Ｆ１のＲＢから親チームであるレッドブルへの昇格を逃した角田裕毅（２４）に、２０２６年からＦ１に参戦するキャデラック移籍の可能性が急浮上してきた。

　角田は今季急成長を遂げて、チーム内外から評価を高めた。レッドブルでセルジオ・ペレスの更迭論が浮上した際には後任の有力候補に浮上して、ＯＢやメディアから待望論も沸き起こったが、人事権を握るレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表の意向によってリアム・ローソンが昇格して、角田は無念の落選となった。

　決定後にホーナー代表が角田に〝退団勧告〟とも取れる発言を行って物議を醸す中、去就問題に動きが出てきた。

　英モータースポーツ専門メディア「モータースポーツウィーク」は、２６年からの参戦でＦ１と合意したことを発表したばかりのキャデラックが角田獲りに動くと指摘した。

　同メディアはキャデラックの２席をめぐって５人が候補になると予想。その２番手に角田を挙げた。

「角田はこのリストではワイルドカードであり、今のところ彼の将来は未定だ。レッドブルのジュニアチームで４シーズンを過ごしたこの日本人ドライバーは、マックス・フェルスタッペンと並んでビッグリーグで活躍する資格を得たと感じていた。何らかの理由でレッドブルはそうは思っておらず、セルジオ・ペレスの代わりにリアム・ローソンを起用して彼を拒否した」と角田の現状を紹介した上で、その移籍先をこう分析する。

「ホンダは長年角田を後押ししており、この日本のブランドが２６年にアストンマーティンのワークスエンジンパートナーになることは、移籍への道を開くかもしれない。しかし、フェルナンド・アロンソが２６年まで契約を残し、ランス・ストロールが父親のチームで在籍していることを考えると、角田がアストンマーティンに加入するチャンスは２７年より早くは訪れないだろう」。そしてこう続ける。

「その結果、２６年にキャデラックが参入すれば、角田にとって、自分がいるレッドブルの檻から飛び出し、自分自身のプロジェクトを率いる絶好のチャンスとなるかもしれない。彼は機敏で、情熱的で、面白く、若いＦ１ファンに人気がある」と新チームのキャデラックが実力と人気を兼ね備える角田に白羽の矢を立てると指摘した。

　注目を集めるキャデラックが角田の新天地となるのか、去就問題に注目が集まる。