JPS6351038B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カーテン、テント、ドレス等の生地
の縫製、特にスライドフアスナーを生地に縫着す
る装置に関する。

従来の技術 生地にスライドフアスナーを縫着する場合、ミ
シンの縫エステーシヨンへの生地およびスライド
フアスナーの送り込み、該送り込み時の生地およ
びスライドフアスナーの位置決め、該縫エステー
シヨンからの生地の排出等の各工程は手作業で行
なわれるが、生地が長尺であつかいにくいため、
上記の３工程を同時かつ連続的に行なうのは、困
難である。したがつて、係る縫製作業を行なう作
業員は熟練者でなければならず、しかもいかに熟
練者であれ手作業で行なうかぎり、美麗で能率的
な縫製は期待しえなかつた。さらに、従来の技術
にあつては、縫着終了時の留縫いを自動的に行な
うことができなかつた。

発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、生地にスライドフアスナーを
縫着するに当たり、作業者の熟練を要さず簡単
に、縫着開口部を構成する各生地にスライドフア
スナーを美麗かつ能率的に縫着し、たとえば、隠
しスライドフアスナーの取付時であつても、ほつ
れやしわを発生することなく縫着を行なえ、留縫
いを自動的に行ないえる装置を提供することにあ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明による装置
は、テーブルの中間部に設けられていて移送手段
を備えたミシンと、該テーブル上においてミシン
の上流側に配設されており、一対の生地の対向縁
を案内する垂直ガイドプレートを設けた生地ガイ
ドと、前記ミシンの下流側に隣接して駆動手段に
より直線状に前進後退移動可能であり、且つ前記
テーブルの後端から離間するように設けられた開
閉自在な生地把持用のグリツパー手段と、前記テ
ーブルにおいて前記生地ガイド上に配設されてお
り前記移送手段に対面する下方先端部を有し、前
記生地上に重ね合わせて縫合するため後端にスラ
イダーを有する一対のスライドフアスナーストリ
ンガーからなるスライドフアスナーをミシンの移
送手段までガイドする下方傾斜したスライドフア
スナーガイドとから成り、前記スライドフアスナ
ーガイドは、下方先端部に前記スライドフアスナ
ーをミシンに導く排出開口部を備えたプレート部
と、該プレート部に軸支されていて、前記開口部
に重合するように移動可能に形成されているカム
を備えたスライダー感知手段と、スライダーが前
記開口部内にある前記カムに係合したとき前記感
知手段の回動によつて入力されるスイツチ手段と
を有し、前記グリツパー手段は前記移送手段を介
して移送された前記生地の先端に係合し、前記駆
動手段は前記グリツパー手段を、前記移送手段が
前記生地を移送する際の張力よりも小さい張力で
後方へ移動させるものである。

実施例 本発明は、単一の長尺生地や並列する複数の長
尺生地における広範な縫製に有用である。本発明
の好適な実施例として、隠しスライドフアスナー
の一対のストリンガーをドレス等の一対の長尺生
地へ同時に縫着する装置について説明する。

第１図に示すように、本発明による装置は、テ
ーブル１と、該テーブル１の中間に取付けられ縫
工ステーシヨン３を形成しているミシン２と、縫
エステーシヨン３の前方すなわち上流側に配設さ
れた生地ガイド４と、該生地ガイド４の上方に配
設されたスライドフアスナーガイド５と、縫エス
テーシヨン３の上部後方に配設された生地ホルダ
ー機構６と、縫エステーシヨン３の後方すなわち
下流側に配設され、直線移動するグリツパー機構
７と、グリツパー機構７の下方に配設されたスタ
ツカー８とから成る。

ミシン２自体の構成は、本発明の特徴を成すも
のではないが、縫製の態様に合わせて機種を選定
する。好適な実施例では、ミシン２は２本の針
９，９と、プレツサーフツト１０とからなる生地
移送手段とを有する。始動ボタンを押すとプレツ
サーフツト１０が下降して生地の本縫いが行なわ
れ、その後順次バツクタツク（留縫い）、ミシン
糸の切断、プレツサーフツト１０の上昇が行なわ
れる。この型のミシンは市販のものであり、本発
明の特徴を構成するものではないので、これ以上
の説明は省略する。

一対の生地の対向縁を案内し位置合わせするた
めの薄状の垂直ガイドプレート１１は、第１，
５，６図に示すように、縫エステーシヨン３の中
心上にあり、テーブル１に垂直に立設されてい
る。垂直ガイドプレート１１は、後方に向つて幅
が狭くなり、プレツサーフツト１０のすぐ近くま
で延びている。該ガイドプレート１１の前端はテ
ーブル１の前縁から突出し、その突出部は下方へ
向つている。垂直ガイドプレート１１の上縁の中
間部には、ブラケツト１２が跨つて着脱可能に取
付けられている。

一対の透明の水平ガイドプレート１３，１３は
ブラケツト１２の下面にビス１４で取付けられて
垂直ガイドプレート１１の両側に延在し、テーブ
ル１との間に所定間隔の一対の生地案内路１５，
１５を形成している（第５図）。該案内路１５の
上下間隔は、用いる生地の厚さや種類に応じて一
対の調節ビス１６により調節可能である。

第１図と第２図で示すように、一対のガイドロ
ツド１７，１７は、テーブル１の前部に取付けら
れている。各ガイドロツド１７，１７の一端は、
テーブル１前部の両角に各々ホルダー１８を介し
て垂直軸を中心に回動自在に連結されている。各
ガイドロツド１７，１７の他端は、垂直ガイドプ
レート１１の突出部のすぐ近くまで延びている。
ガイドロツド１７，１７は、テーブル１の上面と
同一平面上にあり、テーブル１の前縁に対し傾斜
していて、一対の生地がテーブル１上の後部へ進
む際、各生地が垂直ガイドプレート側へ寄るのを
防止し、また生地案内路１５，１５内で生地が詰
まるのを防止している。

調節ガイド板２０は、縫エステーシヨン３の幅
方向でミシン本体１９に対向する位置に設けら
れ、縫エステーシヨン３に対して接近及び離間す
る方向に移動自在に設けられている。該ガイド板
２０は、縫エステーシヨン３の片側でミシン本体
１９に対向するガイド面として働く。該ガイド板
２０は、縫エステーシヨン３を通過する一対の生
地、特に第７図で示すごとき、幅広の生地を縫う
場合、該各生地に掛かる送り抵抗を均一に保つ作
用を有する。第１図と第２図で示すように、スラ
イドフアスナーガイド５は、縫エステーシヨン３
の前方かつ生地ガイド４の上方に配設され、テー
ブル１に対し傾斜している。第２図と第３図で示
すようにスライドフアスナーガイド５は、ガイド
プレート２１から成り、該ガイドプレート２１の
先端側は、矩形開口部２２により二股に分れてい
て一対の脚部２３，２３を形成している。該脚部
２３，２３の対向内側縁には、一対のフアスナー
エレメントガイド２４，２４が設けられている。
各脚部２３，２３とフアスナーエレメントガイド
２４との間には、下方へ開口し外側方に傾斜して
いるフアスナーエレメントガイド溝２５が形成さ
れており、隠しスライドフアスナーを衣服に取付
ける際に用いられる。

矩形の板バネ２６は、その１端がガイドプレー
ト２１の下面に取付けられていて、矩形開口部２
２を覆つている。板バネ２６の先端部も切欠部２
７により２股になつていて一対の突出片２８，２
８を成し、各突出片２８，２８はフアスナーエレ
メントガイド溝２５の下端開口部を覆つている。
第２図と第６図で示すように、前記開口部２２、
切欠部２７、フアスナーエレメントガイド２４，
２４に間在する空間及び垂直ガイドプレート１１
のテーパした端部との相互協働関係によつてスラ
イダー案内路２９が形成されている。スライダー
感知装置３２は、一対の側片３０，３０と、該側
片３０，３０の端部を連結している底片３１とを
有し、全体でＵ字形をしている（第３図）。スラ
イダー感知装置３２の側片３０，３０はガイドプ
レート２１の側面にピン３３で軸支されていて、
スライダー感知装置３２はガイドプレート２１に
回動自在に取付けられている。底片３１の中央部
には、下方へ突出しているカム３４が設けられて
いる。このカム３４は、通常、スライダー案内路
２９内に位置し、スライダーが該案内路２９を通
過すると、該案内路２９から外へ押し出され、ス
ライダー感知装置３２を第２図中右廻りに回動さ
せる。ガイドプレート２１の一端部はアーム３５
を介してブラケツト１２へ連結され、アーム３５
はボルト３６によりブラケツト１２へ軸支されて
いて、スライドフアスナーガイド５はアーム３５
をどちらか一方向へ回動させるだけで、テーブル
１に対する傾斜度が調整できる。縫エステーシヨ
ン３に対するスライドフアスナーの位置は、ブラ
ケツト１２の垂直ガイドプレート１１への取付位
置を変えるだけで調節できる。

ホルダー機構６は、作業員により縫エステーシ
ヨン３に位置決めされた各生地を縫製作業開始ま
で所定位置に保持するためのものである。第１図
と第２図から判かる如く、ミシンヘツド３７は後
方へ延びるブラケツト３８を有する。一対のスイ
ングアーム３９，３９はピン４０により該ブラケ
ツト３８の後端へ回動自在に取付けられている。
各スイングアーム３９，３９は、縫エステーシヨ
ン３に配設されたプレツサーフツト１０の両側へ
各々延在し、その末端部の横軸に軸支された一対
のフツト４１，４１を有する。

ブラケツト３８の後端には水平板４２が突設さ
れ、該水平板４２の下面には、一対のビス４３，
４３が捩込まれ、各スイングアーム３９は第１図
で示すように中間部に捩込まれたビス４４を有す
る。各ビス４３とビス４４とには引張バネ４５の
各端が各々固着されていてスイングアーム３９が
第１図で示す圧接位置にあるとき、ばね４５はピ
ン４０より下方に位置し、スイングアーム３９が
第８図で示す上昇位置にあるとき、バネ４５は、
ピン４０より上方にある。これによりフツト４１
は、圧接位置または上昇位置のいずれか一方の位
置で引張ばね４５により確実に安定保持される。

水平板４２にはエアシリンダー４６が垂直に取
付けられていて、エアシリンダー４６に進退自在
に取付けられたピストンロツド４７の下端には、
水平のＣ字型のプレート４８が取付けられてい
る。この構成により、ピストンロツド４７が収縮
すると、Ｃ字型のプレート４８が上昇しながら一
対のスイングアーム３９を同時に押圧し、該アー
ム３９を第１図で左廻りに揺動してフツト４１は
圧接位置から、上昇位置に移動し、縫製開始に備
える。

グリツパー機構７は、生地とスライドフアスナ
ーに対し縫製作業中に一定の張力を加えて、縫工
を均一化し、縫目を揃えるためのものであり、ま
た縫製作業が済んで縫合された生地とスライドフ
アスナーとを迅速に排出する。

第１図と第２図で示すように、グリツパー機構
７は生地とスライドフアスナーを挾持する一対の
グリツパー４９，４９を包含している。各グリツ
パー４９，４９は、テーブル１の上面の僅か上方
に位置した下方把持部材５０と、該下方把持部材
５０の後端で担持されている一対のフランジ５
２，５２へピン５３により回動可能に取付けられ
た上方把持部材５１とから成る。上方把持部材５
１は、さらに、リンク５４を介して一対のエアシ
リンダー５６，５６の各ピストンロツド５７へ連
結されている。両エアシリンダー５６，５６のピ
ストンロツド５７，５７の間にはスライド５５が
間在し、その両側面で該エアシリンダー５６，５
６へ連結されている。下方把持部材５０と該スラ
イド５５とは、コネクター５８を介して連結され
ており、グリツパー４９，４９がスライド５５と
共に移動可能となつている。上記の構成によりピ
ストンロツド５７が伸張すると、グリツパー４９
は閉じ、ピストンロツド５７が収縮するとグリツ
パー４９は開くようになつている。

テーブル１の後部に設けられた片持ち梁５９の
自由端と、ミシン２の後方に立設した支柱６０
（第１図）の上端との間には一対のガイドレール
６１，６１とエアシリンダ６２とが架設されてい
て、両レール６１，６１間でスライド５５とを直
線方向に案内している。並設されたガイドレール
６１，６１の対向側縁はスライド５５の両側面に
削設されたガイド溝６３に摺動自在に嵌着するよ
うになつている。第１ワイヤ６４の一端は、エア
シリンダー６２内に装着されたピストン（図示せ
ず）の前端に固着し、他端は片持ち梁５９に取付
けられた前方ローラ６６の周りを通つて、スライ
ド５５の上部に固着した固定金具６８へ固着され
ている。第２ワイヤ６５の一端はピストン（図示
せず）の後端へ固着し、他端は支柱６０の上部に
取付けられた後方ローラ６７の周りを通つて、ス
ライド５５の上部に固着した該固定金具６８へ固
着されている。従つて、エアシリンダー６２内の
ピストンが第１図で右方向へ移動すると、スライ
ド５５及びグリツパー４９，４９を縫エステーシ
ヨン３から後方へ退去させ、一方ピストンが左方
向へ移動すると、グリツパー４９は縫エステーシ
ヨン３内へ進出する。

第１図で示すように、ミシン２後方のグリツパ
ー機構７の下方にはスタツカー８が設けられてい
て、スライドフアスナーを縫着した仕上生地を積
み重ね、またグリツパー機構７と協働して仕上生
地をまとめて縫エステーシヨン３からテーブル１
の外へ排出する。

スタツカー８の好適な実施例は水平パイプ６９
と、この水平パイプ６９の中間部へその上端が連
結している垂直脚部７０とから成りＴ字型を成し
ている。ブラケツト７２は、フレーム７１に一体
に取付けられていて、後方へ延在している。垂直
脚部７０の下端は、ブラケツト７２の後端へ枢支
されている。テーブル１のフレーム７１へは、エ
アシリンダー７３の端部が連結され、該エアシリ
ンダー７３に進退自在に装着されているピストン
ロツド７４の先端は垂直脚部７０の下部に軸支さ
れている（第１図）。従つてピストンロツド７４
がエアシリンダー７３から伸張すると、スタツカ
ー８は第１図で左廻りに回動し、一方ピストンロ
ツド７４が収縮すると、スタツカー８はテーブル
１方向へ右廻りに回動する。

次に本発明による装置と方法の作用について説
明する。

第７図で示すように、縫製作業開始前に作業員
は一方の生地７５をガイドロツド１７上から生地
ガイド４内を経て縫エステーシヨン３へ導き、適
切な位置決めを行つてホルダー機構６を下降させ
フツト４１により一方の生地７５をテーブル１上
に保持する。次いで、他方の生地７６も垂直ガイ
ドプレート１１の反対側で同様に保持する。

次に、作業員の手でスライドフアスナー７７を
拡開し、第７図で示すように隠しスライドフアス
ナーの場合はフアスナーストリンガー７８，７８
を反転させた状態でスライドフアスナーガイド５
に載置し、ストリンガーの先端をフアスナーエレ
メントガイド２４と板バネ２６の間に引き通し
て、縫エステーシヨン３へ導き、ストリンガー７
８，７８の該先端を既に保持されている生地へ重
ね合わせる。ストリンガー７８，７８の芯部７
９，７９は各々フアスナーエレメントガイド２
４，２４のフアスナーエレメントガイド溝２５へ
挿通され、板バネ２６の突出片２８，２８により
フアスナーストリンガー７８，７８は、各ガイド
溝２５，２５内へ安定に保たれる。

始動ボタン（図示せず）を押すと、プレツサー
フツト１０と針９が下降し、縫製作業が開始され
る。これとほぼ同時に、エアシリンダー４６のピ
ストンロツド４７は収縮し、Ｃ字型プレート４８
が引張ばね４５の張力に反し、スイングアーム３
９，３９を第１図で左廻りに回動させ、フツト４
１，４１を上動して生地から離間させる。

縫製作業が進むにつれて、生地及びスライドフ
アスナーの先端部は、グリツパー４９，４９の
上・下方把持部材５０，５０，５１，５１間に進
出する。この際、ミシン２に取付けられているフ
オトセンサー８０（第１図参照）がスライドフア
スナー及び生地の先端部を感知し、エアシリンダ
ー５６を第１図において右方向へ作動させる信号
を送る。こうして、グリツパー４９，４９は生地
と、スライドフアスナーの重なり合つた端部を把
持し、ミシンの移送手段が生地を移送する際の張
力より小さい一定の張力で該端部を後方へ縫エス
テーシヨン３から排出する。この排出張力はシリ
ンダー６２の圧力を調整することにより変えられ
る。

縫製作業がさらに進んで、スライドフアスナー
に取付けられたスライダー８１が、スライダー感
知装置３２へ達すると、カム３４と係合し、これ
により該感知装置３２は第７図で右廻りに回動
し、その末端部がリミツトスイツチ８２に衝接す
る。するとリミツトスイツチ８２は信号を発し、
ミシン２はバツクタツク（留縫い）を開始する。
その後ミシン糸が切断されると、プレツサーフツ
ト１０が上昇してミシン２は作動を停止する。

ここで特に留意すべきは、エアシリンダー６２
の圧力をミシン２のフイードドツク（図示せず）
とプレツサーフツト１０とにより生地及びスライ
ドフアスナーへかかる抵抗力よりも小さくすると
いうことである。そうすることで、グリツパー４
９は、留縫いに呼応して生地と共に逆戻りし、ミ
シン糸の切断時に一時停止しプレツサーフツト１
０の上昇後、再び生地及びスライドフアスナーを
以前よりも速い速度で後方へ排出するようになつ
ている。

スライド５５がリミツトスイツチ８３に衝接す
ると、エアシリンダー５６のピストンロツド５７
が収縮して、グリツパー４９の把持部材５０，５
１を拡開し、生地とスライドフアスナーは、第１
図に想像線で示すようにスタツカー８の水平パイ
プ６９上へ落下する。

スライド５５がリミツトスイツチ８４に衝接す
ると、エアシリンダー６２のピストンロツドは第
１図で左方向へ移動し、エアシリンダー７３のピ
ストンロツド７４は伸張する。従つて、グリツパ
ー４９，４９は縫エステーシヨン３へ向つて復動
し、スタツカー８は第１図で左廻りに回動し、テ
ーブル上に載つている生地の後端部を積極的に排
出する。

スライド５５がリミツトスイツチに衝接する
と、エアシリンダー６２への加圧空気の供給が停
止し、エアシリンダー７３のピストンロツド７４
は収縮する。従つて、スライド５５は、惰力であ
る程度まで進んだ後ストツパー（図示せず）に当
つて、前方位置に戻り、グリツパー４９，４９は
元の拡開位置に復帰し、同様にスタツカー８も元
の位置に復帰する。

この状態で本装置は、次のスライドフアスナー
及び生地を導入することにより次のサイクルを開
始できる。

上記実施例は、隠しスライドフアスナーの一対
のストリンガーを一対の生地のそれぞれに同時に
縫着する場合に関するものであるが、隠しスライ
ドフアスナーに代えて、普通のスライドフアスナ
ーを縫着する場合には、前記スライドフアスナー
ガイド５の構成を適宜変更すればよい。

発明の効果 以上のように、本発明の装置は、ミシンの上流
側に設けられて一対の生地の対向縁を案内する生
地ガイドと、ミシンの下流側に設けられた生地把
持用のグリツパー手段と、前記生地ガイド上に配
設されており、後端にスライダーを有する一対の
スライドフアスナーストリンガーからなるスライ
ドフアスナーをガイドする下方に傾斜したスライ
ドフアスナーガイドとから成り、該スライドフア
スナーガイドがスライダー感知手段を有し、前記
グリツパー手段がミシンの移送手段が生地を移送
する際の張力よりも小さい張力で生地を後方に移
動するものである。

このような構成により、前記装置にあつては、
作業者の熟練を要さず簡単に、生地にスライドフ
アスナーを美麗かつ能率的に縫着でき、たとえ
ば、隠しスライドフアスナーを取付ける場合であ
つても、ほつれやしわを発生することなく縫着を
行なえるという効果がある。特に、この装置は、
グリツパー手段による生地移送張力がミシンの移
送手段によるものより小さくなつており、スライ
ドフアスナーガイドのスライド感知手段がスライ
ダーを感知したことに呼応してミシンは自動的に
留縫いを行なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による縫製装置の正面図、第
２図は、第１図の装置の部分斜視図、第３図は、
各部を部分的に分離して示したスライドフアスナ
ーガイドの部分斜視図、第４図は、第３図の−
線断面図で各部が閉じた状態を示し、第５図
は、第１図の−線断面図、第６図は、第５図
の−線断面図、第７図は、本縫製装置の部分
斜視図で、一対の生地及び隠レスライドフアスナ
ーを所定位置にセツトした状態を示し、第８図は
第１図に類似する正面図で、スタツカーの作用状
態を示す。 １：テーブル、２：ミシン、４：生地ガイド、
５：スライドフアスナーガイド、７：グリツパー
手段、１０：移送手段、１１：垂直ガイドプレー
ト、２１：プレート部、２２：開口部、３２：ス
ライダー感知手段、３４：カム、６２，６４，６
５：駆動手段、７８：スライドフアスナーストリ
ンガー、８１：スライダー、８２：スイツチ手
段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ テーブル１の中間部に設けられていて移送手
   段１０を備えたミシン２と、該テーブル１上にお
   いてミシン２の上流側に配設されており、一対の
   生地の対向縁を案内する垂直ガイドプレート１１
   を設けた生地ガイド４と、前記ミシン２の下流側
   に隣接して駆動手段６２，６４，６５により直線
   状に前進後退移動可能であり、且つ前記テーブル
   １の後端から離間するように設けられた開閉自在
   な生地把持用のグリツパー手段７と、前記テーブ
   ル１において前記生地ガイド４上に配設されてお
   り前記移送手段１０に対面する下方先端部を有
   し、前記生地上に重ね合わせて縫合するため、後
   端にスライダー８１を有する一対のスライドフア
   スナーストリンガー７８，７８からなるスライド
   フアスナーをミシン２の移送手段１０までガイド
   する下方傾斜したスライドフアスナーガイド５と
   から成り、 前記スライドフアスナーガイド５は、下方先端
   部に前記スライドフアスナーをミシン２に導く排
   出開口部２２を備えたプレート部２１と、該プレ
   ート部２１に軸支されていて、前記開口部２２に
   重合するように移動可能に形成されているカム３
   ４を備えたスライダー感知手段３２と、スライダ
   ー８１が前記開口部２２内にある前記カム３４に
   係合したとき前記感知手段３２の回動に伴なつて
   ミシンの縫製動作を止める信号を出力するスイツ
   チ手段８２とを有し、前記グリツパー手段７は前
   記移送手段１０を介して移送された前記生地の先
   端に係合し、前記駆動手段６２，６４，６５は前
   記グリツパー手段７を、前記移送手段が前記生地
   を移送する際の張力よりも小さい張力で後方へ移
   動させる手段であることを特徴とする生地の縫製
   装置。 ２ 前記テーブル１上に取付けられていて、上下
   移動可能なフツト４１，４１を有する生地ホルダ
   ー手段６から成り、前記フツト４１，４１は、前
   記生地の先端上へ下降して、縫製作業の前に前記
   先端を前記テーブル１の前記移送手段１０上へ保
   持し、縫製作業開始時には上昇して、前記生地の
   先端の保持を解除するようになつている特許請求
   の範囲第１項記載の装置。 ３ 前記縫製作業開始後、前記生地の先端を把持
   するために前記グリツパー手段７を作動させる手
   段５６，８０を包含する特許請求の範囲第１項記
   載の装置。 ４ 前記グリツパー手段７を作動させる前記手段
   が、前記移送手段１０の後方に配設され、前記生
   地の先端の前記移送手段１０の通過時に作動信号
   を発するフオトセンサー８０を有し、前記グリツ
   パー手段７は軸支され、開閉自在で生地の進入す
   る間〓を間在させている上下把持部材５０，５１
   と、前記把持部材５０，５１を前記作動信号に呼
   応して閉じる駆動手段５６を包含する特許請求の
   範囲第３項記載の装置。 ５ 前記グリツパー手段７は、前記生地の先端を
   後退位置で開放し、前記テーブル１の後部に隣接
   していて、前記開放された生地の先端を受け取る
   スタツカー手段８を包含し、前記スタツカー手段
   ８は前記グリツパー手段７が前記生地を開放した
   後、前記生地の先端を縫エステーシヨン３から排
   出できるように後方移動可能となつている特許請
   求の範囲第１項記載の装置。 ６ 前記プレート部２１はその傾斜角度を調節す
   る手段により前記テーブル１上へ設けられている
   特許請求の範囲第１項記載の装置。 ７ 前記プレート部２１先端には前記排出開口部
   ２２に隣接するガイド２４が設けられ、前記ガイ
   ド２４は前記スライドフアスナーストリンガー７
   ８の芯部７９を支持するための長手方向に延在す
   る下方向開口ガイド溝２５と、前記スライドフア
   スナーストリンガー７８が前記移送手段１０へ向
   つて通過する間に前記芯部７９を前記ガイド溝２
   ５内に維持する手段とを有する特許請求の範囲第
   １項記載の装置。 ８ 前記生地ガイド４と、グリツパー手段７と、
   スライドフアスナーガイド５とが一対の生地を同
   時に受け取り、かつ導いて前記装置において、並
   行縫製を行なうようになつている特許請求の範囲
   第１項記載の装置。 ９ 前記テーブル１は、その上に側方向に調節可
   能なガイド壁手段２０を少なくとも１つ有してお
   り、前記ガイド壁手段２０は前記一対の生地を前
   記ミシン２内へ導入する間に前記生地に対する均
   一の送り抵抗を維持する特許請求の範囲第８項記
   載の装置。 １０ 前記テーブル１の前部から外方向に延び前
   記生地を受け取り、生地が前記生地ガイド４に対
   して詰まるのを防止しているガイドロツド手段１
   ７を有する特許請求の範囲第１項記載の装置。