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光の護封剣(遊戯王OCG)

登録日:2011/03/18 Fri 03:06:24
更新日:2025/02/11 Tue 16:30:21
所要時間:約 4 分で読めます




魔法カード「光の護封剣」を引いた!!

なに!!
「青眼の白龍」が光の剣によって封じ込められる!

これで三ターンだけだが
「青眼の白龍」の攻撃をまぬがれることができるぜ!

く…まだ悪あがきをするつもりか…
遊戯めぇぇ…

《光の護封剣》とは、遊戯王OCGのカードである。
本頁では、他の「〇〇の護封〇」カードについても取り上げる。

通常魔法
このカードは発動後、フィールドに残り続け、相手ターンで数えて3ターン後の相手エンドフェイズに破壊される。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
相手フィールドに裏側表示モンスターが存在する場合、そのモンスターを全て表側表示にする。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、相手モンスターは攻撃宣言できない。


Vol.2で登場した通常魔法カード。
効果は永続魔法カードに近いが、通常魔法カードである。
これは登場した環境時にはまだ魔法カードに種類分別アイコンが無かったからだろう。
そのため何回もエラッタが出されたが、当時の永続魔法はあくまで「永続ってことは場に残り続けることだ」であって、場に残ることにターン制限を持たせるという概念もなかったため、
結局「永続魔法」になることなく「場に残る通常魔法」という独特の挙動を残し続けた。
通常魔法か永続魔法かの違いは前半の表示形式変更にのみ作用する。このカードは通常魔法のため、発動後即座に《サイクロン》などをチェーンされても前半の効果は適用される(後述の亜種で一時期問題になった)ため、最低限の仕事はできる。

似たようなカードに、《悪夢の鉄檻》や《タイムカプセル》等がある。


遊戯王』をやったことがある人ならば、誰でも知っている(現在は「原作やDMを知らない」という人も多かったり、カードプールの変遷から最近はそうでもないかもしれない)、
死者蘇生》とならぶ強力な原作出身のカード。ただしこのカード自体が勝ちにつながったわけではないため、印象に残る使われ方はせいぜい「闇のプレイヤー・キラー」戦くらい。あるいは遊戯のカードを敵が使ってきたという意味で「リシド」戦あたり。

このカードだけで3ターンもの間相手の攻撃を封じられる。
加えて、裏側表示の相手モンスターを表側表示にする事もできる。
最近はあまり使われなくなったが、リバース効果モンスターの効果を暴発させたり、サイクル・リバースのペースを妨害できたりと何かと便利。
また、他の有用なロックカードとは違い、自分の攻撃は阻害せず、ノーコストで発動可能等、効果の割にデメリットが一切無い点も素晴らしい。まさに原作再現を重んじた最初期のカードだからこそできた蛮行である。

もちろんこれほどのスペックを備えているので猫も杓子もデッキに入れる。ロック系のデッキにしか入らないようなイメージがあるが、攻めっ気の激しいデッキでも平然と入る。
3ターン放っておけば勝手に消えてくれるカードに貴重な《サイクロン》を使いたくないという真理も相まって3ターンの時間稼ぎとして機能する。
【スタンダード】などならまだ分からないが、ファンデッキのたぐいだとどうしてもコンボを揃えたり、使いたいモンスターを引いたりするまでに時間がかかるため。こんなカードでもないと《神鳥シムルグ》とか《古代の機械巨人》とか《青眼の光龍》とか《スフィンクス・アンドロジュネス》とかトリプルコンタクト融合体なんておいそれと出せないのだ。
このカードがあれば、あの憎い憎いファンデッキ殺しのクソモグラだって動きを止めてくれるというのもポイントが高い。

こういった事情もあり、かなり初期から制限カードに加えられており、一時期準制限に緩和されたが、再び制限カードに落ち着いた。
そしてこの度ハリケーン禁止や《サイクロン》無制限の影響かまた準制限になり、とうとう12年9月から制限解除となった。
スピードの速い現環境ではすぐ破壊されてしまう事が多いため、デッキによっては採用されないこともすっかり増えたが、それでも未だに独自の強力さは保ち続けている。

その特性ゆえ、《ハリケーン》《氷結界の龍 ブリューナク》《霞の谷のファルコン》《宇宙砦ゴルガー》等の魔法・罠カードを手札に戻す効果を持つカードによって使い回し維持できる。
特にゴルガーとの組み合わせは厄介。
《氷結界の龍 ブリューナク》となら、シンクロを用いるデッキならどれでもできる。
ただし相手に奪われると厄介な《氷結界の龍 ブリューナク》はフィニッシャーとして喚ぶのが吉だったりするので、無理にやる必要は無い。

一番簡単なのは《ハリケーン》だろうが、こちらもややタイミングを合わせづらい。禁止となった今ではむなしい話だが……


現在の遊戯王は速度も効果もシナジーもすっかりインフレが極まっており、かつては必須カードだった《サンダー・ボルト》や《死者蘇生》さえデッキの方向性に合わないという理由で採用されないことが当たり前になってしまっている。
そんな時代に「出したところで即座に破壊される」「デッキの方向性にまったく合わない上に攻めに転じられない」ようなカードが入るか、と言われると、すでにコメント欄にもあるように10年前の時点で完全に時代遅れ
さらにこの手のロックカードというものはプレイヤーのウケが悪いため、復権すること自体があまり望ましくない。環境の動向が追い風になることはもはやないと考えていい。
そのため「相手の攻撃を3ターン封じながら、その間に反撃の芽を育てておく」という使い方をされることは二度とないと考えていい。その使い方をするにしても、おそらく《闇の護封剣》が優先される。
もしこのカードが復権するとすれば、それは《護封剣の剣士》のように換骨奪胎されたカードの名前が「護封剣」だったり、護封剣を発動することで何かのボーナスが得られたり、これまで参照しなかった何かの性質を参照したりという、いわば『このカードに徹底的に忖度したサポートカードが登場すること』であって、
原作やかつての環境のように「このカード自体の性能を見越して採用する」ということはもはやありえないだろう。環境がそれを望んでいないし、それは《闇の護封剣》の役目だからだ。
といっても《E・HERO マッドボールマン》でさえ後発サポートで蘇るような時代なのだ、たぶんこのカードにもそのうち独自の使い道ができることだろう。

いわばこのカード、遊戯王GX以前のゆっくりした素朴な時代のイコンともいえるカード。
大体このカードに対する印象の違いで、遊んでいた世代が分かるという副次効果を持っている。


【原作での活躍】

遊戯が初めて使用。
簡易的とは言えカードゲーム主体の漫画で、主人公がロックカードを使うのは珍しい。
もっとも、遊戯は当初よりテクニカルなプレイスタイルであった為、ある意味遊戯らしいカードではある。
また、「闇」をイメージさせるカードが多い遊戯の使用カードのなかでは、珍しく「」をイメージさせるカードだった。

劇中では、海馬2戦目から、ペガサス編辺りまで活躍した。
時には城を支える柱になった事もある。
まあ、遊戯王ではよくあること

その後、バトルシティ編ではリシド、アニメではレアハンター、イシズも使用している。
この三人は、ロックタイプのデッキを使用している為、《光の護封剣》は必須カードとも言えるだろう。

また原作では、DEATH-T編の海馬戦ではフィールドに出した瞬間のモンスターにしか効果がなかったり、王国編の戦では「お互い」が攻撃できなかったりした*1
が、バトルシティ編の凡骨リシドではOCGと同じ効果になっていた。
色々裁定が変わる珍しいカードである。




余談だが、遊戯王OCGには、OCGオリジナルのバリエーションカードが何種類かある。

以下バリエーションカード
  • 闇の護封剣
光とは逆に相手モンスター全てを裏側守備表示にし、2ターンの間表示形式を固定する永続魔法。
かつてはまだ「リバースモンスターの効果を再利用される」「2ターンしか維持できない」といった弱点の方が目立ったため採用率は非常に低かった。ぶっちゃけ利敵行為になる確率が高く採用率が低かった、という意味では《強制脱出装置》に評価は近いかもしれない。
しかし永続効果などを簡単に封殺できる『対象を取らない《月の書》』という見方が広まり、採用率が上昇している。このゲーム、結局光より闇が強いのだ。
地味に厄介な仕様として、《光の護封剣》が「通常魔法なので《サイクロン》を重ねられてもとりあえず表にはできる」のに対し、こちらは永続魔法なので「《サイクロン》を重ねられると裏にはできない」という違いがある。
他にも裁定がガバガバだったのが世界大会の場で固まったりなど、色々と挙動的に問題があった。このカードが出る前は「《光の護封剣》や《悪夢の鉄檻》はなぜ通常魔法なんだ?」と疑問に思われていたが、このカードの登場後はなんだかんだで「《光の護封剣》は通常魔法でよかったんだな」という意見が増えるなど、ルール的なところでも波紋を投げかけたカード。
これらの問題がすっかり片付いた今では、環境の変化もあってすっかり《光の護封剣》の立ち位置を奪っている。シンクロ以降に始めたプレイヤーは、このカードをイメージしてもらえば当時の《光の護封剣》の強さが分かるかもしれない。

  • 光の護封壁
1000の倍数のライフを払い、それ以下の攻撃力のモンスターの攻撃を封じる永続罠。
主な使い方は《自爆スイッチ》《ライフチェンジャー》など、ライフをごそっと減らすことがトリガーにつながるカードのチェック条件を満たすこと。
普通に攻撃封じとして使っても結構厄介なのだが破壊されたときのリスクが怖く、《王宮のお触れ》などで簡単に対策されるため《悪夢の鉄織》《レベル制限B地区》《平和の使者》などが優先された。

  • 光の護封陣
指定した種族にいわゆる召喚酔いを科すフィールド魔法。

  • 炎の護封剣
遊馬先生が真ゲス月を守るために使った永続魔法。
自分の場にモンスターがいない間攻撃を封じるが、モンスターを出すか相手の手札が5枚以上になると自壊してしまう。


  • 護封剣の剣士
フェーダーのように攻撃時に手札から特殊召喚されるモンスター。
守備力2400で、攻撃モンスターの攻撃力がそれ以下なら破壊する効果をもつ。
ゴーズと併用すれば相手は攻撃の順番に迷うことだろう。
エクシーズ素材にすると戦闘破壊耐性も付与できるため、ランク8を狙うデッキでは度々投入される。


  • 光の封札剣(原作出身)
相手の手札1枚を、4ターンの間、裏側守備で除外し使用できなくするトラップ。OCGのこのカードは非常に使いづらい。
ぶっちゃけ護封剣とは「名前が似てるだけの別人」レベルであり、イラストもデザインもイメージも挙動もまったく異なる。いうなれば五条悟五条勝くらい別物。

原作では相手のキーカードをピンポイントに打ち抜く大活躍をした。
原作の挙動が分かりづらく、『そのカードを無理やり盤面に封じ込める』『封じ込めたカード(盤面に出ている)に《連鎖破壊》を撃つことでエクゾディアが揃わないようにする』というちょっと説明しづらい挙動をする。
遊戯王の《おとり人形》や、MTGの《Word of Command》みたいなもんかもしれない。


光の封札剣は王様が杏子とのデート中に購入したパックにて入手したカードであるが、このときの王様は杏子曰く

「一番楽しそうな顔…」


つまり、王様にとっては、

カード>>>>杏子

ということになる。
そりゃブラマジガールが嫁になるのも仕方ない。

海馬戦ではOCGと同様にゲームから除外されていた。 これまた裁定がよく変わるカードである。


まあ、遊戯王ではよく(ry
OCGでもよくあること





追記・修正は3ターン後にお願いします

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最終更新:2025年02月11日 16:30

*1 暗黒騎士ガイアがハーピィ・レディに攻撃可能な状況であったが攻撃しなかった。ただし、この時は状況的にハーピィズペット竜が盾になる効果を持っていた可能性が高い。