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ゾロアット(MS)

登録日:2014/10/06 (月) 02:07:00
更新日:2024/07/24 Wed 10:57:09
所要時間:約 ? 分で読めます





ゾロアットとは、ザンスカール帝国軍が開発・運用した初の量産型MS。型番を見れば言うまでもないが、元ネタはザクⅡである。
本項では直系の発展機であるゾリディアについても紹介する。

ゾロアット


型式番号 ZM-S06S ※型式番号末尾のアルファベットで陸戦用か空間戦闘用かを識別する。Sは空間戦闘用、地上戦闘用はG
頭頂高 14.5m
本体重量 8.2t
全備重量 19.8t
出力 5,280kw
スラスター総推力 79,200kg
センサー有効半径 30,000m
装甲材質 チタン合金ネオセラミック複合材
武装 ビームサーベル×2
   ビームライフル
   胸部バルカン×2
   ビームキャノン(選択装備)×2
   ビームシールド(左肩部バインダー)
   5連ビーム・ストリングス(右肩部バインダー)
パイロット ザンスカール帝国宇宙軍パイロットの皆様

概要

ザンスカールの軍事部門「ベスパ(Ballistic Equipment & Space Patrol Armory 、弾道研究と宇宙偵察部隊本部)」が開発した量産機
本機に代表されるザンスカール系MSのツインアイは特徴的なデザインをしており、普段は遮光器土偶の目元のようなカバーで覆われているのだが、
ズームや精密射撃モードなどの際にカバーを開いてセンサーを露出させ、環境データ等の高速収集を開始する。
このセンサーはウッソ曰く「の目だか狐目だか」な模様をしており、センサーの走査光が滲んで見開いたように、あるいは至近での爆発などからの保護で
一時的にオートでセンサー感度を下げるのが目を細めてニタリと嘲笑を浮かべるように見えるなど、図らずも人間臭い表情の表現に一役買っている。
ぶっちゃけ、センサー全開で実機に見られたら滅茶苦茶怖いのではなかろうか。

閑話休題。
基本的な推進系はバックパック中心の大型バーニア2基と側面のサブスラスター、膝裏のバーニア2対と非常にシンプル(アポジモーターは除く)だが、
バックパックのメインバーニアのみでガンダムMk-2の総推力に匹敵するレベル(推力重量比を考慮するともっと凄い)であり、機動性に関しては全く問題ない。
固定武装は胸部にバルカン、右肩部バインダー内に五連装ビームストリングス投射ユニット、左肩部バインダー内にビームシールド発振器が搭載されている。
その他オプションも豊富で、簡易ハードポイントに装備をマウントし運用特性を変化させるという意味では、MSの起源たるザクシリーズと、ザンスカール軍発足時に吸収されたサナリィの同サイド支部から流出したであろうF90のミッションパックを想起させる。

開戦初期から配備されている機体ではあるが、学徒兵でも一定の機動が取れるほどに素直かつ良好な操作性と整備性から、
最終決戦たるエンジェル・ハイロゥ攻防戦まで常に宇宙軍主戦力の一翼を担い続けた。
また、元よりコロニー内の擬似重力環境下でも運用可能な設計であるため大気圏内運用への適応はそれなりにあり、
本機をベースとした陸戦タイプのゾロシリーズや後述のゾリディアなどが開発されている。

劇中のポジション的には完全なやられメカ担当である(後述)のだが、内実としては宇宙世紀でも屈指の超高性能量産型MSである。
機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴーストでは、ベースが20年前の機体ではあるがあのクロスボーン・ガンダムX0と互角のポテンシャルを持つと描写されている。
地球連邦軍はそのクロスボーンガンダムよりも開発年代が古いMSが未だに主力という体たらくであり、ゾロアットの存在がザンスカール帝国の大躍進を支える原動力になっていたことは間違いない。

武装

○胸部バルカン

胸部と腹部の境目あたりの脇腹に設置されている四砲身タイプのバルカン砲。
口径は不明だが、ガンダムタイプの頭部60mmバルカンよりは大口径と思われる。
設置箇所や外観からして装弾数は少ない可能性が高い。射角も本体正面に限られる。
作品によっては腹部バルカン砲とも呼ばれる。位置的には脇部バルカン砲だが

○ビームサーベル

MSの基本的白兵兵装。2本装備。非使用時は肩部ラックに収納される。

○ビームライフル

ザンスカール系ビームライフルの基本となった武装。シャッコーなどの試作機にも転用された。
精密射撃時にはグリップ上部からセンサーユニットが持ち上がり、本体センサーと連動する。
そこはかとなく見た目がXM-8っぽい、(当時の)未来的な銃器チックなデザイン。

○ビームストリングス

右肩部バインダーに内蔵されたレスリーサルウェポン。
ビームではないが、紫電を走らせながら発光する5本のワイヤーを飛ばすさまがビームっぽく見えたのでこう呼ばれているらしい。
バインダーの赤い装甲に覆われた射出ユニットを展開して射出するが、射出ユニットそのものをアームで浮かせて射角をとることもできる。
そのため、ビームシールドでの防御態勢を取りながらの牽制攻撃が可能。
ワイヤーによる敵機の捕縛や電磁攻撃、網を張って敵機の行動を阻害するといった使い方をしている。

○ビームシールド

左肩部バインダーに内蔵された防御兵装。量産機の出力もだいぶ向上しているためシールド自体の出力も高まっており、20年前であればビームシールドごと両断していたであろう高出力ビームサーベルでも容易く切断できない。
発振器の組み込まれたバインダー外側は、基部から肩側の端を軸にして回転したり持ち上げることが可能。
そのためビーム膜の角度を状況に応じて最適なレベルに変更できるほか、緊急時には斬撃兵装としても使用しやすくなっている。
こんなデカいバインダー使って近接攻撃も糞もあるか、は禁句。

○ビームキャノン

バックパック側面のハードポイントに1門ずつ装着可能なビーム砲。
メガ粒子の加速率の低さなどから思うような破壊力を得られず、機動性重視のパイロットからは敬遠されていたとかなんとか。
でもゲームに登場する時はバンバン撃ってくるのが鬱陶しい。射程も地味に長いし。

その他、ある程度のオプションはゾロシリーズなどの後発機と共用なものが用意されていると思われる。

バリエーション

○初期生産型
肩部ウェポンバインダーの生産・配備が軌道に乗る前の最初期生産タイプ。
両肩はR-ジャジャのようなスパイクアーマーになっており、兵装の大半は携行式。
正規量産タイプの生産と配備が軌道に乗ると、コロニー内運用に限定されていった。

○ゾロローター
ビームローターの運用テスト機で、ゾロの母体となった機体。
肩部装甲がオミットされてセンサーが増設されており、バックパック上部にビームローターが固定されている。
両腕が空いてる分、ちゃんと艤装してやれば、ゾロよりはまともに戦えそうな気がする。
まぁ、それを突き詰めるとメッメドーザになるわけだが。

○ホワイトアット
リガ・ミリティアが鹵獲したゾロアットを識別のために白く塗装したもの。マーベットさんが搭乗する。
ちなみに劇中ではホワイトアットと呼ばれる場面はない。
IFFはそのままで、味方と誤認したザンスカール機を次々と騙し討ちするドヒキョー戦法を披露した。戦時国際法には抵触しないのだろうか?
マーベットさんが捕獲された際に機体も奪還されており、その後の行方は不明。

劇中での活躍

第15話以降、舞台が宇宙になった時の殺られ役筆頭。でも連邦軍の機体に対しては、無双とまではいかないが圧倒できる。
ジャベリンが相手だとパイロットの力量差によっては逆転されることも。
ビームストリングスを駆使した攪乱戦術で宇宙童貞のウッソを翻弄した、骨のあるパイロットもいたり。

舞台が宇宙に移ったのが2クール目からなので、ザンスカール帝国のMSの祖となった大量生産機でありながら重役出勤となっている。
OPでは最初から毎回出てはくるのだけど。
ウッソがMS操縦(と戦争そのもの)にある程度順応してから出てきたのも、ゾロアットにとっては不運なことだったかもしれない。

一応戦争終盤ではリグ・シャッコーに主力の座を明け渡してはいるが、そちらは大量配備が間にあわなかったこともあり最終決戦でも多数のゾロアットが戦線を支えていた。

ゾリディア


型式番号 ZM-S06G
頭頂高 14.7m
本体重量 9.8t
全備重量 20.9t
出力 5,480kw
スラスター総推力 80,970kg
装甲材質 チタン合金ネオセラミック複合材
武装 ビームサーベル×2
   ビームライフル
   胸部バルカン×2
   ビームシールド
パイロット カテジナ・ルース、ゴズ・バール他

概要

ゾロアットを陸戦タイプに再設計した機体で、地球クリーン作戦以降のザンスカール地球軍の主戦力。
頭部はパッと見ゾロアットと同じだが、より構造が単純で高負荷環境耐性の高いバイザー型のモノセンサーになっている。
でもセンサーカバーのせいで、傍から見るとどう違うのかイマイチわかりづらい。
肩部バインダーはそれぞれ左がスパイクアーマー、右がシールドに換装され、見た目はまんまザンスカール版ザクⅡ。

アインラッドとの共同運用を前提としているためビームローターは搭載されておらず、左腕にビームシールドを懸架する。
また、軽量化のために余剰のスラスターやプロペラントタンクは撤去された。
ビームストリングスやビームキャノンなどのゾロアット標準装備はオプション化されており、それ以外の共用オプションも引き続き運用可能。

武装

サーベル、バルカン、ライフルはゾロアットと共用。

○ビームシールド
左腕側面のマウントラッチに懸架するタイプのビームシールド。
基部自体が連邦やリガ・ミリティアのそれに比べて大きめなのが特徴。
基本的に右腕には懸架されないため、アインラッド搭乗時は右側ががら空き。

○ビームストリングス
ゾロアットの右肩ユニットをアームごとバックパック左側に装備可能。1/144プラモデルに付属。
ぶっちゃけるとゾロアットのキットから流用したパーツの再利用
重力下では使えないので劇中では使用していない。

○ガトリングガン
1/144プラモデルのバックパック右側に装備。
放映当時に発売された「Vガンダム武器セット」にもほぼ同形状のものが付属しているが、そちらと異なりトリガーが付いていない。
なお1/100プラモデルにはストリングスとガトリングガンは付いていない。


バリエーション

○ゾリディアデザート
砂漠戦用に仕様強化されており、主な変更点は関節部の防塵処理と通信機能の強化。
右肩のシールドと両膝にスパイクが追加されており、左肩のスパイクもより先鋭化したものになっている。
膝のスパイクがほぼ役立たずなのは70年前に通った道だったりする……。メタ的にはこちらが先だけど。

劇中での活躍

地球クリーン作戦の主力機としてモトラッド艦隊とともに登場。
中に何が入っていようと、やはり飛んで跳ねて撃ちまくるタイヤはインパクト抜群だった。
カテジナ機と見下げ果てた先輩の部下以外は特に見せ場はない。
陸戦タイプの筈だが、空中での戦いとなったエンジェル・ハイロゥ攻防戦でも多数投入されている。物資不足や余剰だろうか?


分離変形もローターもタイヤもない、ザンスカールMSとしてはシンプルな機体のためか、両機とも恒例の1/144スケールでプラモ化されているが、ゾリディアは1/100スケールのプラモも発売された。
その後1/100でプラモ化されたザンスカール製MSは、2020年にシャッコーが出るまで皆無であった。長らく不遇だったが今後はバンダイのマリア主義者に期待しよう。


ゲームにおけるゾロアット

「Gジェネレーション」シリーズにおいては極めて厄介な敵キャラとして知られている。
ビームストリングスが防御力無視の固定ダメージを与える上に、命中率が非常に高く設定されているためである。
単騎ならそこまで脅威ではないのだがコイツが「Vガン」シナリオにおける雑魚キャラ担当の1機なので大量に出てくる
こいつらの群れが大挙してビームストリングスを放ってくるとどんな高性能機でも油断できないので、プレイヤーから面倒がられているのだ。
そもそも「Vガン」自体が宇宙世紀最後発の作品なので、ゾロアットの基礎性能自体もかなり高めにされておりその点でも厄介。

ホワイトアットは生産などでは入手できないが、ゾロアットにマーベットさんを乗せるとホワイトアットになる仕様。
前述したビームシールドを近接攻撃にするモーションが用意されている場合も。

ゾリディアはタイヤ付きのため驚異的な地形適応を持ち、宇宙世紀最終年代の機体ということもあって「Gジェネスピリッツ」では最強格の量産機として君臨していた。
「オーバーワールド」では弱体化を受けているがそれでも地形適応が極めて優秀なため扱いやすくはある。




追記・修正はビームストリングスをうまく使って年上好きでスペシャルなショタを引っ掛けてからお願いします。

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最終更新:2024年07月24日 10:57