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デスティニーガンダム

登録日:2009/06/16 Tue 08:12:18
更新日:2024/12/20 Fri 06:38:58
所要時間:約 21 分で読めます


タグ一覧
SEED_DESTINY DESTINY←どうしてこうなった… FREEDOM←どうしてこうなった⁉ DUE SEED_FREEDOM VPS装甲 X-42S specⅡ 「知らないよこんな武器!?」 こいつらデューしたんだ! アロンダイト イズナ・シモン ガンダム ガンダムタイプ コメント欄ログ化項目 ザフト シン シン・アスカ スパロボ救済対象機体 スパロボ救済対象機体←もはや不要 セカンドステージシリーズ ゼウスシルエット デスティニーガンダム デスティニーガンダムSpecⅡ ハイネ・ヴェステンフルス フルウェポンコンビネーション ライバル機 ロマン機体 万能 不遇→優遇 両腕落とせば弱体化←出来るものならやってみろ 主人公機 光の翼 全部載せ 再評価 分シン 分身 司馬懿 名無し砲 堕天使 対フェストゥム用モビルスーツ 悪人面 悪魔 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 汚名返上 無双 血涙 試作機 議長の見立てはなにも間違ってなかった 運命 運命の翼 集大成





君達の、新しい機体だよ。

おれの、新しい……?

「デスティニー」は、火力、防御力、機動力、信頼性。
その全ての点においてインパルスを凌ぐ、最強のMSだ。



出典:機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター、『42.PHASE-43 反撃の声』、
2013年4月~2014年3月まで放送。サンライズ、© 創通・サンライズ。


機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するモビルスーツ(MS)。


【データ】

型式番号:ZGMF-X42S
全高:18.08m
重量:79.44t
装甲:VPS装甲
動力:ハイパーデュートリオンエンジン
搭乗者:シン・アスカ
所属:ザフト軍ミネルバ級1番艦ミネルバ→ザフト軍軍事要塞メサイア

武装:
MMI-GAU26 17.5mmCIWS×2
MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル
MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置×2
RQM60F フラッシュエッジ2ビームブーメラン×2
MMI-714 アロンダイトビームソード
M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲
MMI-X340 パルマフィオキーナ掌部ビーム砲×2
対ビームシールド

特殊装備:
Nジャマーキャンセラー
ミラージュコロイド

【概要】

C.E.73におけるザフト最新鋭機。
サードステージシリーズに位置付けられ、レジェンドガンダムと同時期に開発されている。
実質的な後期主人公機なのだが、機体色は王道のトリコロールカラーながら
  • ややくすんだような、グレーがかった白色の装甲
  • 赤と黒で塗装された一対の大翼
  • 目元に走る涙ラインや隈取りのような赤いライン
を持つなど、主人公機なのにどこか悪役っぽくも見えるデザインが特徴。

元々はインパルスガンダムをベースとして、装備換装無しにあらゆる戦況に対応する万能型であるデスティニーシルエットが開発されていた。
しかし複雑な分離変形機構を持つインパルスの機体剛性は高機動時の負荷に耐えられず、バッテリーでは搭載された装備群の消費電力を十分に賄い切れなかった。
よって本機は「完全新規開発した核動力MS」に「デスティニーインパルスのものを洗練・発展させた装備」を搭載する形で完成を見た。

ロールアウト時にはコンセプトナンバーで欠番となっていた4系列を与え、機体の素性を偽装・隠匿するため型式番号にはセカンドステージ相当を示すSが与えられた。

当初の設定ではシン専用のワンオフ試作機であったが、幾度かの変遷を経て現在は『ザフトにおける精鋭パイロット部隊「コンクルーダーズ」構想の中核を為す機体』、
つまり超高級ウルトラハイエンド量産機(になる予定であった)という設定になっている。
事実シンの搭乗機の他に極少数が製造されたらしいが、関連する描写がなく総生産数も不明。


【性能】

先述の通り、本機はインパルスのような「戦況に応じて装備を換装する」方向性ではなく、
「全方面での戦闘に対応する各種武装を標準搭載し、それらを適宜使い分ける」ことによって高い汎用性を持つ万能機として完成している。
当時の新鋭機であるストライクフリーダムや∞ジャスティス、同時開発されたレジェンドと同等の総合性能を持つが、
ストライクフリーダムは対多数の砲撃戦、∞ジャスティスは近距離での白兵戦、レジェンドはドラグーンによるオールレンジ攻撃をそれぞれ主体として設計されており、
こと汎用性という括りであれば、デスティニーがこの四機の中で最も優れていると言えるかもしれない。

原型機で懸念されていたエネルギー供給問題については、インパルスと同じデュートリオンビーム送電システムと、
新型核エンジン、大容量バッテリーを併用するハイパーデュートリオンエンジンの導入で対処している。
勿論核動力MSはユニウス条約に違反しているため、型式番号からして核動力搭載機である事は秘匿されている。
その他にも
  • 機体本体を上回る長さを持つ対艦刀と大型ビーム砲
  • ビームサーベルを兼ね、近〜中距離まで対応するビームブーメラン
  • 新型推進機関である光の翼とミラージュコロイドの併用による分身機能
等、ザフトの培った軍事技術の集大成とも言うべき、豪華な装備の数々を搭載している。

本体側にはストライクフリーダムガンダムと同じく装甲の細分化やスライド移動機構を搭載し、
フレームにはヴァリアブルフェイズシフト(VPS)装甲を転用した特殊素材を使用することで関節部の耐久性を高めている。

細分化にあたってはシンのMS運用データを徹底的に解析することで装甲の可動範囲を適切に調整し、防御力の低下を最低限に抑えている。
よって機構としての完成度では「当たらなければどうということはない」として装甲の間隙を無視したストライクフリーダムより高いのだが、
どちらもそれぞれのパイロットの技量に最適化された設計なので、どちらが優れているとは一概には言えないだろう。

また本機はマニピュレーターを介さない固定装備を持たないため、万が一にも両腕を失うと使える武器が頭部バルカンのみとなってしまう。
一方で、デスティニーの同世代機にはドラグーン・システムによる遠隔オールレンジ攻撃端末を持つレジェンドやストライクフリーダム、
脚部ビーム刃やリフターを持つ∞ジャスティス等の腕に依存しない武装を持つMSがあるため、これらと比較されしばしば「“両腕を失うと戦闘継続が不可能になる”重大な欠陥を持つMS」と揶揄される。
しかしそもそもの話として両腕を失ったMSにまともな戦闘は不可能であり、そんな状態で戦場に留まり交戦を続ける事自体が不合理だという反論も多い。
たしかに劇中時系列的にも作品公開時期的にも強力な固定武装を持たないガンダムタイプはあまり多くないが、
「両腕が無いと戦えない短所」とは「両腕が無くても戦える長所」に対する相対評価であり、一兵器としての絶対的欠陥と定義するのは暴論であろう。

実際、両腕を失ってドラグーン二基で戦っていたプロヴィデンスが片腕のフリーダムに撃墜された事からわかるように、
両腕がなくても戦えるとして、それで勝てるかはまた別の問題であり、よほどの鉄火場でもなければ、両腕を失ったら即座に撤退するのが最適解だろう。

とはいえ片腕だけの損失でも同世代機より戦力低下幅が大きい事は否めないので、
実質的には「腕がないと使えない武装が多い」というより「背部ウェポンラックの武装2種の取り回しが悪い」と評するのがより相応しいだろう。
デスティニーインパルスの長射程ビーム砲は腕部操作を介さず発射できたため、もう少し取り回しが良かったのだが…

それでもシンの力量とデスティニーの性能が合わさり、並の敵MSはもちろん小回りの効かないデストロイガンダムのような大型MS・MA相手には滅法強かった。
少なくとも『DESTINY』でMAに傾倒しつつあった地球連合軍相手に適した性能を有していたのは間違いない。

だがキラが乗るストライクフリーダムやアスランが乗る∞ジャスティスなど、トップエースの駆るワンオフ高性能MS相手では、
特に『DESTINY』後半はシンの精神状態が悪化していたのもあって苦戦を強いられることが多かった。*1

……少なくとも、『DESTINY』放送当時から約20年はそうだったのだが……(後述)。


ハイパーデュートリオン

デスティニー、レジェンド、ストライクフリーダム、∞ジャスティス、プロヴィデンスザクに採用された新型エンジン。
ファーストステージシリーズに搭載されたものを小型高出力化した超小型原子炉「ウルトラ・コンパクト・ニュークリア・リアクター」と、
インパルスにも実装されていたデュートリオンビーム送電システム、補助バッテリーを併用したハイブリッドエンジンである。

これにより「戦闘中のバッテリー切れ」は核エンジンの余剰エネルギーを逐次充電することで、
「短時間で核エンジンからの供給を超えるエネルギーを消費した際のパワーダウン」はバッテリーからの供給と外部からのデュートリオンチャージで解決され、
複数動力の相互補完により理論上戦闘中のパワーダウンを起こさず従来型核エンジンの数倍の出力を発揮する
ただ、基本的には機体単独で動力補完が可能なためか、劇中でデュートリオンチャージを受けるシーンはない。

ちなみに、通常のバッテリー駆動の機体同様、発艦時には母艦のAPU(補助動力装置)に接続する設計になっている。

なお、核動力(Nジャマーキャンセラー搭載)機であるということは必然的にユニウス条約にも違反していることになるのだが、本機の投入時期にそんな事を気にする者はもはやいなかっただろう。

劇中のエネルギー切れ描写について

C.E.世界の核動力MSは核分裂炉で発電した電力で稼働している。
このため理論上は原子炉が停止しなければエネルギー切れを起こす事はない*2

ただし、当然ながら原子炉の供給分を超過する電力消費が行われれば一時的なパワーダウンが発生する事もある。
例えばミーティアの試運転中には武装の調整不足により一瞬だがフェイズシフトダウンを起こしている*3

デスティニーでは複数の動力を相互補完させることでそれを補っているはずなのだが、劇中では一度パワーダウンを発生させている*4

これについて設定を担当した森田繁氏は「デュートリオンと核エンジンの二つが相互補完しているので理論上は有り得ない」と答えた上で、
それでも出力低下が起こったのは「デュートリオンのチャージが間に合わなかった……という事にして下さい(笑)」(原文ママ)と、ややお茶を濁す回答をしている*5
また、公式サイトに掲載された「DESTINY-I.Q.」では
「この頃のデスティニーはロールアウト後間もなく、実戦データ取得と調整を繰り返している状態。
それでも強過ぎるためデストロイ複数体を相手取っても限界性能を引き出すまでには至っていなかった。
そんな中オーブ戦で本気のキラが駆るストフリが突然現れる。
この戦いでシンがデスティニーの限界性能を急激に引き出してしまった結果、
機関部が何らかのエラーを起こして相互補完が間に合わなくなったのではないか」
とされた。
とはいえ、これもあくまで「色んな所から話を聞いたうえでの憶測」らしいが。

これについては同じ核動力を搭載したストライクフリーダム、∞ジャスティス、レジェンドの3機は勿論、
『SEED』に登場したフリーダム、ジャスティス、プロヴィデンスの3機もパワーダウンやそれが不安視される場面が存在しなかったため、
「脚本の都合でパワーダウンさせた」という邪推に近い説も囁かれていた。

ただし後年の劇場作品『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では、とある核動力機が機体を限界ギリギリまで酷使する激戦を続けた結果、
原子炉の冷却が追い付かなくなり、やがて満足な電力供給もままならなくなってパワーダウンするという描写があり、
「極短時間で急激にエネルギーを消耗すると、核動力機でもチャージが間に合わなくなる」というのが、件の描写の解答になりそうである。

実際、同じ『SEED FREEDOM』内において全力戦闘後のデスティニー(SpecⅡ)が追加武装を装備する場面で、
「エネルギーゲインが半分以下(=チャージが間に合わないまま半分以上のエネルギーを消費し続けている状態)」なのが確認出来る。*6


【武装】

  • MMI-GAU26 17.5mmCIWS
いわゆる頭部バルカン。
頭部デュアルセンサー脇に搭載されている実弾兵器。
セカンドステージシリーズのものより小口径化されているが、連射性能の向上や弾薬の改良により威力は向上している。
劇中では未使用。

  • MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル
セカンドステージシリーズに採用されたものの改良モデル。
ハイパーデュートリオンの出力に対応し、高い威力・速射を実現。
不使用時はリアアーマーのラッチにマウントされる。

  • MX2351 “ソリドゥス・フルゴール”ビームシールド発生装置
手の甲に増設されたナックルガードに搭載されたビームシールド
ユーラシア連邦が開発した光波防御帯シールドが源流とされ、展開範囲の任意調節が可能な上に、
デストロイの大出力ビームを無効化する等、従来のシールドとは桁違いの性能を持つ。
対ビームコーティングされた実体武器の類には透過されるが、こちらは本体側のVPS装甲で対応できる。
左右を連動させて防御範囲を広げたりビームガンとしても使用可能らしいが、劇中未使用。

両肩に1つずつ装備されたビームブーメランで、ソードインパルスに搭載されていた「フラッシュエッジ」の発展型。
合体機能こそ廃止されたが、原型同様に簡易ドラグーンによる一定の軌道操作が可能で、対ビームコーティングされたシールドを容易に両断する。
また発振器には多少の角度調整機能があり、持ち手と平行にビーム刃を発振することで高出力ビームサーベルとして使用可能。
目立ちにくいが劇中でも最終決戦での対∞ジャスティス戦などで使用されている。

設計としては大振りで高威力なアロンダイトと取り回しのいいフラッシュエッジ2(ビームサーベル)を適宜使い分ける想定だったと思われるが、
ブーメランとして手元から離れたまま本装備を失った場合、取り回しの良い近接武器が失われてしまうという欠点も。

  • MMI-714 “アロンダイト”ビームソード
ソードインパルスの「エクスカリバー」やグフイグナイテッドの「テンペスト」を発展させた大型ビームソード
不使用時は二つに折り畳まれ、背部ウェポンラックの右側に収納される。
種別としては艦船の装甲や機関部の破壊を視野に入れて設計された「対艦刀」だが、対MS戦でも高い有用性を発揮するとされる。
物理刀身に長大な発振器を内蔵する基本構造は「エクスカリバー」と同様だが、
エネルギー刃がレーザーからビームに変更されたことで防御態勢の敵機をシールド諸共両断する破格の切断力を誇る。
先端の実体刃そのものも凄まじい貫徹力を持ち、接触と同時にビーム刃によって対象物表面を溶融させ、実体剣の質量と切れ味で一気に押し広げる『SEED』シリーズの「対艦刀」特有の効能を持つ。
その破壊力は桁違いの質量を有するデストロイを文字通り一刀両断する程であり、劇中に登場した「対艦刀」でも屈指の性能である。

実体剣としての破壊力を高めるためか、展開時の全長は機体の全高を上回る。折り畳まれた状態でも匹敵する。
よって十全に使用するには高い剛性と柔軟性を持つ駆動系が要求され、実質的にデスティニーの専用武装である。
光の翼による加速力と合わせた一撃離脱戦法に適しており、速度の乗り切ったデスティニーの斬撃に対処出来る相手は殆ど存在しない。

+ 『DESTINY』劇中でのアロンダイト無力化描写について
この武装最大の弱点は先述したビーム発振器を有する刀身。
刀身自体の熱耐久力はビーム攻撃に耐えられない*7ため、劇中では刀身部分を∞ジャスティスのビームサーベルに切断されている。

そのストライクフリーダムとの戦闘では「ビームシールドでビーム刃を防ぎつつ刀身部分を真剣白刃取りする*8というとんでもない奇策で奪い捨てられる場面もある。
ここから「真剣白刃取りで簡単に無力化される」などと語られる事も少なくないが、そもそも真剣白刃取り自体が現実的にはまず不可能かつ失敗すれば即死する、ハイリスク過ぎて最早技と呼ぶ事さえおこがましい芸当*9であり、これを欠点と言い出すと実体剣そのものが真剣白刃取りで無効化される欠陥武器となってしまい、キリが無い。

核爆発やコロニー落としに耐えられない一軒家を欠陥住宅とは呼ばないのと同じで、作中最高峰のパイロットがワンオフの超高性能機で実現させた離れ業と考えればただただ相手が悪かったという方が自然だろう。


ペットネームである「アロンダイト」とは、アーサー王伝説でランスロットが持っていたとされるの事である。
ソードインパルスが持っていたのはランスロットが仕えるアーサー王の剣「エクスカリバー」だったため、「格落ちしてないか」などと言われる事も多いが、
有名どころや最強感のある名前を先に出し尽くして後から困ってしまうケースは現実でもままある事である。
とはいえランスロットは個人の武勇においてアーサー王をも凌ぐ騎士であったため、ある意味ではエクスカリバーを超える武器の名称としても不自然ではない。
また持ち主のランスロットは不義密通の発覚を恐れてアロンダイトで同僚を斬り殺しており、元仲間を自ら撃墜したデスティニーと嫌な共通点を持っている。

  • M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲
ブラストインパルスの「“ケルベロス“高エネルギー長射程ビーム砲」を発展させた大型ビーム砲。
ハイパーデュートリオンによる莫大な電力供給によってガナーウィザードの「オルトロス」やケルベロスを上回る高出力ビームをかなりの高速サイクルで連射できる。
アロンダイトと同様に機体の全長に匹敵する長さを誇るため普段は二つ折り状態で背部左マウントアームに搭載され、使用時には左手でグリップを保持する。
なお砲身分割には本体フレームにも採用された基本構造体の分割技術が活かされている。

ちなみに、それこそ「ケルベロス」のような、C.E.世界の兵器には大抵付けられているペットネームが何故か本武装にはなく、
正式名称が長い上に語呂もあまり良くなく、文字起こしする場合も面倒なこともあってファンからの通称は専ら「名無し砲」

  • MMI-X340 “パルマフィオキーナ”掌部ビーム砲
左右の掌底部に内蔵された小型ビーム砲……というより剥き出しのビームジェネレーターに近いデバイス。
主に密着状態での超近距離砲撃に使用する。
あらゆる交戦距離に対応する万能機であるデスティニー独自の実験兵装であり、戦術バリエーションは未知数。
パイロットの発想次第で様々な応用が可能とされ、実はビーム刃の形成も可能。
使い難いがその分破壊力は高く、デストロイの巨体を一撃で貫通・撃破せしめる威力を持つ。
ちなみに、『SEED』シリーズの射撃ビーム兵器のエフェクトは一部の例外を除いて緑色か青白い光を纏った赤色に統一されているが、
この武装は青白い閃光という専用のエフェクトとなっている特徴がある。

劇中では密着状態での使用が主だったが、設定が固まっていなかったのか1/144コレクションシリーズのボックスアートではピンク色のビームを発射していた。
また、PS2用ゲーム『Generation of C.E.』では中距離射程のビーム砲に、『BATTLE DESTINY』では極短射程のエネルギー球を発射する近距離射撃武器となっている。
ちなみに、両手でかめはめ波っぽいビームを撃つという案もあったらしい。

構造上物が持ち難くなりそうだが、そのような描写は無いので内部構造はかなりコンパクトか柔軟性のあるものになっていると思われる。
「マニピュレーターを物体に密着させた状態でビームかましたら真っ先にマニピュレーターが熔解するのでは?」という疑問は生じるが、そうした耐熱処理等も多分完備。
というか、いくら実験的兵装とはいえ対艦刀と名無し砲をぶん回しながらヴォワチュール・リュミエールの加速に耐える前提の両手がそう簡単に壊れるとは考え難く、
そもそも「ビームサーベルを敵機にぶっ刺したらビーム発振口が融解して爆発した」なんて例もないので、杞憂というやつだろう。
ぶっちゃけそんな描写入れると制作陣も視聴者も困るし……
ちなみに最終決戦ではビームサーベルを短時間だが防いでいる……が、流石に想定外の運用ということもあってかすぐに壊れてしまった*10
当然だが、武装を保持している間は使用不可。

余談だが、「敵機に急接近して自機の掌を押し付け、そこから零距離でビームを放って破壊する」という攻撃モーションが、
機動武闘伝Gガンダム』の主役機であるシャイニングガンダム必殺技「シャイニングフィンガー」に似ている点から、
『Gガンダム』を知るファンからは俗に「デスティニーフィンガー」とも呼ばれる事があり、
同機体のパイロットであるドモン・カッシュを演じた関智一*11からもこの武装の存在を指して「他人の機体とは思えない」と評された。

  • 対ビームシールド
左腕に装備されている対ビームコーティングシールド。
インパルスの盾と同様、上下に伸縮して防御面積を増やす事ができる。
とはいえ本機はビームシールドを両手に装備し、更にVPS装甲も備わっているため防御面では当時の最高水準に至っていた。
なので『DESTINY』作中ではビームライフルや対艦刀破損時の爆発から本体を守る時にしか使用されず、専らフェイルセーフ目的でしか無かった。

ただ、上述したように『FREEDOM』では、ハイエンド機体と戦闘を行った核動力機が激しい戦闘を行った結果、
核動力をもってしてもエネルギー供給が追い付かず、さらにその状態で戦い続けたことで最終的にオーバーヒートを起こし、
これによって当然、電力を利用して展開するビームシールドも使えなくなり、絶体絶命の危機に追い込まれている。
デスティニーもロールアウト直後は(劇中では語られていないが)未だ調整中であり、とある戦いでパワーダウンを起こす描写があったため、
このような緊急事態に陥った時のための備えとして、エネルギーを使用しない本兵装を敢えて装備させていたのかもしれない。


特殊機能

  • ミラージュコロイド
高性能ステルス迷彩として有名なシステム。
だが本機ではステルスに用いるのではなく、散布したコロイドに自機を映し出す事であたかも分身した様に見せる幻惑効果を目的として採用されている。
特に光の翼を展開した高速機動時に使用され、本機のスピードとの相乗効果により敵を翻弄する。
わかりやすく言えば、ブリッツを始めとするステルス機体が「そこにいる機体をいないように見せかける」のに対して、
デスティニーのそれは「既にそこにいない機体がまだそこにいるように見せかける」という代物。
なお、これも本来はユニウス条約で禁止されている*12装備だが、ただでさえ大戦序盤には早くも形骸化しつつあった上、
その大戦も本機が投入された時期では終盤に差し掛かっており、もはや気にする者などいなくなっていた。

………というのが『DESTINY』までにおけるミラージュコロイドの「表面的なスペック」だった。


実はこのミラージュコロイドこそ、デスティニーが持つ最大最強の装備にして真骨頂とでもいうべき代物。
というのもこの技術を取り入れ、本機の性能を120%発揮するパイロットを得たデスティニーは、



本当に分身するのである。


これまで語られていた「本体に追従する残像」や「あたかも分身に見せるような幻惑」、
あるいは「相手MSをコンピューターウィルスに感染させ、モニター内では自機が分身しているような映像を見せる」等のような生温い代物ではない。
というのも、『FREEDOM』においてシンが搭乗したデスティニーSpecⅡとブラックナイトスコードが戦う場面で、
数の上でも性能でも負けているはずのブラックナイトスコード ルドラ4機を向こうに回したデスティニーはこの装備で生み出した分身で対抗し、
分身する前は4vs1だったところを、数十機ものデスティニーが逆に数の暴力で徹底的に蹂躙してみせたのだ*13

『FREEDOM』を未試聴の状態で、「数の上で劣る相手に対し、数十体の分身を生み出して対抗した」と言われても、
そもそも『ガンダム』シリーズ自体がリアルロボット系アニメの金字塔ということもあり、「何言ってんだこいつ」と思われる方もいるかもしれない。
しかし、本編を見ればそうとしか言いようのない戦闘・演出であり、演出が原作より独特、アレンジが加わるスパロボを超える程の凄まじい絵面なのである。
ストライクフリーダムや∞ジャスティスはまだ頭で理解できる範囲の延長線上にある技術だが、
「本体のみならず投擲した武装まで分身する」など、人によっては完全にオカルトもしくは『Gガンダム』の領域に片足を突っ込んでいるように見えるだろう。

ミラージュコロイドの設定から考えると、分身の正体は「周辺宙域に大量に投射された自機と攻撃の映像」である*14と思われるため、
よくある分身と同じように実体が無い分身は攻撃力を持たないはずなのだが、
たとえそうであったとしても敵からは電子的・視覚的に本当に分身しているようにしか見えない上、
本体が超高速で飛び回って各分身の動きに合わせて攻撃を仕掛けてくるため、多数の分身から攻撃をされているような状況に陥る。
「戦場を超スピードで飛び回って目前で分身してから疑似的オールレンジ攻撃を叩き込んでくる化け物」の正体が、
「戦場を超スピードで飛び回って投射映像に追い付き単騎でオールレンジ攻撃を叩き込んでくる化け物」になるだけなのだ。
なお、劇中では作劇上、ブラックナイトスコード ルドラは各個撃破されているように見えるが、
なぜか分身がデスティニー本体に収束した瞬間に3機がほぼ同時に爆発するため、分身ではなく普通に増えたデスティニーが3機同時に撃破したように見える。
爆発までタイムラグがあったのだと思いたいが、それでもどんな速度で動いているかと思うと空恐ろしくなる。
よくもまあこんな技術を開発し、それを完全に活かせるパイロットを選定する事ができたものである。

小説版によれば「DUPE粒子」*15という粒子によって分身が生成されるとのことだが、粒子の詳細とミラージュコロイドとの関連は不明である。

DUPE粒子に関してはプラモ等でも言及があるがその解説は
パイロットのシン・アスカは本機での戦闘時に機体の残像を作り出すことがあるが、これはDUPE(デュープ)粒子の働きによるものであることが確認されている」
と詳細な説明はない。

むしろこの文面では分身はデスティニーの機能ではなくシンがデスティニーに乗ることで起こる怪奇現象みたいな印象を受け、
監督の分身演出のイメージとしてポストされた「コンテ時に考えてたのはズレた時間流の中の別存在がそれぞれ残像持ってる感じ。メカの性能+シンの能力でやれないか?」
という文面を含めて「分身はシンの能力だった……?」とネタにされることも。


また、よく見ると分身したデスティニーの「本体」は同じ武器を使っていないほか、
一斉に投げつけられたビームブーメランも、実際に切れ味を発揮しているのは二つだけなので、
絵面的にはデスティニーが増えたようにしか見えないが、やはり本体は一つで、他は分身(投射映像)だと思われる。
尤も、敵からすれば一つ二つどころではない数に分身したデスティニーの「本体」を見抜くなど不可能に近く、
故にどの攻撃が「本命」か見抜くのもほぼ無理で、全てに気を配らないといけないと思うと、事実上「増えた」ようなものだろう。
加えて、「投射映像」ということは「MSのカメラ(モニター)を介さないパイロットの肉眼でも視認してしまう」ため、
上述のウィルスへの対抗策として行われた「パイロットの他にもう一人が乗り込み、肉眼で視認した敵機本体の位置を、直接パイロットに伝える」対策も使えない。


他にも、劇中では分身で僚機の姿を隠す事で敵の射線を遮り、その隙に僚機が攻撃準備に入ったり、体勢を立て直す時間を稼ぐなど、
使い方次第で、分身は攻撃のみならず、僚機との連携・サポートにも使えるということが示された。
もし仮に当初の予定通りデスティニー部隊「コンクルーダーズ」が設立されていた場合、
同時期に開発されたレジェンドが「空間認識能力が無くても比較的容易に運用可能な第二世代ドラグーンシステム」を搭載していた点も合わせると、
「搭乗するエースパイロットの特性に合わせてカスタマイズされた、動きや武装が微妙に違うデスティニー」が、
「各々ミラージュコロイドで生成した大量の分身に混じり、四方八方から必殺の一撃を叩き込んでくる」だけでなく、
「分身の影から別のデスティニーを含む敵僚機や、展開されたドラグーン等が飛び出してきて攻撃してくる可能性もある」という、
デスティニー部隊と対峙する敵目線では、まさしくこの世の地獄としか思えない光景が展開されていた可能性もある。

ちなみに、前述の通り『FREEDOM』でこの分身攻撃を行ったデスティニーは「SpecⅡ」であり、『DESTINY』の頃より時代と技術の進歩に応じて改修されている。
だが、エリカ・シモンズ曰く「武装自体は前大戦の頃と変わっていない」とのこと。分身攻撃を見た多くの人が「嘘をつくな」とツッコんだことだろう
一方で、『DESTINY』本編でこの武装が本領発揮できなかった理由も諸々推察できる。
例えば武装以外のデスティニーのスペックや出力が足りてなかったという点*16など。
……だが、やはり一番の要因は機体スペック以上に『DESTINY』時点でのシンのメンタルが絶不調だったという点だろう。
今回この性能を限界以上に引き出したのも『DESTINY』の頃と違い、シンが自身の実力を完全に発揮出来るメンタルを持っていたからこそである。

ついでに言うとこの分身、ガンダムF91の「M.E.P.E.」のように機体が限界駆動した結果発動するとかではなく、
前述のセリフを加味すれば、シン本人はこの武装の真価を理解した上でタイミングを見て使用しており、使おうと思えばいつでも使用できるらしい。
愛機のこの「分身」を知っていれば、シンがルドラの分身機能を「寝ボケた分身」と表現するのも分からんでもない…かもしれない
こんなものが(これを使い熟せる腕前を別としても)無条件で使用できる辺り、ザフト脅威のテクノロジーと言わざるを得ない。
さらには、各武装の適時選択や高速移動のGなど、普通に考えればかなりパイロットや機体に負担がかかりそうな武装だが、
使用後も特に疲れた様子は無く、パイロット・機体共にまだ余裕があった
これを使用する前提で開発されたと思しきデスティニーはともかく、シンに関しては適性・技量の高さと議長の慧眼に驚くほかない。

ただし、ゼウスシルエットを受け取る場面でエネルギーゲージを確認できるのだが、この時ゲージの残量が半分を切っている
これは動力系が改修されて尚供給が追い付かなくなりかけているほど燃費が悪いことを示しており、一歩間違えればエネルギー切れで窮地に陥っていた可能性もある。
そういった意味では強力ではあるものの使用タイミングを見極める必要がある武装である。
ここからすると、改修前に使用できなかったのは出力が足りなかったからという可能性が高い。

またミラージュコロイド技術の延長であることから、感覚器官が常時あるいは特定条件で敏感なパイロットならば、分身に惑わされることなくデスティニーを特定できる可能性はある。
……もっとも、いきなりこんなもん見せられて一瞬も動揺しない精神力に加えて、デスティニーとシンに追随できる機体と技量がなければ対抗策にもならないのだが。

  • ヴォワチュール・リュミエール
DSSDで開発された同名の光圧推進システムを発展させたもの。背部ウイングユニットから展開される光の翼の正式名称。
ストライクフリーダム共々、同組織に出資していたザフトが基礎技術を共有していた事から開発に漕ぎ付けた代物である。

ただし、あちらが外部からの太陽風を利用する受動的な推進能力しか持たなかったのに対し、
こちらはその変換能力をベースに自機のエネルギーによって光圧を生み出す能動的な推進システムとなっている*17
これにより、同年代の最新鋭機と比較しても頭一つ抜けた加速力を実現している可能性があり、
ストライクフリーダムにあっという間に詰め寄り、足止めされた後に(友軍も大勢いたとはいえ)∞ジャスティスにあっさり追いついたりしている。
この圧倒的な速度により武装の取り回しが悪く、(前述の機体群と比べると)攻撃手段も比較的単調というのも実質短所になっていない。

ちなみに当初は「ストライクフリーダムと同じくミラージュコロイドを視覚的に表現したもの」という設定だったが、
後にヴォワチュール・リュミエールの技術を利用した近縁種のスラスターという設定になった。


ハイネ・ヴェステンフルス専用機】

「コンクルーダーズ」構想に則り製造されていたハイネ専用のデスティニー。
シンのデスティニーとは異なり、メインカラーはハイネのパーソナルカラーであるオレンジになっている。
ゲーム作品ではビームの色もオレンジとなっている場合が多い。
機体完成時にハイネが戦死したため、搭乗者が不定なままザフトの保管庫に送られてしまった。

元々はT.M.Revolutionガンプラ生誕30周年コラボとして発売されたCDアルバム「X42S-REVOLUTION」の初回限定特典Aに付属したガンプラ
T.M.Revolutionこと西川貴教氏は、アニオタから「アニキ」と呼ばれるほどサブカルに造詣が深いことで知られるが、
それにしたってガンプラを自身のアルバムの初回特典で付けるあたり、流石は西川アニキとしか言いようがない。
なお、この機体の為にわざわざデスティニーはシン専用のワンオフ機という設定を覆されてしまった。

ただ、『FREEDOM』にて本来の(シン用にカスタマイズされた)デスティニーの潜在ポテンシャルが示されたことで、
ザフトのトップガンたちに合わせて調整し、専用のシルエットを装備させたデスティニーが複数機存在していたかもしれないという裏設定の重みが増し、
こんな機体を戦略的運用が出来るまでに用意しようとしていた議長の計画に改めて戦慄したファンも多かった。
ワンオフ機じゃなくなった事で逆に格が上がるってどういう事だよ
それと同時に、『FREEDOM』に登場したファウンデーション王国のヤバさに「それくらいしないとダメだったのでは?」とする声も。



【活躍】

インパルスに代わるシンの機体としてジブラルタル基地でデュランダル議長から直々に受領される。
しかし最初の出撃は華々しいものではなく、奸計からザフトを脱走したアスランと彼に同行したメイリン・ホークを雷鳴轟く豪雨の中で討伐するという、
本機とそのパイロットであるシンのその後の展開を暗示させる不穏なデビューを飾る。

続くヘブンズベース攻略戦ではシンのパイロット技量もあって、奇襲からの先制攻撃で無双していたデストロイを容易に撃破。
なんと単独で2機、連携で1機を撃破するまでに至った。
戦いに憑りつかれていくシンを象徴するかのように鬼神のごとき活躍を見せ、ミネルバクルーを驚嘆させると同時に議長を満足させる結果だった。

オーブ侵攻作戦では、ムラサメのような主力機を難なく撃破し、カガリ・ユラ・アスハの搭乗したアカツキを圧倒し撃破寸前にまで追い込む。
しかし、アカツキの救援に飛来したストライクフリーダムによってビームブーメランを破壊されアカツキを撃破し損ねた上、
アロンダイトを白刃取りで奪取されて生じた隙に、何故かビームではなく実体弾であるレールガンを撃ち込まれる。
これについては、キラはパイロットを死傷させることなく無力化するために、VPS装甲の機体なら損傷しないレールガンを選択したとされているが、
そんなことを知る由もないシンは、キラのこの行動を「殺そうと思ったら殺せたぞ」という挑発と受け取って激昂*18するが、
上記のエネルギー切れ問題が露呈したことで一旦帰投し、武装の補充と作戦変更によりレジェンドと出撃し挟撃する。
再出撃時にはレジェンドが支援に回る事で接近戦に持ち込み、撃破寸前にまで追い込むものの、∞ジャスティスがストライクフリーダムの救援に現れ、
そのパイロットが追討任務で乗機を撃破し、殺害してしまったはずのアスランであったことでシンは動揺。
アスランから戦いを止めるように説得されたことでさらに動揺し、その後の互いに『SEED』を発現しての斬り合いでは右腕を破壊されてしまう。

レクイエム破壊のために宇宙へ上がり行われたダイダロス基地攻略戦では、インパルスの陽動のためにレジェンドと先行し各種MSやMA相手に交戦。
ダイダロス基地内部にも侵入し、停泊していた艦船を次々と破壊して無力化した。

デュランダルが提唱したデスティニープランに対する反対勢力を相手取るメサイア攻防戦では、出撃後にストライクフリーダムと∞ジャスティスを相手に互角に立ち回る。
前方にネオジェネシスとメサイア部隊、後方にレクイエムとミネルバ含むザフト軍艦隊と圧倒的優位な立場で戦況を進めていたが、∞ジャスティスがレクイエム破壊に動いたため追跡を開始。
インパルスを中破されたタイミングで追いついて一騎討ちをするが、パイロットの精神的不調が限界に達してしまい、両腕と右脚を失い月面に墜落。

その後は回収されないまま放置されたかと思われていたのだが……?



【デスティニーガンダムSpecⅡ(スペックツー)



こないだはジャスティスだったから(・・・・・・・・・・・)負けたんだ!!


デスティニーなら、お前らなんかにィッ!!


型式番号:ZGMF/A-42S2
全高:19.08m
全備重量:79.44t

テレビ放送から18年の時を経て公開された映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』にてまさかの登場
公開前情報には本機に関するものが一切無く、多くの新型機が登場する事もあって去就が危ぶまれていたが、中盤に満を持しての登場となった。

先の大戦後、デスティニーはインパルスと共に秘密裏にオーブに回収されており、
アカツキ島地下ドックにてモルゲンレーテ社の手で修復された上で、新装備の性能評価試験用MSとして保管されていた。
なお、メサイア攻防戦で放棄された本機を何時誰がどの様に回収してオーブへ引き渡したのかといった経緯は不明だが、
「アスハ代表の指示で」という発言があるので、カガリが一枚噛んでいるのは間違いない。
その後、世界に宣戦布告を行ったファウンデーション王国に対抗するためMSを必要としたキラ達へ、
同様の経緯で改修・保管されていたストライクフリーダム弐式、及びインパルスSpecⅡと共に譲渡された。
シンはかつての相棒(愛機)との再会に大きく目を輝かせ、中々の悪人面を浮かべながら「いや…。これさえあれば、あんなヤツらなんかに…!」と自信を漲らせており、
『DESTINY』において多くの戦いを共に乗り越えた本機への強い愛着が窺える。

ちなみに、公式サイトにて「動力の強化でカラーリングが変化した」と明記されている事もあり、
「改修時にVPS装甲に調整が加わり、色が以前よりもレジェンドを彷彿とさせるものに変わっている」と言われるが、
これはスタッフによると「印象補正」。つまりは気のせいとのこと。
設定画を比較するとハイライトが追加された事で色味が変わったように見える。胸部の水色部分が白になっているのも同様の理由だろう。
映像でもグレーがかった白になっているという意見が多いが、これについても元からそうだったとのこと。
実際、TVシリーズでもストライクフリーダムとの戦闘シーンなどで比較すればよくわかるが、よく見るとグレーがかった白をしている。
同じ様に、「シンの精神が安定し存在も道化ではなくなったからか『血涙』が無くなった」と言われる事も多かったが、
これについては設定画でそう見えるだけで、実際にはSpecⅡになってからも残っている。更に言えば「血涙」が設定画では見えないのはTV時代から同様である。
同規格の玩具(METAL ROBOT魂など)を見比べると分かるが、公式立体物での指定色は殆ど変わっていない。
映像中の色は20年の歳月を経て描かれるようになった、光の当たり方などを踏まえて本来見える色、ということなのだろう。
ただし前述通り「カラーリングが変化した」のは事実であり、非常にわかりやすい部分だと額のアンテナは黄色から灰色へ変わっている
レジェンドを彷彿とさせるように見えるのはこの事も大きいと思われる。
後に発表されたプラモデルの方も比較的分かりやすい形で本体の色味が変わっており、レジェンドを彷彿とさせると言われても無理からぬところ。

何より、本当に制作陣の意図ではなかったとしても、それはそれで浪漫のある話でもある。
『DESTINY』から『FREEDOM』作中まで2年、現実で20年の時が流れてもなお、シン・アスカとファンの心の中でレイ・ザ・バレルの想いが生き続けていたのだから。
なお後にアーセナルベースのパラレル版イラストにて本当に守護霊としてシンとルナマリアを見守っていた事が判明した

仕様

修復にあたって動力系が換装された他、コクピットはライジングフリーダム等と同じ最新鋭の全天周囲モニターに変更。
ソフトウェア周りも最新型に更新されているなど、見た目はほぼ変わらないが内部は改修されている。
また未使用だっただけなのか新規搭載されたのかは不明だが額にデュートリオンビーム発射装置を搭載。
かつての母艦であるミネルバ同様、対応する僚機*19にエネルギーの急速補充を行えるようになった。
一方で武装や装甲面での変更はほぼなく、ブラックナイトスコード系列が有するフェムテク装甲に対抗するため、
手持ち武器として以前のビームライフルではなくゲルググ用のレールガンを携行している程度。
また武装自体の変更ではないが、TV本編では原則として両手持ちでしか使用していなかったアロンダイトを片腕で自在に振り回す描写がある。

このため「SpecⅡ」と呼ばれはするが内装系以外は2年前のままであり、概ねマイナーチェンジの域を出ていない。
さらにストライクフリーダムガンダム弐式や∞ジャスティスガンダム弐式と違って装甲形状なども変わらないので、
ぱっと見の印象としては色がちょっと変わっただけ(前述の通りそれすらほぼ「気のせい」の範疇)である。
そもそも本機に修復と改修が行われたのは新装備の評価試験のためであり、実戦での使用は想定されていなかった。
なお、ストライクフリーダム弐式に関しては、劇中では本機と同じく「武装は変わっていない」と称されているのに反して、
実際は全武装が一新されている事がプラモの説明書から判明しているが、こちらについてはそのような情報は現状ない(むしろゼウスシルエット以外は元々と変わらない解説がされているほど)。
この事から、ストライクフリーダム弐式が「新装備のテストベッド」を、デスティニーSpecⅡが「新型動力炉のテストベッド」を担当しているのではないかという説がある。*20

これらの事情から、機体引き渡しに立ち会ったオーブの技術者であるエリカ・シモンズは「最新型相手にはやや心もとない」とシンたちに話している。
事実として『FREEDOM』の舞台となるC.E.75基準では、改修されているとはいえ、引き渡された三機は「(当時最新鋭機のMSから見ると)旧世代機」と言わざるを得ず、
その最新鋭機であるライジングフリーダム・イモータルジャスティスでさえ太刀打ちできなかったファウンデーション王国に対抗できるかは疑問視されていた。
実際に戦場で対峙したブラックナイツからも完全に馬鹿にされていたのだが、パイロットのシンが諸々の経緯でメンタル絶好調だったことで当初の下馬評は逆転。
多数の軍艦やMS部隊を単騎で撃破しつつ、最新鋭機のブラックナイトスコード ルドラさえ1対4で圧倒、無傷で一掃する絶大な戦果を収めた。
無論、「もうあいつだけでいいんじゃないかな」状態……もとい、シンが単独でガンダム無双したわけではなく、
シンのデスティニーに随伴したルナマリアのブラストインパルス(SpecⅡ)とヒルダのゲルググメナースも彼と共にブラックナイツ戦前の敵の無人機部隊の一掃に貢献。
ヒルダはリデラード機の撃破という戦果を挙げているが、最大の脅威であるルドラ4機は終始デスティニーが相手していたため、事実上の一騎当千に変わりはない。

機体性能では劣るデスティニー1機でルドラ4機を相手取るという、作中屈指の劣勢*21ながら、
  • 右手のアロンダイトと左手のレールガンを巧みに使い分けて、ルドラ4機の攻撃を捌きつつ的確にダメージを与える。
  • 『SEED』発現後は「余計な思考を挟まず本能レベルで染みついた最適解の反射行動」で戦うシンの戦闘スタイルが偶然にもアコードの読心能力を封殺。
  • 光の翼を展開しつつアロンダイトとパルマフィオキーナを駆使した超高機動戦で確実に敵機の武装や四肢を破壊、ルドラ4機が同時に同種の攻撃を仕掛けられないようにして連携を乱す。
  • アコードの持つ精神感応能力による精神攻撃を受けるが、シン自身もおそらく知らないとある事情で無効化され、逆に彼の心の闇の深さにアコードたちが慄く結果に終わる。
  • デスティニーの高速機動とミラージュコロイドによる「分身」でアコードたちを翻弄している間に、デスティニーの「分身」の一つを利用して敵に接近したヒルダが一機撃墜。
    仲間の「死」に共感して恐慌状態に陥った残りのアコードたちを、デスティニーの「分身」と全武装を駆使した『超々高速強襲戦法』によって各個撃破する。
という鬼神の如き戦いを見せつけた。
上の方で「ジャスティスだったから負けたんだ」という、傍から聞けば言い訳がましいセリフを紹介したが、
実際に蓋を開けてみれば負け惜しみでもなんでもなく本当にそうだった。*22

しかも、元々消費電力の多いブラストシルエットでデスティニーの援護をした後、ソードシルエットに換装してアグネスのギャンと接戦を繰り広げた結果、
ルナマリアのインパルスSpecⅡが戦闘中にフェイズシフトダウンを起こしたことを察知すると、
ルドラ4機を一旦放置してインパルスの元に駆け付けデュートリオンビームでエネルギー供給を行う余裕まで見せていた*23
また、「分身」直前には同じくヴォワチュール・リュミエールとミラージュコロイドによって瞬間移動したかのような挙動も見せており、
最新鋭機を駆るアコードをして「奴が消えた!?ありえない!」「知らないよこんな武器!?」と言わしめ、戦慄させている。
この際に関節部が赤色発光しており、恐らくはストライクフリーダム等と同様の超過駆動を起こしていたと思われる。
この「赤く光る関節」は新たに公開されたセカンドキービジュアルでもちゃんと描画されている。

なお、これまでデスティニーに向けられていた諸問題に関してだが、
Q:主武装が尽く取り回しが悪くて対MS戦には不向きでは?
A:シンが最も得意とする「コックピットや急所を狙った一撃必殺戦法」と、デスティニーの本領である「超スピードと分身による撹乱混じりの一撃離脱戦法」を活かすため、あらゆる距離で敵を一撃確殺し得る強力な兵装群を装備している。

Q:どの武装もクセが強すぎてどっちつかずなのでは? 遠距離もしくは近距離戦向けに特化させた方が効率が良くない?
A:ポテンシャルを最大限発揮したシンなら直感と本能で全武装を他MSの汎用装備と同じく的確に運用できるから無問題。

Q:両腕が破壊されたら戦闘力がガタ落ちしない?
A:メンタル万全な状態のシンが駆るデスティニーの腕だけ(・・・)を器用に破壊するのは不可能に近い。*24

Q:シン専用機ならともかく、部隊用の量産機としてはやはりピーキーすぎるのでは?
A:デュランダルが本来想定していたデスティニープランなら適切な人材を割り当てられるので問題ない。*25

……といった具合に、シン本来の才覚・能力でのゴリ押しと本来のデスティニープランの運用ならば、前述されていた本機の問題点が尽く完全解決する事を、
『DESTINY』放送終了から実に20年の時を経て公開された『FREEDOM』にて、ハイクオリティな戦闘シーンと共にまざまざと発揮。
「あらゆる戦局に対応可能な装備と圧倒的な機動性によって、パイロットが持つ技量を最大限に発揮させ、文字通り戦場の“運命”を決する」その雄姿は、
パイロットのシン共々、これまで不遇とも言える立場にあったデスティニーという機体の評価を完全にひっくり返した。
さらに言えば、戦闘終了時にはマイティーストライクフリーダムや∞ジャスティス弐式でさえ少なからず損傷していたのに対し、本機だけは正真正銘の無傷。
TVシリーズとは真逆のとんでもない大戦果となった。

上記の八面六臂の大活躍ぶりから、公開の少し前に再販された分も含めたデスティニー関連のガンプラが爆発的に売れた。
また、映画館限定でクリアカラーのSpecⅡが発売されたが、言うまでもなくすぐに完売となった。

劇中における鮮烈な活躍の甲斐もあってか、SEED公式で行われた人気投票ではフリーダムとストフリに続くMS部門第3位(中間発表時点では1位だった)となった。
初代デスティニーも最終的には12位に転落してしまったが、それでも中間発表では9位と高い人気を持っている。

追加武装

  • 試製35式改レールガン
ファウンデーションとの最終決戦にて、オーブがコンパス陣営に提供した手持ち式レールガン
ブラックナイトスコード系MSに搭載されているフェムテク(FT)装甲に対抗すべく2挺携行している。
劇中ではインフィニットジャスティス弐式と同様、撃破にこそ至らないものの的確な射撃でブラックナイツ機にダメージを与えている。
なお、使用シーンをよく見るとシリーズの先輩尊敬する上官が行っていた振り向き撃ち*26を行っている。

  • A-GXQ754/V2 ゼウスシルエット
劇場版にて披露されたデスティニー版ミーティアとでも言うべき新装備。
脚部用の大型スラスターとミサイルポッド、そしてデスティニーの全長を超えるサイズの超大型リニアキャノンを含めた6パーツから構成され、
デュエルのアサルトシュラウドの如くデスティニーSpecⅡに装着する*27ことで運用する他シルエット単体でも各パーツを合体させて巡航形態となることができる。

目玉となるリニアキャノンは陽電子を爆薬とする特殊砲弾を射出することでレクイエムの中継ステーションを一撃で破壊した他、
レクイエム本体も解体不可能とされた地下の反応炉を発射口から撃ち抜いて完全破壊するほどの威力を有する。
その分運用には莫大な電力を消費し、作中で借用したアカツキ(バッテリー搭載機)では一度の使用が限度となっている。
また砲身も一度の発射で焼き付くため、予め弾薬を装填した予備の砲身を3本携行する。
劇中では最終決戦においてムウ・ラ・フラガの駆るアカツキと共にミラージュコロイドコンテナへ積載されマスドライバーで宇宙へ出撃。
オーブを狙うレクイエムの中継ステーションを破壊後、アカツキからデスティニーに受け渡され、ザフトが解体を諦めたレクイエムを動力炉毎完全に破壊。
シンは自身の手で故郷のオーブを守る事に成功したのであった。

福田監督によると本来核動力機体*28での運用を想定しており、アカツキは借りていただけ*29
脚本・演出の流れとしては、この時点でゼウスシルエットを運用できる核動力機は唯一無傷でレクイエム本体へ向かう余裕があったデスティニーだけであり、あくまで消去法で選ばれたとのこと。
よく見るとレクイエム破壊には∞ジャスティス弐式も同行しているので、事前のシュラ戦で右手を斬られていなければ運用できた可能性はある。

またゼウスシルエット自体はザフトでデスティニーと同時期にロールアウトした拠点攻撃用装備で、
本来の運用思想はオーブ地下行政府のような地下施設を地上から撃ち抜き破壊するバンカーバスターのそれだったことが判明。
劇中ムウがシンに「お前の武器だ」と発言していたが、これはそのままデスティニー専用武装の意だったことになる。
これほどの装備をオーブ及びコンパスが所有していた理由は不明だが、デスティニー共々ザフト側から追求されている様子が全くないところを見るに無断盗用の類ではないと思われる*30
なおこの情報からデュランダルに対して「よりにもよって戦災孤児の元オーブ国民に対オーブ用兵器を充てがうとか人の心ないんか?」
「人材を見抜く目は確かだけどメンタルケアが下手すぎる」というツッコミが相次ぐこととなった

映像作品としては、ストライクフリーダム弐式(及びマイティーストライクフリーダム)や∞ジャスティス弐式と違って、
外見上の変化がなかったデスティニーに、インパルスを彷彿とさせる「シルエット」の名を冠する追加武装を充てがうことで、
サプライズ的に見た目を大きく変化させつつ最終決戦の大トリを務めるという極めて重要な役回りを視聴者に強く印象付けることとなった。*31


【漫画版】

アスランに敗北するのは同じであるものの、不遇ともいえる終わり方を迎えた本編とは違い、扱いが大きく異なる。

コミックボンボン版(著:高山瑞穂)

初陣となるアスラン脱走では、名無し砲でグフを盾ごと貫き撃墜。

オーブ戦では、ジブリールの乗ったシャトルを撃墜するためにキラのストライクフリーダムと一時的に共闘するシーンが見られる。
しかし、加速しながらシャトルを狙うのは両機とも困難であり、渾身の一撃を放つも惜しくも逃すこととなった。

最終決戦では、それまでのアスランの言い分を認めつつも、「仲間を守るために戦う」と迷いを断ち切ってアスランと対峙する。
しかしアスランはそんなシンに対して本気を出して戦おうとせず、それを咎めるシンにその理由を「今のお前の姿は昔の俺に似ているからだ」と答える。
そしてアスランは母親を殺されその憎しみのままに軍人になった事、しかしそうして戦っても心は救われなかった事を語り、「お前ももう過去に囚われず、明日に目を向けるんだ」と説得する。
そのアスランの真摯な言葉に動揺しつつもシンは「俺はもう選んだんだ!この道を!なら行くしかないじゃないか!」「あんたが正しいなら俺に勝ってみせろ!」と戦闘を続行する。
ミーティアを破壊し、デスティニーの性能を最大限に活かして∞ジャスティスを月面に叩き落すも、やむを得ずSEEDを発現させ本気を出したアスランに一瞬の隙を突かれて敗れる。
この時のシンは憎しみに囚われる事無く、憑き物が落ちたかのように素直に彼の実力を認めていた。

「アスラン… あんたやっぱ強いや…」

……だが、それを見下ろすアスランは結局シンを言葉で止められず、本気を出して戦わざるを得なかった事に苦々しい表情を浮かべるしかなかったのである。


THE EGDE版

最終決戦でレクイエムに向かうアスランの前に単独で立ち塞がり、初手でミーティアと∞ジャスティスの右腕を切り落とすも見せ場はそれだけ。
彼が発射阻止を優先した事によりまともに戦ってもらえず、パルマフィオキーナのカウンターで放たれた蹴りにより右腕を潰され、
鬼ごっこの末に奪われたアロンダイトをレクイエムの破壊に使われてしまう。

ただでさえ精神が不安定だったシンはレクイエムの崩壊を見て錯乱してしまい、
停戦の報せに来たにルナマリアのインパルス*32にまで襲い掛かった所をまたもアスラン得意の蹴りでノックアウト。
残った左腕も落とされ墜落していった。
アスラン視点の作品だから致し方ないとはいえ、上2件と比べ全くいい所がないあんまりな扱いである。


ガンプラ

コレクションシリーズ、HG GUNDAM SEED、HGCE、1/100、MG、RGで発売。
何かと出来が悪いキットが多い事で知られるストライクフリーダムに対し、後発のこちらは良キットが多い(あくまでストフリと比べての話だが)。
1/100ではライフルが上手く持てなかった*33が、HG GUNDAM SEED(通称旧HG)ではそれを専用手首を用いて解決。
更にパルマフィオキーナ用手首、光の翼のエフェクトパーツに台座まで付属された。
旧HGは1/100より後発で本編放送終了後に発売されたが、後発組ということもあり旧HGでも造形はMGからブラッシュアップされたうえに可動域も工夫されている。

MGは悪魔のような姿を強調した形で、関節ラインも自然なものにする試みが取られている。
通常版だけでなく、メッキが施された関節、光の翼、ブーメラン投擲&パルマフィオキーナエフェクト付属の「エクストリームブラストモード」の二種が発売。

MGのクオリティを1/144で再現したRGも評判が良いが、やはり光の翼はプレバンでの販売。HGに比べ羽が大型化された関係で、HGのものは流用出来ない。
因みに、RGはストライクフリーダムや∞ジャスティスを差し置き、DESTINY勢では一番最初に出ている。
一応主人公機だから当然といえば当然なのだが、劇場版から数えると10年以上前に出たキットということもあり最新のものと比べると見劣りする点も多い。
またRGはスケールこそ1/144だがHGに比べると製作難易度が高めなため、後述のHGCEがプレイバリュー高めかつ製作難易度も低めなためプラモに不慣れな初心者には推奨されることが多い。

HGCEは最近のバンダイとしては珍しく光の翼とパルマ フィオキーナのエフェクト付きだが、その分値段は普通のHGシリーズと比べてお高め(とはいえ誤差程度だが)。
造形やパーツ分割による色分けも評価が高かった旧HGより洗練されている。*34
特に可動面ではMETAL BUILDで採用された腕のロール軸が導入されたことで1/144でありながら今までのプラキットのデスティニーでも随一の可動域を誇っている。
この基本構造は「SEED FREEDOM」のガンプラにも採用されており、非常に完成度の高いものであったと言える。

またハイネ機も遅れて発売、機体色に合わせて光の翼もオレンジに変更されている。一般販売だが数量限定生産なので現在は入手が困難。
むしろガンダムベース限定のクリア版の方が定期的に再販され入手難易度が低い、というクリア版が希少なことが多いガンプラには珍しい逆転現象が起きている。

劇場先行発売、後日プレバン受注という形でSpecⅡのクリア版が劇場で販売された。
SpecⅡ配色のクリア版だが、金型をそのまま使いまわしているため、劇中持っていたレールガンは付属しない*35
しかし八面六臂の大活躍でデスティニー自体が需要が高く、クリアなら分身という扱いもできるため、発売初日朝から全国各地で争奪戦となり、朝一で完売した劇場が多かった。
なお、劇場公開直前にHGCEデスティニ―の再販が行われたが、元々完成度・プレイバリューの高さから再販頻度が高く長く市場に残らない人気商品であったが
武装や配色の違いこそあれどデスティニーの活躍で全国各地で品切れが続出、SpecⅡ通常版も、2024年11月にゼウスシルエットとのセットで店頭販売が決定され、再販も切望されている。

SEEDシリーズ機体全般に言える事だが、背中の羽(バックパック)が重い、下半身が少し保持力に欠けるせいで直ぐ後ろに倒れるという欠点があるので、
原作での再現(劇場版も含め、地面に足を付けて戦うシーンがほぼ存在しない)も含めてアクションベースもセットで買う事をお奨めする。

上記のように「X42S-REVOLUTION」の初回限定特典Aにハイネ機のガンプラが付属(こちらは旧HG)。
まさかのガンプラをおまけに付けるというブッ飛んだ発想は、流石兄貴としか言い様が無い。


【可動フィギュア】

放送当時からMS in Action・HCM-Pro・GUNDAM FIX FIGURATION(GFF)・METAL BUILDやROBOT魂など発売。
MS in Action・HCM-Proは当時の可動フィギュアシリーズらしく安価で出来は良好、付属品も充実しているものの光りの翼は付属せず。
GFFは見た目こそいいがGFFシリーズの常として可動はお察しでパーツの脱落や保持力に難があるためデスティニーの印象的なポージングをとらせるのは厳しい。

METAL BUILDはかなりエッジの効いたヒール的なデザインが公開されたが、柔軟な可動域と多様なエフェクトパーツでヒロイックなポージングが取れるなど良い塩梅になっている。
このアレンジが効いたデザインはそれまであまりアレンジを利かせることがなかったMETAL BUILDで立体化されるメカで度々見られるようになり大きな転機にもなっている。 
可動域も秀逸でアロンダイトを構えるなどダイナミックなポーズのために腕にロール軸が設けられるなど発売から10年以上経った現在でも最新のものと比較しても見劣りすることはない。
光の翼は別売りプレバン販売だったが、後にマーキングが変更された本体とのセット販売もされたうえ、イベント開催記念のリペイント版が出るなど発売から数年置きに再販される人気商品になった。

ROBOT魂は光の翼がプレバンで別売りとなったストフリと違い本体に同封されお得感はあったが顔の造形がイマイチ。
上半身に対して下半身の造形が小さく胴長短足に見える上に足の可動域もあまり広くない加工が必須、と好評な立体物が多いデスティニーにしては評価は今一つ。
METAL ROBOT魂ではSEED系のガンダムがアニメ寄りな造形になっているのに習ってROBOT魂から金型使いまわしではなく新規造形でアニメ準拠のスラっとした造形に変更。
武器も勇者パースが効いたものが付属しており様々なポージングを一番アニメに近いポーズが出来るようになっている。
価格面から光の翼は別売りとなったが翼のほかに保持力が上がった台座・各種エフェクトパーツ・アロンダイトなどの武器も本体付属よりもさらにパースの利いたものが付属している。

『FREEDOM』に登場したSpecⅡのMETAL ROBOT魂がプレバン限定で発売。
配色が変更された他に劇中で使用していたレールガンが新たに造形された他、光の翼一式、そして最終盤でアカツキから譲り受けたゼウスシルエットも立体化された。
ゼウスシルエットはほんのわずかなシーンで見せたMSと接続前の単体形態も再現されている。
だが、映画本編での活躍ぶりもあってか早々に完売してしまい、ネットでは怨嗟の声が木霊した*36
あまりの瞬殺ぶりに後日2次受注が決定したがそれでも完売、最終的には抽選式の3次受注まで行われた。



【本編以外の活躍】

ガンダムビルドファイターズトライ』のOPで主人公のカミキ・セカイ操るビルドバーニングガンダムと激突する本機が登場。
ライバル機の一つとして登場するのではないか、という期待通り、第6話『素組みのシモン』にて区立常冬中学のエース、イズナ・シモンの愛機(ガンプラ)として採用された。
出場する多くのビルダー(兼ファイター)が、特に大会で使うガンプラに独自の改造パーツを組み込んだり、丁寧に塗装するなどしているのに対し、
シモンは改造も塗装もしていない、所謂素組み(=パチ組み)の状態のデスティニーのガンプラで出場しており*37
完成度がそのまま性能に反映されるガンプラバトルでは、デスティニーの性能はそれなりにしか再現されない*38*39のだが、
その性能の低さを元ボクサーとしての経験や生来のバトルセンスで補うことで、初参加の身でありながら全日本ガンプラバトル選手権西東京予選を勝ち進み、
セカイ達とぶつかる直前の試合では上位常連組の高校を単騎で打ち破っている*40
ビルドバーニングガンダムとお互いボロボロになりながら繰り広げた白熱の近接戦闘(タイマン)は本編に負けず劣らずカッコ良いので、本機が好きな方は是非一度見てみて欲しい。
それはそれとしてパルマフィオキーナの使い方がちょっとおかしい気がしなくもないが、ガンプラは自由だ!
また、DVDの表紙にも本機が大きく描かれている。


【ゲームでの活躍】

ゲームとしてデータに落とし込むと強い特殊能力や武装が揃っている為か、全体的に原作の扱いの悪さとは対照的に優遇されている。



【余談】

本機のデザインはストフリや∞ジャスティスと同じく大河原邦男氏が担当したが、翼のデザインに難航し、最終的には一軸でシルエットを変える方向性で完成した。

イラストレーターである森下直親氏のお気に入りMSの一つ。
氏曰く「デビルマンみたいなガンダムですよね」とのこと。そういえば乗っている人の名前もアスカくんである。
氏の画集『鋼鬼』の表紙にも鬼神の如き激闘シーンが描かれている。『FREEDOM』で実現してよかったね……

前作の後半主役機であるフリーダムは、当初「ストライクガンダムの全部載せ」をコンセプトにデザインされたが、リテイクの末に全くの別物になった。
対してこちらは「インパルスガンダムの全部載せ」を実現しており、ある意味ではフリーダムのサルベージともいえる。

そして劇場版で大活躍した本機だが、設定を後先考えない福田監督が映像映えを重視したことで様々な謎が生まれた。
それらに対して福田監督が絵コンテ段階で考えた設定をいくつかSNSで発信したのだが、その中でも
  • 分身はデスティニーの性能とシンの能力でズレた時間流の自分達を残像として投影している
という、いくら監督の中の設定とはいえC.E.らしくない、むしろ宇宙世紀的なオカルト発言によりネタ的な意味でも話題が再沸騰。
「シンだけスキルツリーが宇宙世紀」「関節が赤色発光していたのはサイコフレームだから」「やっぱりマークデスティニーだろ」
「多分これデスティニープランの遺伝子チェックでも見落とされる未知の異能力が発現してますよね?」等と言われる始末である。*45
そして監督が発言する度に劇中描写をどう設定に落とし込むか頭を悩ませる森田氏が気の毒である






そんな寝惚けた項目が通用するかぁ!!


追記・修正は、こうやるんだぁーーッ!!!


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最終更新:2024年12月20日 06:38

*1 対ストライクフリーダム及び対∞ジャスティス戦については取り回しの悪さのせいとする考察も見られるが、そもそも取り回しが悪いという明確な描写は存在せず武装の取り回しが良いレジェンドもまともな戦果を挙げられていないため憶測の域を出ない。

*2 現実の原子力潜水艦も艦内での簡易なメンテ込みでは最大半年の潜水が可能である。『SEED』シリーズにおける原子炉のスタンドアローン性については明言されていないが、設定担当の森田繁氏は「1作目では最終決戦まで原子炉側のメンテはせず戦ったんじゃないか」との見解を示している。

*3 出力設定をミスしたことでビームソードが際限なく展開され、一時的に電力が切れた。理論上はマガノイクタチによる強制放電でも機能停止に陥るという。

*4 計器類から一次・二次電源共にエンプティラインになった描写がある。ハイパーデュートリオンの場合はデュートリオンビーム送電システムに加えて電力をプールするバッテリーまで内蔵されているので、仮に電力が枯渇してもバッテリー内の電力を使うか最悪でもミネルバからのデュートリオンチャージにより復旧は容易なはずなのだが……

*5 一連の「デスティニーの一時帰還」シーンは小説版・スペシャルエディションになるとエネルギー切れそのものが省略されており、帰還理由もシンの休息と武器弾薬類の補給となっている。一方HDリマスター版では件の描写が復活していたり。

*6 デスティニーSpecⅡは装備類をそのまま動力源を新型融合炉に換装されているため、「燃費はそのまま電力供給量は増えている(と思われる)」状態である。その状態でなお全力戦闘に電力供給が追いつかないのだから、ロールアウト直後で調整不足の初期デスティニーがストライクフリーダムと全力で戦えば、パワーダウンするのは必定と言えよう。

*7 但し刀身はビームシールドと接触しても溶解しなかったため、ある程度の対ビーム性能はあると思われる。

*8 具体的には、正面に展開したビームシールドでビーム刃を防ぎつつシールドの内側から透過させた手で刀身部分を挟み込み、横に放り投げて無力化する。

*9 一瞬のシーンではあるが「高速で振り下ろされるアロンダイトの実体剣部分をピンポイントで手掴みする」「ビーム刃を防げるよう位置と出力を計算した上でビームシールドを展開する」事で初めて成功する超人的な技術となる。さらにビームライフルを真上に投げてから白刃取りに臨んでいるため「極力隙を見せないタイミングで手元に戻るよう力加減や白刃取り前後の動きを調整してライフルを投げ上げ」ている。讃えるべきはこれらを全て咄嗟の判断で成功させたキラの冷静さと対応力だろう。

*10 なおこの瞬間、デスティニーの両腕はビームサーベルで切断されるより先に大爆発しており、続く蹴りあいのシーンでは直前まで光の翼を展開していたウイング部まで損壊している。おそらくはビームシールドとパルマフィオキーナ、2種のエネルギー供給ラインが誘爆した結果、吹き飛んだ破片がウイングを破損させたものだと考えられ、そういったダメージコントロールの観点から見れば『デスティニーは腕が弱点である』という見方も間違いではないといえるかもしれない

*11 『SEED』シリーズのイザーク・ジュール

*12 ミラージュコロイド周りの条約は抽象的なものであり、ビームサーベルのような応用技術は不問にされたというケースもある。

*13 ちなみにブラックナイトスコード ルドラも分身攻撃を使うMSではあったが、デスティニーのそれは文字通りの意味で格が違うレベル。観客(特に20年来の『SEED』ファン)の中には、あまりの性能に「知らないよこんな武器!?」と叫ぶダニエル・ハルパーの反応(なお、分身ではなくその前の瞬間移動のごとき動きに驚いたセリフである)に「(デスティニーを本編で見たことある)こっちも知らなかったんですけど!?」と内心で同調したり、シンの「分身はこうやるんだー!」という台詞に「いやどうやれってんだよ!」というツッコミを入れた方も多かったのではなかろうか。

*14 周囲に映像を映し出すスクリーンとなる物質を予め散布することから、畑違いの作品だが原理的に「ドラクエシリーズのマヌーサ」が近い。

*15 DUPEとは「複製」・「騙されやすい人、カモ」を意味する英単語。劇中の展開を鑑みるとふさわしいと言える単語であり、名称や効果からF91の「MEPE(金属剥離効果)」をオマージュしたのかもしれない。

*16 今回使ったSpecⅡは動力系が改修されている。

*17 その機能を使用するため、レーザー推進方式をとっているとした資料もある。『STARGAZER』劇中でスターゲイザーがやっていた「プロパルジョンビームによる大加速」を自機で補間しているという理屈。

*18 なおVPS装甲越しとはいえ「コックピット付近にレールガンの直撃を受けた」にもかかわらず即座に体勢を立て直すばかりか、実情こそ見当違いとはいえ「あえて実体弾を撃ち込まれた意図」に考えを巡らせるシンの頑強さが稀にネタとして話題に上がったりする

*19 劇場版時点ではインパルス系列と行方不明のガイアが該当

*20 「艦隊を殲滅後にルドラ4機を相手取る」「インパルスS2のバッテリーを自身のエネルギーで補充する」「ミラージュコロイドによる分身+DUPE粒子による分身+VLによる超機動+各種高出力兵装フル活用」と凄まじいまでのエネルギー消費をしながら動力炉のオーバーヒートによるPSダウンさえ起こさなかった等、デスティニーS2の方がエネルギー面で優れている描写がされている。ストフリ弐式は「格上の敵機2機&艦隊が相手」「VL発動による超機動」「被弾によるエネルギー消費」と消耗が激しい戦況だったので、一概には言えないかもだが。

*21 有効打を与えられる武装が少ない、キラの暴走等で現場が混乱していたなどの事情はあれ、この前にイモータルジャスティスで戦ったシンは、基礎性能では自機の方が勝っているにも関わらず、グリフィンの駆るルドラ1機に拮抗するのがやっとであった

*22 ただ、この台詞は「イモータルジャスティスは(旧世代機の)デスティニーに劣る」という意味ではない。小説版においてはシン自身も「火力や性能はデスティニーより上」と評している。劇中でルドラ一機に苦戦を強いられたのも、破格のビーム耐性を誇るフェムテク装甲が採用されているルドラは武器の大半がビーム兵器であるイモータルジャスティスにとって相性最悪であることと、大量の無人機からミサイルの集中砲火を受けていて本来の性能を発揮しきれなかったことが大きい。再戦時はルドラ4機と接敵する前に無人機や艦隊を数多く撃墜しており、残った無人機もルナマリアが駆るブラストインパルスの援護射撃で壊滅させていたため、シンとデスティニーは横槍の心配をすることなく戦えたのである。

*23 なお、インパルスのパイロットがルナマリア・ホークであること、デュートリオンビーム送受信の都合上デスティニーとインパルスが至近距離で向き合ったことから、「まるで(恋人同士であることが明言されている)シンとルナがキスしているみたいに見える」と評する声もあった。

*24 仮にデスティニーの分身を見切って超スピードを捉えられる力量の持ち主がいたとして、不殺主義などの特殊な理由がなければ直接本体を叩く方が遥かに効率的である。

*25 皮肉なことに「一般家庭出身の第二世代コーディネイター」のシンがこの機体を乗りこなしているという事実が、デュランダルの見立てが正しかった事の証明となっている。

*26 背後の敵を片腕を上げた状態で振り向きながら撃つアレ

*27 なお、この際デスティニーはアロンダイト及び高エネルギー長射程ビーム砲を分離する必要がある

*28 デスティニー、ストライクフリーダム、∞ジャスティス

*29 フリーダム強奪事件の回想シーンにおいて背景に破損したゼウスシルエットらしきものが映っており、この発言をより補強している。

*30 そもそも核動力を搭載するデスティニーはどう足掻いてもユニウス条約に違反する上、その核動力を前提とするゼウスシルエットは他国首脳部への直接攻撃を目的とする兵器である。加えて両者とも先の大戦後著しく評判を落としたデュランダル前議長肝いりの兵器であることを踏まえると、終戦後に円滑な戦後復興と国際関係回復を優先したザフトが体の良い厄介払いとしてデスティニーやインパルス共々回収を黙認・正式に譲渡した可能性も多分にある

*31 ちなみにこれだけの活躍をしておきながら、映画公開翌週明けにその存在が公式サイトで公開されたデスティニーと違ってゼウスシルエットはその翌週末まで名前を含めた一切の情報公開が無かった。

*32 本編と違ってルナマリアはシンを止めに来ただけであり、完全にとばっちり。

*33 ビームライフルの尾部と腕が干渉して拳が引き金の位置から下にずれてしまう

*34 一応旧HGからフラッシュエッジ2のサーベル形態のビーム刃がなくなっているが劇中でも使用回数が少ないためそこまでプレイバリューに影響しない

*35 レールガン自体は後日発売されるHGCE ゲルググメナースに同じものが付属するため、そちらから使い回すしかない。

*36 なお、SpecⅡ本体・各オプションの発売月が異なり一括で注文できず、別個注文してる間に品切れになる点なども問題視された。

*37 これはシモン自身が半年前までガンプラバトルに興味を持ってすらいなかった素人であること以上に、病を患って入院している彼の弟が病室で組んだデスティニーのガンプラをそのまま使用しているため。

*38 ガンプラバトルでは塗装や改造など、ビルダーが手を加えたガンプラほどバトルでの性能が向上するという仕様になっており、例えば『00』に登場するGNドライヴ搭載型MSのガンプラで「トランザムシステム」を使用したいなら、かなりの完成度が要求される。

*39 劇中ではシモンのデスティニーは物理攻撃でダメージを受けている描写があることから、素組み故に完成度が低く、原作のデスティニーが持つVPS装甲が再現されていないと推測される。

*40 奇しくもこの時に対戦したチーム・バビロニアは「コスモ学園貴族科」というクロスボーン・バンガードの機体で統一された強豪チームであり、試合中にも「素組みの分際で!」と発言するなど、約10年後の『FREEDOM』劇中におけるブラックナイトスコード・ルドラvsデスティニーガンダムSpecⅡと似たような場面も見受けられた。

*41 アタックコンボで複数相手に攻撃すると援護防御を封じられる

*42 読心により驚異的な命中率を誇り、殆どの武器がバリア貫通で、同化により残りHPに関係なく撃墜してくるフェストゥムだが、「特殊装甲でダメージを0にしてしまうと同化が無効化される」と言う抜け穴があった。実際はMSの装甲ではダメージ0は中々難しいものがあるが、回避を盛りまくってフェストゥムの攻撃を全部避けるよりは楽である

*43 ちなみにガンダムSEEDと蒼穹のファフナーのデザイナーは同じ人である

*44 ファフナーは「ファフナー・マーク○○」というネーミングが基本

*45 尤も、『FREEDOM』ではシンがムウばりのニュータイプの直感じみた能力でキラの危機を察知している場面がある他、『SEED』で霊魂となったフレイが自身の目の前に来ていることに気付いていなかったキラに対し、シンは『DESTINY』で霊魂となって自分の前に来たステラの姿に気付くばかりか会話もしているなど、オカルト的な素養、あるいは能力をシンが持っているような描写があるのは事実である。