JPS647943B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動ワインダへの管糸供給システムに
関し、特に番手の異る異種管糸を搬送、供給する
システムに関する。

精紡機、特にリング精紡機で製造される紡績糸
を巻取つた管糸は一般に糸欠陥部の除去、あるい
は、織機、編機等の後工程に適した大きさ形状の
パツケージに巻返される。

この巻返し工程に用いられる自動ワインダは、
多数錘の巻取ユニツトを並設して一台のワインダ
が構成され、各巻取ユニツトに供給される管糸か
ら引出される糸は駆動ドラムにより高速回転する
パツケージに巻取られ、一本の管糸の糸が無くな
れば、新たに次の管糸を供給してパツケージ側の
糸端と管糸側糸端が糸結びされて巻取りが継続さ
れ、複数個の管糸から１個の満巻パツケージが形
成される。

このような自動ワインダにおいては、一台のワ
インダで一種類の糸を巻取ることが通常行われて
おり、従つてこの場合は、供給される管糸は一種
類であり、巻取ユニツトと供給される管糸は何ら
の対応関係もなくランダムに供給すればよいが、
一台のワインダにおいて多品種の糸を巻取る場合
は、供給される管糸を混同するとなく、特定の管
糸は特定の巻取ユニツトへ供給しなければならな
い。

また、需要に応じて、生産量の調整が容易に行
えるものでなければならない。

出願人は先に１台のワインダで複数の管糸を巻
取るシステムを出願している。（特願昭57−
126541号（特開昭59−17463号））この場合におい
ては、セクシヨン専用の管糸搬送路が固定的に設
けられており、セクシヨンの巻取ユニツトの数を
増減させることは困難であり、 生産性の調整が行いにくいという問題がある。

本発明は上記問題を解決し、１台のワインダの
巻取セクシヨン内の巻取ユニツト数を容易に変更
でき、例えば１台のワインダが60錘であり、Ａセ
クシヨンが30錘、Ｂセクシヨンが30錘であるもの
をＡセクシヨンが40錘、Ｂセクシヨンが20錘とい
うように巻取ユニツトの配分比を容易に変更でき
るようにすることを目的とする。

本発明は多数の巻取ユニツトを並設した自動ワ
インダの巻取ユニツトの一側には該ユニツトに沿
つて管糸供給用の２本のコンベアを逆方向に走行
させて設け、管糸が巡回し、その途次において上
記コンベア上から巻取ユニツトへ管糸が供給され
るような管糸供給装置において、 上記ユニツトに沿う方向の任意の位置で管糸供
給路を、異種管糸用の巻取セクシヨンに応じて分
配する着脱自在な分割ガイドを設け、 上記各巻取セクシヨンの境界部に設けられる分
割ガイドがあるセクシヨン内の管糸を巡環させる
第１のガイド面と、隣接するセクシヨン内の管糸
を巡環させる第２のガイド面を形成した仕切板で
あつて、互いに反対方向に回動するコンベア間の
ガイド板に形成した切除部に上記仕切板を着脱自
在に固着し、上記切除部をユニツトに沿つて複数
箇所に設けたものである。

以下本発明の実施例を図面に従つて説明する。
第１図は巻取ユニツトと該ユニツトに対して管糸
供給するシステムを示す。

巻取ユニツト１は管糸供給路２とボビン帰還路
３との間に配置され、回転円盤４とガイド板５，
６，７により管糸の供給路２上からの取込みが行
われる。

なお本システムにおいては、管糸Ｋは独立した
搬送媒体（以下トレイＴと称す）により直立した
状態で独立して搬送され、管糸はトレイＴに挿着
されたまゝ巻取ユニツトへ供給され、巻取られ、
空ボビンもトレイに挿着されたまゝ搬出されて帰
還路３上を移送される。

上記回転円盤４は、供給路２を構成するコンベ
アベルトに一部を接触して回転し、該回転円盤４
は管糸供給路２側が帰還路３側より高くなつてい
る。

回転円盤４の上位には回転円盤上面と一定の〓
間を有してガイド板５，６が固定され、ガイド板
６，７により取込み口１８が形成され、ガイド板
５，７によつて余剰管糸送り出し口９が形成され
る。またガイド板５，６間には管糸待機溝１０と
ボビン排出溝１１が形成される。

１２は巻取位置のボビン排出用旋回レバーであ
る。

巻取位置１３のトレイＴ下方、即ち回転円盤４
の下位には圧空供給源に連る導管１４に接続する
空気噴射ノズル１５が設けられ、該ノズル１５か
ら噴射される空気は回転円盤４の図示しないスリ
ツトを通つてトレイＴのペグ内空間へ噴出し、さ
らにペグ上端に穿設した孔よりボビンの中心孔内
へ噴出し、該ボビン中心孔内に垂下している糸端
を上方へ吹き上げる。

該吹上げられた糸端が上方で待機する中継パイ
プ１６に吸引把持される。

巻取位置１３の管糸Ｋ１上方には、バルーンブ
レーカ１７、管糸側糸端を図示しない糸結び装置
へ案内する中継パイプ１６、パツケージ１８側糸
端を糸結び装置へ案内するためのサクシヨンマウ
ス、あるいは糸の欠点を検出するスラブキヤツチ
ヤ等が付設されている。

第２図は上記巻取ユニツトを多数並設した自動
ワインダＷへの管糸供給路、ボビン帰還路を示
す。

巻取ユニツト１ａ〜１ｎの一側には全ユニツト
に沿つて２本のコンベアベルト１９，２０が敷設
され、一方のコンベア１９は矢印２１方向へ他方
のコンベア２０は逆方向２２へ走行している。該
コンベア１９，２０と後述する分割ガイドによつ
て閉ループの管糸供給路２３，２４が形成され、
一台のワインダを複数のセクシヨンＡ，Ｂに分割
し、セクシヨンＡには搬入路２５を経て移送され
る管糸Kaのみが供給され、セクシヨンＢには搬
入路２５とは別の搬入路２６より移送される管糸
Kbのみが供給され、両管糸は混同することはな
い。

一方上記ワインダの他側には一本の巾広のコン
ベアベルト２７が全ユニツトに沿つて敷設され、
ガイド兼仕切板によつて各セクシヨン専用のボビ
ン帰還路２８，２９が形成される。

第２図における、管糸搬入路２５と供給路２３
間の接続部を第３図、第４図に示す。

即ち、搬入路２５は１本の巾広のコンベアベル
ト３０と該ベルト上で管糸を種類別に分離して移
送するためのガイド板３１，３２，３３がフレー
ム３４、および吊着アーム３５を介してフレーム
３６に固定される。

上記コンベアベルト３０上のトレイ通路２５
と、管糸供給路側の通路３７間には回転円盤３８
がブラケツト３９に軸支され、該円盤３８とガイ
ド板４０，４１とにより、半円状のトレイ通路４
２が形成される。

上記回転円盤３８は円盤の外周の環状部分３８
ａが搬入路側のコンベアベルト３０の側部に接触
し、ベルト３０の走行力によつて回転するもので
ある。

従つて搬入路２５を移送されてくる管糸を挿着
したトレイTaは回転円盤３８に乗り、通路４２
を経て供給路１９へ移送される。

次にユニツトに沿つた管糸供給路２３の閉ルー
プを構成する機構について説明する。即ち、第２
図におけるセクシヨンＡ，Ｂ間の閉ループ分割機
構は、第５図に示すように、巻取セクシヨンＡ，
Ｂの境界部に設けられる第１のガイド面４３およ
び第２のガイド面４５を形成した仕切板からなる
分割ガイド４５をフレーム４６に着脱自在にねじ
４７固定したもので、第１のガイド面４３はコン
ベア２０上のトレイをコンベア１９へ移送するも
ので、セクシヨンＡ側閉ループ供給路を形成し、
第２のガイド面４４はコンベア１９上のトレイを
コンベア２０上へ移送するもので、セクシヨンＢ
側の閉ループ供給路を形成するものである。

なおセクシヨンＡ，Ｂ間においてコンベア１
９，２０間のガイド板４８には切除部４９が予め
形成されており、該切除部に仕切板４５が配置さ
れる。

従つてこのような切除部４９をワインダの複数
箇所に設けておけば、上記仕切板４５を適当な位
置の切除部に固定することにより、巻取セクシヨ
ンのユニツト数を自由に増減することができる。

なお、上記管糸供給路２３，２４側のセクシヨ
ンの分割態様に応じてボビン帰還路３側において
も帰還路の切換えが行われる。

即ち、第５図に示す如く、全巻取ユニツト１に
沿つて設けられる一本のコンベアベルト２７上
に、ガイド板５０，５１，５２がベルト走行方向
に全長に渡つて設けられ、個々に分離したトレイ
排出用通路２８，２９が形成されて、ボビン帰還
路が構成される。

上記通路２８，２９の中間にのびるガイド板５
１の適当箇所即ち、各ユニツト毎、あるいは各ス
パン毎に切除部５３が形成され、該位置には軸５
４を中心に回転位置決め自在な切換えガイド５５
が設けられ、通路２８に対して進出、後退自在と
され、上記切換ガイド５５が実線位置の時は、通
路２８上を移送されてきたトレイはガイド面５５
ａによつて通路上の進行を阻止されると共に他方
の通路２９上へ移行し通路２９上を移送される。
一方上記切換ガイド５５が二点鎖線位置５５ｂ即
ち、ガイド板５１と同一直線上に位置決めされた
場合は、通路２８上を移送されてきたトレイは該
切換ガイド５５ｂ位置をそのまま通過して通路２
８上を移送される。このようにして帰還路３上に
おいても管糸の種類に従つて巻取ユニツトから排
出されるトレイも該トレイ専用の通路上を移送で
きるのである。

なお、帰還路３を形成するコンベアベルト２７
は巾広の一本のベルトであり、従つて中央のガイ
ド板５１は、第６図の如く、固定フレーム５６上
に支持した湾曲アーム５７に吊持されており、ア
ーム５７は少なくともトレイＴに挿着されたボビ
ンＢの高さ以上の位置で湾曲している。

従つて、第５図において、巻取ユニツト１ｉ，
１ｊ間で巻取セクシヨンを分割し、セクシヨン
Ａ，Ｂにおいて各々異る種類の糸を巻取るとする
と、セクシヨンＡにおいて通路２０上を矢印５８
方向に移送されるトレイ上の管糸は各ユニツトの
待機溝１０中へ供給され、端部のユニツト１ｉの
待機溝１０へ所定数の管糸が供給されると後続の
管糸はガイド板４５によつて矢印５９方向へ移送
され通路１９上を矢印６０方向へ移送され、他端
部において再び通路２０へ乗り閉ループ内を循環
する。

一方巻取ユニツト１ｉから排出される空ボビン
あるいは残糸付ボビンは通路２８を矢印６１方向
に移送され、該通路２８の途次のユニツトから排
出される空ボビン等と共に通路２８上を移送され
る。

またセクシヨンＢ側についても同様に、管糸供
給路２４側の通路１９，２０を矢印５８，６０方
向に循環する管糸が逐次巻取ユニツトへ供給さ
れ、各ユニツトから排出された空ボビン等は帰還
路３側の通路２８上を移送され、切換ガイド５５
が実線位置に位置決め固定されることにより、通
路２８から通路２９へ移行し、通路２９上を矢印
６２方向へ移送されるのである。

従つて、今巻取セクシヨンＡ，Ｂ内の巻取ユニ
ツト数を変更したい場合、例えば第７図に示す如
く、セクシヨンＡ，ＢをスパンＳ１，Ｓ２とスパ
ンＳ３，Ｓ４で構成していたものを、セクシヨン
ＢをスパンＳ２，Ｓ３，Ｓ４で構成したい場合
は、第７図のスパンＳ２，Ｓ３間に固定していた
第５図示の仕切板４５を外し、スパンＳ１，Ｓ２
間にねじ固定すると共に、スパンＳ２，Ｓ３間の
切換ガイド５５を第５図二点鎖線位置５５ａへ戻
しスパンＳ１，Ｓ２間の切換ガイド５５を第５図
実線位置の如く回転位置決めすれば、第８図示の
管糸搬送路が形成される。

このようにして一つの糸種を巻取る巻取ユニツ
トのユニツト数を変更することができる。即ち、
第７、第８図の１スパンＳ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４
を各15錘として60錘立ての自動ワインダＷとする
と、第７図のセクシヨンＡ，Ｂは各々30錘であ
り、第８図示のセクシヨンＡ１は15錘、セクシヨ
ンＢ１は45錘となり、セクシヨンＢ１の糸巻パツ
ケージの生産量を増大しセクシヨンＡ１のパツケ
ージの生産量を減少させることができる。

なお、上記実施例では巻取ユニツト数の調整を
スパン単位で行うものを示したが、巻取ユニツト
単位で行うことも可能であり、各錘位置に分割ガ
イド４５を設けておくと共に、ガイド板４８取付
用切欠４９を各錘位置に設けておき、セクシヨン
の切換部分以外のユニツト位置の切欠４９はスラ
イド部材で閉じるようにしておけばよい。

また、２台の自動ワインダーを連結したものに
おいても同様にできる。

さらに、各セクシヨンＡ，ＢあるいはＡ１，Ｂ
１への管糸搬入路２５，２６のうち、搬入路２５
と管糸供給路１９を接続する第３図示の回転円盤
３８をセクシヨンＡ側では右端のユニツト位置１
ａ、セクシヨンＢ側では左側のユニツト位置１ｎ
に設けることによつてセクシヨンの分割は巻取ユ
ニツト単位にいづれの位置においても行うことが
できる。

また、管糸搬入路２５，２６は各巻取セクシヨ
ンの糸を製造する精紡機と直結すること、あるい
は、精紡機上りの管糸を貯溜しているパーツフイ
ーダに連続させることが可能である。

なお、上記実施例では２セクシヨンの場合につ
いて述べたが３セクシヨン以上においても同様に
してできる。

以上のように本発明では、自動ワインダを構成
する多数の巻取ユニツトを任意のユニツト数毎の
巻取セクシヨンに分割でき、異種の糸を巻取る巻
取ユニツト数を変更する際、上記分割ガイドの位
置を変更するだけで簡単に巻取ユニツト数の配分
比が変更でき、異種の糸の巻取処理量の調整を容
易に行うことができ、糸の需要に応じて生産調整
することが極めて簡単な操作によりできるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明システムに適用される巻取ユニ
ツトの一例を示す斜視図、第２図は管糸供給路、
ボビン帰還路のレイアウトを示す平面図、第３図
は管糸搬入路と管糸供給路の接続部分を示す平面
図、第４図は同側面図、第５図は本発明システム
の実施例を示す平面図、第６図はボビン帰還路の
側面図、第７図、第８図は本発明システムによる
管糸供給方法を示す説明図である。 １ａ〜１ｎ…巻取ユニツト、１９，２０…コン
ベア、２３，２４…管糸供給路、４３…第１のガ
イド面、４４…第２のガイド面、４５…分割ガイ
ド、４６…フレーム、４７…ネジ、Ａ，Ｂ，Ａ
１，Ｂ１…巻取セクシヨン、Ｗ…自動ワインダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 多数の巻取ユニツトを並設した自動ワインダ
   の巻取ユニツトの一側には該ユニツトに沿つて管
   糸供給用の２本のコンベアを逆方向に走行させて
   設け、管糸が巡回し、その途次において上記コン
   ベア上から巻取ユニツトへ管糸が供給されるよう
   な管糸供給装置において、 上記ユニツトに沿う方向の任意の位置で管糸供
   給路を、異種管糸用の巻取セクシヨンに応じて分
   配する着脱自在な分割ガイドを設け、 上記各巻取セクシヨンの境界部に設けられる分
   割ガイドがあるセクシヨン内の管糸を巡環させる
   第１のガイド面と隣接するセクシヨン内の管糸を
   巡環させる第２のガイド面を形成した仕切板であ
   つて、互いに反対方向に回動するコンベア間のガ
   イド板に形成した切除部に上記仕切板を着脱自在
   に固着し、上記切除部をユニツトに沿つて複数の
   箇所に設けたことを特徴とする異種管糸のワイン
   ダへの供給装置。