JPS60153372A - ボビン搬送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボビン搬送システムに関し、特に精紡機とワイ
ンダを直結した場合の精紡機で生産される実ボビンの搬
送システムに関する。

精紡機、特にリング精紡機においては機台の両側に長手
方向に沿って多数の精紡スピンドルが配置されており、
このような精紡機では各スピンドル列に沿ってトランス
ポートバンドを回動可能に敷設し、該バンド上のペグに
玉揚された実ボビンを自動挿着して上記バンドの回動に
伴ってバンド端部から実ボビンをバンド側方に設けたボ
ビンボックス内へ落下させて払い出すことが行われてい
る。実ボビンで満杯になったボビンボックスは台車、コ
ンベア等でワインダ側へ搬送されて遂時ワインダの自動
管糸供給装置へ供給される。即ち、精紡機とワインダは
直接的には連結されておらず、ボビンボックスを介して
バッチ式にワインダへ供給される。

このような搬送システムは、同種の糸を大量生産する場
合には適しているが、実ボビンをランダムにボックス内
へ収容して搬送するので、糸層表面が形部れを起こした
り毛羽が多量に生じる等の欠点をも有している。

一方、このような搬送方式と異なり、精紡機とワインダ
をボビン搬送路で直結したいわゆる精紡ワインダが多品
種少量生産に適するシステムとして提案され、また稼動
している。即ち、上記精紡機のトランスポートバンドか
ら払出される実ボビンをコンベアベルトでワイングーま
で直接搬送したり、あるいは、トランスポートバンドの
端部から直ちにワイングの管糸供給装置へ供給するタイ
プ等、精紡機とワイングをベルトコンベア等のオンライ
ンで直結したものである。

この場合、問題となるのは、ワイングーでの糸処理能力
と精紡機から払出される実ボビンの供給能力とがバラン
スをもって連結しなければならない点である。即ち、ワ
イングーのボビン消費速度より精紡機側の実ボビン払出
し速度が遅いと、ワイングに待時間が生じる。特に既設
の精紡機に対して高速巻取可能なワイングーを設置した
場合、上記問題が生じ易い。

例えば、４８錘建ワイング１台と４２０錘建精紡機４台
とが生産能力でバランして直結しワイングー側の処理能
力が１分間に２０本、精紡機側の実ボビン払い出し速度
即ち片側のトランスポートバンドの送出速度が１分間に
１６本とすると、計算上ボビン４本分ワイングは停止す
ることになる。即ち巻返し速度を２．３分／１本とする
と精紡機が所定量の糸量の実ボビンを生産する間例えば
この時間を９０分とすると９０分のうち９分間はワイン
グが停止していることになる。実際はワイングにおいて
は全ての供給される実ボビンが空になるまで巻返される
ことはなく、糸結び不可能なボビンは残糸付ボビンとし
て排出されるため、上記待時間はさらに長時間となる０
このような場合、精紡機側のトランスポートバンドの回
動速度をアップさせればバランスできるが、一般に紡績
機メーカーとワイングーメーカは異なっており、ワイン
グーメーカーが自社のワイングーに合わせて他社の精紡
機を改造することは極めて面倒である。

本発明は上記問題点に着目してなされたもので、精紡機
側のトランスポートバンドの速度を上げることなく、ワ
イングのボビン消費速度にバランスできるシステムを提
供するものである。

即ち、精紡機台の両側のトランスポートバンドを同時に
回動させ、上記各バンドの端部から各１本ずつ計２本の
実ボビンを同時に払い出し、ワイングー側る実ボビン搬
送ラインへ払出すようにしたものである。

以下本発明の実施例を図面に従って説明する。

第１図は１台のワイング（Ｗ）と４台の精紡機（ＳＰＹ
、）〜（ＳＦ３．）を実ボビン搬送ライン（１ンと空ボ
ビン搬送ライン（２）で直結したレイアウトの一例を示
す。上記実ボビン搬送ライン（１）には各精紡機（ＳＰ
Ｉ）〜（ＳＦ３）に設けられる実ボビン払出しライン（
ｆｌ）〜（ｆ４）が合流し、さらに空ボビン搬送ライン
（２）からは各精紡機の両側の機台即ちＬ台、Ｌ台に対
して空ボビンを返却する分岐ライン（Ｒ１）（Ｌｌ　）
〜（Ｒ４）（Ｌ４）接続している。

第２図、第３図において、精紡機（ＳＰＩ）〜（ＳＦ３
　）の一台を代表して（’ＳＰ）として示し、精紡機（
ｓｐ）はＲ−９（ＳＰＲ）、Ｌ台（ＳＰＬ）が背中合わ
せに配置されて１台の精紡機を構成している。機台の両
側には機台長手方向に沿ってトランスポートバンド（３
）（４）が正逆回動可能に配設される。

即ち、上記トランスポートバンド（３Ｘ４）は、精紡機
のスピンドルピンチと同ピツチでボビン挿立用ペグ（５
）を植立したもので、一箇所のモータの如き駆動源（６
）および駆動軸（７）により両バンド（３）（４）は連
動する。上記トランスポートバンド（３）（４）は機台
に沿った水平部分（３ａ）（４ａ）と機台端部における
傾斜部分（３ｂ）（４ｂ）とを有し、該傾斜部分（３ｂ
）（４ｂ）の上端から後述するボビンシュート（８）を
介して一本の払出しコンベア（ｆｌ）上へ各バンド（３
）（４）から同時に１本ずつ合計２本の実ボビンが払出
される。

さらに、トランスポートバンド（３）（４）の払出し側
には、実ボビンの払出しが完了したバンド上に空ボビン
を供給する空ボビン供給ステーション（９）が設けられ
ている。該ステーション（９）はワイングから返送され
てくる空ボビンを複数本リザーブできる空ボビンボック
ス（１０）と、該ボックス（１０）から空ボビンを１本
ずつ切出し、トランスポートバンド上のペグに挿着する
空ボビン切出し部（１１）とを有する。第３図における
矢印（１２）が実ボビン払出し時のトランスポートバン
ド（３）（４）の回動方向であり、矢印（１３）が空ボ
ビン供給時の回動方向である。

第４〜６図に上記トランスポートバント（３）（４）か
ら払出される実ボビンのガイド装置および払出しコンベ
アを示す。即ち、上記トランスポートバンド（３）（４
）の傾斜部分（３ａ）（４ａ）の上端に続いて、シュー
）　（１４）（１５）の取込口（１６）（１７）がバン
ド（３）（４）と対置して設けられ、シュート下端部開
口（１８）（１９）が払出コンベア（２ｏ）の上下方向
に１ピツチずれた位置に設けられる。上記払出しコンベ
ア（２０）はシュー）　（１４）（１５）の取込開口（
１６）（１７）間のほぼ中央を通って斜上方へ向かって
配置され、枠体（２１）を斜めに貫通して回動する。コ
ンベア（２０）の上面には実ボビン係止用のピンまたは
プレート等の係止具（２２）を等ピッチ、即ち少くとも
実ボビンの長さ以上の間隔を有して固定されており、ま
たコンベア（２０）の両サイドにはボビンの側方への落
下を防止するガイド板（２３）（２４）が設けられ、上
記シュート（１４）（１５）の上端部開口付近のガイド
板（２３）（２４）には切欠部（２５）（２６）が形成
されボビンの通過を可能にする。さらに、各シュート入
ロ開ロ付近には、実ボビンの方向規制板（２７）が固定
され、トランスポートバンド（３）（４）の上端から、
落下する実ボビン（Ｂ）の頭部（２８）が上記規制板（
２７ンに接触し、尻部（２９）を下にした状態で、実ボ
ビン（Ｂ）がシュート（１，４）（１５）内を落下し、
払出しコンベア（２０）上の係止具（２２）上に実ボビ
ンの尻部（２９）が載置されるようになっている。

なお、（３０）（３１）は、実ボビンの通過路に光線を
照射して実ボビンの通過を検出する光電センサで、該セ
ンサの作動で、払出しコンベア（２ｏ）上に実ボビンが
２本、場合によっては１本が載置されたものと判断し、
コンベア（２ｏ）を１ストロ一ク回動させる信号を発す
る。なお上記１ストロークとは、第４図における係止具
（２２ａ）（２２ｂ）間の距離（Ｌ）を意味し、少くと
も実ボビン２木分（Ｂｌ）（Ｂ２）がシュート（１４）
（１５）下端開口位置から離反する距離とされる。

また第６図のシュート（１４Ｘ１５）の下端部の上板（
１４ａ）　（１５ａ）はシュート本体（１４）（１５）
に蝶番（３２）（３３）により開閉自在に連結されてお
り、何らかの原因でシュート内部あるいはシュートとコ
ンベアの境界部分でボビン詰まりが発生した時、上板（
１４ａ）　（１５ａ）を開いてボビンを取除き易くなっ
ている。

従って、精紡機両側のトランスポートバンド（３）（４
）の間欠回動によって払出しコンベア（２０）上へ払出
される実ボビンは２本ずつ（Ｂｌ　）（Ｂ２　）、上方
の実ボビン搬送ライン（１）へ向かって間欠移送される
。このようにして、各精紡機（ＳＰＩ）〜（ＳＦ３）か
ら払出される実ボビン（Ｂ）は第１．２図の実ボビン搬
送メインライン（１）上を方向を揃えて移送され、ワイ
ンダ側のシュート（３４）を介して実ボビン供給装置（
３５）内に次々と供給ストックされる。

次に上記システムの動作について説明する。

第７図において、実ボビンおよび空ボビン搬送のタイム
チャート図を示す。なお、本実施例ではワイングー１台
に精紡機４台（ＳＰＩ）〜（ＳＦ３　）を対応させて糸
生産能力のバランスがとられている。精紡機１台の精紡
時間、即ち空ボビンに所定量の紡績糸が巻取られるまで
の時間を１ドッフ時間（Ｔ）とし、該時間（Ｔ）を４等
分した時間を（ｔｌ）〜（ｔｉ）とするとｔΦｔ２＝ｔ
３＝ｔ４＝１／４・Ｔｏ精紡機側におけるトランスポー
トバンド（３Ｘ４）の回動速度は上記時間（ｔＩ）（た
だし１−１．２．３．４）に関連し、該時間（ｔｉ）内
に、１台の精紡機で玉揚された実ボビンの全てが払出さ
れ、かつ時間（ｔｉ）内で空ボビンのトランスポートバ
ンドへの供給が完了するようにバランスがとられる。

精紡機（ＳＰＩ　）で精紡時間（ＴＩ）経過後玉揚（Ａ
Ｔ）Ｉ　）が行われ、予めトランスポートバンド上に待
機している空ボビンと精紡スピンドル上の実ボビンが交
換され、引続き紡績運転（’Ｔ、１’　）が行われる。

続いて玉揚受付順位に基づいてトランスポートバンド上
の実ボビンの払出し動作に移る。今機械が始動を始めて
最初に精紡機（ＳＰＹ、）が玉揚を行なったとし、続い
て精紡機（ＳＦ３）→ＳＦ３−　ＳＦ３の順番で所定量
の糸が巻上ったとすると、初めに精紡機（ＳＰＩ）のト
ランスポートバンド上の実ボビンの払出し動作（Ａ１）
に移る。

即ち、上記時間（ｔｌ）内に精紡機（ＳＰＩ）の実ボビ
ンは全て払出しコンベア（２０）を介して実ボビン搬送
メインライン（１）上へ払出され、ワイングーまで移送
されると共にワイングでの巻返し処理が行われる。なお
、この間は精紡機（ＳＰＩ）のトランスポートバンド（
３）（４）上の実ボビンを払出すのみで、ワイ・ンダか
らの空ボビンの返却は行われず、上記搬送路系外へ排出
される。即ち、実ボビン払出し中（Ａ１）にワイングか
ら排出される空ボビンは第２図のボビン抜取ステーショ
ン（３６）において、ペグを有するボビン搬送媒体上か
ら抜取られて、搬送ライン（２）へ移送されることなく
搬送路系外へ排出され、例えばボビンボックスに収容さ
れる０ 次に精紡機（ＳＦ３）が精紡時間（Ｔ２）の後、玉揚（
ＡＤ２）が行われると前記同様に実ボビンの払出しくＡ
２）が開始される。

即ち、この実ボビンの払出しくＡ２）の開始と共に精紡
機（ＳＰＩ）への空ボビンの返却（Ｂ１）が開始される
。時間（ｔ２）内で°精紡機（ＳＰｌ）への空ボビン返
却が完了すると共に、精紡機（ＳＦ３）からの実ボビン
払出しが完了する。さらに精紡機（ＳＦ３）への空ボビ
ン返却は、次の精紡機（ＳＦ３）の実ボビンの払出しく
Ａ３）の開始と同時に行われる。以下同様にして、特定
の指定された精紡機への空ボビンの返却は該指定された
精紡機を除く他の精紡機の実ボビン払出し開始とタイミ
ングをとって行われるのである。即ち精紡機内で実ボビ
ンの払出し側と同じ側に空ボビン供給ステーションがあ
る場合はある精紡機内で空ボビンがトランスポートバン
ド上のペグに差し込み中にワイングから当該精紡機へ空
ボビンが返却される。

ここで実ボビンの払出しは、第７図示のように、精紡機
１台分については時間（ｔｉ）即ち１／４・１時間内に
払出しを完了する必要があり、４台の精紡機については
時間（Ｔ）内において払出しを完了する必要がある。即
ちワイングの処理能力と精紡機の糸生産能力がバランス
をもって直結されているため、１ドッフ時間（Ｔ）内に
生産される実ボビンが全て同時間（Ｔ）内でワイングで
巻返されるため、実ボビンの払出しに要する時間（Ａ１
）〜（Ａ４）が時間１／４・Ｔより大きいと、４台全て
の実ボビンを払出す時間はＴより大となり、ワインダ側
では実ボビンが供給されない巻取ユニットが生じる。な
お、実ボビンの払出しは複数台同時には行われないこと
が前提である。即ち、複数台から同時に実ボビンを払出
すとメインライン（１）上で実ボビンが干渉し、詰まっ
たり、あるいはワインダ側の実ボビン受入が一箇所であ
るため実ボビンの移送制御が複雑になるため、また上記
システムでは精紡機への空ボビン返却が、次の精紡機か
らの実ボビン払出しが開始された時から行うので、一つ
の精紡機で実ボビン払出し中に他の精紡機からも実ボビ
ンを払出すと空ボビン返却が不可能となり、システムの
動作に支障をきたすことになる。

従って、一台の精紡機からの実ボビンの払出しは上記時
間内に完了するようにするのである。

ここで１台の精紡機の両側のトランスポートバンド（３
）（４）からの実ボビン払出しを同時に行うことによっ
て、既設の精紡機、特に払出し速度の遅い精紡機に対し
ても上記ワイングの直結が可能となるのである。例えば
前述したように、ワイングの処理能力が２０島ので、ト
ランスポートバンド片側の払出速度が１６本／分とする
精紡機と直結する場合、両方のトランスポートバンドを
同時に回動させることによって精紡機側の実ボビン払出
し速度は３２本／分となり、ワインダ側より大となり、
ワイング側では待ち時間を必要としない。なお、このよ
うに両ｌ・ランスポートバンドを同時に回動させる場合
、ワインダ側からの実ボビン要求指令に基づいてトラン
スポートバンドを作動させれば、上記例の場合、実ボビ
ンのワイングへの供給が過剰となることが避けられる。

即ち、トランスポートバンド側に待ち時間が生じること
になるが、上記待ち時間は搬送システムの支障とはなら
ず、いわば実ボビン供給速度の調整時間として活用でき
るのである。即ち、第７図の例えば実ボビン払出し時間
（Ａ１）とは、トランスポートバンド（３）（４）が実
際に回動して実ボビンを払出す時間と回動を停止した待
ち時間との合計時間となる。

なお、ワインダ側からの実ボビン要求指令は例えば第２
図の実ボビン供給装置のボビンストッカー内にストック
された実ボビンが設定量まで減少した時ツイータが作動
してトランスポートバンド回動信号とすることができる
。上記設定量とはトランスポートバンドから払出された
実ボビンが搬送ライン上を搬送されて実ボビン□供給装
置（３５）に至る間、ストッカー内に残った実ボビンが
少くともゼロとはならない量とされるＯ 従って本システムでは、一台の精紡機からは２本ずつの
実ボビンが払い出され、片側のトランスポートバンドの
みでは回動速度が小さく、フィックーとのボビン供給、
消費のバランスがとれない既設の精紡機に対しても高速
自動フィックーを直結することが可能となる。

なお、上記トランスポートバンド（３）（４）上へノ空
ホビン供給は、両方のトランスポートバンドが同時に回
動するので、片側交互に空ボビンのストッカー（１０）
への返却が行われる。即ちフィックーから返送されてく
る空ボビンを第１図のメインライン（２）から、例えば
精紡機（ＳＰＩ）へ返却する場合、分岐ライン（Ｒ１）
（Ｌｌ　）へ１本ずつ交互に振り分けて返却される。こ
の振り分けは分岐ライン直前にボビンセンサを設け、該
センサの作用により分岐ラインとメインラインを開閉す
る可動ガイドを例えばロータリソレノイドを駆動源とし
て開閉することにより行うことができる。

以上のように本発明では、フィックと精紡機をボビン搬
送ラインで直結し、精紡機両側に配置されるボビン搬送
用トランスポートバンドを連結し、各トランスポートバ
ンドを同時に回動させ、各バンドから各１本ずつ合計２
本の実ボビンを同時に払い出し、ワインダヘ連る実ボビ
ン搬送ラインへ払出すようにしたので、一方のトランス
ポートバンドの払出速度ではワイングーの実ボビン処理
速度以下であったものを１トランスポートバンドの回動
速度を上げることなく、即ち、精紡機を何ら改造するこ
となく、フィックの実ボビン処理速度に対応させること
ができ、ワインダ側の待ち時間を生じさせることなく、
既設の精紡機とフィックを直結することが可能となった
。

【図面の簡単な説明】

第１図は精紡機とワイングーをボビン搬送ラインで直結
したレイアウトの一例を示す平面図、第２図は同概略構
成正面図、第３図は精紡機側のトランスポートバンドの
平面図、第４図は実ボビン払出しラインへの実ボビンシ
ュートの正面図、第５図は同一部平面図、第６°図は同
側面図、第７図は上記精紡蜀ワイングーにおけるずビン
搬送のタイムチャート図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ワインダと精紡機をボビン搬送ラインで直結し、精紡機
   の両側に沿って配置されるボビン移送用トランスポート
   バンドを連結し各トランスポートバンドを同時に回動さ
   せ、各バンドから実ボビンを同時に払出し、ワインダヘ
   連る実ボビン搬送ラインへ払出すようにしたことを特徴
   とするボビン搬送システム。