F1のRBに所属する角田裕毅(24)が、レッドブルグループからの退団が濃厚になっていると海外メディアが報じた。
今季の角田は急成長を遂げており、上位陣とマシン性能差に開きがある中でも入賞を続けている。前戦のモナコ・グランプリ(GP)では8位に躍進し、さらにインパクトを与えた。
RBとの契約は今季限りのため去就に対する関心も高まる中、米メディア「ブレイキングレイテストニュース」は、英公共放送局「BBC」の報道を引用しながら、親チームであるレッドブルでの昇格はなく、現所属のRBからも退団するとの観測を示した。
「レッドブル・レーシングで4年間活躍した角田裕毅のシーズンは、2024年シーズンをもって終了する。この24歳の日本人選手は現在、新たなチームを探しており、複数のチームを考えているという」とレッドブルグループからの退団が濃厚になっている最新状況を伝えた。
BBCは「角田がレッドブルやRBを去る理由は、Aチームに昇格する見込みがないからだ。4年間一緒に過ごした後も、トップへの道は閉ざされている。そしてそれが、彼がレッドブルの外でチャンスを探している理由だ」と報じている。
現在の角田はF1界で評価が急上昇するほどの活躍を見せているのに、なぜレッドブルグループと袂(たもと)を分かつのか。その理由はズバリ、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(50)にある。
「レッドブル(グループ)での角田の時間が終わりに近づいているのは、チーム内の権力バランスのせいだ。現在、ドライバーに関してはクリスチャン・ホーナー代表が唯一の決定権を持っている」と指摘。ホーナー代表が角田を評価しておらず、昇格の可能性は皆無というわけだ。
さらに「このイギリス人(ホーナー代表)はダニエル・リカルドのファンとして知られる。そのため、次のRBの組み合わせは、リカルドとリアム・ローソンになる可能性が高い」と同局は指摘。昇格がないどころか、RBからも放出される憂き目にあうというのだ。
そのため角田はレッドブルグループを去り、新チームを模索するというわけだが、かねて噂されている2026年からホンダと組むアストンマーティンへの移籍はドライバーの枠に空きがなく困難と分析。現実的な選択肢として「ウィリアムズ、ハース、アルピーヌ」の3チームが検討されているという。
ホーナー代表が権力を持ち続けるかぎり、レッドブルグループでは角田に未来はないのかもしれない。