JPS6330261B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明はロール状記録紙の支持機構に関するも
のである。

従来技術と問題点 第１図はカラーサーマルプリンタの全体概要を
示す側面図で、図中、１はサーマルヘツド、２は
プラテン、３はインクリボン、４は記録紙、５，
５はガイドローラである。サーマルヘツド１は、
プリンタの機枠（図示省略）内に略水平に収納さ
れており、表面（図の上面）の印字部には図の紙
面と垂直方向に多数の発熱体が直線状に設けられ
ている。プラテン２は、機枠に支持軸６を介し回
動自在に支持される第１の支持部材７に回転自在
に支持され、該支持部材７を図示の鎖線の開状態
から矢印で示す閉方向に回動させることにより実
線の印字位置に移動しサーマルヘツド１の印字部
に圧接して図示しないロツク手段により回転可能
に位置決めされている。インクリボン３は、機枠
に着脱可能に装着される図示しないカセツト内の
繰り出し側巻芯８と巻き取り側巻芯９とに図示の
ように巻き掛けられており、印字部上を通つて矢
印で示す前方に移動可能である。記録紙４は機枠
に支持機構を介し支持される巻芯１０にロール状
に巻回され、プラテン２とインクリボン３の間を
通るように繰り出されてプラテン２の下半周を巻
回している。ガイドローラ５は、印字部の両側で
記録紙４を介してプラテンに圧接しており、記録
紙４をプラテンに密着させて印字品質を向上させ
る役割を果たしている。このガイドローラ５は、
機枠に支持軸１１を介して回動自在に支持される
第２の支持部材１２に回転自在に支持され、該支
持部材１２を図示の鎖線の開状態から矢印で示す
閉方向に回動させることにより実線の位置に移動
する。プラテン２、インクリボン３、記録紙４、
ガイドローラ５を実線の状態にセツトする手順は
次の通りである。

まずインクリボン３を収納するカセツトを機枠
内に収納すると、カセツトから露出するインクリ
ボン３が印字部上にセツトされる。次に支持部材
１２を鎖線の状態から閉方向に回動させると、ガ
イドローラ５は実線の状態にセツトされる。な
お、１３₁，１３₂，………，１３₅は支持部材１
２に設けられたガイド部材で、ガイド部材１３₁，
１３₂はインクリボン３を案内し、ガイド部材１
３₃，１３₄，１３₅はこの後でセツトされる記録
紙４を案内する。次に記録紙４をガイド部材１３
_３，１３₄，１３₅上を通し繰り出し、最後に支持
部材７を図の鎖線の状態から閉方向に回動させて
実線の状態に位置決めしてセツトを完了する。

このセツト完了状態では、機枠に取り付けられ
たパルスモータによるインクリボン３の巻き取り
（移送）、プラテン２の駆動が可能となるが、次に
その駆動系の概要を説明する。

機枠には、第２図の概要図に示すように、パル
スモータ１４と、該パルスモータによりベルト１
５等を介し駆動される駆動ギア１６と、該駆動ギ
ア１６によりアイドルギア１７を介し駆動される
インクリボン駆動用出力ギア１８と、複数のギア
よりなるプラテン駆動用の駆動系１９とが設けら
れており、アイドルギア１７は、ギア１６，１８
と噛合する図示の動力伝達位置とギア１６，１８
から退避する退避位置とに位置決めされるように
なつている。一方、プラテン２の軸部にはギア２
０が設けられている。従つて、アイドルギア１７
を第２図の動力伝達位置に位置決めしておいて上
述のようにインクリボンを収納するカセツトを機
枠内に装着すると、巻き取り側の巻芯９に巻回さ
れているインクリボンの外周が出力ギア１８によ
り駆動される図示しないベルトに圧接し、出力ギ
ア１７によるインクリボン３の駆動が可能にな
る。また、上述のようにプラテン２を第１図に実
線で示す印字位置に位置決めすると、ギア２０が
駆動系１９を介して駆動ギア１６に接続され、駆
動ギア１６によるプラテン２の駆動が可能にな
る。

印字は、パルスモータを正転させ、プラテン２
を第１図に矢印で示す方向に正転させて記録紙４
を前方に移送するとともにインクリボン３を前方
に移送し、一方所定時機にサーマルヘツド１の所
定の発熱体に通電して対向するインクリボンを加
熱し記録紙４に転写することにより行われる。

ところで、カラーサーマルプリンタにおいて
は、このようにしてまずＹ色による１画面分の印
字を行つた後パルスモータを一旦停止させ、次に
プラテン２を所定量逆転させて記録紙４をもとの
状態まで逆送りして次のＭ色による印字を開始
し、以下同様にＣ色による印字を行つて１画面の
印字を完了するが、この記録紙逆送り期間中はイ
ンクリボン３を停止させておくことが必要であ
る。このことは、１画面分のＹ色による印字を完
了してパルスモータを一旦停止させた直後に、ア
イドルギア１７を退避位置に退避させるとともに
出力ギア１８をロツクすることにより可能にな
る。このための機構は図示を省略する。そして、
Ｍ色による印字を開始する際には、出力ギア１８
のロツクを解放するとともにアイドルギア１７を
動力伝達位置に位置決めする。また、記録紙４を
逆送りするときは、逆送りされた分を巻芯１０に
巻き取ることが必要であるが、この動作は次のよ
うに行われる。すなわち、第１図に鎖線で示すよ
うに、支持部材７にリンク２１を支持軸２２を支
点として回動可能に設けて、該リンク２１の支持
側と反対側の端部にローラ２３を回転自在に支持
させ、該ローラ２３をプラテン２によりベルト２
４，２５を介して駆動するようにする。この場合
のローラ２３の周速はプラテン２の周速と同一で
ある。リンク２１は図示しないスプリングにより
矢印方向に付勢され、プラテン２によりローラ２
３を駆動する駆動系の途中には、プラテン２正転
時には２３に動力が伝達されず、プラテン２逆転
時にのみローラ２３に対する動力伝達を可能にす
るワンウエイクラツチ（図示省略）が設けられて
いる。ロール２３はプラテンを第１図の実線の状
態にセツトしたときに第１図に実線で示すように
ロール状の記録紙４に圧接する。従つて、プラテ
ン２を逆転させて記録紙４を逆送りする際に、逆
送りされた該記録紙４はローラ２３によりロール
状に巻き取られる。

上述のようにして３色の印字により１画面の印
字を行う際に、印字時には前方に移送される記録
紙が一定の張力を持つようにしてその蛇行を防
ぎ、次の色の印字を行うために記録紙を逆送りす
るときには記録紙ロールが軽く回転して再び印字
する際に張力を持つようにすることが印字品質維
持上必要である。

発明の目的 本発明は上述の要望を実現するためのもので、
記録紙を逆送りしてロール状に巻き取るときは記
録紙ロールが軽く回転し、記録紙繰り出し時にの
み該記録紙に一定の張力を付与してその蛇行を防
止することのできるロール状記録紙支持機構を提
供することを目的としている。

発明の構成 本発明では、ロール状記録紙の中心部が装着さ
れる支持具の軸部に回転部材が取付けられ、該回
転部材は固定支持体に回転自在に支持されてお
り、該回転部材と前記軸部との間には、前記記録
紙巻取り時は軸部に固定される内輪と回転部材に
固定される外輪とが相対的に回転し、前記記録紙
繰り出し時は繰り出し方向のトルクを内輪から外
輪に伝達するワンウエイクラツチが介入されてお
り、かつ前記回転部材が支持されている前記固定
支持体から外れた部分に圧接して一定の制動力を
付与するブレーキ手段が設けられていることを特
徴とするロール状記録紙支持機構により上記目的
の達成を図つている。

発明の実施例 以下、第３図乃至第７図に関連して本発明の実
施例を説明する。

第３図は本発明を適用するサーマルプリンタの
全体概要を示す斜視図、第４図及び第５図はこの
サーマルプリンタに使用されるインクリボン収納
用カセツトの平面図及び側面図、第６図は本発明
に係るロール状記録紙支持機構の側面図、第７図
は同側面図である。なお、第３，４，５図におい
て、従来と同一構成の部材は従来と同一符号で示
している。

まずサーマルプリンタの全体概要を第３図によ
り説明する。図中、１０１は機枠、１０２はスプ
リング、１０３は軸受部、１０４は係合部材、１
０５はインクリボン駆動用出力ギア１８（第２図
参照）のシヤフト、１０６はインクリボン巻き取
り用ベルト、１０７はソレノイド、１０８は係止
片である。スプリング１０２は、プラテン２セツ
ト時にローラ２３がロール状記録紙に圧接するよ
うにリンク２１を付勢する。軸受部１０３は、、
プラテン２セツト時にその軸部を支持する。係合
部材１０４は、プラテン２セツト時にその軸部を
上方向に係止するためのもので、支持部材７を矢
印方向に回動させてプラテン２をセツトするとき
に、該係合部材１０４の傾斜面１０９がプラテン
２の軸部と係合し該係合部材１０４をスプリング
１１０の付勢力に抗して矢印方向に回動させる。
そしてプラテン２の軸部が傾斜面１０９を通過す
ると、係合部材１０４の係合部１１１がプラテン
２の軸部を係止する。なお、支持部材７を開くと
きは、係合部材１０４を矢印方向に回動させて係
止を解放すれば良い。ベルト１０６は、セツトさ
れるカセツトの巻芯９（第１図参照）を巻回する
インクリボンに圧接し、シヤフト１０５により駆
動され矢印方向に走行してインクリボン巻き取り
を行う。ソレノイド１０７は、、アイドルギア１
７を退避させ出力ギア１８をロツクする動作の駆
動源となるものである。係止片１０８は、ローラ
５セツト時に機枠１０１に係止して支持部材１２
を位置決めする。

このサーマルプリンタの機枠１０１内に着脱可
能に装着されるカセツト１１２の詳細は第４，５
図に示す通りで、カセツト本体１１３内に点線で
示したインクリボン３を繰り出し及び巻き取り可
能に収納してなり、カセツト本体１１３は１対の
側板１１４を備えている。側板１１４はフランジ
１１５，１１５′，１１６，１１６′を回転自在に
支持し、フランジ１１５，１１６は側板１１４の
一方の端部付近で、フランジ１１５′，１１６′は
側板１１４の他方の端部付近で、それぞれ同一軸
線上に対向している。フランジ１１５，１１５′
は、スプリング１１７，１１７′により矢印で示
すように内側へ付勢されて軸線方向に移動可能
で、フランジ１１６，１１６′は、軸線方向には
移動せず、ワンウエイクラツチ１１８，１１８′
の作用により、側板１１４の外側から見て時計方
向に回転するときは抵抗があり逆方向に回転する
ときは抵抗なしに回転できるようになつている。
このような構成のカセツト本体１１３は、第４図
に明らかなように、中心０に対して点対称の構成
となつている。これは反復使用型インクフイルム
使用の場合に効果的な役割を果たす。インクフイ
ルム３は、中空の巻芯８に巻回されてフランジ１
１５，１１６間に装着され、第５図に示すように
繰り出されフランジ１１５′，１１６′間に装着さ
れた巻芯９に接続されて該巻芯９を巻回し、該巻
回部分に圧接するベルト１０６により巻芯９を第
５図の反時計方向に回転させることにより該巻芯
９に巻き取られる。この場合、各巻芯８，９は、
スプリング１１７，１１７′の作用により確実に
保持される。この巻取時に、巻芯８は巻芯９に巻
き取られるインクリボン３により駆動されて回転
するが、この回転に対してはワンウエイクラツチ
１１８の抵抗があるので、巻芯８から繰り出され
るインクフイルム２２にたるみが生ぜず、インク
リボン３の繰り出し巻き取りは円滑に行われる。
なお反復使用型インクリボン使用の場合は、カセ
ツト本体１１３が点対称構成であることを利用
し、カセツト１２を逆むきに機枠１０１内に収納
して再使用する。この場合は、巻芯８が巻き取り
側となり巻芯９が繰り出し側となる。

このカセツト１１２の機枠１０１への着脱要領
については詳細説明を省略するが、機枠１０１に
前ストツパ１１９及び後ストツパ１２０を設け
（第３照参照）、前ストツパ１１９にカセツト本体
１１３の巻取側を回動可能に係合させるととも
に、後ストツパ１２０にカセツト本体１１３の繰
り出し側を係脱可能に係止させて行う。

次に本発明に係るロール状記録紙支持機構の構
成、作用を第６，７図により説明する。図中、３
１は支持具、３２はリング（回転部材）、３３は
ワンウエイクラツチ、３４は固定支持体、３５は
ばね片（ブレーキ手段）である。

支持具３１は、軸部３６とボス３７とを一体に
備えており、記録紙がロール状に巻回される巻芯
１０はこのボス３７に装着されている。支持具３
１は第７図では片側分のみを示したが、実際には
１対設けられて巻芯１０の両側を支持している。

リング３２は、軸部３６の外周にワンウエイク
ラツチ３３を介して取り付けられ、半円筒状の支
持面を有する固定支持体３４により回転自在に支
持されている。固定支持体３４はプリンタの機枠
１０１に固定され、ワンウエイクラツチ３３は、
記録紙４巻き取り時には軸部３６に固定される内
輪とリング３２に固定される外輪とが相対的に回
転（空転）して小さな摩擦力しか発生せず、記録
紙４を繰り出して印字する際には繰り出し方向の
トルクを内輪から外輪へ伝達するようになつてい
る。

ばね片３５は、基部が固定支持体３４に固定さ
れ、先端部３８がリング３２の固定支持体３４か
ら露出する部分に圧接している。

従つて、本発明をカラーサーマルプリンタに適
用した場合、印字時にプラテンにより記録紙４を
繰り出す際には、リング３２とばね片の先端３８
との間の摩擦力によつて記録紙４には適当な張力
が付与されて記録紙４の蛇行が防止され、記録紙
４の逆送り時の巻き取りは抵抗なく行われる。

発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、ロール状
に巻回されて支持される記録紙の巻き取り時には
記録紙ロールを軽く回転させて容易に巻き取れる
ようにするとともに、記録紙繰り出し時には該記
録紙に一定の張力を付与して蛇行を防止すること
が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はカラーサーマルプリンタの全体概要を
示す側面図、第２図は同プラテン、インクリボン
駆動系説明図、第３図乃至第７図は本発明の実施
例を示すもので、第３図はサーマルプリンタの全
体概要を示す斜視図、第４図及び第５図はこのサ
ーマルプリンタに使用されるカセツトの平面図及
び側面図、第６図は本発明に係るロール状記録紙
支持機構の側面図、第７図は同平面図である。 図中、４は記録紙、１０は巻芯、３１は支持
具、３２はリング（回転部材）、３３はワンウエ
イクラツチ、３４は固定支持体、３５はばね片
（ブレーキ手段）、３６は軸部、３７はボスであ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ロール状記録紙の中心部が装着される支持具
   の軸部に回転部材が取付けられ、該回転部材は固
   定支持体に回転自在に支持されており、該回転部
   材と前記軸部との間には、前記記録紙巻取り時は
   軸部に固定される内輪と回転部材に固定される外
   輪とが相対的に回転し、前記記録紙繰り出し時は
   繰り出し方向のトルクを内輪から外輪に伝達する
   ワンウエイクラツチが介入されており、かつ前記
   回転部材が支持されている前記固定支持体から外
   れた部分に圧接して一定の制動力を付与するブレ
   ーキ手段が設けられていることを特徴とするロー
   ル状記録紙支持機構。