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すすとは? わかりやすく解説

す‐す【為】

読み方:すす

連語動詞「す(為)」の終止形重ねたもの》しつつ。しながら

梓弓末に玉巻きかく—そ寝なななりにし奥をかぬかぬ」〈万・三四八七〉


すす【×煤】

読み方:すす

有機物不完全燃焼によって生じ炭素の黒い微粒子。「ストーブから—が出る」

煤煙とほこりが一緒になって天井などについたもの。「天井の—をはらう」

煤色(すすいろ)」の略。


す・す【×煤す】

読み方:すす

[動サ四]すすける

難波葦火焚(た)く屋の—・してあれど己(おの)が妻こそ常(とこ)めづらしき」〈・二六五一


すす

[名] 「すし」の訛ったもの。〔白老町に「すす屋」がある。〕

すす

方言 意味
すす 寿司


すす

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/22 23:39 UTC 版)

煤を含んだディーゼルトラックの黒煙

すす(煤)は、有機物不完全燃焼を起こして生じる炭素微粒子や、建築物天井などに溜まるきめの細かいのこと。

概ね過去の生活様式となったが、室内の照明油脂ロウソクを使用したり、暖房囲炉裏暖炉を使うことで、すすが室内に溜まるのが日常であった。今でもこうした照明を用いる寺院教会では、すすが発生している。また、燃焼に伴う中の微粒子だけに限らず、室内に溜まる細かな粒子状の汚れを指してすすと呼ぶことがある。

すすの実体は詳しくは解明されていない。すすは物質としては黒鉛に近いが、薄膜状にならず、微細な粒子が多数寄り集まって構成されているのが判っている。

なお、すすは炭素を主成分とする顔料でもあり(にかわ)とともに製墨原料となる[1]

物理

生成機構

燃焼によって生じるすすは、燃料の熱分解過程で酸素が不足していたことを物語っており、燃焼ガス中で油滴や微粉炭中の残炭分が重合して未燃のまま排出される。すすの多くが炭素原子から構成されていることが判っており、他にも1 - 3 %程の水素を含み、また、燃料の純度が劣る場合には分を多く含む。

すすの生成機構の最初の分子レベルでの初期状態に関して、主に3つの説が存在する。

  1. 多環芳香族炭化水素(Polynuclear aromatic hydrocarbon, PAH)を経由して生成される
  2. アセチレンを経由して生成される
  3. C3H3+やCHO+のような炭化水素イオンを経由して生成される

当初は電荷を帯びた巨大分子だったものが電気的に引き合うことで凝縮し、ごく微細な液体状や固体状となった粒子同士が衝突と合体を繰り返しながら、脱水素反応を起こして数nm-数十nm程度の固体の球状粒子に成長してゆく。球状粒子の状態で酸化されることもある。この球状粒子は電荷によって数珠繋ぎになり、やがてぶどうの房状に集まって数十nm-数百nm程度の大きさの凝集体を作り上げる。この凝集体は、互いの煙路や排気経路付近に堆積することでさらに大きな粒子の煤煙となる[2]

燃焼への寄与

ボイラーなどで火炎の中に一時的に生じるすすは、熱線を放つことで燃焼に寄与している。 燃焼時にOH、CH、C2といったラジカルが放つ化学発光の波長は青色や紫外線領域の狭いバンドで発光するものが多く、加熱源としてはあまり有効でないが、高温の固体であるすすが放つ赤外線領域の連続スペクトルでの放射光が周囲の燃料を輻射により加熱することで燃焼を助ける働きをしている。このような炎を輝炎と呼び、すすをまったく生じない不輝炎と比べると強力な赤外線を放射する[2]

環境と人体への影響

すすは自動車工場の排気にも含まれ、あらゆるものに降り注ぎ、時に洗濯物を汚したり汚濁の原因となるので嫌われる。 健康被害については、単体の炭素には毒性はないが、その化合物であるPAHは発癌性も持つものが多く、皮膚に暴露すると煙突掃除人癌(皮膚がん)を引き起こす。 また、すすは微粒子であるため吸い込むことで喘息肺がんなどの呼吸器疾患の原因となる[3]。 また他の有害物質を吸着することで、人体に与える影響が大きくなるとの説もある[2]。 構成要素としてブラックカーボンを含み、環境汚染の文脈ではほぼ同義語として扱われる。

すすの利用

すすは炭素を主成分とする顔料として利用される[1]。書画で使われるはすすを原料として作られる。製墨原料のすすは油煙煤と松煙煤に大きく分けられる[1]。小さな小屋の内部でロウソクや菜種油を使った燈明、ヤニを多く含む松の灯明などを焚き、内部にたまったススをなどで固めたものである[2]。同じロウソクの燃焼から、親水性と疎水性のすす微粒子膜が両方作成できることが報告されている[4]

脚注

出典

  1. ^ a b c 宇高 健太郎. “古典絵画における墨の研究”. 芳泉文化財団. 2019年5月10日閲覧。
  2. ^ a b c d 水谷幸夫 『燃焼工学』 森北出版、2002年10月31日第3版2刷発行、ISBN 9784627670235
  3. ^ 藤原九十郎「大気汚染防止運動の回顧」『生活衛生』第11巻第1号、大阪生活衛生協会、1967年、9-14頁、CRID 1390001204205881856doi:10.11468/seikatsueisei1957.11.9ISSN 0582-4176 
  4. ^ Faizal, F; Khairunnisa, MP; Yokote, S; Lenggoro, IW; (2018). “Carbonaceous nanoparticle layers prepared using candle soot by direct-and spray-based depositions”. Aerosol and Air Quality Research (Taiwan Association for Aerosol Research) 18 (4): 856-865. doi:10.4209/aaqr.2017.10.0426. https://doi.org/10.4209/aaqr.2017.10.0426. 

関連項目



すす

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:25 UTC 版)

シャドーハウス」の記事における「すす」の解説

シャドーの体から発生する黒い物体。不安・怒りなどの負の感情抱いたときに頭上から煙のように立ち上るほか、手などから生み出すともできる。すすを多く発生させる者ほど高く評価されるが、放置されたすすは「こびりつき」になる。 これを操る力を「すす能力」という。シャドーごとに差異があり、物理的に作用するもの(物体触れずに動かす、近距離のものを殴って破壊する等)や精神的に作用するもの(相手忠誠心抱かせる)がある。すす能力覚醒者星つき以外には極秘とされている。 シャドー発生させたすすは館の一か所に集められ加熱加工され、「すす炭」という石炭よりも高性能燃料になる。この「すす炭」はシャドーの館のほか、周辺にも下賜されていて、その煙には人間正常な思考鈍らせる力がある。 すすつらら 天井などにできる巨大な状のすす。すす量が多い者の特徴。この情報星つき以外には伏せられている。こどもたちの棟で出来る者はほとんど居らず、出来ること確認されているのはバーバラベンジャミンギルバートケイトジョンのみ。部屋回収されるすす量的にサラダグラス出来るのでは?と推測されている。 すす病 生き人形人間)がすすを体内取り込んでしまうとかかる病気。「こびりつき」に取りつかれるとなるといわれており、激し錯乱状態に陥る大量に飲むことで治療が可能。胃に寄生することで錯乱状態になることまでは分かっているが、詳しいことはまだ不明おじい様のすす入り珈琲飲んだ場合は、シャドー家への忠誠心強化される。こちらも大量に飲んですすを吐き出すことで治療できるほか、シャドーハウスルール著しく逸脱した行為を行う(生き人形主人を殴る等)ことでも正気戻れる。 こびりつき 悪意持ち動き出す、すすの集合体上位版(集合体)は亡霊呼ばれる。「生き人形」の顔に張り付くそのまま殺してしまうこともある。 大きさ平均する子猫ほどで、すすの密度が高いほど強靭かつ素早くなる。水をかける退治できるが、そうすると原料のすすが「すす炭」に加工不可になるため注意が必要。叩く・蹴る・踏むなど衝撃与えることでも退治できるが、密度が高いこびりつき簡単に壊れない亡霊 こびりつき集合体退治する際は緊急掃除用具呼ばれるハンマー用いてこびりつき退治するジェレミ曰く実験どんなに密度上げて亡霊作ることは不可能だったため、誰かのすす能力である可能性が高い、とのこと。 元々はクリストファーがこどもに掃除徹底させるためのただの作り話だった。 おじい様のすす入り珈琲 口にした人間多幸感満たし催眠状態にすることでシャドー家への激烈な忠誠心植え付ける一種すす病かかった状態にする)飲み物短時間記憶消去もできる上に中毒性があるが、時間経過とともに効果薄れていくため定期的に摂取させる必要があるまた、シャドーには効果がなく、苦い嗜好品しかないミラーハウス 60年前にあった貴族の館。誰でも歓迎される理想の場所と呼ばれていた。 すす島 シャドーハウスがある島。貴族の持つ島で最近は島外から観光移住力を入れている。すす炭の事業の成功誰も飢えた島民居ない、こどもは学校無償通えるなど、豊かな島。

※この「すす」の解説は、「シャドーハウス」の解説の一部です。
「すす」を含む「シャドーハウス」の記事については、「シャドーハウス」の概要を参照ください。

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すす

出典:『Wiktionary』 (2021/08/07 01:29 UTC 版)

発音(?)

す↘す
す↗す↘

名詞

すす

  1. 有機物不完全燃焼によりじる黒色炭素微粒子
  2. 塵や固まって壁や天井くっつい汚れ
  3. 煤色

翻訳

動詞

すすす】

  1. すすける。
す-す 動詞活用日本語活用
サ行四段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形


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