JPS5851376Y2 - クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 - Google Patents
クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置Info
- Publication number
- JPS5851376Y2 JPS5851376Y2 JP9473277U JP9473277U JPS5851376Y2 JP S5851376 Y2 JPS5851376 Y2 JP S5851376Y2 JP 9473277 U JP9473277 U JP 9473277U JP 9473277 U JP9473277 U JP 9473277U JP S5851376 Y2 JPS5851376 Y2 JP S5851376Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- scavenging
- crank chamber
- port
- cylinder
- compression type
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【考案の詳細な説明】
本考案はクランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気効
率向上に有効な掃気装置に関する。
率向上に有効な掃気装置に関する。
シリンダー内面に排気口と掃気口を備えたクランク室圧
縮型2サイクルエンジンに於ては、その構造上、掃気口
の開閉タイミングは下死点に対して対称となる。
縮型2サイクルエンジンに於ては、その構造上、掃気口
の開閉タイミングは下死点に対して対称となる。
しかしシリンダー内圧力、クランク室内圧力は各種運転
状況1により大巾に変化するので、適切な掃気開口時期
は排気開口後20°〜40゜(所謂排気リード)の間で
あるが、適当な掃気閉口時期は第1図に示すようにクラ
ンク室圧力の関係上回転数によって大きく変化する。
状況1により大巾に変化するので、適切な掃気開口時期
は排気開口後20°〜40゜(所謂排気リード)の間で
あるが、適当な掃気閉口時期は第1図に示すようにクラ
ンク室圧力の関係上回転数によって大きく変化する。
例えば実用最低回転数N、=300ORPMの時、下死
点、後の最適掃気閉口時期0、はθ1=20°であるが
、最大回転数N2=7000の時にはθ2=800とな
る。
点、後の最適掃気閉口時期0、はθ1=20°であるが
、最大回転数N2=7000の時にはθ2=800とな
る。
従って従来の掃気口は掃気開口時期を排気開口後20’
−40°の間に設定していたために(第3図)、掃気閉
口時期も当然これと対称(通常下死点後500〜70°
)となり、低回転数域では掃気行程の後半部(第3図の
期間aはクランク室よりシリンダーへ新気が流入すると
いう本来の掃気作用が実施されず、逆にシリンダーより
クランク室への逆流現象が見られ、掃気効率の低下、給
気比の低下を来たし、従って低速域のトルクが出にくく
、又燃費も悪くなるという欠点があった。
−40°の間に設定していたために(第3図)、掃気閉
口時期も当然これと対称(通常下死点後500〜70°
)となり、低回転数域では掃気行程の後半部(第3図の
期間aはクランク室よりシリンダーへ新気が流入すると
いう本来の掃気作用が実施されず、逆にシリンダーより
クランク室への逆流現象が見られ、掃気効率の低下、給
気比の低下を来たし、従って低速域のトルクが出にくく
、又燃費も悪くなるという欠点があった。
この対策として掃気口とクランク室をつなぐ掃気通路の
途中に、クランク室よりシリンダー内へのみの流通を許
す逆止弁を配置することが考えられる。
途中に、クランク室よりシリンダー内へのみの流通を許
す逆止弁を配置することが考えられる。
ところがその場合は回転数や負荷等の運転条件に関係な
く、すべての新気が逆止弁を通過する形になるため、逆
止弁の開口面積を大きく取らなければならず、耐久性が
低下する。
く、すべての新気が逆止弁を通過する形になるため、逆
止弁の開口面積を大きく取らなければならず、耐久性が
低下する。
又流量係数も小さくなり(抵抗大)、それによる性能低
下も避けられない。
下も避けられない。
本考案は掃気口を少なくとも上下2個に分割し、上部掃
気口とクランク室をつなぐ掃気通路内のみに逆止弁を配
置して、掃気タイミングを第3図のように非対称且つ可
変としたもので、第2図に1実施例を示す。
気口とクランク室をつなぐ掃気通路内のみに逆止弁を配
置して、掃気タイミングを第3図のように非対称且つ可
変としたもので、第2図に1実施例を示す。
第2図のシリンダー1はその内面に排気口2と、上段掃
気口3、下段掃気口4を備え、排気0.2は排気通路5
、消音器(図示せず)を経て大気に連通し、上段掃気口
3は上段掃気通路6、逆止弁7を介してクランク室8に
連通し、下段掃気口4は下段掃気通路9を介して直接ク
ランク室8に連通している。
気口3、下段掃気口4を備え、排気0.2は排気通路5
、消音器(図示せず)を経て大気に連通し、上段掃気口
3は上段掃気通路6、逆止弁7を介してクランク室8に
連通し、下段掃気口4は下段掃気通路9を介して直接ク
ランク室8に連通している。
逆止弁7はクランク室8からシリンダー1内へのみの新
気の流通を許す特性を備え、具体的にはリード弁である
。
気の流通を許す特性を備え、具体的にはリード弁である
。
シリンダー1の内面に摺動自在に嵌合したピストン10
は、ピストンピン11、コネクティングロッド12、ク
ランクピン13を介してクランクアーム14に連結され
、クランクアーム14の回転により上下に往復運動を行
ない、排気口2、掃気口3,4と協働してピストンパル
プを形成する。
は、ピストンピン11、コネクティングロッド12、ク
ランクピン13を介してクランクアーム14に連結され
、クランクアーム14の回転により上下に往復運動を行
ない、排気口2、掃気口3,4と協働してピストンパル
プを形成する。
なお15は吸気通路、16は吸入用リード弁、17は気
化器、18は点火栓である。
化器、18は点火栓である。
尚、吸入方法はり−ド弁方式にかかわらず、ピストン弁
方式、ロータリー弁方式等を採用しても本考案の掃気方
式は実施出来る。
方式、ロータリー弁方式等を採用しても本考案の掃気方
式は実施出来る。
ピストン10により制御され乞下段掃気口4の開閉時期
は、エンジンの実用最低回転数N1時の適切な掃気閉口
時期θ1 (第1図)に設定し、上段掃気口3の開口時
期は、排気口2の開口後の適当な時期に設定している。
は、エンジンの実用最低回転数N1時の適切な掃気閉口
時期θ1 (第1図)に設定し、上段掃気口3の開口時
期は、排気口2の開口後の適当な時期に設定している。
上段掃気口3とクランク室8の間には、前述の如くクラ
ンク室8よりシリンダー1側へのみの流入を許す逆止弁
7が挿入されており、上段掃気口3からはシリンダー内
圧力とクランク室内圧力の差により掃気作用が実施され
る構造となっている。
ンク室8よりシリンダー1側へのみの流入を許す逆止弁
7が挿入されており、上段掃気口3からはシリンダー内
圧力とクランク室内圧力の差により掃気作用が実施され
る構造となっている。
第2図の状態からクランクアーム14が矢印方向に回転
すると、ピストン10の上昇によりクランク室8内が減
圧し、気化器17で形成された混合気(新気)がクラン
ク室8内へ入る。
すると、ピストン10の上昇によりクランク室8内が減
圧し、気化器17で形成された混合気(新気)がクラン
ク室8内へ入る。
上昇するピストン10により掃気口4,3、排気口2が
その順に閉じ、それまでにシリンダー1内に充填されて
いた新気は圧縮され、所定タイミングに点火栓18から
供給される火花により着火爆発してピストン10に押し
下げ力を及ぼす。
その順に閉じ、それまでにシリンダー1内に充填されて
いた新気は圧縮され、所定タイミングに点火栓18から
供給される火花により着火爆発してピストン10に押し
下げ力を及ぼす。
ピストン10が上死点から下降する際は、第3図の如く
先ず排気口2が開き、シリンダー1内の高温高圧燃焼ガ
スが排気口2から噴出(ブローダウン)シ、引続き従来
の掃気口開口時期よりも早く上段掃気口3が開き、従来
の掃気口開口時期より遅れて下段掃気口4が開く。
先ず排気口2が開き、シリンダー1内の高温高圧燃焼ガ
スが排気口2から噴出(ブローダウン)シ、引続き従来
の掃気口開口時期よりも早く上段掃気口3が開き、従来
の掃気口開口時期より遅れて下段掃気口4が開く。
下段掃気口4の開口時期は、第1図の如くエンジンの実
用最低回転数N1時の適切な掃気閉口位置θ1に設定し
てあり、上段掃気通路6には逆止弁7が設けであるため
、シリンダー内圧力とクランク室内圧力の差により、実
用最低回転数N1時には上段掃気口3の掃気閉口時期は
下段掃気口4の閉じる最適掃気閉口時期θ1となる。
用最低回転数N1時の適切な掃気閉口位置θ1に設定し
てあり、上段掃気通路6には逆止弁7が設けであるため
、シリンダー内圧力とクランク室内圧力の差により、実
用最低回転数N1時には上段掃気口3の掃気閉口時期は
下段掃気口4の閉じる最適掃気閉口時期θ1となる。
エンジン回転数の増加につれて掃気行程中に於けるシリ
ンダー内圧力とクランク室内圧力の関係は変わり、掃気
閉口時期はθ1より遅れ、上昇するピストン10により
下段掃気口4が閉じた後も、シリンダー1内よりクラン
ク室8内の圧力が高い間中、上段掃気口3からシリンダ
ー1内へ新気が流入する。
ンダー内圧力とクランク室内圧力の関係は変わり、掃気
閉口時期はθ1より遅れ、上昇するピストン10により
下段掃気口4が閉じた後も、シリンダー1内よりクラン
ク室8内の圧力が高い間中、上段掃気口3からシリンダ
ー1内へ新気が流入する。
そして最大回転数N2時には最適掃気閉口時期θ2に於
て、上段掃気口3からシリンダー1内への新気の流入は
停止する。
て、上段掃気口3からシリンダー1内への新気の流入は
停止する。
つ1り本考案の土、下段掃気口を含めた掃気開口期間は
、実用最低回転数N1時は第3図A点から8点1で、又
最大回転数N2時は第3図A点からC点までとなり、回
転数に応じて可変となる。
、実用最低回転数N1時は第3図A点から8点1で、又
最大回転数N2時は第3図A点からC点までとなり、回
転数に応じて可変となる。
以上説明したように宋考案はシリンダ−1内面に排気口
2と掃気口3,4を備えたクランク室圧縮型2サイクル
エンジンに於て、ピストン10摺動方向上下に間隔を隔
てて少なくとも2個の掃気口3,4を開口し、上部掃気
口3はクランク室8よりシリンダー1内へのみの流通を
許す逆止弁7を介してクランク室8と連通し、下部掃気
口4はクランク室8へ直接連通したことを特徴としてい
るので、本考案によると掃気タイミングは第3図のよう
に非対称且つ可変となり、このため回転数及びスロット
ル弁開度の変化に対し、それに対応して変化するシリン
ダー内圧力、クランク室内圧力の変動に応じて掃気作用
が実施され、最もよい掃気効率を得ることができる。
2と掃気口3,4を備えたクランク室圧縮型2サイクル
エンジンに於て、ピストン10摺動方向上下に間隔を隔
てて少なくとも2個の掃気口3,4を開口し、上部掃気
口3はクランク室8よりシリンダー1内へのみの流通を
許す逆止弁7を介してクランク室8と連通し、下部掃気
口4はクランク室8へ直接連通したことを特徴としてい
るので、本考案によると掃気タイミングは第3図のよう
に非対称且つ可変となり、このため回転数及びスロット
ル弁開度の変化に対し、それに対応して変化するシリン
ダー内圧力、クランク室内圧力の変動に応じて掃気作用
が実施され、最もよい掃気効率を得ることができる。
この結果(1)全開低速域のトルク向上及び回転数の安
定性の向上 (2)燃費率の低減 (3)部分負荷及びアイドリンク時の安定性の向上・・
・等の効果を期待することができる。
定性の向上 (2)燃費率の低減 (3)部分負荷及びアイドリンク時の安定性の向上・・
・等の効果を期待することができる。
第1図はエンジン回転数に対する最適掃気閉口時期を示
すグラフ、第2図は本考案を適用したエンジンの縦断面
略図、第3図は掃気口の開閉タイミングを示す図面であ
る。 1・・・・・・シリンダー 2・・・・・・排気口、3
・・・・・・上段掃気口(土部掃気口)、4・・・・・
・下段掃気口(下部掃気口)、7・・・・・・逆止弁、
8・・・・・・クランク室、10・・・・・・ピストン
。
すグラフ、第2図は本考案を適用したエンジンの縦断面
略図、第3図は掃気口の開閉タイミングを示す図面であ
る。 1・・・・・・シリンダー 2・・・・・・排気口、3
・・・・・・上段掃気口(土部掃気口)、4・・・・・
・下段掃気口(下部掃気口)、7・・・・・・逆止弁、
8・・・・・・クランク室、10・・・・・・ピストン
。
Claims (1)
- シリンダ−1内面に排気口2と掃気口3,4を備えたク
ランク室圧縮型2サイクルエンジンに於て、ピストン1
0摺動方向上下に間隔を隔てて少なくとも2個の掃気口
3,4を開口し、上部掃気口3はクランク室8よりシリ
ンダー1内へのみの流通を許す逆止弁7を介してクラン
ク室8と連通し、下部掃気口4はクランク室8へ直接連
通したことを特徴とするクランク室圧縮型2サイクルエ
ンジンの掃気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9473277U JPS5851376Y2 (ja) | 1977-07-15 | 1977-07-15 | クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9473277U JPS5851376Y2 (ja) | 1977-07-15 | 1977-07-15 | クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5421714U JPS5421714U (ja) | 1979-02-13 |
JPS5851376Y2 true JPS5851376Y2 (ja) | 1983-11-22 |
Family
ID=29027015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9473277U Expired JPS5851376Y2 (ja) | 1977-07-15 | 1977-07-15 | クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5851376Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5618021A (en) * | 1979-07-21 | 1981-02-20 | Yamaha Motor Co Ltd | Port scavenging 2-cycle engine |
JPS641470Y2 (ja) * | 1981-05-20 | 1989-01-13 |
-
1977
- 1977-07-15 JP JP9473277U patent/JPS5851376Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5421714U (ja) | 1979-02-13 |
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