[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/
 
無極化する世界と日本の生存戦略 (10)

【KCS|ROLES特別公開フォーラム】無極化する世界はどこへ行くのか―ウクライナ戦争とイスラエル・ハマス戦争の行方―(3)

執筆者:細谷雄一
執筆者:池内恵
執筆者:小泉悠
執筆者:田中浩一郎
執筆者:森聡
ウクライナそしてガザをめぐる戦争は、果たしていつ終わるのだろうか。これは答えを「当てる」クイズではなく、世界で動き始めた様々な力学の相互作用から追究されるべき問題だ。ウクライナに対する西側の支援はどこまで持続可能なのか、アメリカの次期大統領にも想定すべきドナルド・トランプというワイルドカードのインパクトは……。慶應戦略構想センター(KCS)と東大先端研創発戦略研究オープンラボ(ROLES)が提示する国際情勢の行方を、フォーサイト連携企画「無極化する世界と日本の生存戦略」「ROLES Cast」スピンオフとして収録した。

※2023年12月6日開催の講演内容をもとに、編集・再構成を加えてあります

細谷 ここで少しお時間をいただき、おそらく会場の皆さんも持っていらっしゃる疑問を私からお聞きしたいのです。まずは「戦争っていつまでやるの」という疑問です。もちろん、プーチン大統領がウクライナ戦争をいつ終えようと考えているかはプーチンの頭の中を見ないとわかりませんし、見えたとしても戦争終結は一人の人間の判断で決まるものでもありません。ですので、何年何月までということではなく、戦争はいつまで続くかを考える上でのヒントをそれぞれのご専門の立場からお教えください。

 ウクライナでの戦争は、少なくともプーチン大統領が当初考えていたはずの数日では終わらず、1年で終わるシナリオもなく、おそらく2年を過ぎさらに長くなっていくのかもしれません。イスラエル・ハマス戦争にしても、少なくとも戦闘が簡単に停止し、“オスロ合意Ⅱ”のようなものが成立して平和が訪れることは考えにくい。それぞれ戦争自体が複雑な状況、現実を新たに生み出しているところもあり、開戦当初よりも理解が困難になっている気もします。ですので、何に注目したらいいかというヒントをいただけたらと思うのです。池内さんどうですか?

対テロ戦争に負けたアメリカ

池内 はい。まず、森さんのお話に大変ヒントをいただいたことをお伝えしたいと思います。多極、あるいは無極という問題、まさに極というものを考える時に、それぞれが見ている地域の特性や、どんな学問分野に依拠しているかによって、物事の捉え方にある種の「癖」が出てくるんですね。こうやって並んで話してみると、そういう「癖」の違いがよく見えてきます。

 たとえば小泉先生が極の話をしたら「縄張り」の話になるわけです。おそらく「ここからここまでがロシアの縄張り、ここからここまでは中国、ここからここまではアメリカの影響圏」というような、ロシア的な勢力圏的な発想の多極世界観に馴染んでいるから、ひとまずそこに添って議論をされるようです。これに対して細谷先生はグローバルな視野で、その国は国際秩序全体の中でどの程度有力なのか、何か制度を握っているのか、あるいは規範に影響を及ぼしているのかといった点に注目される。それに対して森先生は、機能主義的にアプローチする。我々のような地域研究者は、機能的な視点を忘れがちなので大変有難いご指摘でした。

 現在、国際秩序の機能主義的なところに大きく関われる国というのは、やはり先進国であるでしょう。ただし途上国の中にもエリート層がどんどん生まれていて、その人たちがこの機能主義的な新たな多極世界でリーダーシップをとる場合も増えるはずです。ロシアのエリートだってそうした能力は持っているはずですが、ただし「この大国の縄張りはここからここまで」というようなものとは正反対の考え方が必要になる。この世界には、その両方の考え方が存在しているのでしょう。

 また、中東にいるとロシアの縄張り意識とはまた違う構図が見えてきます。中東では特定のパワーが拡大しても、そこには常に他の極があります。中東地域の中でも、また各国の中でも、常に複数の極があり、その間の対立や均衡で秩序が成り立っている。これはいわゆる「モザイク社会論」とも関連していますね。世界全体では明らかにアメリカが圧倒的な影響力を保持していても、しかし森先生が仰るように、どうも結果の方は圧倒的ではない。そうした中で、中東では特定の地域大国、たとえばイランがアメリカを排除して影響力を一元的に行使するのではなく、アメリカの影響力が薄れれば、複数の地域大国が関係しながら、それぞれの持てる影響力を分け合うような秩序が形成されつつある。

 しかし、そこにはまだきれいなバランスがない。ハマスの攻撃のような事象が起こるとバランスが一挙に崩れてしまうわけですね。それを再構成するためにまた複数の地域大国と域外の大国が関与しないといけないという、大変面倒なことになります。そして、ただでさえ国内主義に傾いているアメリカには、中東についてはなんとか関与しないで済ませたいという固有の歴史的事情も存在します。過去二十数年間の対テロ戦争、アメリカが主導して大規模に推し進められたこの戦争に、語弊がありますけれども、アメリカは負けたんです。2020年2月29日にアメリカが二つの書面を書いたことは、いわば敗戦の手打ち式だった。

 その二つの書面というのは、一つはカタールのドーハで、アメリカ自身が承認していないアフガニスタンのタリバーン政権と結んだ「アフガニスタンに平和をもたらすための合意」と名付けられた文書、いわゆる「ドーハ合意」で、要するに「我々は対テロ戦争を終えて出て行くので、米軍を攻撃しないでね」と言っているに等しい文書です。ターリバーンがこの約束を守ることをカタールが保障し、ドーハで署名されました。もう一つは、同じ日に、アフガニスタンのカーブルで、ずっと一緒にやってきた、米国が支援してきたアフガニスタンの国際的に承認されていた政府に対して「アフガニスタンに平和をもたらすための共同宣言」と名付けられた文書を書いた。この文書の意味するところは「我々は撤退します、これまでご苦労様でした、今後も頑張ってください」という文書です。米国に立ち向かってきたターリバーンと手打ちして米軍の撤退の安全を図り、親米ガニー政権を見捨てた。この日の歴史的な重要性を日本ではあまり重要視していない気がするのですが、この日に発出された二つの文書は、アメリカが対テロ戦争での敗北を認めた書面と言えますし、ドーハでの華々しい式典は講和条約調印の儀式だった。そのアメリカはいま、中東への新たな秩序を作るための関与を、軍事的にも外交的もやる気にはなれない。もっとも、これは偶然そのような意欲の低下した時期にあるだけで、5年あるいは10年たったらまた元気になって介入するということもあるかもしれませんけれども。

「中東では特定のパワーが拡大しても、そこには常に他の極がある」(池内氏=左から2人目)

 そして、いつ戦争が終わるかというお尋ねですけれども、イスラエル・ハマス戦争の終わり方に関係する二つの日付が重要です。一つが「サンクスギビング(11月の第4木曜日。2023年は11月23日)からクリスマスまで」と、もう一つが「2024年11月5日の米大統領選挙」ですね。

 イスラエルの戦争遂行にとっては、アメリカの軍事的支援が決定的な要因です。それが続く間しか攻撃できない。そうすると、アメリカの堪忍袋の緒が切れるのはいつなのか。

 アメリカ合衆国大統領の立場に立てば、アメリカがパワーを持っていて、そのパワーをちゃんと使えば世界の悲惨な紛争を多少なりとも食い止められると示すことが必要です。サンクスギビングから12月24日までの、米国民が祭日ムードの時に、何かやってみせたいところでしょう。この期間に頑張って何か会議などをやって合意して、年明けには問題が沈静化してくれれば有難い、と。

 しかしこのタイミングを超えると、イスラエルが戦争を続ければ続けるほどそれが米国内政治上は「バイデン落選運動」として機能する状況が生まれます。それに対してアメリカ合衆国大統領はどうするか。普通に考えたらどこかで制裁を、正式なものでないとしてもある種の罰をイスラエルに与える決断をしなければいけない。ただし、これは非常に凄惨なチキンゲームになるわけです。アメリカとイスラエルが相手の忍耐力を試すゲームを続けて行く傍ら、現場では惨禍が繰り広げられる。それを我々はこれから見ることになるでしょう。

 直近の戦闘停止はサンクスギビングの少し後に始まった。停止期間は1週間で終わってしまったわけですが、そういう意味ではアメリカの期待にイスラエルがほんの少しだけ応じた格好です。しかしこれから大統領選までの期間、アメリカ現政権の要望に対してイスラエルのネタニヤフ政権がどう答えるかを、地域研究者はじっと見ていなければいけない。カーター大統領がイラン革命のおかげで再選できなかったというようなことが起こるのか、あるいはアメリカ・イスラエル関係の歴史的な大きな断裂が起こるのか。それを我々は年明けから11月にかけて見ることになると思います。

細谷 ありがとうございます。いろいろなご示唆をいただきました。小泉さんはいがかでしょうか?

ウクライナ戦争の「終わり方」を左右する大国の意志

小泉 「戦争はいつまで続くか」について、私の結論は池内先生に似ています。

 一つは西側にかかっている部分が大きいということ。この戦争を話し合って終わらせることは難しいと思うんです。そもそもこの戦争は、ロシアがウクライナから独立国家の地位を奪おうとして始まっています。つまりウクライナの主権という不可分な価値をめぐって始まった。ウクライナが主権国家であり続ける意志については、当然、妥協が難しい。そうであればウクライナ軍がロシア軍を追い払うしかないのですが、それを独力ではできないわけです。アメリカや西側がどこまでウクライナ支援をちゃんとやるかというところにかかってきてしまうんですね。

 でも、今日の森先生のお話にもあったように、いまアメリカは国内事情でそういうことを決断できない状態です。一方で、このままではウクライナが軍事的に不利になって行くのも明らかであり、アメリカが本当に対ウクライナ支援政策を続けるのかどうか、あるいは2024年のアメリカ大統領選がどういう形勢になるのかに、戦争の行方はかなり左右されるのだろうという気がします。

 もう一つのファクターとしては、ロシアがこの戦争を本当に不可分な価値をめぐる戦争のままにしておくかどうかですね。アメリカの支援がどうあれ、ロシア軍がキーウまで到達してウクライナの政権を倒すことは、時間をかければできるんです。でも、プーチンがあと2年、3年と本当にこの戦争を続けるつもりがあるのかどうか。やるのかもしれないし、しんどいからとりあえず4州完全制圧くらいで勝ったことにしてしまおうとなるかもしれない。実際、こういうことをいうロシアの政治評論家もいるわけです。

 結局、ウクライナの運命をめぐる戦いではあっても、かなりの程度、アメリカなりロシアなり、大国の意思にこの問題はかかってくる。これが戦争の終わり方をかなりの程度規定するファクターだと思います。

細谷 池内さんが政治的なコンテクストを深くお話しいただいたことに対して、小泉さんは戦争を分析するという意味で、戦争がどう展開するかということについてプロフェッショナルな分析を加えてくださいました。田中さんはいかがでしょうか。

イスラエルの「意図」が挫かれる状況とは

田中 ここも、さきほどお話した「意図」と「能力」からのアプローチでカバーできると思うんです。

 イスラエル・ハマスについて見ると、イスラエルは「やり続ける」という意図を持っている。ハマスは、もちろん最終目的としてイスラエルを倒すことを掲げながらも、今はもうこれ以上やるつもりはない。ただし能力はまだ若干持っているわけですね。イスラエルの方の能力は、池内さんご指摘のようにアメリカによって支えられています。アメリカがどこまでイスラエルに武器供与を行うかにかかっているわけですが、ご承知のようにアメリカは国内での親イスラエルロビーの力は強いですし、特に議会において強い。ウクライナに対する武器支援については比較的みんなノーなのですが、イスラエルに対しては超党派でOKという雰囲気ですから、イスラエルの側が意図として止めるということを考えない限り、これはまだ続くということになります。

 では、どういう状況になったらイスラエルの意図が挫かれるか、あるいは変わるのか。一つはイスラエル経済の疲弊が著しく進み、国内に不満が広がる時ですね。ハマスに殺された人の遺族や人質の家族の意見としてではなく、社会全体の問題として不満が広がり、継戦能力が損なわれるという状態にまで陥った時です。もう一つはイスラエルが主張する自衛権の行使があまりにも過剰に拡大され、アメリカもヨーロッパもそれに付き合いきれなくなって、イスラエルに対して非常に強い圧力をかける。イスラエルがそれに応じざるをえなくなった時、その意図がようやく挫かれるのだろうと思います。そこに至らない限りにおいては、なかなか終わりは見えないと思います。

細谷 まさに今、起きていること、これから起きることですね。森さんはいかがでしょうか?

プーチンの計略も見えにくくするトランプの存在

 さきほど池内さんからリアクションいただきありがとうございました。研究の分野によって「極」という概念に何を見出すかが変わってくるというのは、まったくおっしゃる通りですね。「極」の概念が多様性を見せる可能性があって、例えば、核戦力を研究している方々はいま「三極化」と言っていますし、おそらく地域研究も、対象とする国によって「極」をどう捉えるか随分違ってくると思います。これを横に並べて「多極化」という時に何が観念されているかを見るというのは、非常に興味深いのではないかなと思います。

「アメリカの一番のワイルドカードはやはりトランプ」(森氏=右)

「戦争がいつ終わるか」ですが、池内先生、小泉先生からも西側の支援能力のお話がありましたけれども、やはりアメリカの特に中東政策については、池内さんの仰っていた今後1年間、大統領選までの国内世論の影響は非常に大きいと考えます。今のバイデンの対応に対する支持は、共和党支持者はやはり低くて16%、民主党支持者はだいたい60%くらいです。他方で、イスラエルの軍事行動を支持するかということになると、民主党支持者の63%が不支持なんですね。だから、「ウクライナ支援でバイデン頑張っているよね」と思いながら、「イスラエル支持はやりすぎでしょう」と思っている、というのが民主党を支持する人たちの感覚なので、これを続けていくというのはバイデンにとって非常に苦しい選択になっていく。みんなオルタナティブを出したらいいということを言っているので、その中でどんな決断をするのかが影響するのかなと思います。

 他方、アメリカの一番のワイルドカードはやはりトランプだと思うんです。この人が次の大統領に選ばれた場合、イスラエルに対して決定的に肩入れすることも考えられますし、展開次第ではウクライナに対して支援打ち切りとかいったこともやりかねません。一部ではNATO脱退というようなことも言われていますけれども、そこまで一気に行くかどうかは別として、いま下院は共和党で保守派が存在感を出していますが、中間選挙で勝って2023年1月に共和党が下院を支配し始めてからウクライナに対する新規の追加支援予算はぜんぜん通っていない。これが象徴するように、トランプが選ばれた場合のウクライナの先行きは一気に展望が変わってくる可能性があります。

 中東とウクライナで具体的に何が起こるかを具体的に挙げるのは難しいですけれども、当事者双方の間に何らかの手打ちをしたいという動機が仮に同時に高まった場合は、停戦の問題と最終解決策をめぐる和平の問題は切り離すことになるはずです。特にウクライナの領土については、おそらく話し合って終わる問題ではありませんので、何らかの形で棚上げする気運が高まるでしょう。他方で停戦について了解を作るというところは、様々な事情から双方がそうすべきだと考えるタイミングがいつかやってくるかもしれません。おそらくすぐではない。ただトランプが大統領候補あるいは次期大統領として表舞台に出てくると、プーチンが何を考えるか、どういう計略を立てるかも変わってきますので、先行きは一層複雑で見えにくくなります。いずれにせよ、ロシア・ウクライナ戦争についてもトランプはやはりワイルドカード、展望をさらに不確実にするのではないかと思います。

細谷 皆さんやはり西側、アメリカがこれからどのようにウクライナ、中東に向き合って行くかによって戦争の行方は変わってくるということです。もちろん日本もそこにまったく無関係ではなく、どういうことができるのか、やろうとするのかによって影響を受けることになるわけです。 (了)

カテゴリ: 政治
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
細谷雄一(ほそやゆういち) 1971年生まれ。API 研究主幹・慶應義塾大学法学部教授/戦略構想センター長。94年立教大学法学部卒。96年英国バーミンガム大学大学院国際学研究科修士課程修了。2000年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了(法学博士)。北海道大学専任講師、慶應義塾大学法学部准教授などを経て、2011年より現職。著作に『戦後国際秩序とイギリス外交――戦後ヨーロッパの形成1945年~1951年』(創文社、サントリー学芸賞)、『外交による平和――アンソニー・イーデンと二十世紀の国際政治』(有斐閣、政治研究櫻田會奨励賞)、『大英帝国の外交官』(筑摩書房)、『倫理的な戦争』(慶應義塾大学出版会、読売・吉野作造賞)、『戦後史の解放I 歴史認識とは何か: 日露戦争からアジア太平洋戦争まで』(新潮選書)など多数。
執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
執筆者プロフィール
小泉悠(こいずみゆう) 東京大学先端科学技術研究センター准教授 1982年千葉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了。民間企業勤務を経て、外務省専門分析員、ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所客員研究員として2009年~2011年ロシアに滞在。公益財団法人「未来工学研究所」で客員研究員を務めたのち、2019年3月から現職。専門はロシアの軍事・安全保障。主著に『軍事大国ロシア 新たな世界戦略と行動原理』(作品社)、『プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア』(東京堂出版)、『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(同)。ロシア専門家としてメディア出演多数。
執筆者プロフィール
田中浩一郎(たなかこういちろう) 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科、総合政策学部教授 1961年生まれ。1985年東京外国語大学外国語学部ペルシア語学科卒業、1988年東京外国語大学大学院修士課程修了。専門はイランとアフガニスタンを中心とする西アジアの地域研究とエネルギー安全保障。1989年から在イラン日本大使館専門調査員を3年間務める。その後、外務省国際情報局専門分析員、国際連合アフガニスタン特別ミッション政務官、一般財団法人日本エネルギー経済研究所常務理事などを歴任。最近ではNHK国際放送番組審議会副委員長や経済産業省臨時専門アドバイザーを務めた。
執筆者プロフィール
森聡(もりさとる) 慶應義塾大学法学部教授、戦略構想センター・副センタ―長 1995年京都大学法学部卒業。2007年に東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。法政大学法学部准教授、同教授を経て2022年より現職。著書に『ヴェトナム戦争と同盟外交』(東京大学出版会)、『国際秩序が揺らぐとき』 (法政大学現代法研究所叢書、共著)、『ウクライナ戦争と世界のゆくえ』(東京大学出版会、共著)、『アフターコロナ時代の米中関係と世界秩序』(東京大学出版会、共著)、『アメリカ太平洋軍の研究』(千倉書房、共著)などがある。博士(法学)。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top