旅行に行けなくてもかまわない 私の人生を変えてくれた4匹の愛犬たち
9日付『朝日新聞』の「The Best!」は野球解説者の与田剛さんへの太田匡彦記者によるインタビュー記事でした。
冒頭、「私にとって優先順位のトップにいるのが、シュナウザーのロッキーです」から始まる与田さんの記事にあった「ペットホテルに預けたことはありません」という一文に、「私と同じだ……」とつぶやいてしまいました。
犬と暮らすようになって
先代のピンとは「ペットと泊まれるホテル」に泊まりまくったり、大阪での泊りの仕事にピン同伴で行き、シティホテルに隣接されたゴージャスなペットホテルや、シャンプーに定評があるペットホテルにピンをお泊りさせたりしたことが何度もありました。ピンはあんなに家が大好きだったのに……。
でもココが家に来て2匹になってからは、「犬の頭数に合わせて部屋を借りなければならない」厳しい“ペットポリシー”があるホテルには(経済的にも)行く機会がなくなった上、旅の道中、すばしっこいミニピンに脱走でもされたら取返しがつかない……と、同伴旅は取りやめに。さらに、ペットホテルや動物病院に預けるという機会も激減したものです。
ココの目が見えなくなり、年齢を重ねてからは「預かれません」というペットホテルもあって、自分の遠出は諦めました。これまで何度か書かせていただいていますが、ピンを迎えてからの二十余年、私は一度も海外旅行に出かけたことがありません。
いいとか悪いとかではなく、愛犬家として有名な方の中には海外旅行もお好きで、わんこをどこかに預けて年に何度かお出かけになる方もいらっしゃいます。
うらやましいと思うと同時に、ココやマルをどなたかに預けて海外に行ったとて私はそこで存分に楽しめるのだろうかと思えば、それはNOです。おそらく、離れた瞬間から心配で心配で、すぐ帰国したくなると思われます。
脱走した過去
振り返れば、ピンもココもよく脱走しました。「もうダメだ」と思ったことがピンにもココにも一度ずつありました。
特に体重が2㎏に満たない極小犬のココは、玄関の扉を開けているタイミングで音もなく出て行ったものです。なので首に鈴を付けていた時代もありましたが、一度、夫と小一時間、近所を探し回っても見つからなかったときがありました。
ずいぶん遠くまで探しに行った記憶があります。「ココ~」「ココちゃ~ん」と大きな声で何度も何度も呼び続けたのにココの返事が聴こえることはなかったのです。
その後、どうして私がバルコニーに出たのかは覚えていないのですが、マンションの裏庭を見下ろしたら、心細そうに佇(たたず)むココの姿が!!!
玄関を出て、非常階段を降りて、鍵を持っている管理人さんしか開けられない鉄扉の細い隙間からココは裏庭に行っていたのです。
普段、バルコニーから裏庭を見下ろしながらココと度々会話をしていたので、好奇心で遊びに行ってしまったのだと思われますが、その日のことは今でも私のトラウマになっていて、以来、ココもハンターもマルも、どなたかに預けることができませんでした。
ずっと大切に
そんな飼い主は私だけなのかしら……と思っていたときに、与田剛さんのインタビュー記事を拝読し、「同じだ~」とうれしくなってしまいました。
与田さんの記事は「一緒にいられる間はとにかく幸せにしてあげたい」「ロッキーといられる日々が一番の幸せですから」で締めくくられています。その想(おも)いも「同じ」です。
虹の橋を渡って行ったピンやハンターが教えてくれたこと。目は見えなくなってしまったけれど、あと半年余りで19歳になるココ。そしてブリーダー崩壊から縁あって我が家に来てくれたマル。私の人生を変えてくれたと言っても過言ではないミニピン4きょうだいをこれからも大切にしていきます。
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