WO2005052782A1

WO2005052782A1 - ディスプレイシステム

Info

Publication number: WO2005052782A1
Application number: PCT/JP2004/013815
Authority: WO
Inventors: Sadahiko Yasukawa
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-11-28
Filing date: 2004-09-22
Publication date: 2005-06-09
Also published as: EP1701240A1; JP3657595B1; TW200518026A; TWI254910B; CN1886723A; JP2005164709A; KR100836306B1; US20090015562A1; US7683887B2; EP1701240A4; KR20060097742A; CN100507816C

Abstract

　本発明は、液晶表示装置と、当該液晶表示装置の液晶パネルに取り付けられ、外部からの入力位置を検出する上部電極（導電性の薄板）および下部電極（導電性の薄板）を含んで構成されるタッチパネル入力装置とから構成されるタッチパネル一体型の液晶表示装置（ディスプレイシステム）に関するものである。このディスプレイシステムは、液晶表示装置を駆動する液晶表示装置駆動部と、この液晶表示装置駆動部から液晶パネル(２２１)へ印加される駆動信号と、同振幅かつ同位相の音鳴り改善信号をタッチパネル入力装置へ印加する改善信号発生器（信号印加部）とを有している。本発明のディスプレイシステムによれば、ノイズ・振動・騒音などの発生を軽減することができる。

Description

明細書

ディスプレイシステム技術分野

[0001] 本発明は、液晶表示装置などの表示装置にタツチパネルなどの導電性の薄板を含む装置が取り付けられ、表示装置と導電性の薄板を含む装置とがー体型となったデイスプレイシステムに関するものである。

背景技術

[0002] ペンや指でパネル表面を触れるなどすることにより、その触れた位置を検出することのできるタツチパネルなどの入力装置は、導電性のシートを含んで構成されて、る。そして、特許文献 1〔特開 2003— 167677公報 (公開日：平成 15年 6月 13日）〕には、この入力装置と液晶表示装置などの表示装置とを組み合わせたタツチパネル一体型の表示装置が開示されている。タツチパネルはペン入力の位置を検出するために、タツチパネルコントローラと電気的に接続されている。通常、上記タツチパネル一体型表示装置において、タツチパネルコントローラは、表示装置を駆動する駆動回路とは全く独立して存在している。

[0003] 昨今、上述のようなタツチパネル一体型表示装置 (ディスプレイシステム）は、携帯用の装置への用途が拡大しており、当該装置自体の薄型化、軽量ィ匕が進んでいる。そのために、タツチパネルを構成する部材として用いられるガラスの厚みを薄くして薄型化を図ったり、ガラスの代わりにプラスチックを用いて軽量ィ匕を図ったりする傾向にある。

[0004] このようなタツチパネルを使用した場合に、表示装置の駆動信号の影響をタツチパネルが受け、タツチパネルが振動して雑音を発生するという問題が顕著ィ匕している。この雑音は、生産工程で発生する静電気、タツチパネル使用時のペン摺動、ペン押さえによる摩擦、剥離等によって、表示装置ゃタツチパネルが帯電し、その電荷が表示装置の駆動信号の影響を受け、時間的に変化する力を発生することが原因で発生するものである。そして、集音機能や電話機能などの付いた携帯型情報端末においては、この雑音がノイズとなるため、上記の問題がより顕著となる。 [0005] しかしながら、現在のところ、薄型化された液晶表示装置において異常な微振動や異音の発生を抑えるという技術に関する文献 (特許文献 2〔特開 2003-295162公報 (公開日：平成 15年 10月 15日）〕参照）はあるものの、タツチパネルなどのような導電性のシートを含む装置が取り付けられた表示装置において上述のような問題点について検討されているという報告はされておらず、それに関する文献も本願発明者の知る限りでは確認されて、な、。

[0006] 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、タツチパネル一体型表示装置などの導電性の薄板を含む装置と表示装置とから構成されるディスプレイシステムにおいて、ノイズ ·振動 '騒音の軽減を図ることを目的とするものである。

発明の開示

[0007] 本発明者は、上記の課題にっ、て鋭意検討した結果、液晶パネルなどの表示装置へ印加される駆動信号と同振幅かつ同位相の音鳴り改善信号をタツチパネル入力装置へ印加することによって、ノイズ '振動'騒音などの発生を軽減することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。

[0008] すなわち、本発明にカゝかるディスプレイシステムは、上記の課題を解決するために、表示装置と、当該表示装置の表示部に取り付けられ、導電性の薄板を含んで構成される装置とから構成されるディスプレイシステムであって、上記表示装置を駆動する表示装置駆動部と、上記表示装置駆動部から表示装置へ印加される駆動信号と同振幅かつ同位相の音鳴り改善信号を当該導電性の薄板を含んで構成される装置へ印加する信号印加部とを備えることを特徴とするものである。

[0009] 上記の構成によれば、表示装置へ印加される駆動信号と同振幅かつ同位相の信号を入力装置へ印加することによって、表示装置と入力装置との間に存在する電荷が受ける電界が時間的に変化することを抑制できる。

[0010] そして、これによつて表示装置および導電性の薄板上に力かる力が時間的に変化することを防止できるため、表示装置や導電性の薄板を含む装置は振動しなくなる。さらに、この振動がなくなることによって、装置周辺の空気が振動することもなくなるため、音鳴りの発生を軽減することが可能となる。

[0011] 本発明のディスプレイシステムにおいて、上記導電性の薄板を含んで構成される装置は、外部からの入力位置を検出する入力装置であってもよ、。

[0012] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成にカ卩えて、上記導電性の薄板を含んで構成される装置は、積層された 2枚の上記導電性の薄板を備えており、上記音鳴り改善信号は、当該 2枚の導電性の薄板のうち、上記表示装置の表示部に近い側に設けられた導電性の薄板へ少なくとも印加されることが好ましい。

[0013] 音鳴りの原因となる電荷は、表示装置の表示部と、表示装置の表示部により近い側の導電性の薄板との間に蓄積される。それゆえ、少なくとも表示装置の表示部により近い側の導電性の薄板に対して音鳴りを軽減させるための音鳴り改善信号を印加すれば、効果的に音鳴りの発生を抑えることができる。なお、上記音鳴り改善信号は、積層された 2枚の上記導電性の薄板の両方に印加されることがより好ましい。これによれば、より効果的に音鳴りの発生を抑えることができる。

[0014] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成にカ卩えて、上記入力装置は、外部から上記導電性の薄板への入力位置を検出するための検出信号が印加される入力装置制御部と、上記音鳴り改善信号と上記検出信号との何れかを選択して上記導電性の薄板へ入力させる信号切り替え部とをさらに備えて、てもよ、。

[0015] 上記の構成によれば、入力装置の制御と、入力装置の導電性の薄板への音鳴り改善信号の印加とを選択的に行うことができる。例えば、タツチパネル一体型の表示装置の場合、タツチパネル入力装置における入力位置の検出と、タツチパネルの振動を軽減するためのタツチパネルへの音鳴り改善信号の印加とを選択的に行うことができる。

[0016] これによつて、タツチパネルの機能を活力しながら、音鳴りを軽減できるという効果を得ることができる。

[0017] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成にカ卩えて、上記信号切り替え部は、上記導電性の薄板への外部からの入力の有無に基づいて、上記音鳴り改善信号と上記検出信号との切り替えを行うものであってもよい。

[0018] 上記の構成によれば、入力装置の導電性の薄板へ外部からの入力が有るか無い力によって、入力装置の制御と、入力装置の導電性の薄板への音鳴り改善信号の印カロとを選択的に行うことができる。例えば、タツチパネル一体型の表示装置の場合、タツチパネルへの入力が有ったときには、タツチパネルと入力装置制御部とを接続しタツチパネルへの入力位置の検出を可能にし、タツチパネルへの入力が無いときには、上記音鳴り改善信号をタツチパネルへ印加するというように、入力位置の検出と音鳴り防止のための音鳴り改善信号の印加とを選択的に行うことができる。

[0019] そしてこれによつて、上記スィッチの切り替えを自動で行うことができるという効果を得ることができる。

[0020] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成に加えて、上記ディスプレイシステム力電話機能および Zまたは集音機能を有する装置に備えられている場合、上記信号切り替え部は、上記電話機能および Zまたは集音機能の使用時に上記音鳴り改善信号を選択して上記導電性の薄板へ入力させるものであってもよい。

[0021] 上記の構成によれば、電話機能および Zまたは集音機能を使用している場合に、音鳴りを防止するための音鳴り改善信号を入力装置の導電性の薄板へ印加することができる。それゆえ、電話中においては耳障りな音鳴りの発生を抑え、通話先の音（声)を聴き取り易くすることができる。また、集音時には導電性の薄板の音鳴りが原因で生じる雑音の混入を防止することができる。なお、上記「集音機能」とは、例えば、外部の音を録音する機能を備えた携帯型情報端末に備えられたマイクなどのことである。

[0022] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成にカ卩えて、上記入力装置には、上記音鳴り改善信号が上記入力装置制御部へ入力する前に、当該音鳴り改善信号の振幅を変換するための変換回路がさらに設けられていてもよい。

[0023] 上記の構成によれば、上記音鳴り改善信号の振幅を、入力装置制御部への入力電圧レベルに応じた振幅に調整することができる。これによつて、入力装置に印加される音鳴り改善信号の振幅が入力装置制御部に入力可能な信号振幅よりも大きな場合でも、振幅を変化させることが可能となる。そのため、振幅の大きな音鳴り改善信号が入力装置制御部に入力し、入力装置制御部を破壊するという危険を回避することができる。また、音鳴り改善信号の振幅が入力装置制御部に入力可能な入力電圧レベルよりも小さい場合には、上記変換回路は、音鳴り改善信号の振幅レベルを入力電圧レベルにまで大きくなるように変換することもできる。 [0024] 本発明のディスプレイシステムは、上記の構成にカ卩えて、上記表示装置の表示部は、 2枚の基板と当該 2枚の基板の間に封入された液晶とから構成される液晶パネルであり、上記音鳴り改善信号は、上記液晶パネルと上記導電性の薄板との間に存在する電荷に影響を及ぼす駆動信号と同振幅かつ同位相であることが好ましい。上記の構成によれば、音鳴りの発生をより効果的に軽減することが可能となる。

[0025] なお、本発明のディスプレイシステムは、上記の構成に加えて、上記表示装置の表示部は、 2枚の基板と当該 2枚の基板の間に封入された液晶とから構成される液晶パネルであり、本実施の形態に力かる液晶表示装置のように、薄膜トランジスタ (TFT) が上記 2枚の基板のうちの上記導電性の薄板力より遠い側に設けられている場合、上記音鳴り改善信号は、上記 2枚の基板のうちの上記導電性の薄板に近、側に設けられた基板に印加される駆動信号と同振幅かつ同位相であってもよい。

[0026] 上記の構成によれば、上記音鳴り改善信号の振幅および位相を、特に音鳴りの原因となる表示部を構成する 2枚の基板のうちの上記導電性の薄板に近い側に設けられた基板に印加される駆動信号と同振幅かつ同位相にすることによって、音鳴りの発生をより効果的に軽減することが可能となる。

[0027] 本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分力るであろう。また、本発明の利点は、次の説明によって明白になるであろう。図面の簡単な説明

[0028] [図 1]実施の形態 1にかかるタツチパネル一体型液晶表示装置の構成を示すブロック図である。

[図 2]図 1に示すタツチパネル一体型液晶表示装置のタツチパネル部分の構成を示す模式図である。

[図 3]図 1に示タツチパネル一体型液晶表示装置から出力される各種信号のタイミングチャートである。

[図 4]実施の形態 2にかかるタツチパネル一体型液晶表示装置の構成を示すブロック図である。

[図 5]実施の形態 3にかかるタツチパネル一体型液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 [図 6]図 5に示タツチパネル一体型液晶表示装置から出力される各種信号のタイミングチャートである。

[図 7]実施の形態 1、 2、 3にかかるタツチパネル一体型液晶表示装置に備えられた液晶表示装置のより具体的な構成を示すブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0029] 〔実施の形態 1〕

本発明の実施の形態 1について図 1ないし図 3、および図 7を用いて以下に説明する。なお、本発明はこの記載に限定されるものではない。

[0030] 本実施の形態では、本発明のディスプレイシステムとして、液晶表示装置 (表示装置）に、導電性シート (導電性の薄板)を上部電極および下部電極として含んで構成されたタツチパネル入力装置 (入力装置）が取り付けられたタツチパネル一体型の液晶表示装置を例に挙げて説明する。このタツチパネル一体型の液晶表示装置は、携帯型の情報端末として用いられるものであって、液晶パネルに表示された表示内容に基づ!/、て、当該液晶パネル表面に取り付けられたシート状のタツチパネルに対して、外部力も指やペン等で入力を行うことによって、装置を制御することができるというものである。ここでは、このようなタツチパネル一体型の液晶表示装置のうちで、導電性のシートを有する入力装置が一体化されたものについて説明する。

[0031] 図 1には、本実施の形態に力かるタツチパネル一体型の液晶表示装置（ディスプレィシステム） 200の構成を示す。図 2は、本実施の形態にカゝかるタツチパネル一体型液晶表示装置 200のタツチパネル 202部分の構成を示す模式図である。

[0032] 本実施の形態のタツチパネル一体型液晶表示装置 200 (以下、ディスプレイシステム 200とも称する）は、図 1に示すように、液晶表示装置 (表示装置） 220と、当該液晶表示に取り付けられ、外部からの入力位置を検出する上部電極 101および下部電極 102という 2枚の導電性の薄板を含んで構成されるタツチパネル入力装置 (入力装置 ) 230と力構成されている。

[0033] 液晶表示装置 220は、液晶パネル (LCD :表示部） 221と当該液晶パネル 221における表示の制御を行う液晶表示装置駆動部 (表示装置駆動部） 222とから構成されている。 [0034] 図 7には、液晶表示装置 220のより具体的な構成を示す。液晶表示装置 220は、上述のように液晶パネル 221と液晶表示駆動部 222とを主要な構成部材として有している。

[0035] 液晶パネル 221は、従来公知の液晶パネルである力例えば、 1枚は TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ） 702が形成されたガラス基板 (基板）、もう 1枚は力ラーフィルタ (CF)が形成されたガラス基板 (基板) ヽぅ 2枚のガラス基板の間に液晶が封入されて形成されている。そして、上記液晶パネル 221には、格子状に複数の画素 705が配置されている。各画素には、少なくとも 1つの TFT702が設けられており、この TFT702が 1画素の液晶層 708に充電される電位の制御を行っている。各 T FT702は、ゲートドライバ 703に接続されたゲート電極 707、ソースドライバ 704に接続されたソース電極 706、および、液晶層 708にソースドライバから出力されるデータ信号の書き込み基準電位を与える共通電極 709を備えて、る。本実施の形態にか力る液晶表示装置 220において、共通電極 709は、カラーフィルタ（CF)が形成されて、るガラス基板上に透明金属を用いて形成されて、る。

[0036] また、液晶表示駆動部 222 (図 7では示さず）は、より詳しくは、ゲートドライバ 703、ソースドライバ 704、共通信号発生回路 710、タイミングコントローラ 713など力も構成されている。

[0037] ゲートドライバ 703は、 TFT702を構成するゲート電極 707に信号を与え、 TFT70 2のスイッチング On、 Offを制御する。ソースドライバ 704は、 TFT702のソース電極 706にデータ信号を与える。共通信号発生回路 710は、共通電極 709と接続され、共通電極 709を介して液晶層 708に基準電位を与えるための共通電極駆動信号（駆動信号）を生成する。共通電極 709を介して液晶パネル 221の液晶層 708に印加される共通電極駆動信号は、一水平期間毎、かつ、一垂直期間毎に極性が反転されており（図 3の (b)— 1参照）、 CFが形成されたガラス基板上にタツチパネルが存在する場合、タツチパネルの音鳴りの主要な原因となる。ここで、上記「一垂直期間」とは、後述する垂直同期信号 (V)の周期と同じ期間のことを意味する。

[0038] なお、タツチパネル入力装置 230の説明の部分で詳述する、タツチパネル 202へ音鳴り改善信号を印加するために設けられた改善信号発生器 (信号印加部） 204は、図 7に示すように上記タイミングコントローラ 713に接続されている。これによつて、共通電極 709から出力される共通電極駆動信号と同振幅かつ同位相の信号を発生させることがでさる。

[0039] タイミングコントローラ 713は、垂直同期信号 (V)、水平同期信号 (H)、クロック信号

(Clock)が入力されることによって、液晶パネル 221の表示を行うための各駆動信号、すなわち、ゲートドライバ 703、ソースドライバ 704、共通信号発生回路 710、改善信号発生器 204を制御する信号を発生する。また、タイミングコントローラ 713には、画像データ（Data)も入力し、この画像データはタイミングコントローラ 713からデータ信号線 718を通じてソースドライバ 704に入力される。

[0040] また、ソースドライバ制御信号線 714は、タイミングコントローラ 713から出力されたソースドライバ制御信号をソースドライバ 704へ入力させる信号線である。共通信号発生回路制御信号線 715は、タイミングコントローラ 713から出力された共通信号発生回路制御信号を共通信号発生回路 710へ入力させる信号線である。改善信号発生器制御信号線 716は、タイミングコントローラ 713から出力された改善信号発生器制御信号を改善信号発生器 204へ入力させる信号線である。ゲートドライバ制御信号線 717は、タイミングコントローラ 713から出力されたゲートドライバ制御信号をゲートドライバ 703へ入力させる信号線である。

[0041] 続いて、図 1を用いて、ディスプレイシステム 200におけるタツチパネル入力装置 23 0の構成についてより詳しく説明する。タツチパネル入力装置 230は、液晶パネル 22 1上に備えられたタツチパネル 202と、タツチパネル 202を制御するためのタツチパネルコントローラ 203、改善信号発生器 (信号印加部） 204、アナログスィッチ (信号切り替え部） 205などの内部装置とから構成されている。

[0042] タツチパネル 202は、液晶表示装置 220の液晶パネル 221表面上（より具体的には、液晶パネル 221の CFが形成されたガラス基板上）に取り付けられ、図 1に示すように、タツチパネル 202における Y軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された上部電極 101と、タツチパネル 202における X軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された下部電極 102とが上下に積層された構造となつている。つまり、上部電極 101の下層に下部電極 102が配置されており、上記下部電極 102のさらに下層に液晶表示装置 220の液晶パネル 221が設けられている。そして、上部電極 101には、 Y軸方向の位置を検出するために設けられた上部信号線 1 05および上部信号線 106が接続されている。また、下部電極 102には、 X軸方向の位置を検出するために設けられた下部信号線 107および下部信号線 108が接続されている。

[0043] また、上部電極 101のさらに上層には、上部電極を固定するためのフィルムとして上部レイヤー 103が設けられており、下部電極 102のさらに下層には、下部電極を固定するために、プラスチックまたはガラス力もなる下部レイヤー 104が設けられている

[0044] 続いて、タツチパネル入力装置 230の内部装置の構成について、図 1を用いて説明する。タツチパネル入力装置 230には、タツチパネル 202に接続された内部装置として、タツチパネルコントローラ (入力装置制御部） 203、改善信号発生器 (信号印加部） 204、アナログスィッチ (信号切り替え部） 205 (205a · 205b)、プルダウン抵抗 2 06、アナログスィッチ制御回路 207、改善信号線 208、アナログスィッチ制御信号線 209、タツチパネル入力停止検出信号線 210、タツチパネルペン入力検出信号線 21 1、タツチパネルコントローラ信号線 216、タツチパネルコントローラ信号線 217、および、上述の上部信号線 105、上部信号線 106、下部信号線 107、下部信号線 108 が設けられている。

[0045] タツチパネルコントローラ 203は、タツチパネルへのペン入力位置を検出するための回路である。なお、このタツチパネルコントローラ 203には、タツチパネル 202への入力位置を検出するための検出信号 (タツチパネル入力信号とも呼ぶ)が印加され、これによって入力位置を検出するためのタツチパネル入力信号の検出回路が含まれている。

[0046] 改善信号発生器 204は、液晶表示装置駆動部 222から LCD221へ出力される液晶駆動信号 (駆動信号)と同振幅かつ同位相の信号 (音鳴り改善信号)を発生させる信号発生器である。

[0047] アナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bは、タツチパネルコントローラ 20 3と改善信号発生器 204とを適宜選択して、タツチパネル 202と接続させるためのスイッチである。

[0048] そして、このアナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bは、タツチパネル 2 02へのペン入力の有無に基づいて、上記検出信号と音鳴り改善信号との切り替えを行う。具体的には、タツチパネル使用時 (タツチパネル 202へのペン入力有りの場合）には、タツチパネル 202の下部信号線 107、下部信号線 108を、タツチパネルコントローラ 203の信号線 216、信号線 217とそれぞれ接続する。一方、タツチパネル未使用時 (タツチパネル 202へのペン入力無しの場合）には、タツチパネル 202の下部信号線 107および下部信号線 108を、改善信号発生器 204の改善信号線 208と接続して、音鳴り改善信号をタツチパネル 202へ入力させる。

[0049] プルダウン抵抗 206は、上部信号線 106に接続されており、タツチパネルペン入力検出信号線 211をプルダウンする抵抗である。なお、上記プルダウン抵抗 206をプルアップ抵抗として用、る場合には、タツチパネルペン入力信号線 211にインバータ回路を挿入してもよい。

[0050] アナログスィッチ制御回路 207は、ペン入力時にタツチパネル 202の上部信号線 1 06と通じてタツチパネルペン入力信号線 211へ印加される信号と、ペン未入力状態を検出する入力停止検出信号 (タツチパネル入力停止検出信号線 210へ印加される )と力もアナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bの制御信号を生成する回路である。

[0051] このアナログスィッチ制御回路 207は、例えば、ラッチ回路を用いることで実現可能である。アナログスィッチ制御回路 207において、そのセット端子には、ペン未入力時の制御信号線であるタツチパネル入力停止検出信号線 210が接続され、そのリセット端子には、ペン入力時の制御信号線であるタツチパネルペン入力信号線 211が接続され、その出力端子には、アナログスィッチ制御信号線 209が接続されている。

[0052] 改善信号線 208は、上述のように音鳴り信号が印加される信号線であり、アナログスィッチ 205a、アナログスィッチ 205bを介してタツチパネル 202の下部信号線 107、下部信号線 108と接続されて、る。

[0053] アナログスィッチ制御信号線 209は、タツチパネルが使用されているカゝ使用されて Vヽな、かに基づ、て（すなわち、タツチパネルに外部からの入力があった力否かに基づいて）、タツチパネルの下部信号線 107および下部信号線 108の接続先を選択するための制御信号をアナログスィッチ 205へ送る信号線である。

[0054] タツチパネル停止検出信号線 210は、タツチパネル 202の動作が停止状態 (すなわち、タツチパネルに外部からの入力がない状態)であることをタツチパネルコント口ーラ 203が検出するための信号が印加されたり、タツチパネルコントローラ 203の動作を停止するための制御信号が印加されたりする信号線である。このタツチパネル入力停止検出信号線 210は、タツチパネルコントローラ 203内部のアナログスィッチ制御回路 207に接続されて、る。

[0055] タツチパネルペン入力検出信号線 211は、タツチパネル 202の上部信号線 106と接続されている。タツチパネル 202へ外部からの入力があった場合に、タツチパネル 202内の上部電極 101と下部電極 102とが電気的に接触することによって、下部信号線 107および下部信号線 108を流れる信号が上部信号線 106に印加される。そして、上記上部信号線 106に印加された信号は、上記タツチパネルペン入力信号線 2 11へ印加され、アナログスィッチ制御回路 207へ入力される。

[0056] タツチパネル 202に配された下部信号線 107および下部信号線 108は、液晶パネル 221の表面により近い側に設けられたタツチパネル 202の下部電極 102に接続されている信号線である。タツチパネル 202が未使用の場合 (すなわち、タツチパネル 2 02へ外部力ゝらの入力がない場合)、改善信号発生器 204から出された音鳴り改善信号は、この下部信号線 107および下部信号線 108へ印加される。

[0057] タツチパネル 202に配された上部信号線 105および上部信号線 106は、下部電極 102の上層に配置された上部電極 101に接続されてヽる信号線である。この上部信号線 105および上部信号線 106には、タツチパネル 202が未使用の状態カもタツチパネル入力が開始されたときに、タツチパネル 202内の上部電極 101と下部電極 10 2とが電気的に接触することによって、音鳴り改善信号が出力される。なお、上記上部信号配線 106は、プルダウン抵抗 206によって GNDへプルダウンされて!/、る。

[0058] タツチパネルコントローラ信号線 216およびタツチパネルコントローラ信号線 217は、タツチパネルコントローラ 203に接続された信号線である。このタツチパネルコント口ーラ信号線 216およびタツチパネルコントローラ信号線 217は、タツチパネル使用時（すなわち、タツチパネル 202へ外部からの入力があった場合）に、アナログスィッチ 2 05aおよびアナログスィッチ 205bによって、下部信号線 107、下部信号線 108および下部電極 102と接続される。

[0059] このようにして、タツチパネル使用時には、タツチパネル 202内の上部電極 101と接続された 2本の上部信号線 105 · 106、および、下部電極 102と接続された 2本の下部信号線 107· 108という 4本の信号線力タツチパネルコントローラ 203と接続される。これによつて、タツチパネル 202におけるペン入力位置の検出が可能となる。

[0060] なお、図 1には、上部電極 101および下部電極 102は図示されていないが、これらはそれぞれ、上部信号線 105 · 106、あるいは、下部信号線 107· 108に接続されて、タツチパネル 202の内部に存在するものとする。

[0061] 続いて、上記ディスプレイシステム 200の動作について、図 3のタイミングチャートを用いて説明する。図 3は、当該ディスプレイシステム 200内で送受信される各種信号のパルス波形を示すタイミングチャートである。当該ディスプレイシステム 200内で送受信される各種信号について以下に説明する。

[0062] 図 3の（a)に示す TZPは、タツチパネル 202へのペン入力の有無を示す信号のパルス波形を表すものである。ここでは、タツチパネル 202へのペン入力有りのときの状態（図 3では、「pen on」と記す）を「High」で示し、タツチパネル 202へのペン入力無しのときの状態（図 3では、「pen off」と記す）を「Low」で示している。なお、この信号 TZPは、あくまでもタツチパネル 202へのペン入力有無の状態を表すものであり、ディスプレイ表示に関わる駆動信号とは無関係のものである。

[0063] 図 3の (b)— 1に示す VCOMは、図 7に示す共通信号発生回路 710から出力され共通電極 709に印加される共通電極駆動信号の波形を表すものである。この共通電極駆動信号は、図 3に示すように、一水平期間毎かつ一垂直期間毎に極性が反転される信号である。

[0064] 図 3の (b)— 2に示す VCOM— Aは、改善信号発生回路 204から出力される音鳴り改善信号の波形を表すものである。本実施の形態においては、 VCOM— Aの波形は、共通電極駆動信号 VCOMの波形と同位相かつ同振幅になっている。し力しながら、本発明は共通電極駆動信号に限定されることなぐ他の液晶駆動信号と VCOM —Aとを同位相かつ同振幅にすることもできる。上記他の液晶駆動信号は、例えば、タツチパネルと液晶パネル間に存在する電荷に影響を及ぼす液晶駆動信号であることが好ましい。そして、本実施の形態のように、 TFTが液晶パネル 521を構成する 2 枚のガラス基板のうちタツチパネル 502からより遠い側の基板に配置されている場合には、液晶表示装置駆動部 222から出力され、液晶パネル 221を構成する 2枚のガラス基板のうちタツチパネル 202により近ヽ側の基板 (本実施の形態では、 CFが形成されたガラス基板）に印加される液晶駆動信号であればょ、。

[0065] 図 3の（c)に示す ΤΖΡ (X+)および TZP (X~)は、タツチパネル 202の下部電極 1 02に印加される信号のパルス波形を表している。タツチパネル入力があった場合は、タツチパネルコントローラ信号線 216およびタツチパネルコントローラ信号線 217と、下部信号線 107および下部信号線 108とがそれぞれ接続され、タツチパネル 202へのペン入力の位置検出をタツチパネルが行う。それゆえ、ペン入力位置に応じた振幅を持つ信号が出力される。

[0066] 一方、タツチパネルへの入力がない場合は、上述の音鳴り改善信号 VCOM— Aが下部電極 102へ入力されるため、 VCOM— Aのパルス波形と同じパルス波形の信号が下部電極 102へ入力されることとなる。これによつて、タツチパネル 202における音鳴りが軽減される。

[0067] 図 3の（d)に示す TZP— contlは、タツチパネル入力停止検出信号線 210に印加される信号のパルス波形を表すものである。この TZP— contlは、タツチノネル 202 において、ペン入力有りの状態（「pen on」）からペン入力無しの状態（「pen offj) へ切り替わったときに、タツチパネルコントローラ 203がその状態を検出し、タツチパネルコントローラ 203等から出力される信号である。

[0068] 図 3の（e)に示す TZP— cont2は、タツチパネルペン入力検出信号線 211に印カロされる信号のパルス波形を表すものである。この TZP— cont2は、タツチノネル 202 へのペン入力によって、タツチパネル 202の下部電極 102へ入力された VCOM— A 信号力タツチパネル 202の上部電極 101に接続された信号線から出力された場合にパルスを発生させる。

[0069] つまり、上記 TZP cont2は、タツチパネル 202がペン入力無しの状態からペン入力有りの状態へ切り替わった直後に印加される信号である。より具体的には、タツチパネル 202において上部電極 101と下部電極 102とが電気的に接触することによつて、下部電極 102に印加される VCOM— A信号力上部電極 101にも印加され、タツチパネルペン入力検出信号線 211へ印加される信号である。なお、タツチパネル 2 02がペン入力有りの状態へ切り替わった後は、アナログスィッチ 205aおよびアナ口グスィッチ 205bでは、タツチパネルコントローラ信号線 216.217と下部信号線 107· 108とがそれぞれ接続されるため、上記 TZP— cont2のパルス波形は、 VCOM— Aが短期間印加された形状となる。

[0070] 図 3の（f)に示す SW— contは、アナログスィッチ制御回路 207から出力され、アナログスィッチ制御信号線 209に印加される信号のパルス波形を示すものである。この SW— contは、 TZP— contlおよび TZP— cont2という 2つの制御信号に基づいて、アナログスィッチ制御回路 207で生成されるアナログスィッチ 205aおよびアナ口グスィッチ 205bを制御するための信号である。上記 SW— contは、例えば、タツチパネル 202へ入力が無い状態では、「High」となる信号を生成し、タツチパネル 202へ入力が有る状態では、「Low」となる信号を生成する。

[0071] 以上をまとめて、上記ディスプレイシステム 200において、音鳴り改善信号が発生する仕組みについて以下に説明する。

[0072] 改善信号発生器 204は、上述のように液晶表示装置 220を駆動する液晶駆動信号と同振幅かつ同位相の信号を発生させる。具体的には、上記改善信号発生器 20 4は、液晶表示装置 220のタツチパネルにより近、側のガラス基板に印加される信号 (すなわち、共通電極駆動信号)と同振幅かつ同位相の信号 (音鳴り改善信号)を発生させるものである。これによつて、液晶パネル 221とタツチパネル 202との間に存在する電荷が信号力も受ける力は時間的に変化しなくなり、タツチパネル一体型の液晶表示装置 200が振動することを防止することができる。

[0073] ここで、上記音鳴り改善信号を印加することによって、装置の音鳴りや振動を軽減することができる仕組みについて説明する。

[0074] タツチパネルへ音鳴り改善信号を入力しな!、場合、液晶駆動信号 Vlcd(t)とタツチパネルの制御信号 Vtp (時間にほとんど依存しない)から作られる電界 (E= ( AVlcd(t) + Vtp) Z A z、 z:厚み方向の距離）が時間で変化する。そのため、電荷は f = qE(t)なる力を電界から受け、それによりタツチパネルや液晶パネル (LCD)が振動し、その振動が空気を振動させる。そして、上記 fの変化する周波数が可聴域にあれば雑音として認識される。

[0075] 一方、本発明のように、タツチパネルへ音鳴り改善信号を印加すると、タツチパネルに液晶駆動信号と同振幅かつ同位相の信号 Vtpを入力することにより、電荷力 Sタツチパネルと LCDから受ける電界（Ε= ( Δ Vlcd(t)+Vtp(t)) / Δ ζ)は一定となるため、 f =qEは一定となり、振動は発生しない。

[0076] なお、改善信号発生器 204から発生される音鳴り改善信号が印加される改善信号線 208は、アナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bを介して、タツチパネル 202の下部電極 102側の信号線である下部信号線 107および下部信号線 108とそれぞれ接続される。これによつて、音鳴り改善信号は、下部電極 102側 (すなわち、液晶パネル 221に近、側）へ印加される。

[0077] また、アナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bでは、タツチノネノレ 202 へのペン入力の有無によって、改善信号線 208あるいはタツチパネルコントローラ信号線 216およびタツチパネルコントローラ信号線 217のうちのどちらを、下部信号線 1 07および下部信号線 108と接続するかを選択する。本実施の形態のディスプレイシステム 200では、タツチパネル 202へのペン入力が有る場合に、タツチパネル 202の下部信号線 107および下部信号線 108を、タツチパネルコントローラ 203の信号線 2 16および信号線 217それぞれ接続する。一方、タツチパネル 202へのペン入力が無い場合に、タツチパネル 202の下部信号線 107および下部信号線 108を、改善信号発生器 204の改善信号線 208とそれぞれ接続して、音鳴り改善信号をタツチパネル 202へ入力させる。

[0078] これによれば、タツチパネルの機能を活力しながら、音鳴りが改善できるという効果を得ることができる。なお、この場合、音鳴りを改善するために、液晶駆動信号と同位相かつ同振幅の音鳴り改善信号を入力している時はタツチパネルの使用は不可能となる。しかしながら、通常、タツチパネルを使用する期間はタツチパネルを使用しない期間より大変短い。そのため、切り替えスィッチを設けることによって、タツチパネル使用時はタツチパネルコントローラとタツチパネルを接続し、タツチパネル未使用時はタツチパネルに液晶駆動信号を入力することが、タツチパネルの機能を活力しつつ、音鳴りを軽減するためにより好ま、。

[0079] そして、タツチパネル 202が未入力の状態力も入力が開始されたとき (入力の状態へ切り替わったとき）に、タツチパネル 202内の上部電極 101と下部電極 102とが電気的に接触することによって、入力状態に切り替わる直前まで下部電極 102へ印加されていた音鳴り改善信号が上部電極 101にも出力される。この上部電極 101へ出力された音鳴り改善信号は、図 3の（e)に示すように、上部信号線 106を介してタツチパネルペン入力検出信号線 211に印加される。そして、タツチパネルペン入力信号線 211へ印加された音鳴り改善信号は、アナログスィッチ制御回路 207へ入力される。

[0080] なお、上記アナログスィッチ 205aおよびアナログスィッチ 205bへ、改善信号線 20 8あるいはタツチパネルコントローラ信号線 216およびタツチパネルコントローラ信号線 217のうちのどちらを選択するかという制御信号を送るのは、アナログスィッチ制御回路 207である。上記制御信号は、アナログスィッチ制御回路 207で生成され、アナログスィッチ制御信号線 209を介して各アナログスィッチ 205aおよびアナログスイツチ 205bへ送られる。

[0081] 〔実施の形態 2〕

続いて、本発明の実施の形態 2について以下に説明するが、本発明はこの記載に限定されるものではない。本実施の形態 2では、実施の形態 1で説明した改善信号発生回路から発生される音鳴り改善信号の信号振幅が、アナログスィッチ制御回路ゃタツチパネルコントローラの入力電圧レベルよりも大きくなる場合、すなわち、音鳴り改善信号の入力電圧が、アナログスィッチ制御回路ゃタツチパネルコントローラの入力信号の入力電圧よりも大きくなる場合のタツチパネル一体型の液晶表示装置 400 について説明する。

[0082] 図 4には、本実施の形態に力かるタツチパネル一体型の液晶表示装置（ディスプレィシステム) 400の構成を示す。上記タツチパネル一体型の液晶表示装置 400 (以下、ディスプレイシステム 400とも称する）は、実施の形態 1で説明したディスプレイシステム 200と同様に、液晶表示装置 (表示装置) 420に、上部電極 101および下部電極 102とヽぅ 2枚のシート状の電極 (導電性の薄板)を含んで構成されたタツチパネル入力装置 (入力装置) 430が取り付けられたタツチパネル一体型の液晶表示装置である。

[0083] 本実施の形態に力かる液晶表示装置 420のより具体的な構成を図 7に示す。なお

、この構成は、実施の形態 1にかかる液晶表示装置 220の構成と同じであるため、ここではその説明を省略する。

[0084] 上記ディスプレイシステム 400のタツチパネル 402の構成については、図 2に示す実施の形態 1において説明した構成と同様であるため、同じ部材番号を付して説明する。

[0085] 図 4に示すように、本実施の形態のディスプレイシステム 400は、液晶表示装置（表示装置) 420と、当該液晶表示に取り付けられ、外部からの入力位置を検出する上部電極 101および下部電極 102という 2枚の導電性の薄板を含んで構成されるタツチパネル入力装置 (入力装置) 430と力ら構成されて、る。

[0086] 液晶表示装置 420は、液晶パネル (LCD：表示部) 421と当該液晶パネル 421における表示の制御を行う液晶表示装置駆動部 (表示装置駆動部) 422とから構成されている。

[0087] また、ディスプレイシステム 400におけるタツチパネル入力装置 430は、液晶パネル 421上に備えられたタツチパネル 402と、タツチパネル 402を制御するためのタツチパネルコントローラ 403、改善信号発生器 (信号印加部) 404、アナログスィッチ (信号切り替え部) 405 (405a— 405d)、信号電圧変換回路 (変換回路) 406などの内部装置とから構成されている。

[0088] タツチパネル 402は、液晶表示装置 420の液晶パネル 421表面上に取り付けられ、図 4に示すように、タツチパネル 402における Y軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された上部電極 101と、タツチパネル 402における X軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された下部電極 102とが上下に積層された構造となっている。つまり、上部電極 101の下層に下部電極 102が配置されており、上記下部電極 102のさらに下層に液晶表示装置 420の液晶パネル 421が設けられている。そして、上部電極 101には、 Y軸方向の位置を検出するために設けられた上部信号線 105および上部信号線 106が接続されている。また、下部電極 102には、 X軸方向の位置を検出するために設けられた下部信号線 107および下部信号線 108が接続されている。

[0089] また、上部電極 101のさらに上層には上部電極を固定するためのフィルムとして上部レイヤー 103が設けられており、下部電極 102のさらに下層には下部電極を固定するために、プラスチックまたはガラス力もなる下部レイヤー 104が設けられている。

[0090] 続いて、タツチパネル入力装置 430の内部装置の構成について、図 4を用いて説明する。タツチパネル入力装置 430には、タツチパネル 402に接続された内部装置として、タツチパネルコントローラ (入力装置制御部) 403、改善信号発生器 (信号印加部） 404、アナログスィッチ (信号切り替え部） 405 (405a— 405d)、信号電圧変換回路 (変換回路) 406、アナログスィッチ制御回路 407、改善信号線 408、アナログスィツチ制御信号線 409、タツチパネル入力停止検出信号線 410、タツチパネルペン入力検出信号線 411、タツチパネルコントローラ信号線 416— 419、および、上述の上部信号線 105 · 106、下部信号線 107 · 108が設けられて、る。

[0091] タツチパネルコントローラ 403は、タツチパネルへのペン入力位置を検出するための回路である。

[0092] 改善信号発生器 404は、液晶表示装置駆動部 422から LCD421へ出力される液晶駆動信号 (駆動信号)と同振幅かつ同位相の信号 (音鳴り改善信号信号)を発生させる信号発生器である。本実施の形態では、上述の液晶駆動信号と同振幅かつ同位相の信号を音鳴り改善信号と呼ぶ。

[0093] アナログスィッチ 405aおよびアナログスィッチ 405cは、タツチパネルコントローラ 40 3と改善信号発生器 404とを適宜選択して、タツチパネル 402と接続させるためのスイッチである。つまり、アナログスィッチ 405aおよびアナログスィッチ 405cは、タツチノネルコントローラ 403と、改善信号発生器 404との何れかを選択してタツチパネルの下部信号線 107 · 108および下部電極 102へ接続させるものである。

[0094] そして、このアナログスィッチ 405aおよびアナログスィッチ 405cは、タツチパネル 4 02へのペン入力の有無に基づいて、タツチパネルコントローラ 403と音鳴り改善信号発生器 404との接続の切り替えを行う。具体的には、タツチパネル使用時 (タツチパネル 402へのペン入力有りの場合）には、タツチパネル 402の下部信号線 107· 108を、タツチパネルコントローラ 403の信号線 416.418とそれぞれ接続する。一方、タツチパネル未使用時（タツチパネル 402へのペン入力無しの場合）には、タツチパネル 402の下部信号線 107· 108を、改善信号発生器 404の改善信号線 408と接続して、音鳴り改善信号をタツチパネル 402へ入力させる。

[0095] アナログスィッチ 405bおよびアナログスィッチ 405dは、タツチパネルコントローラ 4 03とアナログスィッチ制御回路 404 (信号電圧変換回路 406を含む）とを適宜選択して、タツチパネル 402と接続させるためのスィッチである。アナログスィッチ制御回路 4 07は、ペン入力時にタツチパネル 402の上部信号線 106からのタツチパネルペン入力信号線 411へと送られる出力信号 (ペン入力時の制御信号)と、ペン未入力時の検出信号が送られるタツチパネル入力停止検出信号線 410とからアナログスィッチ 4 05の制御信号を生成する回路である。このアナログスィッチ制御回路 407は、例えば、ラッチ回路を用いることで実現可能である。アナログスィッチ制御回路 407において、そのセット端子には、ペン未入力時の制御信号線であるタツチパネル入力停止検出信号線 410が接続され、そのリセット端子には、ペン入力時の制御信号線であるタツチパネルペン入力信号線 411が接続され、その出力端子には、アナログスィツチ制御信号線 409が接続されて、る。

[0096] 改善信号線 408は、上述のように音鳴り信号が印加される信号線であり、アナログスィッチ 405を介してタツチパネル 402の下部信号線 107および下部信号線 108と接続されている。

[0097] 信号電圧変換回路 406は、音鳴り改善信号の振幅がタツチパネルコントローラ 403 やアナログスィッチ制御回路 407の入力電圧レベルよりも大きい場合、音鳴り改善信号の振幅レベルを入力電圧レベルにまで小さくなるように変換するものである。この信号電圧変換回路 406が設けられることによって、タツチパネルに入力される音鳴り改善信号の振幅がタツチパネルコントローラに入力可能な信号振幅よりも大きな場合でも、振幅を変化させることが可能となる。そのため、振幅の大きな音鳴り改善信号がタツチパネルコントローラ 403に入力し、タツチパネルコントローラ 403を破壊するという危険を回避することができる。

[0098] なお、音鳴り改善信号の振幅がタツチパネルコントローラ 403やアナログスィッチ制御回路 407の入力電圧レベルよりも小さい場合には、上記信号電圧変換回路 406は、音鳴り改善信号の振幅レベルを入力電圧レベルにまで大きくなるように変換することちでさる。

[0099] アナログスィッチ制御信号線 409は、タツチパネルが使用されているカゝ使用されて Vヽな、かに基づ、て（すなわち、タツチパネルに外部からの入力があった力否かに基づいて）、タツチパネルの下部信号線 107および下部信号線 108の接続先を選択するための制御信号をアナログスィッチ 405aおよびアナログスィッチ 405cへ送る信号線である。

[0100] また同様にして、上記アナログスィッチ制御信号線 409は、タツチパネルが使用されて、るか使用されてヽな、かに基づ、て（すなわち、タツチパネルに外部からの入力があった力否かに基づいて）、タツチパネルの上部信号線 105および上部信号線 106の接続先を選択するための制御信号をアナログスィッチ 405bおよびアナログスイッチ 405dにも送る。

[0101] タツチパネル停止検出信号線 410は、タツチパネル 402の動作が停止状態 (すなわち、タツチパネルに外部からの入力がない状態)であることをタツチパネルコント口ーラ 403が検出するための信号が印加されたり、タツチパネルコントローラ 403の動作を停止するための制御信号が印加されたりする信号線である。このタツチパネル入力停止検出信号線 410は、タツチパネルコントローラ 403内部のアナログスィッチ制御回路 407に接続されて、る。

[0102] タツチパネルペン入力検出信号線 411は、アナログスィッチ 405dおよび信号電圧変換回路 406を介して、タツチパネル 402の上部信号線 106と接続されている。タツチパネル 402へ外部からの入力があった場合に、タツチパネル 402内の上部電極 1 01と下部電極 102とが電気的に接触することによって、下部信号線 107および下部信号線 108に印加される信号が上部信号線 106に印加される。そして、上記上部信号線 106に印加された信号は、アナログスィッチ 405dを介して信号電圧変換回路 4 06へ入力され、信号電圧変換回路 406で電圧変換が行われた後、上記タツチパネルペン入力信号線 411へ印加され、アナログスィッチ制御回路 407へ入力される。

[0103] タツチパネル 402に配された下部信号線 107および下部信号線 108は、液晶パネル 421の表面により近い側に設けられたタツチパネル 402の下部電極 102に接続されている信号線である。タツチパネル 402が未使用の場合 (すなわち、タツチパネル 4 02へ外部力ゝらの入力がない場合)、改善信号発生器 404から出力された音鳴り改善信号は、この下部信号線 107および下部信号線 108に印加される。

[0104] タツチパネル 402に配された上部信号線 105および上部信号線 106は、下部電極 102の上層に配置された上部電極 101に接続されてヽる信号線である。この上部信号線 105および上部信号線 106には、タツチパネル 402が未使用の状態カもタツチパネル入力が開始されたときに、タツチパネル 402内の上部電極 101と下部電極 10 2とが電気的に接触することによって、音鳴り改善信号が出力される。そして、出力された音鳴り改善信号は、信号電圧変換回路 406によってその振幅が調整され、電圧変換が行われる。

[0105] タツチパネルコントローラ信号線 416— 419は、タツチパネルコントローラ 403に接続された信号線である。タツチパネル信号線 416 · 418は、タツチパネル使用時 (すなわち、タツチパネル 402へ外部からの入力があった場合）に、アナログスィッチ 405a' 405cによって下部信号線 107 · 108および下部電極 102と接続される。また、タツチノネル信号線 417 · 419は、タツチパネル使用時（すなわち、タツチパネル 402へ外部からの入力があった場合）に、アナログスィッチ 405b ' 405dによって上部信号線 1 05 · 106および上部電極 101と接続される。

[0106] このようにして、タツチパネル使用時には、タツチパネル 402内の上部電極 101と接続された 2本の上部信号線 105 · 106、および、下部電極 102と接続された 2本の下部信号線 107 · 108という 4本の信号線力タツチパネルコントローラ 403と接続される。これによつて、タツチパネル 402におけるペン入力位置の検出が可能となる。

[0107] なお、図 4には、上部電極 101および下部電極 102は図示されていないが、これらはそれぞれ、上部信号線 105 · 106、あるいは、下部信号電 107 · 108に接続されて、タツチパネル 402の内部に存在するものとする。

[0108] 以上のように、本実施の形態に力かるディスプレイシステム 400は、信号電圧変換回路 406力設けられているという点、アナログスィッチ 405bおよびアナログスィッチ 4 05dが余分に設けられているという点、および、プルダウン抵抗が設けられていないという点を除けば、実施の形態 1にかかるディスプレイシステム 200とほぼ同様の構成となる。

[0109] したがって、上記ディスプレイシステム 400の動作は、上述の実施の形態 1のデイスプレイシステム 200とほぼ同様である。つまり、当該ディスプレイシステム 400内で送受信される各種信号のパルス波形を示すタイミングチャートは、図 3に示すものと同様である。そのため、本実施の形態では、この説明については省略する。

[0110] そして、本実施の形態に力かるディスプレイシステム 400は、上述のように信号電圧変換回路 406が設けられていることによって、音鳴り改善信号の振幅をタツチパネルコントローラ 403やアナログスィッチ制御回路 407への入力電圧レベルに応じた振幅に調整することができる。これによつて、入力電圧レベルを超える電圧を有する音鳴り改善信号がタツチパネルコントローラ 403やアナログスィッチ制御回路 407へ入力して、これらを破壊するということを防止することができる。また、入力電圧レベル未満の電圧を有する音鳴り改善信号カ^ッチパネルコントローラ 403やアナログスィッチ制御回路 407へ入力して、動作不具合を起こすことを防止することができる。

[0111] 〔実施の形態 3〕

続いて、本発明の実施の形態 3について図 5、 6、 7を用いて以下に説明する力本発明はこの記載に限定されるものではない。上述の実施の形態 1および 2は、タツチパネルへのペン入力の有無に基づいてアナログスィッチの切り替えを行うものであつた。それに対して、本実施の形態に力かるタツチパネル一体型液晶表示装置 500は、電話機能または集音機能をさらに兼ね備えたディスプレイシステムであって、上記の機能の使用状態 (使用している力否力）に基づいてアナログスィッチの切り替えを行うものである。

[0112] 図 5には、本実施の形態に力かるタツチパネル一体型の液晶表示装置（ディスプレィシステム） 500の構成を示す。上記タツチパネル一体型の液晶表示装置 500 (以下、ディスプレイシステム 500とも称する）は、実施の形態 1で説明したディスプレイシステム 200と同様に、液晶表示装置 (表示装置） 520に、上部電極 101および下部電極 102とヽぅ 2枚のシート状の電極 (導電性の薄板)を含んで構成されたタツチパネル入力装置 (入力装置） 530が取り付けられたタツチパネル一体型の液晶表示装置である。

[0113] 本実施の形態に力かる液晶表示装置 520のより具体的な構成を図 7に示す。なお

[0114] 上記ディスプレイシステム 500のタツチパネル 502の構成については、図 2に示す実施の形態 1において説明した構成と同様であるため、同じ部材番号を付して説明する。

[0115] 図 5に示すように、本実施の形態のディスプレイシステム 500は、液晶表示装置（表示装置） 520と、当該液晶表示に取り付けられ、外部からの入力位置を検出する上部電極 101および下部電極 102という 2枚の導電性の薄板を含んで構成されるタツチパネル入力装置 (入力装置） 530とから構成されて、る。

[0116] 液晶表示装置 520は、液晶パネル (LCD :表示部） 521と当該液晶パネル 521における表示の制御を行う液晶表示装置駆動部 (表示装置駆動部） 522とから構成されている。

[0117] また、ディスプレイシステム 500におけるタツチパネル入力装置 530は、液晶パネル 521上に備えられたタツチパネル 502と、タツチパネル 502を制御するためのタツチパネルコントローラ 503、改善信号発生器 (信号印加部） 504、アナログスィッチ (信号切り替え部） 505 (505a— 505d)、アナログスィッチ制御回路 506などの内部装置とカゝら構成されている。

[0118] タツチパネル 502は、液晶表示装置 520の液晶パネル 521表面上に取り付けられ、図 5に示すように、タツチパネル 502における Y軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された上部電極 101と、タツチパネル 502における X軸方向の位置を検出するために、導電性の薄板で形成された下部電極 102とが上下に積層された構造となっている。つまり、上部電極 101の下層に下部電極 102が配置されており、上記下部電極 102のさらに下層に液晶表示装置 520の液晶パネル 521が設けられている。そして、上部電極 101には、 Y軸方向の位置を検出するために設けられた上部信号線 105および上部信号線 106が接続されている。また、下部電極 102には、 X軸方向の位置を検出するために設けられた下部信号線 107および下部信号線 108が接続されている。

[0119] また、上部電極 101のさらに上層には、上部電極を固定するためのフィルムとして上部レイヤー 103が設けられており、下部電極 102のさらに下層には、プラスチックまたはガラス力もなる下部レイヤー 104が下部電極を固定するために設けられている。

[0120] 続いて、タツチパネル入力装置 530の内部装置の構成について、図 5を用いて説明する。タツチパネル入力装置 530には、タツチパネル 502に接続された内部装置として、タツチパネルコントローラ (入力装置制御部） 503、改善信号発生器 (信号印加部） 504、アナログスィッチ（信号切り替え部） 505 (505a— 505d)、アナログスィッチ制御回路 506、改善信号線 508、アナログスィッチ制御信号線 509、タツチパネルコントローラ信号線 516— 519、および、上述の上部信号線 105 · 106、下部信号線 10 7· 108が設けられている。

[0121] タツチパネルコントローラ 503は、タツチパネルへのペン入力位置を検出するための回路である。

[0122] 改善信号発生器 504は、液晶表示装置駆動部 522から LCD521へ出力される液晶駆動信号 (駆動信号)と同振幅かつ同位相の信号 (音鳴り改善信号)を発生させる信号発生器である。本実施の形態では、上述の液晶駆動信号と同振幅かつ同位相の信号を音鳴り改善信号と呼ぶ。

[0123] アナログスィッチ 505a— 505dは、タツチパネルコントローラ 503と改善信号発生器 504とを適宜選択して、タツチパネル 502と接続させるためのスィッチである。具体的には、アナログスィッチ 505aおよびアナログスィッチ 505cは、タツチパネルコントローラ 503からの検出信号と、改善信号発生器 504からの音鳴り改善信号との何れかを選択してタツチパネルの下部信号線 107· 108および下部電極 102へ入力させるものである。また、アナログスィッチ 505bおよびアナログスィッチ 505dは、タツチパネルコントローラ 503からの検出信号と、改善信号発生器 504からの音鳴り改善信号との何れかを選択してタツチパネルの上部信号線 105 · 106および上部電極 101へ入力さ ·¾：るちのである。 [0124] そして、これらのアナログスィッチ 505a— 505dは、ディスプレイシステム 500が電話機能および Zまたは集音機能を使用している力否かに基づいて、上記制御信号と音鳴り改善信号との切り替えを行う。そして、上記の機能を使用している場合には、タツチパネル 502の上部信号線 105 · 106および下部信号線 107 · 108を、改善信号発生器 504の改善信号線 508とそれぞれ接続し、音鳴り改善信号をタツチパネル 50 2へ入力させる。一方、上記の機能を使用していない場合には、タツチパネル 502の上部信号線 105 · 106および下部信号線 107 · 108を、タツチパネルコントローラ 503 信号線 517 - 519、 516 · 518とそれぞれ接続する。

[0125] また、アナログスィッチ制御回路 506は、ディスプレイシステム 500が電話機能および Zまたは集音機能の使用状態に応じて、アナログスィッチ 505a— 505dの制御信号を生成する回路である。

[0126] 改善信号線 508は、上述のように音鳴り信号が印加される信号線であり、アナログスィッチ 505 (505a— 505d)を介してタツチパネル 502の下部信号線 107 · 108および上部信号線 105 · 106と接続されている。なお、上述の実施の形態 1および 2では、改善信号線はアナログスィッチを介して下部信号線 107および下部信号線 108のみに接続されるような構造となっていたが、本実施の形態では、上部信号線 105および上部信号線 106とも接続可能な構造となっている。

[0127] 本実施の形態に力かるディスプレイシステム 500では、アナログスィッチ制御回路 5 09が各アナログスィッチ 505a— 505dに接続されていることで、システムに付加された電話機能あるいは集音機能の使用状態に応じてタツチパネル 502へ音鳴り改善信号を印加することができる。

[0128] アナログスィッチ制御信号線 509は、上記アナログスィッチ制御回路 506で生成されたタツチパネルの上部信号線 105 · 106および下部信号線 107 · 108の接続先を選択するための制御信号を、アナログスィッチ 505a— 505dへ送る信号線である。

[0129] タツチパネル 502に配された下部信号線 107および下部信号線 108は、液晶パネル 521の表面により近い側に設けられたタツチパネル 402の下部電極 102に接続されている信号線である。

[0130] また、タツチパネル 502に配された上部信号線 105および上部信号線 106は、下部電極 102の上層（液晶パネル 521から遠い側）に配置された上部電極 101に接続されている信号線である。

[0131] タツチパネルコントローラ信号線 516— 519は、タツチパネルコントローラ 503に接続された信号線である。タツチパネル信号線 516— 519は、電話機能または集音機能を使用しない状態では、アナログスィッチ 505a— 505dによって、タツチパネル信号線 105— 108と接続される。

[0132] なお、図 5には、上部電極 101および下部電極 102は図示されていないが、これらはそれぞれ、上部信号線 105 · 106、あるいは、下部信号電 107· 108に接続されて

、タツチパネル 502の内部に存在するものとする。

[0133] 続いて、上記ディスプレイシステム 500の動作について、図 6のタイミングチャートを用いて説明する。図 6は、当該ディスプレイシステム 500内で送受信される各種信号のパルス波形を示すタイミングチャートである。当該ディスプレイシステム 500内で送受信される各種信号について以下に説明する。

[0134] 図 6の（a)は、ディスプレイ 500における電話機能および/または集音機能の使用状態を表すものである。図 6の (a)において、機能使用状態（図 6では、「使用」と記す

)を「1¾₈11」で示し、未使用状態（図 6では、「未使用」と記す)を「Low」で示している。なお、この信号は、あくまでも機能の使用状態を表すものであり、ディスプレイ表示に関わる駆動信号とは無関係のものである。

[0135] 図 6の (b)— 1に示す VCOMは、図 7に示す共通信号発生回路 710から出力され共通電極 709に印加される共通電極駆動信号の波形を表すものである。この共通電極駆動信号は、図 6に示すように、一水平期間毎かつ一垂直期間毎に極性が反転される信号である。

[0136] 図 6の (b) -2に示す VCOM— Aは、改善信号発生回路 504から出力される音鳴り改善信号の波形を表すものである。本実施の形態においては、 VCOM— Aの波形は、共通電極駆動信号 VCOMの波形と同位相かつ同振幅になっている。し力しながら、本発明は共通電極駆動信号に限定されることなぐ他の液晶駆動信号と VCOM —Aとを同位相かつ同振幅にすることもできる。上記他の液晶駆動信号は、例えば、タツチパネルと液晶パネル間に存在する電荷に影響を及ぼす液晶駆動信号であることが好ましい。そして、本実施の形態のように、 TFTが液晶パネル 521を構成する 2 枚のガラス基板のうちタツチパネル 502からより遠い側の基板に配置されている場合には、液晶表示装置駆動部 522から出力され、液晶パネル 521を構成する 2枚のガラス基板のうちタツチパネル 502により近ヽ側の基板 (本実施の形態では、 CFが形成されたガラス基板）に印加される液晶駆動信号であればょ、。

[0137] 図 6の（d)に示す SW— contは、アナログスィッチ制御回路 506から出力され、アナログスィッチ制御信号線 509に印加される信号のパルス波形を示すものである。この SW— contは、例えば、電話機能および Zまたは集音機能を使用している状態では、「Low」となる信号を生成し、上記の機能を未使用の状態では、「High」となる信号を生成する。また、図 6の（c)に示す TZPは、タツチパネル 502の下部電極 102および上部電極 101に印加される信号波形を表して、る。

[0138] 図 6に示すように、ディスプレイシステム 500において、電話機能および Zまたは集音機能が使用状態にある場合は、タツチパネル 502の下部信号線 107· 108、および、図示はしていないが上部信号線 105 · 106に音鳴り改善信号である VCOM— A 信号が入力され、タツチパネル 502における音鳴りを軽減する。一方、ディスプレイシステム 500において、電話機能および/または集音機能が未使用状態の場合は、下部信号線 107· 108、および、図示はしていないが上部信号線 105 · 106は、タツチパネルコントローラ信号線 516— 519と接続され、タツチパネル 502へのペン入力時にペン入力位置の検出が可能となる。

[0139] 以上のように、本実施の形態に力かるディスプレイシステム 500は、電話機能あるいは集音機能を使用している場合に、音鳴り改善信号カ^ッチパネル 502へ印加される。それゆえ、電話中においては耳障りな音鳴りの発生を抑え、通話先の音 (声)を聴き取り易くすることができる。また、集音時にはタツチパネルの音鳴りに起因して雑音が混じることを防止することができる。

[0140] なお、本実施の形態 1一 3では、導電性の薄板を含んで構成される装置としてタツチパネル入力装置を例に挙げて説明した力本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、導電性の薄板を含んで構成される装置としては、タツチパネル入力装置以外に、例えば、液晶表示装置の表示パネル上に取り付けられた光学シート類などからなる LCDモジュールを挙げることができる。

[0141] 尚、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなぐ本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。産業上の利用の可能性

[0142] 本発明は、タツチパネル一体型表示装置などのような入力装置と表示装置が一体となったディスプレイシステムにおヽて、音鳴りに起因する振動 ·ノイズなどを軽減することができる。それゆえ、このようなディスプレイシステムの開発において、その利便性ゃ使ヽ易さをより向上させるために有効に活用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 表示装置と、当該表示装置の表示部に取り付けられ、導電性の薄板を含んで構成される装置とを備えるディスプレイシステムであって、

上記表示装置を駆動する表示装置駆動部と、

上記表示装置駆動部から表示装置へ印加される駆動信号と同振幅かつ同位相の音鳴り改善信号を、当該導電性の薄板を含んで構成される装置へ印加する信号印加部とを備えることを特徴とするディスプレイシステム。

[2] 上記導電性の薄板を含んで構成される装置は、積層された 2枚の上記導電性の薄板を備えており、上記音鳴り改善信号は、当該 2枚の導電性の薄板のうち、上記表示装置の表示部に近い側に設けられた導電性の薄板へ少なくとも印加されることを特徴とする請求項 1に記載のディスプレイシステム。

[3] 上記導電性の薄板を含んで構成される装置は、外部力もの入力位置を検出する入力装置であることを特徴とする請求項 1に記載のディスプレイシステム。

[4] 上記入力装置は、積層された 2枚の上記導電性の薄板を備えており、上記音鳴り改善信号は、当該 2枚の導電性の薄板のうち、上記表示装置の表示部に近い側に設けられた導電性の薄板へ少なくとも印加されることを特徴とする請求項 3に記載のディスプレイシステム。

[5] 上記入力装置は、外部から上記導電性の薄板への入力位置を検出するための検出信号が印加される入力装置制御部と、

上記音鳴り改善信号と上記検出信号との何れかを選択して上記導電性の薄板へ入力させる信号切り替え部とをさらに備えることを特徴とする請求項 3に記載のデイスプレイシステム。

[6] 上記信号切り替え部は、上記導電性の薄板への外部からの入力の有無に基づいて、上記音鳴り改善信号と上記検出信号との切り替えを行うことを特徴とする請求項 5に記載のディスプレイシステム。

[7] 上記ディスプレイシステムが、電話機能および Zまたは集音機能を有する装置に備えられている場合、上記信号切り替え部は、上記電話機能および Zまたは集音機能の使用時に上記音鳴り改善信号を選択して上記導電性の薄板へ入力させることを特徴とする請求項 5に記載のディスプレイシステム。

[8] 上記入力装置には、上記音鳴り改善信号が上記入力装置制御部へ入力する前に、当該音鳴り改善信号の振幅を変換するための変換回路がさらに設けられていることを特徴とする請求項 5に記載のディスプレイシステム。

[9] 上記表示装置の表示部は、 2枚の基板と当該 2枚の基板の間に封入された液晶とから構成される液晶パネルであり、

上記音鳴り改善信号は、上記液晶パネルと上記導電性の薄板との間に存在する電荷に影響を及ぼす駆動信号と同振幅かつ同位相であることを特徴とする請求項 1ないし 8の何れ力 1項に記載のディスプレイシステム。

[10] 上記表示装置の表示部は、 2枚の基板と当該 2枚の基板の間に封入された液晶と力構成される液晶パネルであり、薄膜トランジスタが上記 2枚の基板のうちの上記導電性の薄板力より遠い側に設けられている場合、

上記音鳴り改善信号は、上記 2枚の基板のうちの上記導電性の薄板に近、側に設けられた基板に印加される駆動信号と同振幅かつ同位相であることを特徴とする請求項 1ないし 8の何れ力 1項に記載のディスプレイシステム。