JPWO2005088398A1 - 硫黄原子を含有する反射防止膜 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は、第1観点として、固形分及び溶剤から成り、前記固形分に占める硫黄原子の割合が5〜25質量%である反射防止膜形成組成物、
第2観点として、前記固形分が、硫黄原子を8〜30質量%有するポリマー、架橋性化合物及び酸化合物を含む、第1観点に記載の反射防止膜形成組成物、
第3観点として、前記ポリマーが、それぞれ硫黄原子を有するアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、及びスチレン化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物より製造されるポリマーである、第2観点に記載の反射防止膜形成組成物、
第4観点として、前記ポリマーが、少なくとも二つのチオール基を有する化合物より製造されるポリマーである、第2観点に記載の反射防止膜形成組成物、
第5観点として、前記ポリマーが、二つのチオール基を有する化合物と二つのエポキシ基を有する化合物から製造されるポリマーである、第2観点に記載の反射防止膜形成組成物、
第6観点として、前記ポリマーが、チオフェン環構造を有するポリマーである、第2観点に記載の反射防止膜形成組成物、
第7観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の反射防止膜形成組成物を基板上に塗布し焼成することによって得られる反射防止膜であって、F2エキシマレーザー(波長157nm)に対する減衰係数が0.20〜0.50である反射防止膜、
第8観点として、第1観点乃至第6観点のいずれか一つに記載の反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、並びに、露光後にフォトレジスト層を現像する工程を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法、
第9観点として、前記露光がF2エキシマレーザー(波長157nm)により行われる第8観点に記載のフォトレジストパターンの形成方法、である。
かかる反射防止膜は、短波長の光、特にF2エキシマレーザー(波長157nm)またはArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いた微細加工において、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、フォトレジスト層とのインターミキシングを起こさず、かつ、該フォトレジスト層と比較して大きなドライエッチング速度を有する。
また、本発明の反射防止膜を用いることにより、短波長の光を用いたリソグラフィープロセスにおいて、良好な形状のフォトレジストパターンを形成することができる。
さらに、本発明により反射防止膜の減衰係数k値を調整する方法を提供することができる。減衰係数k値の調整は、反射防止膜形成組成物の固形分に占める硫黄原子の含有量を変化させることにより行われる。この調整方法により、フォトレジストの種類及び要求特性等に応じて、反射防止膜の減衰係数k値等の特性を変化させることが可能となる。
このような硫黄原子を有するポリマーは、付加重合、開環重合、及び縮合重合等の既知の様々な方法によって製造することができる。
硫黄原子を有するメタクリル酸エステル化合物としては、例えば2−(メチルチオ)エチルメタクリレート、及び5−(メタクリロイルオキシ)メチル−1,3−オキサチオラン−2−チオン等が挙げられる。
硫黄原子を有するスチレン化合物としては、例えば4−ビニルフェニルイソチソシアネート、4−スチレンスホニルクロリド、及び4−スチレンスルホン酸等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルメチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、2−メチル−2−アダマンチルアクリレート、8−メチル−8−トリシクロデシルアクリレート、及び8−エチル−8−トリシクロデシルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸エステル化合物としては、前記アクリル酸エステル化合物に対応するメタクリル酸エステル化合物が挙げられる。
アクリルアミド化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、及びN,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリル酸アミド化合物としては、前記アクリル酸アミド化合物に対応するメタクリル酸アミド化合物が挙げられる。
ビニル化合物としては、ビニルアルコール、ビニル酢酸、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、及びプロピルビニルエーテル等が挙げられる。
スチレン化合物としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、及びヒドロキシスチレン等が挙げられる。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、及びN−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
(15)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーは、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル中、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド存在下、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィドと2,5−ジカルボキシチオフェンとを反応させることにより製造することができる。
酸化合物としては、芳香族スルホン酸化合物が使用できる。芳香族スルホン酸化合物の具体例としては、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホネート、スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、及びピリジニウム−1−ナフタレンスルホン酸等を挙げることができる。
また、酸化合物としては、例えば、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、及びN−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート等の熱または光によって酸を発生する酸発生剤を挙げることができる。酸化合物として、酸及び酸発生剤を組み合わせて使用することもできる。酸化合物が使用される場合、その使用量としては、固形分中で、例えば0.001〜10質量%であり、また例えば0.001〜3質量%であり、または0.1〜2質量%である。酸化合物を使用することにより、架橋性化合物の反応が促進される。
半導体基板(例えば、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンウエハー、シリコンナイトライド基板、ガラス基板、及びITO基板等)の上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の反射防止膜形成組成物が塗布され、その後、焼成することにより反射防止膜が形成される。焼成する条件としては、焼成温度80℃〜250℃、焼成時間0.3〜60分間の中から適宜、選択される。好ましくは、焼成温度130℃〜250℃、焼成時間0.5〜5分間である。ここで、反射防止膜の膜厚としては、例えば10〜3000nmであり、また、例えば30〜1000nmであり、または50〜200nmである。
本発明の反射防止膜は硫黄原子を多く含むため、短波長の光、特にF2エキシマレーザー(波長157nm)に対して大きな吸収を示す。本発明の反射防止膜形成組成物によって、F2エキシマレーザー(波長157nm)に対する減衰係数k値が0.20〜0.50である反射防止膜、減衰係数k値が0.25〜0.50である反射防止膜、減衰係数k値が0.25〜0.40である反射防止膜を形成することができる。
また、本発明の反射防止膜形成組成物においては、その固形分に含まれる硫黄原子の割合を変化させることによって、形成される反射防止膜の減衰係数k値を調整することが可能である。使用される硫黄原子を有する化合物の種類や含有量を変化させることによって、固形分中の硫黄原子の割合を調整できる。そして、固形分中の硫黄原子の割合を適宜選択することによって、反射防止膜の減衰係数k値を調整することが可能である。
次いで、反射防止膜の上に、フォトレジストの層が形成される。フォトレジストの層の形成は、周知の方法、すなわち、フォトレジスト組成物溶液の反射防止膜上への塗布及び焼成によって行なうことができる。
本発明の反射防止膜の上に塗布、形成されるフォトレジストとしては露光光に感光するものであれば特に限定はない。ネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジストなどがある。また、例えば、Proc.SPIE,Vol.3999,330−334(2000)、Proc.SPIE,Vol.3999,357−364(2000)、やProc.SPIE,Vol.3999,365−374(2000)に記載されているような、含フッ素原子ポリマー系フォトレジストを挙げることができる。
次に、所定のマスクを通して露光が行なわれる。露光には、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)及びF2エキシマレーザー(波長157nm)等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(post exposure bake)を行なうこともできる。露光後加熱は、加熱温度70℃〜150℃、加熱時間0.3〜10分間から適宜、選択される。
次いで、現像液によって現像が行なわれる。これにより、例えばポジ型フォトレジストが使用された場合は、露光された部分のフォトレジストが除去され、フォトレジストのパターンが形成される。
現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5〜50℃、時間10〜300秒から適宜選択される。
そして、このようにして形成されたフォトレジストのパターンを保護膜として、反射防止膜の除去及び半導体基板の加工が行なわれる。反射防止膜の除去は、テトラフルオロメタン、パーフルオロシクロブタン(C4F8)、パーフルオロプロパン(C3F8)、トリフルオロメタン、一酸化炭素、アルゴン、酸素、窒素、六フッ化硫黄、ジフルオロメタン、三フッ化窒素及び三フッ化塩素等のガスを用いて行われる。
半導体基板上に本発明の反射防止膜が形成される前に、平坦化膜やギャップフィル材層が形成されることもできる。大きな段差や、大きなアスペクト比のホールを有する半導体基板が使用される場合には、平坦化膜やギャップフィル材層が形成されていることが好ましい。
また、半導体基板上に本発明の反射防止膜が形成される前に、酸化窒化シリコン(SiON)及び窒化シリコン(SiN)等の材料から形成されるハードマスクが形成されていてもよい。そして、ハードマスクの上に本発明の反射防止膜形成組成物を使用することができる。
また、本発明の反射防止膜形成組成物が塗布される半導体基板は、その表面にCVD法などで形成された無機系の反射防止膜を有するものであってもよく、その上に本発明の反射防止膜を形成することもできる。
さらに、本発明の反射防止膜は、基板とフォトレジストとの相互作用の防止するための層、フォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する層、加熱焼成時に基板から生成する物質の上層フォトレジストへの拡散を防ぐ機能を有する層、及び半導体基板誘電体層によるフォトレジスト層のポイズニング効果を減少させるためのバリア層等として使用することも可能である。
また、反射防止膜形成組成物より形成される反射防止膜は、デュアルダマシンプロセスで用いられるビアホールが形成された基板に適用され、ホールを隙間なく充填することができる埋め込み材として使用できる。また、凹凸のある半導体基板の表面を平坦化するための平坦化材として使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
プロピレングリコールモノメチルエーテル28.42gにエチレングリコールジグリシジルエーテル5.00g、エタンジチオール1.88g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.23gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(5)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は3300(標準ポリスチレン換算)であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテル34.63gにエチレングリコールジグリシジルエーテル5.00g、2,5−ジカルボキシチオフェン3.43g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.23gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(16)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は3600(標準ポリスチレン換算)であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテル31.93gにエチレングリコールジグリシジルエーテル5.00g、2,2’−オキシジエタンチオール2.76g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.23gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(17)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は3500(標準ポリスチレン換算)であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテル33.21gにエチレングリコールジグリシジルエーテル5.00g、2−メルカプトエチルスルフィド3.08g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.23gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(6)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は3800(標準ポリスチレン換算)であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテル19.93gにエチレングリコールジグリシジルエーテル3.00g、ジチオエリスリオール1.84g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.14gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(18)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は3200(標準ポリスチレン換算)であった。
プロピレングリコールモノメチルエーテル61.52gにエチレンジチオール4.98g、モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸10g、及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.40gを添加し、還流下で24時間反応させることにより、式(7)で表される繰り返しの単位構造を有するポリマーを含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ重量平均分子量は16800(標準ポリスチレン換算)であった。
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート60gをプロピレングリコールモノメチルエーテル242gに溶解させた後、70℃まで昇温させた。その後、反応液を70℃に保ちながらアゾビスイソブチロニトリル0.6gを添加し、70℃で24時間反応させポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)を含む溶液を得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、重量平均分子量は50000(標準ポリスチレン換算)であった。
合成例1で得たポリマーを含む溶液3.92g(ポリマー濃度20質量%)にテトラメトキシメチルグリコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名パウダーリンク1174)0.20g、ピリジニウム−p−トルエンスルホネート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル6.36g、及び乳酸エチル9.5gを加えた後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
合成例2〜6で得たポリマーを含む溶液を用い、それぞれ、実施例1と同様にして反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
合成例7で得たポリマーを含む溶液3.92g(ポリマー濃度20質量%)にテトラメトキシメチルグリコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名パウダーリンク1174)0.20g、ピリジニウム−p−トルエンスルホネート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル6.36g、及び乳酸エチル9.5gを加えた後、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いて濾過して反射防止膜形成組成物の溶液を調製した。
実施例1〜6及び比較例1で調製した反射防止膜形成組成物の溶液をスピナーにより、各々、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、反射防止膜(膜厚100nm)を形成した。この反射防止膜をフォトレジストに使用する溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
実施例1〜6及び比較例1で調製した反射防止膜形成組成物の溶液をスピナーにより、各々、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、反射防止膜(膜厚100nm)を形成した。この反射防止膜の上層に、市販のフォトレジスト溶液(シプレー社製、商品名APEX−E等)をスピナーにより塗布した。ホットプレート上で90℃1分間加熱し、フォトレジストを露光後、露光後加熱(post exposure bake)を90℃で1.5分間行なった。フォトレジストを現像させた後、反射防止膜の膜厚を測定しその膜厚に変化がないことより、実施例1〜6及び比較例1で調製した反射防止膜形成組成物の溶液から得た反射防止膜とフォトレジストとのインターミキシングが起こらないことを確認した。
実施例1〜6及び比較例1で調製した反射防止膜形成組成物の溶液をスピナーにより、各々、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、反射防止膜(膜厚60nm)を形成した。そして、これらの反射防止膜を分光エリプソメーター(J.A. Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長157nmでの屈折率n値及び減衰係数k値を測定した。測定結果を表1に示す。また、同様にして波長193nmでの屈折率n値及び減衰係数k値を測定した。測定結果を表2に示す。
実施例1〜6で使用されたポリマーにおける硫黄原子の割合、及び実施例1〜6の反射防止膜形成組成物の固形分における硫黄原子の割合を表3に示した。表3中、(A)はポリマーにおける硫黄原子の割合(質量%)を表し、(B)は固形分における硫黄原子の割合(質量%)を表す。
実施例1〜6で調製した反射防止膜形成組成物の溶液をスピナーにより、各々、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布した。ホットプレート上で205℃1分間焼成し、反射防止膜(膜厚100nm)を形成した。そして、これらの反射防止膜のエッチング速度(単位時間当たりの膜厚の減少量)を、日本サイエンティフィック製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下で測定した。
次に、ArFエキシマレーザーを用いたプロセス用のフォトレジスト溶液(住友化学工業(株)製、商品名PAR710)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウエハー)上に塗布し、焼成してフォトレジストを形成した。そして、前記と同様の条件でエッチング速度を測定した。実施例1〜6から形成された反射防止膜とフォトレジストPAR710とのドライエッチング速度との比較を行った。結果を表4に示す。表4中、エッチング速度はフォトレジストPAR710のエッチング速度を1.00としたときの各反射防止膜のエッチング速度である。
Claims (9)
- 固形分及び溶剤から成り、前記固形分に占める硫黄原子の割合が5〜25質量%である反射防止膜形成組成物。
- 前記固形分が、硫黄原子を8〜30質量%有するポリマー、架橋性化合物及び酸化合物を含む、請求項1に記載の反射防止膜形成組成物。
- 前記ポリマーが、それぞれ硫黄原子を有するアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、及びスチレン化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物より製造されるポリマーである、請求項2に記載の反射防止膜形成組成物。
- 前記ポリマーが、少なくとも二つのチオール基を有する化合物より製造されるポリマーである、請求項2に記載の反射防止膜形成組成物。
- 前記ポリマーが、二つのチオール基を有する化合物と二つのエポキシ基を有する化合物から製造されるポリマーである、請求項2に記載の反射防止膜形成組成物。
- 前記ポリマーが、チオフェン環構造を有するポリマーである、請求項2に記載の反射防止膜形成組成物。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の反射防止膜形成組成物を基板上に塗布し焼成することによって得られる反射防止膜であって、F2エキシマレーザー(波長157nm)に対する減衰係数が0.20〜0.50である反射防止膜。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の反射防止膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成して反射防止膜を形成する工程、前記反射防止膜上にフォトレジスト層を形成する工程、前記反射防止膜と前記フォトレジスト層で被覆された半導体基板を露光する工程、並びに、露光後にフォトレジスト層を現像する工程を含む半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法。
- 前記露光がF2エキシマレーザー(波長157nm)により行われる請求項8に記載のフォトレジストパターンの形成方法。
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