[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

綾波レイ

登録日:2010/05/29 Sat 15:17:32
更新日:2024/12/22 Sun 23:23:00NEW!
所要時間:約 10 分で読めます







私が死んでも代わりはいるもの……



綾波(あやなみ)レイとは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ及び『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場するキャラクターである。

+ 目次

プロフィール

生年月日:不明
年齢:14歳
身長:不明
血液型:不明
声優:林原めぐみ

人物

本作品のヒロインのひとり。
生年月日等の個人情報は全て抹消されており、唯一14歳という年齢が明かされている謎の少女。
色白の肌、色素の薄い髪、赤い瞳とアルビノっぽい外見をしている。

エヴァンゲリオン零号機のパイロット、一番目の少女ファーストチルドレンだが、物語開始直後は使徒襲来より前の零号機の暴走事故の為に負傷していた。

性格は無口で無表情。
感情を見せることはほとんどなく、アスカに「人形」と揶揄されるほど。
普段は滅多に他人と会話せず、学校にいる時はほとんど窓の外を見て過ごしている。
ネルフ内でもその態度は変わらず、出された指示などには素直に従うものの、ネルフ職員からも接しにくい子供だと思われている。

しかし碇ゲンドウと接するときは別で、彼には笑顔を見せることもある。
シンジがゲンドウへの不信を顕わにした時は、激昂して彼に平手打ちを見舞った。
その思い入れを表すかのように、起動実験の際、自分を助ける為に破損したゲンドウの眼鏡を大事に保管している。
ゲンドウにとっても特別な存在で、シンジの前でさえ見せない笑顔を彼女に向ける事がある。
ゲンドウのお気に入りである事から、アスカからは「依怙贔屓でエヴァに乗っている」と思われている。
基本的に同じチルドレンであるはずのアスカとは相性が悪く、アスカからすればシンジを巡る上での敵でもある。*1

とにかく生活感というものがなく、彼女の住むアパートの部屋は、必要最低限のものが無造作に置かれているだけで壁はコンクリート打ちっぱなしのまま、
おまけに玄関のインターホンも鍵も壊れたまま放置されているなど、とてもではないが思春期の女子の部屋とは思えないほど殺風景。
食事は自炊のようだが、どうやら料理はあまり得意でないらしい。
羞恥心なども皆無で、劇中ではシンジとバスタオル一枚だけの姿で鉢合わせ、裸を見られ、胸を直接触られるラッキースケベイベントに見舞われながら、
一切恥じらいを見せず、さらにその後彼が部屋にまだいるにもかかわらず平然と服を着始め、シンジを困惑させた。
食事に関しても拘りを見せず、サプリメントで済ませるほど無頓着だが、唯一肉類は「嫌い」と明言しており、
ミサトの奢りでシンジ、アスカと共にラーメンを食べに行った時には「ニンニクラーメン、チャーシュー抜き」を注文した*2
余談だが、このラーメンがカップ麺として発売された事があり、これが結構……

+ 正体
シンジの母である碇ユイリリスのハイブリッド・クローン。
ユイとは僅かに外見の差異が存在するのはリリスの遺伝子が交ざっているからであり、肉体の元はサルベージに失敗した碇ユイそのものであり、声優も同じ林原めぐみ。

赤木リツコの告白で「魂は宿らなかった」と言われている通り、肉体は多数存在しても「自我」といえる魂は存在しない。
それ故に、レイにはリリスの魂が移植されている。
また定期的に記憶のバックアップを保存している為、何らかの理由で死亡してもリリスの魂を別の肉体に入れ替えれば新しい「綾波レイ」が誕生する。
しかし記憶と魂があっても感情などは受け継がれない為、親しい人間は違和感を覚える事になる。

作中では三人のレイが登場。

一人目は幼女で、ネルフがゲヒルンと呼ばれていた頃ゲンドウの愛人だった赤木ナオコにゲンドウの陰口をそのまま伝えた事で、激昂したナオコによって絞殺された。
その時の悪口は「ばあさんはしつこい。ばあさんは用済み」。ゲンドウェ……

二人目は、作中で主に活躍したレイ。
シンジが初めて出会ったレイであり、彼と接していく内に彼に惹かれ、同時に微笑んだりするなどの人間性も獲得していくが、
アルミサエル戦での自爆によって死亡。

三人目のレイは二人目の死亡後新たに登場したが、感情を受け継いでいない為にシンジへの対応は淡白だった。
この三人目は登場してすぐに渚カヲルの登場、そして投げっぱなしのラスト2回になり、
旧劇場版でも人間体としての登場回数はそんなに多くないので印象の薄いファンも多い。
※なお、『綾波育成計画』ではレイのプレイヤーへの好感度が一番高く、かつ、それまでの彼女との思い出に関する選択肢を正しく選ぶと、
三人目のレイが二人目のレイの記憶や感情を取り戻す展開になるが、ゲームだけのオリジナル展開なのか、アニメの設定準拠の展開なのかは不明。

テレビ版第壱拾五話『嘘と沈黙』のレイの雑巾絞りを見て、シンジは彼女をお母さんみたいだというシーンがあり、これは綾波がユイのクローンである事実の伏線になっている。

余談だが、部屋が殺風景なのも研究所で生まれ育ったためではないかとリツコは推測している。
事情を聞かされずに呼び出されたシンジが見ても綾波の部屋との類似を指摘するほど忠実に再現している模様。


劇中での活躍

TVアニメ版

第壱話冒頭、シンジが彼女の幻を一瞬見ているが、すぐに消えている。
第壱話の初登場の時点では全身に重傷を負っていたため、当初はエヴァに搭乗せず、実戦に参加したのは「決戦、第三新東京市」から。
ラミエルの攻撃から初号機を庇い、助けに来たシンジに初めて笑顔を見せた。
以降はシンジやアスカと共闘していくが、実はアスカ共々あまり活躍していない。
まともな白星と言えるのは、アラエルロンギヌスの槍で撃破したくらい。*3
アルミサエル戦ではシンジを巻き込まない為に使徒ごと自爆した。
この時、シンジへの思いに気付き涙を流したり、最期はゲンドウの笑顔を思い浮かべ彼への思いも見せた。
最終回では今までのキャラクターが完全に崩壊し、シンジ、アスカとラブコメを演じた。
通称リナレイ。

旧劇場版

今回のトラウマメーカー。
魂の道しるべとして、ゲンドウにアダムとリリスの合一を迫られる。
が、シンジを感知してそれを拒否。ゲンドウからアダムのみを奪い去ってリリスと融合し、シンジの下に向かった。
この事から、彼女のシンジへの思いは失われていなかった事がうかがえる。
*4
最終的には「シンジの願いを叶える存在」として巨大化するのだが……これが、かなりコワい。めっちゃコワい。
シンジの精神もさらに追い詰める羽目になった。
精神世界では、シンジとアスカの言い争いに入って、仲裁やアスカを分かろうとしたのかといったシンジへの非難的な問いかけもした。
人類の未来をシンジに委ね、シンジが「今ある世界」を望んだ際はカヲルと共に見送った。
尚、前述の幻のシーンの直前、「その*55年後、彼女は彼に再会した」と、シンジとは第壱話以前にも会っていたような字幕が入っている。

漫画版

アニメ版に比べるとより感情豊かであり、良くも悪くも人間らしい描写が増え、コミカルなシーンも多い。
また、最大の特徴は明確にシンジに好意を抱いている点であり、ユイの関連性とは関係なく両想いになっている。
ゼルエル戦後のサルベージ作戦時に「碇君を私に返して」と言ったり、毎日シンジに見舞われるアスカに嫉妬したりしている。
また診察の場面で赤木博士の嫌味に返した際に、食事代わりの錠剤はサプリメントではなく体を維持するための薬であることが示唆されている。
原作と異なる最終話の舞台「復元された世界」では登場しないが、いずこかで愛しいシンジの帰還を待っているらしい。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

基本的にTVアニメ版と同じ。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

TVアニメ版よりかなり変更が加えられており、シンジの為にゲンドウとの食事会を企画する、アスカにシンジへの感情を問われて頬を染めるなど、
TV版よりもシンジに対する想いが明確に描写されるようになり、ほとんど恋心と言っても過言ではないレベルに。
アスカとの関係性もTV版よりは良好であり、レイがシンジに想いを寄せていることを察したアスカが食事会関係などでレイを陰で気遣ったり、
レイもその食事会に関してミサト経由ではあるが直筆の手紙で直接事情を伝えるなど、不器用ながら友情を築いている。ちなみにビンタは受けとめた。
「破」の劇中のとあるセリフから、ファンからは「ぽか波」の愛称で呼ばれている。

シンジがネルフを去った後は、「もう碇くんがエヴァに乗らなくていいように」と、ネルフに直接攻撃を仕掛けてきた第10の使徒に特攻をかけるが、
その強固なA.T.フィールドを貫くことが出来ず、自分が抱えていたミサイルの爆風で零号機が大破した上、使徒に零号機ごと捕食される。
しかし、レイを助けるべく自らの意思でネルフに戻ったシンジの「綾波を助ける」という強い意志に呼応して覚醒した初号機により、
第10の使徒から救出され、シンジと共に初号機に取り込まれた。
なお、出撃前にシンジがネルフのごみ箱に捨てたカセットプレイヤーを拾い、大事に携えて出撃しており、
後にシンジに救出されるまでずっと肌身離さず持ち続け、救出後にシンジに返した。
ちなみに一瞬映るカルテによると既に命に関わる容体だったとか…*6

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

前作で初号機に取り込まれた後、ヴィレに奪還されシンジがサルベージされた後もプラグ内からは彼女は発見されず、
ミサトをはじめとするヴィレクルーからは「存在しない」と割り切られている。

本作ではその代わりに、量産化された「アヤナミシリーズ」のひとりとしてアヤナミレイ(仮称)が登場。
旧作同様、碇ユイ(本作では旧姓が綾波)のクローンでありダイレクトエントリー後の遺伝子情報から作られた。
以前の綾波とは打って変わって、自我を持たず「命令」に沿って行動するだけの存在。
黒いプラグスーツを常に着ている為ファンからは「黒波」と呼ばれている。
エヴァMark.09に搭乗し以前の綾波(ぽか波)の振りをしてシンジを誘い出し、ヴィレから奪取しネルフへと連れて行った。

シンジが自分に「綾波レイ」として接しているのに対し戸惑いを覚え、以前の「綾波」を意識するようになる。
その後真相を知ったシンジからは「あのパイロット」呼ばわりされるほど冷たく接されるが、「命令」への疑問を抱き始め、
Mark.09がアダムスの器として暴走し操作できなくなった時には交戦していたアスカから「あんたはどうしたいの?」と問われ、
初めて自我を持ち脱出、その後救助を受けに歩き出すアスカと、彼女に無理矢理連れて行かれるシンジについて行った。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

公開された「追告A」の動画ではプラグスーツを着たままのアヤナミレイ(仮称)が田植えをしているシーンを見る事ができる。

+ アヤナミレイ(仮称)ネタバレ注意
私、命令がないのに、生きてる
アスカ達と共にサードインパクトを生き抜いた人々が生活している第3村に着いたレイ(仮称)は、綾波レイの「そっくりさん」としてとある夫婦と暮らすことになる。
ネルフでは見る事のできない自然や住民達との交流、初めて触る小さな命との触れ合いで、彼女は生きる事の喜びや恥ずかしいといった感情を知り、
「命令」ではなく自分の意思でここで暮らしていきたいと思うようになる。
しかし、本来NERVでしか生きられない彼女の身体は、彼女の意思とは裏腹に限界を迎えつつあった。
そして、自身の命のタイムリミットが迫ってきていることを自覚した彼女は、ある行動を起こし…


他作品での活躍

綾波育成計画

ゲーム開始時は原作通り無機質な性格だが、保護者となったプレイヤーの育成方針によって快活になったり、オタクになったりと性格が変化する。もちろんそのまま育てることも可能。
人間関係なども変化し、ヒカリやアスカを名前で呼ぶ、修学旅行で友達と写真を撮る、第8使徒戦で初号機共々待機命令を無視して零号機で弐号機の救援に向かうなど、ストーリー展開も一部変化する。
EDでは、育成方針に応じた様々なレイの未来の姿を見ることが可能で、女優からマッドサイエンティスト、アーティストまで多彩。
また、レイの好感度によって異性と恋仲になり、追加EDも見られる。対象はプレイヤー、シンジ、ゲンドウ最後の犯罪臭がすごい?気にするな!
追加EDではウェディングドレス姿のレイも見られるが、何故かドレスは3種類も用意されている。スタッフ曰く『どうしても着せたかった』とか。


新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』及び『シンカリオンZ』のエヴァコラボ回ではアスカと行動を共にしていたが、
前者では熱海駅の「駅そば」屋で「にんにくラーメンチャーシュー抜き」を注文する、後者では「あおなみ線」を「あやなみ線」と間違えるというボケをかまし、アスカに「あんたバカぁ?」と突っ込まれていた。

余談

林原女氏は「自我・感情がないわけじゃないけど、それらの表現の仕方を知らない子」と解釈した。
アフレコ現場では少しでも感情が入ってしまう度に、庵野監督から「抑えて」と注意された。
林原女氏は「ここまで喋らない子はすごく難しくて、やりがいがあった」と振り返っている。

いわゆる「純粋培養系少女」の先駆け的存在でもある。ちなみに、担当声優である林原女氏が演じた歴代キャラクターの中ではダントツの人気を誇る。
なお、林原女氏はそれまで多弁で勢いのあるキャラクターを演じる事が多く(というか放送当時からしてそういうイメージが強かった)、
クールで無口なレイは林原女氏が演じた中でもかなり異端なキャラになる。

多くのエヴァファンは綾波派とアスカ派のどちらかに綺麗に分かれるのも有名な話。ついでに呼び名も綾波派かレイ派で分かれるようだ。

もともと無色透明なキャラなだけにとにかく芸達者で、メディアミックスや二次創作では様々なキャラ付けが行われている。
彼女がきっかけで、クールな人物をキャラ崩壊させてギャグに走らせることの面白さを知った者も少なくないのではないだろうか。
ラブコメ展開をさせる場合は、大抵アスカとシンジで三角関係に陥る事が多い。

ホシノ・ルリ長門有希タバサ(ゼロの使い魔)などのクールな無口っ娘の始祖でもある。

あの和田アキ子がコスプレをした事がある(某番組中川翔子ゲスト回)。

BUMP OF CHICKENの楽曲「アルエ」は彼女を題材にしている事で有名。バーロー「アルェルェ〜?」

彼女のキャラクターデザインの元になったのは、筋肉少女帯の楽曲「何処へでも行ける切手」の中に登場する「切手に描かれた包帯で真っ白な少女」で、
喋り方の元になったのは同バンドの楽曲、「福耳の子供」であるのは有名な話。

キャラデザについては吉田戦車のキャラクターが元になったという説もある。

彼女の配色はアルビノを意識したものではなく、ゲーム化を意識してのものである。
本作品放映当時、コンピュータゲームのグラフィックの主流はドット絵であったため、一発でわかりやすい配色や外観上の特徴が要求されたのである。

初期設定画では綺麗に揃えられた黒または青緑色の髪に褐色の瞳で、片隅に「YUI ICHIJŌ」と書かれている。




これは涙...?

泣いているのは私……?
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 新世紀エヴァンゲリオン
  • エヴァ
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版
  • 林原めぐみ
  • NERV
  • ネルフ
  • ファーストチルドレン
  • ヒロイン
  • 中学生
  • パイロット
  • シンジの嫁
  • みんなの嫁
  • 包帯
  • 眼帯
  • 無表情
  • ぽかぽか
  • アルエ
  • 乳首
  • 特攻
  • 自爆
  • 何処へでも行ける切手
  • 福耳の子供
  • 美少女戦士じゃない方のレイ
  • 青髪
  • 赤目
  • 人形
  • 原点にして頂点
  • 黒波
  • クローン
  • 綾波レイ
  • 零号機
  • レイ
  • ゲンドウの嫁←にはならなかった
  • 林原めぐみの本気
  • 声優の本気
  • ツンデレ
  • ヤンデレ
  • ハイブリッド・クローン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年12月22日 23:23

*1 TV、旧劇場版では厳密にはどうだったかまでは曖昧だが、アスカにとってはそう映った模様。

*2 因みにこの台詞は林原めぐみのアドリブである。

*3 それも他に動けるエヴァがいなかっただけ。

*4 ゲンドウの最期にも包帯を巻いた二人目の姿として彼の眼鏡を拾って看取った。

*5 幼女のレイをゲンドウがナオコに紹介した時点から

*6 この余波でTV版最終話のリナレイは「綾波だけキャラが違う」のではなく「元々あんなだが本編では具合が悪いのでテンションが低かった」のではないか、なんて新説まで囁かれ出したとか