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特捜エクシードラフト

登録日:2013/05/02 Thu 10:49:14
更新日:2024/12/03 Tue 18:48:37
所要時間:約 5 分で読めます







明日の地球に人々は求めた、愛と希望と優しさを!
そして人々は選んだ、若く熱い三つの魂を!
多様化する未来型犯罪に敢然と挑戦する特別救急捜査隊の誕生である!




多様化する犯罪から人々を守るために、3つの魂が炎となって燃えた!
これは明日の地球に愛と優しさを求めた、特別救急捜査隊の物語である!
(OPナレーションより)

画像出典:『特捜エクシードラフト』OP映像より
© 1992 東映・ADK・テレビ朝日


メタルヒーローシリーズ第11作目に当たる東映制作の特撮ヒーロー番組で、特救指令ソルブレインの後番組。
特警ウインスペクターから続くレスキューポリスシリーズの3作目となる作品である。
1992年2月から1993年1月にかけてテレビ朝日系にて放送。


【作品概要】

高度化した犯罪や災害に立ち向かうべく、警視庁・消防庁・防衛省・厚生省など様々な分野からのスペシャリストが集結し、ウインスペクター、ソルブレインに続く新たなレスキューポリスが誕生した。それが、特別救急捜査隊エクシードラフトである。

前作のソルブレインよりアクションシーンが増え、人間の変身要員も三名となる。
時代設定は1992年で前二作より前の時間軸であることから*1世界観の共通はなかったが、主要人物である正木俊介が登場したことで、唐突に同じ世界観の作品となり、2000年設定のソルブレインの翌年であることを考えると終盤では2001年の時間軸になる。
なお『てれびくん』の漫画版の最終決戦は、本編では結局実現しなかった前2作との共演が描かれており、美香が呼び寄せた設定でウインスペクターとソルブレインも含めた9人の戦士が大門に立ち向かうという展開となっている(ちなみに、ナイトファイヤーはウインスペクター扱いで登場)。


同時期の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』と比べてストーリーが重く、それが災いしてか玩具の売り上げ、視聴率が落ち込みレスキューポリスシリーズも本作で終了となった。
次作『特捜ロボ ジャンパーソン』からはレギュラーの敵組織が存在する勧善懲悪ヒーロー路線に回帰することになる。


【登場人物】

●エクシードラフト

叶 隼人/ドラフトレッダー→シンクレッダー
演:影丸茂樹

インターポール出身の25歳。警視庁所属の警視正にしてエクシードラフトの隊長を務める。
エクシードラフトの専用車であるスクラムヘッドの中で捜査用強化スーツ・ドライジャケットを実装することでドラフトレッダーに変身する。更に第33話から戦闘機能に特化した強化スーツ・バトルジャケットを実装して無敵の戦士・シンクレッダーに変身出来るようになった。

スポーツ万能で語学に堪能であり、その上エリート。冷静沈着に任務を遂行するが、仲間や任務のためなら危険な行動にも打って出る。

別次元ではウルトラ警備隊GUTSHEART に彼と似た顔の隊員がおり、
他にもTEAM EYES付きの医師等彼に似た人物が世界を超えて複数いたり、平成ライダーでオルフェノクだったりもした。

村岡 耕作/ドラフトブルース
演:河井マモル(現:河合護)

警視庁特捜部出身の24歳。階級は警視。
情に熱い性格で他人の意見を信じやすく、それ故に足をすくわれる事も…。
家族を大事にしない人間は、たとえ被害者であっても怒りを露にする。
変装の達人で、何度か犯人を追い詰めることに成功。
EDでは変装の場面が描写されており、毎回ポイントB地区を披露する。

OPでは髪型がオールバックだったが、いつの間にか元に戻っていた。

大熊 拳/ドラフトキース
演:榊原伊織

消防隊レンジャー部出身の23歳。階級は警視。一人っ子。
空手の達人で、学生時代に選手権で6連覇を達成するほど。性格は明朗だが、悪と戦う時は真剣な顔つきに変わり
親友を救うため単身でアジトに乗り込んだこともある。趣味は料理。
直情的で典型的な熱血漢であるが、その反面、無神経で押しつけがましい部分もあり、第35話ではデリカシーがない根性論でゲストキャラの反感を買っていた。
第41話では本人と瓜二つの青年・清水千代松が登場。それを利用して彼の長兄と次兄共に食い逃げや借金の踏み倒し、果てには死の商人に捕まった彼の次兄を救うべくスクラムヘッドまで盗み、結果的にこれが死の商人の制圧につながった。
しかし悪事には変わりはなく、結局踏み倒しの件も含めて兄弟まとめて逮捕された*2

日向 愛
演:中村由利

NASAに所属していた22歳。階級は警部。本部でのデータ解析を担当。
事務方の人間だが運動神経はよく、剣道が得意。前線に駆けつける事もあり、その際はタンクトップ姿になる。
第31話では高校生時代の姿が描かれ、タイムマシンを発明した博士の息子が誘拐され、設計図も盗まれた事件の真相*3を確かめ、犯人を殺そうとタイムスリップした博士を追いかけるためにタイムスリップしてきたエクシードラフトの3人と対面している*4

終盤で神の子を…

桂木 重吉
演:福田豊土

エクシードラフトの本部長で階級は警視監。54歳。
前線に立つことは無く、普段は頼りなさそうに見えるが、いざ事件となると的確な指揮でエクシードラフトを統率する。
趣味は釣りリンゴをかじると歯ぐきから血が出たりはしない。

一色 哲夫
演:溝口舜亮

警視監で年齢は50歳。パリへ出向した桂木に代わり、本部長代理を務めた。

正木 俊介
演:宮内洋

警察庁在籍の警視監。43歳。かつてウインスペクターとソルブレインを設立した人物で、エクシードラフトの設立にも協力したとされている。
今作では特に際立った場面はないが、第47話でアクションシーンを披露し、第48話で自分の乗った飛行機が異空間に飛ばされてしまった。

●主な犯罪者や関係者

デビット秋葉
演:嵯峨周平

第19話から登場。犯罪者となった弟・カルロス東郷を追って地球にやってきた異星人。
死んだ中南米テロ委員会の秘密捜査官の体を借りて活動しており、デビット秋葉とはその人物の名前である。
自分の星の超技術で作られたメリケンナックルが武器。

カルロス東郷
演:神威狂児

デビッド秋葉の弟で、宇宙ウィルスX13を運ばせていた同族の親子が地球に逃亡したために飛来。
死んだテロリストの体を借りて活動しており、カルロス東郷とはその人物の名前である。
かつて犯罪者に両親を殺され、それが原因となって犯罪の道に走った。
兄同様にメリケンナックルを武器に使う他、東郷が死ぬ前に使っていたソードオフショットガンや人間を閉じ込めるカプセルも使用。
その後28話でインターポール視察団に化けた暗殺チームを送り込むも失敗し、第29話でウィルスフロッピーの権威で半年前に学会を追放された小針圭三博士が作った赤いフロッピーに自らの意識生命体の一部を埋め込んだ物をエクシードラフト本部のコンピュータにセットし、
SIMを経由して世界中のコンピュータを支配しようとするが秋葉の説得で良心を取り戻し、自殺を遂げることでコンピュータの暴走を止める。


【アイテム】

  • アクセスロック-S
  • リボルバックG-3&トライシャフト
  • ハイドランダー
  • ターボユニットW
  • ガードラー&エンブレード
  • ビルドライバー
  • 特捜手帳
  • ヘビーサイクロン

【メカニック】

SRED-01 スクラムヘッド
四輪駆動のレスキューカー。モデルはシボレー・ブレイザー
隼人は「実装!」と発し運転席にアクセスロックSを差し込む事で、座席が後部に移動。実装する。
耕作と拳は車外のトランクからバトルスーツを取りだして実装する。

SRED-02 バリアス7
第25話から登場したレッダー専用のスーパーパトカー。モデルはシボレー・コルベット
スクラムヘッドと同様、運転席にて実装する事が可能。

爆雷射出装置のグレネードシューター。透視能力を持つハイパーサーチライト。そして浮遊能力などの多彩な装備を備える。
最高速度は時速3000km

情報探査衛星シム(SIM)
衛星軌道上に浮遊する人工衛星。愛がオペレーターとなり、犯人の追跡やデーター照合を行う。
エクシードラフトの機密に抵触するため、近づいてきたロボットのシャトルにレーザー砲撃したこともある。

犯人の位置を検索するとだいたいポイントB地区が引っかかる。
バリアス7からでも操作が出来、最終回では隼人が操作し、これが勝利の突破口となった。


【余談】

  • 「仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z」にドラフトレッダーがゲスト出演した。
  • 超全集では隼人役の影丸氏と正木役の宮内氏に加え、香川竜馬役の山下優氏と西尾大樹役の中山幸一氏の4名による座談会が掲載されている。
  • 現在は声優として活躍している宮野真守氏が子役として出演していたことがある。
  • 当時の東映特撮ではバイプレーヤーだった高畑淳子氏はもちろんの事*5、遠藤憲一や子役時代の高橋一生も出演したことがある
  • 劇伴は前作の『ソルブレイン』に引き続き瑞木薫氏が担当。劇伴も前作より一部流用された
  • メタルヒーローシリーズで唯一オープニングに歌詞テロップが表示された。余談だがOPテーマの最後の部分は勇者指令ダグオンの主題歌「輝け!!ダグオン」の最後の部分と類似している*6
  • ナレーター不在の作品を除き、メタルヒーローシリーズで唯一かつ2度もナレーターが交代している。第14話までが鳥居賞也氏*7、第15話~第20話が村山明氏*8、第21話以降は寺杣昌紀(第25話以降の表記は「てらそま昌紀」)氏*9
  • 第32話限りであるが、ブルーバックにこの作品はフィクションであり、実在のものとは関係ありません。とラストに表示されたことがある。今でこそ珍しくないが、当時の東映特撮では表示されなかっただけに異例だった。


追記・修正はSIMを起動させながらポイントB地区でお願いします

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最終更新:2024年12月03日 18:48
添付ファイル

*1 一例として第10話に登場した暦に「1992 平成四年」と書かれている。

*2 ただし、拳は一人っ子だったため兄たちがいる青年の様子を見て羨ましがる様子も見せた。

*3 実は息子の自作自演。誘拐犯とされる男も仲間だった

*4 当然この時点で面識はない

*5 次作では敵三大組織の内のひとつの首領としてレギュラー出演する

*6 どちらも矢野立美氏が関わっている点が共通している。

*7 次作『ジャンパーソン』のガンギブソン役。

*8 アニメ『キャプテン翼(1983年版)』のナレーションや、鉄道駅の自動放送の声などを担当。

*9 『ソルブレイン』ではスーパーコンピュータークロス8000の声、ラスボスの高岡隆一役を担当し、『ウインスペクター』では第13話・第14話の死神モスのスパイ役を演じた。これによりレスキューポリスシリーズ全てに関わったことになる。