)一例を挙げれば、心の理論(Theory of mind)における神経科学の役割とか。サイモン・バロン=コーエンが有名だろうが、研究は色々有りすぎて挙げきれない。
(11)HR テクノロジーで、人や組織のパフォーマンスの最大化を図る 「リシテア/AI 分析」サービスを販売開始(https://www.hitachi-solutions.co.jp/company/press/news/2016/1201.pdf)
どうも、来年から社会人になるのですが、親から強制される形で自動車免許を取得するべく自動車学校に通っている学生です。
僕は軽度のADHDです。多分。
最近ようやく症状を自覚するようになりました。短期記憶が著しく劣っていますし、少しのことでパニックになってしまい、連鎖的に何もかもがダメになってしまいます。
そんな僕が今日は初めて無線教習というものをやりました。既に自動車免許を取得されている方はご存知だと思いますが、無線教習とは指導教員から無線での指示のもと、一人で自動車に乗ってコース内を走行するといったものです。
僕はすでに10回近く自動車に乗っていますが、その何れも助手席には指導教員が乗っていました。何かミスがあれば、その場で指摘してくれます。僕はあまり要領が良い人間ではないので、最初の方はいつも失敗を繰り返します。なるべく同じ失敗をしないよう心掛けてはいますが、それでも失敗します。アルバイトではよく怒られたものです。
一方、自動車学校の指導教員は運転を生徒に教えることを目的としていますので、同じ失敗を繰り返しても怒るようなことはありません。アドバイスをくれたり、危ないときはブレーキを踏んで停止してくれるので、むしろ落ち着いて運転ができていました。
ですか、今回の無線教習では車内に僕一人。おまけに同時に複数の生徒で教習を行うため、指導教員は僕から目を離すこともあります。手がめっちゃ震えました。頭の中で一つ一つの動作を思い出しながら、なるべく慎重に運転しました。それでもやってしまうんですね。はい。
まずコースを間違えました。「一周まわって○○番交差点を右折ね」と指示を受けたのに、そのはるか手前の交差点を右折してしまいました。ほんの数秒前の指示すら正確に記憶できないんです。ダメですね、ホント。
その後、気を取り直して走行していると、前方で別の指導教員がコース上に現れ、僕の車に停止するよう指示をしました。何事かと停まってみると、どうやらサイドブレーキが完全に下げ切れていなかったようで、戻すよう指示されました。慌ててサイドブレーキを戻し、再びコースに戻り走行を始めたのですが……はて、僕はどこを走れば良いのでしょう。
先ほどのやりとりで、完全にその前の指示が頭から飛びました。とりあえずのろのろと走行していると、無線教習の指導教員から早く左折の合図を出すようにとの指示が来ました。どうやら僕は次の交差点を左折すればよいみたいですね。残念ながらこの指導教員は一連のやり取りを見ていなかったようで、また僕がコースを間違えていると思ったことでしょう。いや、まぁ実際指示を忘れてコースを間違えていたんですけどね、はい。
もうこの時点で冷静な判断が出来なくなってしまいました。その後もコースを間違え、ウィンカーを出し忘れ、しまいにはブレーキとアクセルを踏み間違えて、前方の車両にぶつかりかけました。なんとか最後まで運転はしましたが、授業の終了後、指導教員からは残念な目で見られながら励まされました。
こうして僕の最初の無線教習は散々な結果で終わりました。いやぁ、キツイですね。正直、自動車なんて乗りたくないです。僕の命も危険ですが、周りの人たちにも危険を及ぼすのが車の怖い所です。
失敗をするのは、まだ運転に慣れていないだけで、今後は安全に運転が出来るようになる、とは思えないんですよ。既に1年以上続けているアルバイトですら、未だにミスが発生します。自動車の運転なんてちょっとのミスですら事故に繋がる可能性がありますよね。
ここでタイトルです。僕のようなADHDが車を運転することが可能なんでしょうか?そもそも運転していいんですか?2014年に『JAMA Psychiatry』で発表されたスウェーデンの研究によりますと、ADHDのある1万7000人超のデータを調べたところ、自動車事故を起こすリスクが男性では通常の1.47倍、女性では1.45倍になるとのことです。
どんなに慣れた仕事でも、100%をこなすことが不可能に近い人間です。いつか必ずミスをします。そして、それが運転でも例外なわけではありません。僕は運転したくないですね。なんで僕は自動車学校に通ってるんでしょう……。
HPVワクチンで脳障害が!というニュースが話題を集めている。
マスコミ各社で大体の論調は同じだが、最もブクマ数が多そうなのは以下の記事である。
子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表 (TBS系JNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160317-00000008-jnn-soci
まず言っておくとすれば、マスコミの記事は強くミスリードを誘うものであるという点だ。
詳しくは後述するが、元の資料では「脳に障害」が起こったとは書かれておらず、またそれがワクチンの副反応であるという根拠も書かれていない。
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状に関する厚生労働科学研究事業成果発表会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000116636.html
子宮頸がんワクチン接種後の神経障害に関する治療法の確立と情報提供についての研究 池田修一氏 発表資料(PDF:23,903KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116634.pdf
以下ではこの資料を元に今回の発表の内容について解説していく。
なお、特に注釈がない場合、HPVワクチンという単語はサーバリックスとガーダシルの双方を指すものとして扱う。
本資料は3部分に分割できる。
信州大学を受診した123名の患者の中から、HPVワクチンの副反応が否定できない98例についてその症状を詳しく見て報告した、というものである。
主な病態としては、末梢性交感神経障害(起立性調節障害{OH、POTS}、複合性局所疼痛症候群{CRPS})、
高次脳機能障害(学習障害、過睡眠、奇異な麻痺)、自己免疫疾患の併発(RA、SLE他)が挙げられている。
なお、自己免疫疾患の併発については根拠が弱く、資料中でも疑問符付きで述べられていたことを付け加えておく。
また、HPVワクチンの副反応が否定された(他疾患と判断された)25例についても、
一部の疾患(てんかん、SLE、若年性関節リウマチ)はHPVワクチンに関連しているかもしれないと仄めかしている。
個々の患者のデータ自体は、それが副反応で有るにせよ無いにせよ有用なものであり、患者の救済・治療の観点からも重要である。
しかしながら問題点もあり、その最たるものが「副反応が否定できない」が途中で根拠なく「副反応」にすり替わっていることであろう。
この研究はControl(非接種群)と比較をおこなっておらず、各症状が接種者に特有なのか、接種者で発症頻度が高いのか等は分からないのにも関わらずだ。
さらに、他疾患との関連については、論文(*1)を引用してHPVワクチンでは自己免疫疾患や横断性脊髄炎の発生リスクがあると述べているが、
その論文では「他のワクチンと比べて発症頻度は高くない」と結論付けられているため、誤読か意図的なミスリードが疑われる。
症例報告で自己免疫疾患の併発が示唆されたことに関連付けてなのか、患者のHLA型を鹿児島大と信州大で調査したという内容である。
その結果、HLA-DPB1*0501の頻度が一般的な日本人の頻度より高かったと述べられている。
鹿児島大のデータ(n=19)ではDPB1*0501の頻度(恐らく保有率)が84%、
これに2名を追加したデータ(n=21)では保有率が85.7%、遺伝子頻度が57.1%であった。
Controlの遺伝子頻度は40.7%であり、患者側で有意に高かったようだ(P<0.001)。
信州大のデータ(n=14)では、DPB1*0501の保有率が71%、遺伝子頻度が46%であった。
Controlの遺伝子頻度は38.4%で、記述がないことから、恐らく有意差は無かったと思われる。
上記で保有率と遺伝子頻度を強調表示したが、それはこの2つが混同して語られているからだ。
ごく単純に説明すると、保有率の方はヘテロ接合でもホモ接合でも保有者1名として(つまり個体単位で)計算するが、
遺伝子頻度は遺伝子プール内の対立遺伝子の頻度で計算するため、ヘテロ/ホモ接合の割合によって保有率と遺伝子頻度は異なる値を示すことになる。
鹿児島大のデータを例に出すと、患者21名のうちDPB1*0501のホモ接合が6名、ヘテロ接合が12名であり、
保有率は(6+12)/21=85.7%なのに対し、遺伝子頻度は(6×2+12×1)/42=57.1%となる。
マスコミ各社の記事で見られた「8割で同じ型を保有」というのは保有率のことであろうが、
それと比較している一般的な日本人のHLA型は遺伝子頻度で示されている。
したがって、異なる指標を比較していることになり、これは印象操作以外にほとんど意味のない行為と言える。
遺伝子頻度で見れば、一般的な日本人のDPB1*0501の頻度は38.4~40.7%で、患者群が46~57.1%となり、それほど高いようには思われない
(少なくとも、「普通は4割なのに患者は8割!超高いじゃん!」というマスコミ報道よりは)。
また、健康な日本人(Control)のDPB1*0501遺伝子頻度が55% (*2) や64% (*3)の論文も存在している。
一応、鹿児島大のデータでは患者側で有意に頻度が高いという結果(10遺伝子座も調べてる割に有意水準が少し高いように思われるのだが)
が得られたことから、DPB1*0501が副反応"疑い"の症状と関連している可能性は否定できない(実際にワクチンの副反応かは別として)。
自己免疫疾患を生じ易いNF-κBp50欠損マウスに、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、HPVワクチン(サーバリックス)、
PBS(Control)を注射した結果、サーバリックス接種群のみ海馬に自己抗体の沈着が見られた。
また、(恐らく)サーバリックス接種群でのみ末梢神経に病変が見られた。
マスコミ(少なくともTBSの)記事で「脳に障害」とされたのはこの海馬への自己抗体の沈着である。
しかし、あくまで沈着していただけであり、これによって脳に障害が起こったとは少なくとも資料中では全く述べられていない。
しかもこれはマウス実験であり、ただちにヒトの脳に適用できるものでもない。
「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ、脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着。海馬(記憶の中枢)の機能を障害していそうだ」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
の2行後には
「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長) (太字・下線は引用者による)
と、推測から断定への鮮やかな飛躍が見られる。
これがマスコミの誘導や切り貼りによるものか、御本人の認識なのかは不明だが、どちらにせよ不注意な発言であろう。
また、話の流れ的にも「少女たちに何が起きているのでしょうか。」からマウス実験の内容に飛ぶのはおかしくはないだろうか。
どちらかと言えば症例報告の話((1)の内容)につなげる方が自然に思えるのだが。
さらに、マウスに接種されたのはHPVワクチンのうちサーバリックスのみであり、もう一方のガーダシルは用いられていないのは疑問である。
HPVワクチンを主眼に据えている以上、ガーダシルで実験をしていないというのは考えにくいのだが、何か理由があるのだろうか。
個々の内容(症例報告、HLA型の調査、マウス実験)はいずれもまっとうなものであり、特に今回の症例報告は患者の治療を進める上でとても有用であろう。
しかしながら、各症例をHPVワクチンの副反応であると根拠なく断言し、HLA調査では「ワクチン副反応の予防法の確立」等、
マウス実験でも「神経障害の機序の解明」等のHPVワクチンによる副反応を自明とした表現が目立つ。
プレゼン資料で少し強めのことを言ってしまうというのはよくあることだが、それにしてもこれらは言い過ぎなように思われる。
薄弱な根拠でHPVワクチンの害を喧伝することは、患者救済という観点から見ても決して適切な方法ではない。
願わくは、不用意な発言は避け、研究内容に相応の穏当な表現でもって語っていただきたいところである。
今回のニュースのブクマでよく見かけたのが「WHOの安全声明は間違っていたのか」「ワクチン擁護者はどんな言い訳をするのか」等のコメントである。
ここまで読んでいただいた方なら分かっているとは思うが、池田氏の発表からは各症状がHPVワクチンの副反応であるとは言えない。
それを言うには、ワクチン接種者と非接種者を比較して、各症状の頻度が接種者で高いことを明らかにする必要があるのだ。
WHOの安全声明(*4,5)は、HPVワクチン接種者と非接種者では自己免疫疾患等の発症率に有意な差は無いという疫学的な調査の結果に基づいてなされている。
調査対象の疾患のなかには池田氏らの症例報告にもあるPOTSやCRPS等も含まれており、そのリスクも接種者と非接種者で差は無かった。
これらは日本国外での調査であるが、国内においても名古屋市の約3万人の調査(*6)では、接種の有無による疾患リスクの増加はほとんどないことが示されている。
また、池田氏の発表資料と同じページに載っている牛田氏の発表資料(*7)も必見である。
その主な内容は、器質的な原因に由来しない疼痛への対応や治療、ケアに関するものであるが、
子供の起立性調節障害や慢性疼痛といったHPVワクチンの副作用として疑われている症状が、もともと一定の頻度で存在していたことも示唆している。
以上より、今回の池田氏らによる研究発表は、HPVワクチンの安全性について既存の評価を覆すものではないということがお分かりいただけたと思う。
この文章が、報道を聞いて不安になった方や情報の齟齬で混乱している方の助けになれれば幸いである。
なお、批判的に扱ってはいるが、池田氏らの研究の内容自体は素晴らしいものである(特に症例報告)ことは重ねて申し上げておく。
もし間違いや事実誤認等の不備があれば指摘していただけるとありがたい。
さて、この文を書き終えたところで、既にこのニュースについて言及したブログを見つけてしまった。
以下二つとも、有益な情報が多々含まれているため、本増田よりこれらを読んだ方が良いかも知れない。
HPVワクチン 接種後体調変化の報道 と その周辺 2016年3月 (感染症診療の原則)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/7279d93d6ce526b5ed61b40d8a7a01b8
*1 Slade et al. (2009) Postlicensure safety surveillance for quadrivalent human papillomavirus recombinant vaccine. JAMA, 302, 750-757.
*2 Onuma et al. (1994) Association of HLA-DPB1*0501 with early-onset Graves' disease in Japanese. Hum. Immunol., 39, 195-201.
*3 Matsushita et al. (2009) Association of the HLA-DPB1*0501 allele with anti-aquaporin-4 antibody positivity in Japanese patients with idiopathic central nervous system demyelinating disorders. Tissue Antigens,73, 171-176.
*4 Global Advisory Committee on Vaccine Safety Statement on the continued safety of HPV vaccination (12 March 2014)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/hpv/GACVS_Statement_HPV_12_Mar_2014.pdf
*5 Global Advisory Committee on Vaccine safety Statement on Safety of HPV vaccines (17 December 2015)
http://www.who.int/vaccine_safety/committee/GACVS_HPV_statement_17Dec2015.pdf
http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000073/73419/sokuhou.pdf
*7 慢性の痛み診療・教育の基盤となるシステム構築に関する研究 牛田享宏氏 発表資料(PDF:3,890KB)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000116635.pdf