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カラスマン(キン肉マン)

登録日:2016/01/17 Sun 00:39:00
更新日:2024/09/22 Sun 00:38:36
所要時間:約 5 分で読めます




焦るなニンジャとやらよ

せっかくの超人同士の戦いではないか

堂々とリングの上で決着をつけようぞ


カラスマンとは完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の一人。
通称完璧・玖式(パーフェクト・ナインス)

【プロフィール】

所属:完璧超人
出身:日本 *1
身長:260cm
体重:190kg
超人強度:2000万パワー


【概要】

背から漆黒の翼を生やし、鴉天狗を模したような仮面をつけた細身のスタイリッシュなマスクマン。
艶やかな黒髪をオールバックに撫でつけたヘアスタイルはステロタイプの吸血鬼のようにも見える。
絶対の神器のひとつ「闇のダンベル」を所持する(普段は左肩の羽毛と一体化している)。

笑い声は「カラララ~~ッ」。常に自らに従う大量のカラスを引き連れている。
その中でも特にお気に入りの2羽にそれぞれ『ネバー』『モア』という名前を付けており、可愛がっている。
2羽の名は繋げると『Nevermore』(二度とない)となる。
かつて生涯でただ一度ゴールドマンに敗北したことがあり、「二度と」負けないことを信条とするカラスマンの言霊となる(元ネタはエドガー・アラン・ポーの詩「大鴉 (The Raven)」の一節から)。


初登場時はその変態チックな出で立ちや「下等動物の諸君!」といういかにも傲慢な完璧超人らしい発言からヒール臭を漂わせていたが、
場外でアンブッシュを仕掛けたザ・ニンジャに対して「せっかくの超人同士の試合なのだから堂々とリングの上で決着をつけよう」と諭すなど、気質は紳士的。
仮面の下の眼差しには確かな理性の光がある。
ニンジャも「趣ある銀閣寺を銀ピカにしてどれだけ無粋な御仁かと思えば、安心もうした」と言っている。
しかし、ペットのカラスに敗者の遺体を食わせようと語っており、それは残酷な一面を併せ持つのかペットの血肉にさせる葬送の敬意なのかは意見が分かれそうだ。

やや仰々しい古風な言葉づかいで喋り、『天狗は己の知識を鼻にかけた教えたがり魔』という伝承からか
地上に降りたゴールドマンとシルバーマンの去就や正義・悪魔超人の成り立ちについて懇切丁寧に解説してくれる(読者にとっては)親切な人。
金銀兄弟の対立が深刻化したのと同時に起きた、彼らの弟子である悪魔超人と正義超人との終わりなき闘争の歴史を挙げて、
「愚か」と斬り捨てるなど、他の完璧超人と同様に下等超人のことは見下しているような態度をとっている。
しかし、試合において終止リードを取りながらも、ニンジャの見所がある部分に関してはきちんと評価したり、
反則的な技で逆転されても、むしろ圧倒的危機状況から逆転した手腕を評価するするなど、実力のある相手は素直に認めていた。

なお、死亡後にサイコマンから「下等超人の成長を認めたがっていた」という事実が語られており
のちにサイコマンから、その考え方が迷いとなり敗北に繋がったという見解を寄せられている。


そんなカラスマンだが、他の始祖達のキャラが強烈すぎたり、回想シーンでもスポットライトを浴びる機会が少ない影響か、始祖の中ではいささか不遇というか、地味寄りなのは否めない。
事実、これまで複数回あった回想シーンの中でも、まともなセリフがなかった始祖はカラスマンのみ。
また、ゴールドマンや「下等超人」に対するスタンスが先に登場したペインマンと被り気味なのも痛い所か。

実際、後には同志のサイコマンよりペインマン共々に下等超人を認めたがっていたと分析されており、後述の通り出奔したライバルであるゴールドマンへの執心も含めて、あのゴールドマンの弟子と戦えるということで相当に甘々な対応となっていた可能性は否めない所。

事実、此れもペインマン同様に昔語りついでに対戦相手となったザ・ニンジャを鼓舞するような構えすら見せていた。

【活躍】

悪魔六騎士の1人ザ・ニンジャとかつての同志であるシルバーマンが設立した正義超人の始まりの地とも言える
シルバーキャッスルのあった銀閣寺で対峙。後年、人間がシルバーキャッスルを模して作った銀閣寺を
銀ピカに変えたうえで、ダンベルの力でシルバーキャッスルの姿を取り戻させた。


試合では終始スピード・技術でニンジャを圧倒し、奥義でトドメを刺さんとする。
しかしキン肉星王位争奪サバイバル・マッチでニンジャが所属していた超人血盟軍の仲間である
ブロッケンJrや正義超人たちが銀閣寺に駆けつけ、「Lの陣形」で激励を送ったことで
起死回生を果たしたニンジャが「火事場のクソ力」のようなものを発動、
絶対的な実力差を埋めるべく対手の姿と能力を完全にコピーする『忍法顔写し』で顔を奪われてしまう。


全く同じカラスマン同士が忍術で鋼のロープと化したクモ糸縛りを挟んで互いに返し業を応酬する千日手の闘いの末、遂に一体のカラスマンが鋼のクモ糸に引き裂かれバラバラに。
生き残ったカラスマンが変身を解くと、そこに立っていたのはニンジャだった。

バラバラにされても暫らく息があり、自分の「ネバーモア」を打ち崩したニンジャを讃え、
また悪魔超人たちに慕われるゴールドマンの姿に、「彼の人付き合いの下手さをずっと心配していたが安心した」
と語り息を引き取った。ペインマンと同じくゴールドマンの弟子の力を試していた感があり、やはり好漢であった。
回想でも自身のことではなくゴールドマンシルバーマン兄弟のこと語っていたあたり兄弟が決別した当初から気にかけていた可能性が高い。


【戦闘スタイル】

縦横無尽に宙を舞う飛翔能力と鋭い足技を主体としたスピーディな打撃戦を得意とする技巧派の始祖。過去のオメガの民との戦いでは、ローリングソバットを繰り出していた。
その身のこなしの敏捷さと技量はザ・ニンジャの十八番『順逆自在の術』を逆に掛け返し、術理を見切ったうえで即興の上位互換技*2『体躯鸚鵡返し』を使いこなすほど。
スピードだけでなく、ニンジャの反撃を受けても殆ど傷ついていなかったり、筋肉を盛り上げることでクモ糸縛りから脱出するなどフィジカル面も侮れず、流石は始祖といったところ。
使用する技の数も、他の始祖達と比べかなり多い。
かつてはあのゴールドマンでさえも彼を一度も捉えられなかったらしく、まさしくペンタゴンホークマンといった飛翔超人の頂点に立つ存在であり、完璧超人界最速のスピードスターである。

事実、ザ・ニンジャは『忍法顔写し』でカラスマンそのものをコピーしなくては勝利できなかった。

また背中の羽は何度でもすぐに生え変わり、羽根と巣の材料となる木の枝さえあれば一瞬で巣を作ることが出来るという特技を持つ。
この巣はマグマの熱でも燃えない強度を誇る。


  • クロウビーク
仮面の長く鋭利な嘴で啄むように敵を刺し貫く。
様々な技の起点となるなど、カラスマンの代名詞というべき技。

  • 鴉団扇叩き
背中の両方の羽で相手を挟み打ち据える技。

  • 体躯鸚鵡返し
ザ・ニンジャの「順逆自在の術」を元に即興で編み出した、仕掛けた相手と自分の位置を入れ替える技。

  • 鴉団扇(レイヴンウイング)
背中の羽を使い風を起こす技。

  • クロウフェザーシールド
カラスマンの体より大量の羽が抜けて鉄壁のバリヤーとする技。

  • クロウフェザーファイヤーボール
自分の羽を丸めて巨大な火の玉とした後、鴉団扇で起こした風を使って相手にぶつける技。

  • クロウズ・ボムズアウェイ
空高く舞い上がった後、相手の両腕を掴みクロウピークを相手の胸に突き刺した状態で落下する技。

つま先に備えた鳥のように長く鋭利な鉤爪。
普段は隠されているが、空中から降下しながら展開し相手に突き刺すのに用いる……がニンジャ相手には不発に終わる。

  • 孔雀羽斬刃
背中の羽を回転しつつぶつけ、電動ノコギリのように切りつける技。

  • クロウビークシザーズ
仮面の嘴を開き噛み付く技。


  • 完璧(パーフェクト)玖式(ナインス)奥義 鴉の早贄刺し

百舌って鳥は獲物を捕らえると木の枝や棘に突き刺して食う
“百舌の早贄”という習性があるのを知っているか?

くらえーっ!

奥義の名を冠するカラスマンのフェイバリット。
「クロウビークシザーズ」でキャンバスを銜えて飛び上がりリングに鋭利な突起を構築。
その後その突起に向かってクロウズ・ボムズアウェイを放ち、相手の背中と胸を一気に串刺しにする技。


【余談】

元は「キン肉マン公式ファンブック 超人閻魔帳」における特別企画「史上最大の読者超人大発表!」で採用された20体の超人の内の一人。
デザインも掲載時からほぼそのままであり、発売日(2014年8月4日)から1ヶ月と経たない異例のスピード参戦となった。
そんなところまで早くせんでもええやねん…






追記・修正はカラスマンのスピードに追いつけるようになってからお願いします。

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最終更新:2024年09月22日 00:38

*1 初期の頃は出身地がネパールと記載されていたがキン肉マン大解剖 完璧超人始祖編にて日本に変更された。

*2 その素早さでニンジャには返せない