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JPWO2010041394A1 - 音響再生装置 - Google Patents

音響再生装置 Download PDF

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JPWO2010041394A1
JPWO2010041394A1 JP2010532793A JP2010532793A JPWO2010041394A1 JP WO2010041394 A1 JPWO2010041394 A1 JP WO2010041394A1 JP 2010532793 A JP2010532793 A JP 2010532793A JP 2010532793 A JP2010532793 A JP 2010532793A JP WO2010041394 A1 JPWO2010041394 A1 JP WO2010041394A1
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多田 真樹
真樹 多田
武田 克
克 武田
雅史 水口
雅史 水口
今野 文靖
文靖 今野
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    • HELECTRICITY
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    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
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Abstract

音響再生装置は、聴取位置で音波を再生する。その音響再生装置は、可聴帯域の周波数を有する可聴帯域信号を補正する補正処理部と、搬送信号を生成する搬送信号発振器と、補正処理部で補正された可聴帯域信号で搬送信号を変調して得られた変調信号を出力する変調器と、変調器から出力された変調信号に応じて音波を出力する放音部とを備える。補正処理部は、放音部から聴取位置までの距離に基づいて可聴帯域信号を補正する。この音響再生装置は、聴取位置にかかわらず可聴帯域信号を元の可聴帯域信号に高忠実度で再生することができる。

Description

本発明は、超音波帯域の信号を搬送信号として可聴帯域の信号を変調して放射し、特定の空間範囲で可聴帯域の音波が再生可能な高い指向性を有する音響再生装置に関するものである。
音響再生装置は、振動板を介して直接空気等の媒体中へ可聴帯域の音波を放射し、回折効果により広範囲に可聴帯域の音波を伝搬させることができる。
これに対して、特定の空間範囲にのみ選択的に可聴帯域の音波を伝搬させるために、高い指向性を有する超指向性スピーカ、或いはパラメトリックスピーカ等の音響再生装置が実用化されている。この音響再生装置では、搬送信号である超音波帯域信号を可聴帯域の信号で変調して所定の利得で増幅し、増幅された信号が超音波振動子等の超音波を発生する放音部へ入力される。放音部はその信号を空気等の媒体中へ超音波帯域の音波として放射する。
放音部から放射された音波は、搬送信号である超音波の伝搬特性により、高い指向性で媒体を伝搬する。超音波帯域の音波は媒体中を伝搬するうちに、媒体の非線形性により可聴帯域の音波の振幅が蓄積的に増加すると共に、超音波帯域の音波が媒体による吸収や球面拡散によって減衰する。この結果、超音波帯域に変調された可聴帯域の信号は、媒体の非線形性により元の可聴帯域信号源から出力された可聴帯域信号へと自己復調し、限られた狭い空間範囲でのみ可聴音を再生することができる。
このような音響再生装置においては、放音部から放射され媒体中で復調された可聴帯域の音波の音圧は周波数に依存性するので、可聴帯域信号源から出力された元の可聴帯域の信号を忠実に再生することは難しい。図10は放音部から放射される可聴帯域の音波の音圧の周波数特性C101を示す。図10は、音圧が周波数に依存せずに一定の理想的な音圧の周波数特性C102を併せて示す。自己復調された音波の音圧は元の可聴帯域信号の大きさの2階微分に比例するので、放音部から放射され媒体中で復調された可聴帯域の音波の低い周波数帯域での音圧は高い周波数帯域での音圧より低い。可聴帯域信号が様々な周波数成分を含む場合、放音部から放射され媒体中で復調された可聴帯域の音波の音圧は周波数によってばらつきが生じ、理想的な周波数特性C102を有しないので、可聴帯域信号を高忠実度で復調できない。
図11は特許文献1に記載されている従来の音響再生装置101のブロック図である。音響再生装置101は、可聴帯域信号源102と、可聴帯域信号源102からの可聴帯域信号を補正する補正処理部103と、補正処理部103で補正された信号で搬送信号を変調して変調信号を出力する変調器104と、変調器104からの変調信号を増幅するパワーアンプ105と、パワーアンプ105で増幅された信号を外部へ出力する放音部106とを備える。
図12は図10に示す音圧の周波数特性C101、C102と、補正処理部103が可聴帯域信号に施す補正での補正曲線P101とを示す。補正曲線P101は周波数特性C101と上下逆の特性を有する。このように、補正処理部103は可聴帯域信号源からの可聴帯域信号の振幅を補正曲線P101で補正して出力する。これにより、放音部7から出て媒体で自己復調した可聴帯域信号を再生する。
しかし、図11に示す音響再生装置101では、位置によって可聴帯域信号を忠実に復調できない。
特開2004−328236号公報
音響再生装置は、聴取位置で音波を再生する。その音響再生装置は、可聴帯域の周波数を有する可聴帯域信号を補正する補正処理部と、搬送信号を生成する搬送信号発振器と、補正処理部で補正された可聴帯域信号で搬送信号を変調して得られた変調信号を出力する変調器と、変調器から出力された変調信号に応じて音波を出力する放音部とを備える。補正処理部は、放音部から聴取位置までの距離に基づいて可聴帯域信号を補正する。
この音響再生装置は、聴取位置にかかわらず元の可聴帯域信号を高忠実度で再生することできる。
図1Aは本発明の実施の形態1における音響再生装置のブロック図である。 図1Bは実施の形態1における音響再生装置の放音部の概略図である。 図2は従来の音響再生装置から出力されて自己復調された可聴帯域音波の伝播特性を示す。 図3は実施の形態1における音響再生装置から出力されて自己復調された可聴帯域音波の音圧の周波数特性を示す。 図4は実施の形態1における音響再生装置の補正処理部の補正特性を示す。 図5は実施の形態1における音響再生装置から出力されて自己復調された音波の伝搬特性を示す。 図6は実施の形態1における音響再生装置から出力されて自己復調された音波の音圧の周波数特性を示す。 図7は実施の形態1における音響再生装置の補正処理部のブロック図である。 図8は本発明の実施の形態2における音響再生装置のブロック図である。 図9は実施の形態2における音響再生装置の測距部の概略図である。 図10は音波の音圧の周波数特性を示す。 図11は従来の音響再生装置のブロック図である。 図12は従来の音響再生装置の補正処理部の補正特性を示す。
(実施の形態1)
図1Aは本発明の実施の形態1における音響再生装置1のブロック図である。可聴帯域信号源2は、可聴帯域の周波数を有する可聴帯域信号を発生する。可聴帯域は概ね20Hz〜20kHzである。補正処理部3は可聴帯域信号を補正する。補正処理部3で補正された信号は変調器4へ送られる。搬送信号発振器5は、可聴帯域の最高周波数より高い周波数を有する搬送信号を発生する。実施の形態1では、搬送信号の周波数は20kHzより高い超音波帯域の周波数である。変調器4は補正処理部3で補正された信号で搬送信号を振幅変調で変調して得られる変調信号を出力する。変調器4から出力された変調信号はパワーアンプ6で増幅され、放音部7へ送られる。
図1Bは放音部7の概略図である。放音部7は複数の超音波振動子7Aにより構成されており、パワーアンプ6から送られた信号により超音波振動子7A内にそれぞれ設けられた圧電素子が振動することで、空気等の媒体にその信号に応じた音波を放射する。この音波は搬送波信号の周波数を有し、可聴帯域の最高周波数より高い周波数を有する超音波である。
放音部7から媒体へ超音波として放射された音波は、超音波の伝搬特性の特徴である高い指向性を持って媒体を伝搬する。超音波帯域の音波は媒体中を伝搬するうちに、媒体の非線形性により、可聴帯域の音波の振幅が蓄積的に増加する。これと共に、超音波帯域の周波数の搬送波信号が媒体による吸収や球面拡散によって減衰する。この結果、放音部7から放射された音波は搬送波信号を変調している可聴帯域信号による可聴帯域の周波数の音波に自己復調する。
このように、音響再生装置1では、高い指向性を有する超音波を搬送信号として利用して放音部7から音波を放射することで、限られた特定の位置にのみ可聴帯域信号を再生する。音響再生装置1を美術館や博物館の展示物の説明用のスピーカとして用いた場合、特定の人物のみに音声を伝えることが可能となる。
補正処理部3には外部入力部8が接続されている。使用者は外部入力部8を操作して、放音部7から音波を聴取する聴取位置までの距離を手動で設定する。
次に、補正処理部3において可聴帯域信号を補正する方法について説明する。
一般に、放音部7から出力され媒体中で復調された可聴帯域の音波の伝搬特性は周波数によって変わる。すなわち、放音部7から出力され媒体中で復調された可聴帯域の音波の音圧はその周波数及び放音部7から音波を聴取する聴取位置までの距離によって変わる。
図2は、Khokhlov−Zabolotskaya−Kuznetsov(KZK)理論式を基に求めた放音部7から再生される音波の伝搬特性を示す。図2において、横軸は放音部7から聴取位置までの距離を示し、縦軸は音波の音圧を示す。図2に示すように、音波の周波数f1、周波数f2、周波数f3(f1<f2<f3)でのそれぞれの伝搬特性を示す曲線は異なり、さらに各曲線(周波数f1〜f3のそれぞれ)において、音圧は放音部7からの距離によって変化する。
図3は、KZK理論式を基に求めた、図2に示す聴取距離の値d1、d2における音圧の周波数特性を示す。図3において、横軸は音波の周波数を示し、縦軸は音波の音圧を示す。最低周波数fnと最高周波数fmはそれぞれ放音部7から放射される音波の周波数成分のうち最も低い周波数と最も高い周波数である。なお、図3に示す音圧の周波数特性は、音響再生装置1において補正処理部3を設けない場合の放音部7から出力され媒体中で復調された可聴帯域の音波の音圧の周波数特性に相当する。
図3に示すように、放音部7から出力され媒体中で復調された可聴帯域の音波では、低周波数の成分の音圧は高周波数の成分の音圧より大きい。聴取距離の値d1、d2での周波数特性が異なる、すなわち、放音部7から聴取位置までの距離により音圧の周波数特性が変化する。
図11に示す従来の音響再生装置101は、放音部107から聴取位置までの距離にかかわらず同じ音波を出力するので、聴取位置によっては、元の可聴帯域信号を高忠実度で復調することが困難な場合がある。
図3に示す距離の値d1、d2の聴取位置において元の可聴帯域信号を忠実に復調するために、自己復調された可聴帯域の音波の音圧の周波数特性に応じて補正処理部3は可聴帯域信号を補正する。図4は、補正処理部3が記憶する、聴取距離の値d1、d2にそれぞれ対応する補正曲線P1、P2を示す。
補正曲線P1、P2は以下の方法で導出する。まず放音部7から使用者が聴取する位置までの聴取距離の値d1、d2において自己復調された可聴帯域の音波の音圧の周波数特性をKZK理論式により求める。さらに、求められた周波数特性に対して逆特性の周波数特性を有するように補正曲線P1、P2を作成する。すなわち、複数の補正曲線P1、P2はそれぞれ、補正処理部3で補正しない信号に応じて放音部7から出力される可聴帯域の周波数を有する音波の音圧の周波数特性の逆特性の周波数特性を有する。ここで、逆特性の周波数特性とは、音圧を縦軸で表し、周波数を横軸で表した周波数特性のグラフを縦軸の方向に反転させて得られる周波数特性である。すなわち、図4に示す補正曲線P1、P2は、図3に示す放音部7から聴取位置までの距離の値d1、d2での音波の音圧の周波数特性を縦軸の方向に反転させた形状を有する。
なお、実施の形態1では補正曲線P1、P2をKZK理論式を基にして求める。KZK理論式に類する近似式、もしくは、実測値を基にして求めてもよい。実測値を基にして求めた場合、補正曲線P1、P2を実使用に即した正確なものにすることができる。
このように、実施の形態1における音響再生装置1の補正処理部3は、放音部7から聴取位置までの距離の複数の値d1、d2と、複数の値d1、d2にそれぞれ対応する複数の補正曲線P1、P2を記憶する。この結果、補正処理部3は様々な聴取位置に対応して最適な補正曲線を複数の補正曲線から選択することができ、選択された補正曲線で可聴帯域信号を補正することで可聴帯域信号を元の可聴帯域信号に高忠実度で復調することができる。なお、聴取位置の距離の複数の値の数は2に限定されず、3以上の任意の数であってもよい。補正処理部3は距離の値にそれぞれ対応する複数の補正曲線を記憶する。
放音部7から聴取位置までの距離が値d1であるときの音響再生装置1の動作を説明する。
図5は音響再生装置1の放音部7から聴取位置までの距離が値d1であるときのその聴取位置での音波の音圧の周波数特性を示す。距離の値がd1であるので、補正処理部3は可聴帯域信号を補正曲線P1で補正する。すなわち、補正処理部3の可聴帯域信号の周波数f1の成分に対する利得を、周波数f3の成分に対する利得より大きくする。これにより、距離の値d1の聴取位置において周波数f1及び周波数f3の成分の音圧を周波数f2の成分の音圧に一致させることができる。これにより、放音部7から出力されて媒体中で復調された可聴帯域の音波の音圧の周波数特性を図6に示す理想的な周波数特性のように、距離の値d1において平坦にすることができ、可聴帯域信号源2から出力される可聴帯域信号を元の可聴帯域信号に高忠実度で復調することができる。
同様に、放音部7から聴取位置までの距離が値d2である場合は、補正処理部3は補正曲線P2で上記と同様に可聴帯域信号を補正する。これにより、距離の値d2である聴取位置において、可聴帯域信号源2から出力される可聴帯域信号を高忠実度で復調することができる。
実施の形態1における音響再生装置1では、周波数f1及び周波数f3の成分の音圧を周波数f2の成分に音圧に一致させるが、これに限るものではなく、周波数f1〜f3の成分の音圧を周波数f1の成分または周波数f3の成分の音圧に一致させても良く、あるいは周波数f1〜f3の成分の音圧以外の任意の音圧に一致させてもよい。
放音部7から聴取位置までの距離の複数の値と、それらの値にそれぞれ対応する複数の補正曲線は補正テーブルとして補正処理部3に記憶されている。音響再生装置1では、放音部7から聴取位置までの距離の値を外部入力部8により設定する。補正処理部3は補正テーブルを参照して、記憶する複数の補正曲線から、設定された値に対応する補正曲線を一意に決定し、選出された補正曲線で可聴帯域信号源2から送られた可聴帯域信号の振幅を補正する。
次に、補正処理部3の動作の詳細について以下に説明する。図7は補正処理部3のブロック図である。補正処理部3は、距離パラメータ設定部3Aと、補正曲線設定部3Bと、補正曲線設定部3Bに接続された記憶部3Cと、補正演算部3Dとを備える。距離パラメータ設定部3Aは外部入力部8と接続され、補正演算部3Dは可聴帯域信号源2及び変調器4と接続されている。
外部入力部8で、放音部7から聴取位置までの距離の値を設定すると、設定された値は信号として距離パラメータ設定部3Aに入力される。距離パラメータ設定部3Aは外部入力部8からその信号を受けると、n個の値d1〜dnから入力された信号に対応する値を1つ選択し、選択された値を信号として補正曲線設定部3Bに送る。補正曲線設定部3Bは、送られたその信号を基に、記憶部3Cに記憶された補正テーブルでの複数の補正曲線P1〜Pnから、選択された値に対応する補正曲線を選択する。
補正演算部3Dは補正曲線設定部3Bで選択された補正曲線により、可聴帯域信号源2より送られる可聴帯域信号の振幅を補正して変調器4へ送る。
このように、外部入力部8にて音響再生装置1を使用する使用者が放音部7から聴取位置までの距離を設定することで、任意の聴取位置にて可聴帯域信号を元の可聴帯域信号に高忠実度で復調した音波を聴取することが可能となる。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2における音響再生装置9のブロック図である。図8において、図1Aに示す実施の形態1における音響再生装置1と同じ部分には同じ参照番号を付す。実施の形態2における音響再生装置9は、図1Aに示す実施の形態1における音響再生装置1の外部入力部8の代わりに測距部10を備える。音響再生装置9では補正処理部3には測距部10が接続されている。測距部10は放音部7から聴取位置までの距離を測定する。
図9は測距部10の概略図である。測距部10は、超音波を発生する超音波発生器10Aと、超音波を受信する超音波センサ10Bと、演算部10Cを備える。超音波発生器10Aから送られた超音波は、聴取位置X1に存在する使用者に到達して反射され、超音波センサ10Bで受信される。演算部10Cは超音波発生器10Aから超音波を送ってから超音波センサで受信するまでの時間を測定し、測定された時間を基に、放音部7から聴取位置X1までの距離L1の値を求める。ここで、超音波発生器10Aと超音波センサ10Bは、独立した2つの超音波振動子よりそれぞれ形成されている。あるいは、超音波発生器10Aは超音波振動子で形成され、超音波センサ10Bは超音波発生器10Aの超音波振動子で共用して形成されてもよい。
測距部10は、超音波以外にも例えば光を利用したセンサで形成してもよいが、超音波を用いることが望ましい。図1Bに示すように、放音部7は複数の超音波振動子7Aで構成されているので、放音部7の複数の超音波振動子7Aのうちの一部の超音波振動子を超音波発生器10Aと超音波センサ10Bとして用いることができる。この場合には、放音部7から聴取位置X1までの距離L1と測距部10から聴取位置X1までの距離は一致するので、測距部10は距離L1の値を正確に測定することができる。
測距部10で測定された放音部7から聴取位置X1までの距離L1の値は信号として補正処理部3に入力される。
補正処理部3は、実施の形態1における音響再生装置1と同様に、測定された値に基づき複数の補正曲線P1〜Pnから補正曲線を一意に選択する。補正処理部3は、選択された補正曲線で可聴帯域信号源2から送られた可聴帯域信号の振幅を補正する。これにより、音響再生装置9は、任意の聴取位置において可聴帯域信号源2から出力される可聴帯域信号を元の可聴帯域信号に高忠実度で復調することが可能となる。
実施の形態2における音響再生装置9は測距部10を備えているので、使用者が手動で放音部7から聴取位置までの距離の値を設定せずとも、実施の形態1における音響再生装置1と同様の効果を得ることができ、使い勝手の優れたものとなっている。
なお、実施の形態1、2において距離L1の値d1〜dnは、一般的に距離の単位で表される値のみならず、距離に対応する他の値であってもよい。
本発明による音響再生装置は、聴取位置にかかわらず可聴帯域信号を高忠実度で再生することでき、限られた空間範囲のみで可聴帯域の音を再生する、指向性の高い音響再生装置として好適である。
1 音響再生装置
2 可聴帯域信号源
3 補正処理部
3B 補正曲線設定部
3C 記憶部
3D 補正演算部
4 変調器
5 搬送信号発振器
7 放音部
9 音響再生装置
10 測距部
10A 超音波発生器
10B 超音波センサ
実施の形態1における音響再生装置1では、周波数f1及び周波数f3の成分の音圧を周波数f2の成分音圧に一致させるが、これに限るものではなく、周波数f1〜f3の成分の音圧を周波数f1の成分または周波数f3の成分の音圧に一致させても良く、あるいは周波数f1〜f3の成分の音圧以外の任意の音圧に一致させてもよい。

Claims (6)

  1. 聴取位置で音波を再生する音響再生装置であって、
    可聴帯域の周波数を有する可聴帯域信号を補正する補正処理部と、
    搬送信号を生成する搬送信号発振器と、
    前記補正処理部で補正された前記可聴帯域信号で前記搬送信号を変調して得られた変調信号を出力する変調器と、
    前記変調器から出力された前記変調信号に応じて音波を出力する放音部と、
    を備え、
    前記補正処理部は、前記放音部から前記聴取位置までの距離に基づいて前記可聴帯域信号を補正する、音響再生装置。
  2. 前記補正処理部は、
    距離の複数の値と、前記複数の値にそれぞれ対応する複数の補正曲線とを記憶する記憶部と、
    前記放音部から前記聴取位置までの前記距離の値に基づいて前記複数の補正曲線から補正曲線を一意に選択する補正曲線設定部と、
    前記選択された補正曲線を用いて前記可聴帯域信号を補正する補正演算部と、
    を含む、請求項1に記載の音響再生装置。
  3. 前記複数の補正曲線はそれぞれ、前記補正処理部で補正しない信号に応じて前記放音部から出力される可聴帯域の周波数を有する音波の音圧の周波数特性の逆特性の周波数特性を有する、請求項2に記載の音響再生装置。
  4. 前記音波の前記音圧の前記周波数特性は実測により求められた特性である、請求項3に記載の音響再生装置。
  5. 前記放音部から前記聴取位置までの前記距離を測定する測距部をさらに備えた、請求項1に記載の音響再生装置。
  6. 前記測距部は、
    超音波を発生する超音波発生器と、
    前記発生した超音波を受信する超音波センサと、
    を含む、請求項5に記載の音響再生装置。
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