JPS6329073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は側板の裏面に化粧板を取付けた階段に
間するものである。

階段の側板の表面には、装飾が施されている
が、その裏面には、ボルト、ナツト、裏板などが
露見しており外観体裁が悪いものであつた。そこ
で側板の裏面をも装飾するためにオプシヨンによ
り化粧板を取付けることがある。

ところで、従来この化粧板の取付けに際して
は、側板、化粧板の孔加工、ビスのねじ込み作業
が極めて煩雑であつた。

かくして本考案はこの様な従来の問題点に対処
すべく案出されたものであり化粧板の取付けに際
し、孔加工、ビスのねじ込み作業等の作業を必要
とせず、化粧板を階段の側板と支柱との間に挾着
するだけで確実に取付けることが出来る階段を提
供することにある。

以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明す
る。

図面第１図は従来の階段Ａを示す斜視図であ
る。この階段Ａは、一対の側板１，１間に踏板２
を長手方向に間隔をおいて多数取付けてあると共
に、一方の側板１には手摺３の支柱４が長手方向
に間隔をおいて複数固定され、各支柱４に亘つて
手笠木５が固定されて前記手摺３を構成してい
る。

ところで第１図に示される様に、従来は側板１
の裏面は何らか装飾されておらず、ボルト６、ナ
ツト７及び側板１の裏面８などが露見してしま
い、外観体裁が悪いものである。

そこで本考案は側板１の裏面に化粧板９を簡単
に取付けることのできる化粧板９付き階段Ａを案
出した。

その実施例を第２図に示す。第２図は第１図の
１−１線断面図である。図面に示す様に側板１は
断面略Ｃ状をなしており、その裏面側上下両端に
はそれぞれ裏面側へ、すなわち側板の外側に開口
し、ボルト１１のボルト頭部１２を嵌め込んで挿
通できるようにしたリツプ溝条１０，１０が形成
されている。

そして前記リツプ溝条１０内にはその長手方向
からボルト１１のボルト頭部１２を挿通しこのボ
ルト１１を支柱４に貫通させてナツト１３を締結
することにより、支柱４と側板１とを連結してあ
る。

ところで側板１には、その上下端に形成してあ
るリツプ溝条１０，１０の底壁１４，１４を延長
して互いに対向した突片１５，１５が形成されて
いる。

符号９は化粧板を示すが、該化粧板の構成につ
き以下説明する。

この化粧板９は、中央平面状基部１９の両端を
側板１側へ断面略Ｌ字状に折曲すると共に、その
先端を支柱４側へ折曲して支柱に当接する先端縁
１８を形成した取付片１７を有する。そして取付
片１７は折曲部に側板１の突片１５とリツプ溝条
１０の側壁との角部に当接するように係止部１６
が形成されている。なお、取付片１７の係止部１
６を前記角部に当接させ、これを柱に取付ける
際、取付片１７の先端縁１８が支柱４に押し漬さ
れるよう僅かにリツプ溝条１０の側壁よりこれを
長く突出させておけば（第３図〜第６図参照）側
板と化粧板の柱への取付けを確実にすることがで
きる。

以上においてこの化粧板９の取付状態につき説
明する。

先ず、この化粧板９の係止部１６，１６を側板
１の突片１５，１５とリツプ溝条１０，１０の側
壁との角部に当接させ、次いでリツプ溝条１０，
１０にボルト頭部１２を挿通しこのボルト１１を
支柱４に貫通させ、ナツト１３で締付けると、化
粧板９はその取付片１７が側板１と支柱４の内側
面とにより強く挾着されて取付けられ、またその
基部１９は支柱４の壁面２０に密着され、化粧板
９はビス等の連結具を使用することなしに側板１
の裏面に取付けられる。

ところで図面第２図、第３図に示す実施例では
化粧板９の取付片１７の折曲部端を傾斜片として
形成し、折曲部より係止部１６を形成してある
が、これに限定されるものではない。たとえば第
４図、第５図に示すように折曲部を直角に形成
し、その角部を係止部１６として形成しても構わ
ない。

また先端縁１８を第５図に示す様に尖端部とし
て形成しても構わない。

さらに第６図に示す様に化粧板９の取付片１７
と平行に片１７を形成して先端に先端縁１８を形
成しても構わない。

かくして本考案は以上の構成よりなる。そして
本考案による階段は、ビス止め作業、ビス孔加工
などを要さず、簡単に化粧板を取付けることがで
き、且つ強く固定することができる。

さらに化粧板の側板側への湾曲を防止できると
いう利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の階段を示す斜視図、第２図は第
１図の１−１線断面図、第３図は第２図のＨ部拡
大図、第４図乃至第６図は側板と化粧板との係止
状態の変形例を示す概略図である。 Ａ……階段、１……側板、２……踏板、３……
手摺、４……支柱、５……手摺笠木、６……ボル
ト、７……ナツト、８……側板表面、９……化粧
板、１０……リツプ溝条、１１……ボルト、１２
……ボルト頭部、１３……ナツト、１４……底
壁、１５……突片、１６……係止部、１７……取
付片、１８……先端縁、１９……基部、２０……
支柱の壁面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対の側板１，１間に踏板２、……を長手方向
   に間隔をおいて多数取り付け、側板１の裏面側に
   手摺３の支柱４を長手方向に間隔をおいて複数固
   定し、かつ各支柱４……間に亘つて手摺笠木５を
   固定し手摺３を構成した階段Ａであつて、前記側
   板１を断面略Ｃ状に形成してその上下両端に前記
   支柱４側に開口するボルト頭部１２挿通用リツプ
   溝条１０を形成し、該リツプ溝条１０にボルト１
   １のボルト頭部１２を挿通し、このボルト１１を
   支柱に貫通させてナツト１３により支柱４と側板
   とを締結すると共に、上下の前記リツプ溝条１０
   の溝条底壁１４を延設させ互いに対向して突出し
   た突片１５，１５を形成し、また、化粧板９の中
   央の平面状基部１９の両端を側板１側へ断面略Ｌ
   字状に折曲すると共にその先端を支柱４側へ折曲
   して支柱４に当接する先端縁１８を形成した取付
   片１７を備え、前記側板１の両突片１５，１５と
   支柱４との間に前記化粧板９の取付片１７を嵌込
   み、突片１５と支柱４の内側面とにより取付片１
   ７を挾着させると共に基部１９を支柱内側面に密
   着させてあることを特徴とする階段。