JPS6317047Y2

JPS6317047Y2 -

Info

Publication number: JPS6317047Y2
Application number: JP10212581U
Authority: JP
Priority date: 1981-07-07
Filing date: 1981-07-07
Publication date: 1988-05-16
Also published as: JPS587207U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、レコード盤上を周方向に自走旋回
しながら盤上の塵埃を集収する自走式レコードク
リーナに関するものである。

従来、レコード盤を清掃するにあたつては、片
手でレコード盤を把持しながら行なつていたた
め、手あかがついたり、誤まつてレコード盤を落
下させ傷つけてしまう虞れがあつた。また途中で
レコード盤の把持位置を変えながら清掃を行なう
ため、ふきむらが生じやすかつた。

そこで、ターンテーブル等のスピンドルに、ク
リーナ本体の一端部を回転自在に枢着して、スピ
ンドルを中心にレコード盤上を走行させながら、
クリーナ本体に支承されたロールブラシで、レコ
ード盤上に付着した塵埃を集収するような自走式
レコードクリーナが提供されている。

しかし、上記レコードクリーナでは、レコード
盤上でクリーナ本体を回転させる手段である駆動
輪はレコード盤のレーベル部上を走行するため、
駆動輪に添加されたカーボンブラツク、加硫剤等
のよごれが転動している間にレーベル部に付着
し、レコード盤の美感を損ね、記載された文字を
判読し辛くするとともに、レーベル部の表面仕上
げはレコード盤によつて異なるので、レーベル部
が光沢仕上げされたものの場合、駆動輪がスリツ
プしてしまい、クリーナ本体が走行，回転しない
ことがあつた。また、温度変化やその他の外力に
よりレコード盤が変形し、反り等が生じていた場
合、クリーナ本体の自重のみでは反りを補正でき
ず、そのまま清掃を行なえば、盤面上にロールブ
ラシの先端部が当接しない部分が発生し、これが
ためその部分に付着した塵埃を集収できず清掃効
果を著しく損なつていた。

この考案は上記欠点を鑑みて、レコード盤Ｒの
レーベル部R₁上に載置されるスタビライザと、
このスタビライザを中心として回転するクリーナ
本体と、このクリーナ本体には前記スタビライザ
に当接、転動する駆動輪と、レコード盤上に付着
した塵埃を除去するロールブラシと、前記駆動輪
及びロールブラシを回転させるための駆動機構と
を備えるとともに、駆動機構の電源となる乾電池
をスタビライザに内蔵し、クリーナ本体を上記ス
タビライザに装着した状態で、駆動機構側と乾電
池側とを電気的に接続してなる自走式レコードク
リーナを提供することにより、上記欠点を解消す
るとともに、クリーナ本体の小型軽量化及び乾電
池交換の容易化を図り、操作性を向上させること
を目的とする。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図、第２図及び第３図において１は合成樹
脂性のクリーナ本体、Ｔはプレーヤのターンテー
ブル、ＲはターンテーブルＴにセツトされるレコ
ード盤、ＳはターンテーブルＴのスピンドルであ
る。

５１は前記レコード盤Ｒのレーベル部R₁上に
載置され、レコード盤Ｒに適当な荷重を加える円
盤状のスタビライザで、本体ケース５２と上蓋部
５３とに分割可能で、かつ上蓋部５３上面中央に
はスピンドル部５４が突設されている。このスタ
ビライザ５１はクリーナ本体１と分離可能に構成
され、スタビライザだけでは、レコード盤Ｒの反
り、歪を是正するに適当な重量体から成る。

上記クリーナ本体１の基部１ａと先端部１ｂは
段違いに形成されており、その内方は仕切壁２に
よつて基部１ａ側は駆動室３に、先端部１ｂ側は
ブラシ収容室４にと分割されている。このクリー
ナ本体１の基部１ａの下面には、上記スタビライ
ザ５１の上面スピンドル部５４に枢着される軸孔
７が穿設され、この軸孔７を前記スピンドル部５
４に枢着し、クリーナ本体１をレコード盤Ｒのレ
ーベル部R₁に載置したスタビライザ５１上へセ
ツトした状態で、クリーナ本体１の基部１ａの下
面はスタビライザ５１の上面５５と、また先端部
１ｂ下面はレコード盤Ｒの有音部R₂とそれぞれ
対応する。

上記クリーナ本体１の駆動室３にはモータ５が
収容されており、このモータ５の出力軸６の回転
力は減速系９を介して駆動輪１０に伝達される。
この駆動輪１０は回転数が200〜300R，Ｐ，Ｍに
なるよう設定されており、またその外周の一部が
クリーナ基部１ａ下面から外方へ突出して、上記
スタビライザ５１の上面５５を転動するよう配置
されている。

１１は上記ブラシ収容室４に支承されたロール
ブラシで、上記モータ５により2500〜3000R，
Ｐ，Ｍ程度の回転数が付与され、また上記駆動輪
１０と逆方向に回転するよう連結されている。こ
のロールブラシ１１によつて掻き上げられたレコ
ード盤Ｒ上の塵埃は、ブラシの高速回転によつて
生じる空気流に乗つて集塵室１２へ導入され、こ
の集塵室１２を着脱自在に覆うフイルタ部１３に
よつて塵埃のみが集収される。１４は起動停止用
スイツチである。

ここで、上記内蔵モータ５の電源となる乾電池
８はスタビライザ側に収容されている。その具体
的な実施例を説明すると、第２図及び第５図のご
とく、スタビライザ５１の本体ケース５２側に形
成した電池収容部５６に所定の乾電池８を収容
し、上方から上蓋部５３を螺合、業着する。ここ
で、前記上蓋部５３の上面５５の上記クリーナの
駆動輪１０転動面には全周にわたつて導電部材５
７にて形成するとともに、上蓋部５３中央に突設
されたスピンドル部５４も導電部材で形成し、上
蓋部５３を本体ケース５２に螺着した状態で、導
電部材５７には乾電池８の一方の電極が、またス
ピンドル部５４には他方の電極が接続されるよう
にしている。

また、クリーナ本体１側はその下面に穿設され
た軸孔７の内壁に導電板１５を配設するととも
に、上記駆動輪１０の外周１０ａを金属製とする
か、あるいは導電部材を貼設して形成し、駆動室
３内に駆動輪外周１０ａの一部に常に接触するコ
ンタクトブラシ１６を備えており、上記軸孔７の
内壁に配設した導電板１５及びコンタクトブラシ
１６はスイツチ１４を介してモータ５に接続され
ている。

したがつて、スタビライザ５１のスピンドル部
５４にクリーナ本体１の軸孔７を枢着し、スタビ
ライザ５１上にクリーナ本体１をセツトすれば、
クリーナ本体１がスピンドル部５４を中心として
いかなる位置に回転しようとも、導電部材５７は
駆動輪１０の外周１０ａと、スピンドル部５４は
導電板１５と常に接触した状態で回転するため、
これら及びスイツチ１４を介してスタビライザ５
１に収容された乾電池８の電力はモータ５へ供給
される。

次に上記レコードクリーナの使用例を示すと、
第２図、第３図及び第４図のごとく、レコード盤
Ｒのレーベル部R₁上に電池ケースを兼ねたスタ
ビライザを載置し、このスタビライザ５１に立設
したスピンドル部５４にクリーナ本体１の軸孔７
を嵌入させ、クリーナ本体１をセツトしたのち、
スイツチ１４をONしてモータ５を起動させれ
ば、ロールブラシ１１がレコード盤Ｒの有音部
R₂上で、例えば矢印ａ方向へ回転すると同時に
駆動輪１０がスタビライザ５１に形成した導電部
材５７上を、逆方向の矢印ｂ方向へ回転するた
め、クリーナ本体１はスピンドル部を中心として
レコード盤Ｒ上を周方向Ｃへ走行する。この走行
にともない、上記ロールブラシ１１が逆方向へ回
転してレコード盤Ｒ上の塵埃を掻き上げ、集塵室
１２へ自動的に集収する。

他の実施例としては、上記クリーナ本体１に備
えたコンタクトブラシ１６及び軸孔７内壁の導電
板１５をスイツチ１４を介さずに直接モータ５に
接続し、クリーナ本体１をスタビライザ５１にセ
ツトするだけで、スタビライザ５１内に収容され
た乾電池８からの電力がモータ５に供給され、モ
ータ５が起動を始めるようにしてもよい。

以上、本考案によれば、レコード盤清掃時、上
記駆動輪１０はスタビライザ５１に当接し転動す
るため、従来のごとくレコード盤Ｒのレーベル部
R₁によごれが付着したり、キズを付けたりする
という不都合を防止でき、また、スタビライザ５
１の重量とクリーナ本体１の自重により、レコー
ド盤Ｒに生じた反りや歪を補正した状態で清掃を
行なうことができるため、ロールブラシ１１はレ
コード盤有音部R₂上を常に均等に接触しながら
有音部全周を回転するため、ふきむらや塵埃の集
収し残しがなく、非常に効率よく清掃を行なうこ
とができる。しかも電源となる乾電池８をスタビ
ライザ５１に挿脱自在に収容したため、クリーナ
本体１の小型、軽量化を図ることができ、また乾
電池の交換も容易に行うことができるため、操作
性の向上を図ることができ、目的に応じたレコー
ドクリーナを提供することができる。

なお、演奏時には、クリーナ本体のみを取り去
れば、スタビライザの重量により、レコード盤の
反りや歪を補正した状態でプレイできるため、正
規の再生音を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図は同
実施例のセツト状態での縦断側面図、第３図は同
実施例の横断平面図、第４図は使用状態を示す斜
視図、第５図はスタビライザの構成を示す一部切
欠斜視図である。１……クリーナ本体、５……駆動機構（モー
タ）、８……乾電池、１０……駆動輪、１１……
ロールブラシ、５１……スタビライザ、Ｒ……レ
コード盤、R₁……レーベル部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

レコード盤Ｒのレーベル部R₁上に載置される
スタビライザ５１と、このスタビライザ５１を中
心として回転するクリーナ本体１と、このクリー
ナ本体１には前記スタビライザ５１に当接、転動
する駆動輪１０と、レコード盤Ｒ上に付着した塵
埃を除去するロールブラシ１１と、前記駆動輪１
０及びロールブラシ１１を回転させるための駆動
機構５を備えるとともに、駆動機構５の電源とな
る乾電池８をスタビライザ５１に内蔵しクリーナ
本体１を上記スタビライザ５１に装着した状態
で、駆動機構５側と乾電池８側とを電気的接続し
てなる自走式レコードクリーナ。