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2010-08-28

おたくな男友達だった彼の話


もともと友達は少ない方だった。

ほとんどの友達が、学校卒業とともに都会に就職していき、地元に残された私は、仕事に慣れるのは大変だったとはいえ、退屈していたし、少し寂しかった。

そんな時、学生の頃いたサークルのつながりで、知り合った人達のなかに、彼はいました。

彼はおたくだったけれど、それは問題ではなかった。私もおたくだったから。

私は、自分では腐女子ではない、と思っているけれど、まわりから腐女子だと思われ、腐女子からは異物扱いされていた、おたくでした。

アニメマンガの話で盛り上がったので、彼らとたまに会うようになりました。

そのうち、その彼と二人きりで会う事も、あるようになっていったのです。

けれど、男女の中にはならなかった。

彼の内面はわからないけれど、私は友達だと思っていたし、ちょっと変な関係だと思ったけれど、学生の頃の文科系サークルのようで、楽しかった。その頃は。

楽しかった、というか、寂しさを紛らわせる事ができたので、「これは、ちょっと厄介な事になったかも」と思うようになるまで、少し時間がかかった。

「同じアニメが好き」だった頃は、何も問題はなかった。というより、よく彼のことをわかってなかった。

そして、そのうち気がつきはじめたのです。

彼は、自分の好きなものは延々語るけれど、私が私の好きなものを語りだすと、パソコン携帯の画面をちらちらと見始める。

「話し聞いてる?」とたずねたら、「聞いているよ」と答える。けれど、その後の会話で、話を聞いていないことが、すぐにわかった。

そのうち、自分の言いたいことを一方的に話す事が増えてきた。

そして、彼は自分の興味のないものには冷酷だった。

自分が好きではないアニメに対しては、罵詈雑言を浴びせた。

彼の話題は、パソコンアニメ、AV機器しかなく、共通の話題を見つけることが、だんだん難しくなっていった。

口論が増えてきて、一緒にいても楽しくなくなり、彼といっしょにいる事が、重荷になってきました。

私が仕事で辛い時期があり、なるべく言わないようにしていたのだけれど、ついグチを彼に言ってしまった時、彼は5分と私の話を聞いていなかった。私の話をさえぎり、結局自分の不満を2時間近く喋ってましたね。


始めは人当たりが柔らかいので、よくわからなかったけれど、彼と喧嘩別れした人は多いと聞いた。

その理由はよくわかる。

彼は挑発的な口調だった。

彼は高価なテレビレコーダーは買うけれど、「友達と一緒に食事」などの、人付き合いのためのお金は、極端に出し惜しみして、いつも他の人達と揉めていた。

彼は自分がこだわっているモノ以外を、認めようとしなかった。

私が「(部屋が狭いので)小さいテレビがいい。(私には)大きいテレビはいらない」といった事がある。

大型テレビが好きな彼は、それを「大型テレビを否定した発言」としたみたいで、くってかかって来た。

こっちは、部屋は狭いし、最近テレビは小さくても綺麗だし、といっるだけなのに。

大きなテレビ世界に必要なし、だなんて、いってないじゃん。

そして、じょじょに彼のまわりには、「アニメを録画し損ねたので、DVD貸して!」と、彼を便利に扱う人だけが残っていった。

私が、おかしいのかもしれない。けれど……

内心お互い馬鹿にして、利用しているだけなのに、表面では友達や仲間の振りをしている、おたく達が、気持ち悪かった。

だんだん自分も、その中の一人に思えてきた。

私も「アニメマンガの話をしたい」から彼らを利用しているけれど、内心はバカにしている。それでも、独りよりはマシ。

そう思っているのではないか。

友達から「あんたは難しく考えすぎる」と、よくいわれるけれど、考えすぎて、どうしていいのか、わからなくなっていった。


色々とやってみた。人間関係について書いてある、ちょっと高価な本も買って読んだ。

おたくである、ないにかかわらず、彼のような人は特別ではない、という事を知った。

セラピストでもカウンセラーでもない私にできる事は、ほとんど何もなく、こじらせるだけだったし、「彼をなんとかしなきゃ」と思っている自分の傲慢さに気がついたとき、吐き気がした。

彼と私、共依存っぽくなってきているのが、怖かった。


もうフェードアウトしようと思い、「仕事が忙しいから」「ちょっと風邪気味だから」と理由をつけて、会わなくなっていった。

しばらく経って、「君が俺を避けているのは何故だ?」「俺を馬鹿にしているのは知っている」などと、彼からメールが届いた。

そのときは怖かったのと、私も言いすぎた所が多々あったので、つい謝ってしまった。ただ、これは後悔している。


彼と一緒にいると、自分が彼の母親になった気分になる。

彼は、相手(私)の事を大きな木だと思い、自分小鳥のつもりでいて、自分がとまっている枝を揺するような事を無意識にしていたと、今になって思う。

木の枝をゆすって、私を試すような事を、彼は無意識にしていた。

でも彼は小鳥ではなかったし、彼を支える木にしては、私は細すぎた。

「ボクがこんなに暴れても、キミはそばにいてくれるかい?」

結局、私は耐えられなくて、彼から逃げ出したのだ。


なんで、こんな事を、ここに書こうと思ったのか。自分でもよくわからない。

「こんな事があった」という話なので、おたくを悪くいうことが、目的ではないので、誤解しないでほしい。


私の中で彼は知り合いになったけれど、向こうはまだ私のことを友達だと思っている、らしい。

帰省してきた友達に、これらの事を話すと、呆れられ、軽く説教されつつも、「女の子に助けてもらおう、と思っている男、多すぎ」「そいつは、あんたと仲良くなりたいんだよ」と笑いながら言った。

女の子、という歳でもないでしょ、お互いに」というと、爆笑してたっけ。

  • 彼はもともと他人に対する依存性が強いんでしょう それでいて、狭い自分の観念・価値観以外のものを見ようとはしない、自信がないから これが彼の抱える最も大きな矛盾であり、そし...

  • タイトルで彼と書かれると彼氏かと思うがそうではなかった しかも友達とすら言えない関係だった だが、どういう関係だろうが「つきあっている」という双方の認識があれば彼氏・彼...

  • 完全に「女側の意見」だな。彼はあんただから心を許してワガママにもなっているんだろ。それが当然だとは言わないが、あんたは考えすぎて自分から距離を取り、彼の「悪いところ」...

    • 私男だけど、この話で「あんただから心を許して」とかないわー 他人に自分の話はするが、他人の話は携帯いじりながら聞く、ってのはないわー 元増田がかなり自分に都合よく編集して...

      • どうせこういう奴(元増田)って、たまたま携帯触っていたのをずっと根に持って「いつも触っていた」と誤解してるんだよ。よく言うじゃん。1つ気に入らない事があれば全て気に入ら...

        • 随分とエスパー能力発動して女叩きに走ってるみたいだけど。 機器オタクとか流行り廃りの無い系統のオタクって本当の意味で変わり者が多いよね。 そんで、そういう一方向に特化し...

          • 妄想も糞も、明らかに元増田は一方通行じゃん。 そして、オタク&男叩きに走ってるだけじゃん。 片方だけの立場じゃ何もわからんよ。

  • それでも付き合いがあるというのが不思議だ。どういう交友関係で成り立っているのか不思議。 まだまだ男友達に利用価値があるのか? 周りから煙たがれる男に。 コミケやイベントの...

    • ま、「影で馬鹿にしてストレス発散出来る存在」でしかないんだろうね。元増田にしたら。ネタ要因なんでしょう。女同士で男の悪口言うのって良くあるじゃん?女で集まった時、馬鹿...

  • 「お前は俺か」ならぬ「この男友達は俺か」って状態なんだけど。 自分にもとあるきっかけで仲良くさせてもらっている女友達がいる。 もともと同じ業種(今は向こうが転職したけど...

    • 良い事書いた。女はどうも一方通行なところがあるからな。思いこみが激しいというか何というか・・。 君は自分で「俺は相手に迷惑をかけてるんじゃないか?」っと考え、悩んでい...

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