JPH1160608A - 高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法 - Google Patents
高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法Info
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- JPH1160608A JPH1160608A JP23765997A JP23765997A JPH1160608A JP H1160608 A JPH1160608 A JP H1160608A JP 23765997 A JP23765997 A JP 23765997A JP 23765997 A JP23765997 A JP 23765997A JP H1160608 A JPH1160608 A JP H1160608A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】簡単な精製方法で高純度のヒアルロン酸(塩)
の得られる培養法によるヒアルロン酸(塩)の製造方法
を提供する。 【解決手段】ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培地
に培養して、ヒアルロン酸もしくはその塩を、培養液中
に蓄積させ、該培養液に4級アンモニウム塩を添加し、
ヒアルロン酸もしくはその塩と菌体のみを特異的に沈殿
させ、該沈殿を純水で洗浄後、0.3モル/リットル以
上の塩濃度の塩水溶液に溶解せしめたのち、0℃〜5℃
に冷却し、生成した4級アンモニウム塩の結晶を菌体と
ともに分離、除去したのち、得られた溶液を有機溶剤に
て晶析して高純度ヒアルロン酸もしくはその塩を得る。
の得られる培養法によるヒアルロン酸(塩)の製造方法
を提供する。 【解決手段】ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培地
に培養して、ヒアルロン酸もしくはその塩を、培養液中
に蓄積させ、該培養液に4級アンモニウム塩を添加し、
ヒアルロン酸もしくはその塩と菌体のみを特異的に沈殿
させ、該沈殿を純水で洗浄後、0.3モル/リットル以
上の塩濃度の塩水溶液に溶解せしめたのち、0℃〜5℃
に冷却し、生成した4級アンモニウム塩の結晶を菌体と
ともに分離、除去したのち、得られた溶液を有機溶剤に
て晶析して高純度ヒアルロン酸もしくはその塩を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培養法により、医
薬、化粧品、食品等広範囲に利用されるヒアルロン酸も
しくはその塩(以下、ヒアルロン酸(塩)という)を高
純度で製造する方法に関する。
薬、化粧品、食品等広範囲に利用されるヒアルロン酸も
しくはその塩(以下、ヒアルロン酸(塩)という)を高
純度で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ヒアルロン酸(塩)の工業的
製造法としては、主として、にわとりのとさかから該ヒ
アルロン酸(塩)を抽出する方法(抽出法)もしくはヒ
アルロン酸産生能を有する微生物を培地に培養して該培
養液より採取する方法(発酵法)により行われている。
製造法としては、主として、にわとりのとさかから該ヒ
アルロン酸(塩)を抽出する方法(抽出法)もしくはヒ
アルロン酸産生能を有する微生物を培地に培養して該培
養液より採取する方法(発酵法)により行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の発酵法の技術で
は、ヒアルロン酸(塩)の精製段階で、まず遠心分離も
しくはフィルタープレス等の方法により培養液と菌体と
を分離し、その後、該菌体を除去した培養液を限外濾
過、4級アンモニウム塩沈殿、活性炭等による不純物吸
着、アルコールによる晶析等の精製工程を組み合わせて
処理され、純度の高いヒアルロン酸(塩)が製造されて
いる。これらの精製法は抽出法の精製工程に比べるとか
なり簡略になってはいるが、更なる工程の短縮が望まれ
ているのが現状である。本発明者らは簡単な方法で高純
度のヒアルロン酸(塩)を得る方法について鋭意研究し
た。その結果、ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培
養した培養液に、直接、4級アンモニウム塩を添加し、
ヒアルロン酸(塩)と菌体のみを特異的に沈殿させ、つ
いで該沈殿を純水で洗浄したのち、0.3モル/リット
ル以上の塩濃度の塩水溶液に該沈殿を溶解せしめたの
ち、得られた溶液を0℃〜5℃に冷却し、発生した4級
アンモニウム塩の結晶を菌体とともに分離し、その後、
純水で該結晶を洗浄したのち、0.3モル/リットル以
上の塩濃度の塩水溶液に溶解せしめ、適当な有機溶剤に
て晶析を行うことにより、高純度のヒアルロン酸(塩)
が得られることを見い出し、本発明を完成した。
は、ヒアルロン酸(塩)の精製段階で、まず遠心分離も
しくはフィルタープレス等の方法により培養液と菌体と
を分離し、その後、該菌体を除去した培養液を限外濾
過、4級アンモニウム塩沈殿、活性炭等による不純物吸
着、アルコールによる晶析等の精製工程を組み合わせて
処理され、純度の高いヒアルロン酸(塩)が製造されて
いる。これらの精製法は抽出法の精製工程に比べるとか
なり簡略になってはいるが、更なる工程の短縮が望まれ
ているのが現状である。本発明者らは簡単な方法で高純
度のヒアルロン酸(塩)を得る方法について鋭意研究し
た。その結果、ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培
養した培養液に、直接、4級アンモニウム塩を添加し、
ヒアルロン酸(塩)と菌体のみを特異的に沈殿させ、つ
いで該沈殿を純水で洗浄したのち、0.3モル/リット
ル以上の塩濃度の塩水溶液に該沈殿を溶解せしめたの
ち、得られた溶液を0℃〜5℃に冷却し、発生した4級
アンモニウム塩の結晶を菌体とともに分離し、その後、
純水で該結晶を洗浄したのち、0.3モル/リットル以
上の塩濃度の塩水溶液に溶解せしめ、適当な有機溶剤に
て晶析を行うことにより、高純度のヒアルロン酸(塩)
が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0004】
(1)ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培地に培養
して、ヒアルロン酸もしくはその塩を培養液中に蓄積さ
せ、該培養液に4級アンモニウム塩を添加し、ヒアルロ
ン酸もしくはその塩と菌体のみを特異的に沈殿させ、該
沈殿を純水で洗浄後、0.3モル/リットル以上の塩濃
度の塩水溶液に溶解せしめたのち、0℃〜5℃に冷却
し、生成した4級アンモニウム塩の結晶を菌体とともに
分離、除去し、その後溶液を有機溶剤にて晶析すること
を特徴とする高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造
法。 (2)ヒアルロン酸産生能を有する微生物がストレプト
コッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ス
トレプトコッカス・エクイシミリス(Strescoccusequisi
milis)、ストレプトコッカス・エクイ (Streptococcus
equi)、ストレプトコッカス・デイスガラクテイエ(St
repto-coccus dysgalactiae)、ストレプトコッカス・
ズーエピデミカス(Streptococcuszooepidemicus)のなか
から選ばれた1種以上の微生物である前記第1項記載の
高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 (3)0.3モル/リットル以上の塩濃度の塩水溶液が
塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化
マグネシウムおよび硫酸マグネシウムのなかから選ばれ
た1種以上の塩の水溶液である前記第1項記載の高純度
ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 (4)前記第1項の純水での洗浄において、その洗浄で
発生する上澄み液が電気伝導度で1.0mS/cm以下にな
るまで洗浄することを特徴とする前記第1項記載の高純
度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。
して、ヒアルロン酸もしくはその塩を培養液中に蓄積さ
せ、該培養液に4級アンモニウム塩を添加し、ヒアルロ
ン酸もしくはその塩と菌体のみを特異的に沈殿させ、該
沈殿を純水で洗浄後、0.3モル/リットル以上の塩濃
度の塩水溶液に溶解せしめたのち、0℃〜5℃に冷却
し、生成した4級アンモニウム塩の結晶を菌体とともに
分離、除去し、その後溶液を有機溶剤にて晶析すること
を特徴とする高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造
法。 (2)ヒアルロン酸産生能を有する微生物がストレプト
コッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ス
トレプトコッカス・エクイシミリス(Strescoccusequisi
milis)、ストレプトコッカス・エクイ (Streptococcus
equi)、ストレプトコッカス・デイスガラクテイエ(St
repto-coccus dysgalactiae)、ストレプトコッカス・
ズーエピデミカス(Streptococcuszooepidemicus)のなか
から選ばれた1種以上の微生物である前記第1項記載の
高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 (3)0.3モル/リットル以上の塩濃度の塩水溶液が
塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化
マグネシウムおよび硫酸マグネシウムのなかから選ばれ
た1種以上の塩の水溶液である前記第1項記載の高純度
ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 (4)前記第1項の純水での洗浄において、その洗浄で
発生する上澄み液が電気伝導度で1.0mS/cm以下にな
るまで洗浄することを特徴とする前記第1項記載の高純
度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いるヒアルロン酸産生
能を有する微生物(以下、ヒアルロン酸生産菌という)
としては、ストレプトコッカス属、例えばストレプトコ
ッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、スト
レプトコッカス・エクイシミリス(Strescoccus equisi
milis)、ストレプトコッカス・エクイ(Streptococcus
equi)、ストレプトコッカス・デイスガラクテイエ(Stre
pto- coccus dysgalactiae)およびストレプトコッ
カス・ズーエピデミカス(Streptococcuszooepidemicus)
のなかから選ばれた1種以上の微生物を挙げることがで
きる。
能を有する微生物(以下、ヒアルロン酸生産菌という)
としては、ストレプトコッカス属、例えばストレプトコ
ッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、スト
レプトコッカス・エクイシミリス(Strescoccus equisi
milis)、ストレプトコッカス・エクイ(Streptococcus
equi)、ストレプトコッカス・デイスガラクテイエ(Stre
pto- coccus dysgalactiae)およびストレプトコッ
カス・ズーエピデミカス(Streptococcuszooepidemicus)
のなかから選ばれた1種以上の微生物を挙げることがで
きる。
【0006】以下の説明で特に断らない限り、%は重量
(g)/容量(dl)%を用いた。また、ここで言う純
水とは電気伝導度0.15 mS/cm以下の水をいう。本
発明に用いる培地は、ヒアルロン酸生産菌を培養するの
に通常用いられる培地を用いればよく、例えば、グルコ
ース3.0%、酵母エキス1.0%、リン酸1カリウム
0.3%、リン酸2カリウム0.2%、チオ硫酸ナトリ
ウム0.01%、硫酸マグネシウム7水塩0.01%、
亜硫酸ナトリウム0.002%、塩化コバルト0.00
1%、塩化マンガン0.001%を含む成分でpH6.
0〜8.5に調整された培地を用いることができる。
(g)/容量(dl)%を用いた。また、ここで言う純
水とは電気伝導度0.15 mS/cm以下の水をいう。本
発明に用いる培地は、ヒアルロン酸生産菌を培養するの
に通常用いられる培地を用いればよく、例えば、グルコ
ース3.0%、酵母エキス1.0%、リン酸1カリウム
0.3%、リン酸2カリウム0.2%、チオ硫酸ナトリ
ウム0.01%、硫酸マグネシウム7水塩0.01%、
亜硫酸ナトリウム0.002%、塩化コバルト0.00
1%、塩化マンガン0.001%を含む成分でpH6.
0〜8.5に調整された培地を用いることができる。
【0007】本発明の培養にあっては、通気撹拌培養も
しくは振トウ培養のいずれを用いてもよく、培養温度は
20℃〜40℃、好ましくは30℃〜38℃である。培
養時間は20時間〜70時間で、培養液の粘度上昇がみ
られなくなった時点で培養を停止する。
しくは振トウ培養のいずれを用いてもよく、培養温度は
20℃〜40℃、好ましくは30℃〜38℃である。培
養時間は20時間〜70時間で、培養液の粘度上昇がみ
られなくなった時点で培養を停止する。
【0008】本発明の精製で用いる4級アンモニウム塩
水溶液は0.01〜50%、好ましくは5〜20%の濃
度の4級アンモニウム塩水溶液を、培養液もしくはその
希釈水溶液に培養液もしくはその希釈水溶液の0.01
〜3.0倍容量、好ましくは0.15〜1.0倍容量の
割合で添加し、ヒアルロン酸(塩)と菌体のみを特異的
に沈殿させる。 培養液もしくはその希釈水溶液に添加
する4級アンモニウム塩はヒアルロン酸(塩)と複合体
を形成し沈殿するものであれば特に制限はないが、好ま
しくは塩化セチルピリジニウム、臭化セチルトリメチル
アンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム等を
挙げることができる。上澄み液を除去したのち、該沈殿
を純水で洗浄し、洗浄液の電気伝導度が1.0mS/cm以
下、好ましくは0.5mS/cm以下なるまで洗浄すること
が好ましい。洗浄後、沈殿を0.3モル/リットル以
上、好ましくは0.3〜1.5モル/リットルの塩化ナ
トリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネ
シウムおよび硫酸マグネシウムのなかから選ばれた1種
以上の塩の水溶液、好ましくは塩化ナトリウムもしくは
酢酸ナトリウム水溶液に溶解せしめたのち、得られた溶
液を0℃〜5℃に冷却する。発生した4級アンモニウム
塩の結晶を菌体とともに分離、除去したのち、得られた
溶液にその2倍容量以上の有機溶剤、好ましくはエタノ
ール、イソプロピルアルコール、メタノールもしくはア
セトンを添加することで晶析を行う。蓄積した沈殿を回
収後、真空乾燥を行うことにより高純度のヒアルロン酸
(塩)が得られる。この方法を用いると、従来法に比べ
遥かに簡単な操作で高純度のヒアルロン酸(塩)を得る
ことができる。
水溶液は0.01〜50%、好ましくは5〜20%の濃
度の4級アンモニウム塩水溶液を、培養液もしくはその
希釈水溶液に培養液もしくはその希釈水溶液の0.01
〜3.0倍容量、好ましくは0.15〜1.0倍容量の
割合で添加し、ヒアルロン酸(塩)と菌体のみを特異的
に沈殿させる。 培養液もしくはその希釈水溶液に添加
する4級アンモニウム塩はヒアルロン酸(塩)と複合体
を形成し沈殿するものであれば特に制限はないが、好ま
しくは塩化セチルピリジニウム、臭化セチルトリメチル
アンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム等を
挙げることができる。上澄み液を除去したのち、該沈殿
を純水で洗浄し、洗浄液の電気伝導度が1.0mS/cm以
下、好ましくは0.5mS/cm以下なるまで洗浄すること
が好ましい。洗浄後、沈殿を0.3モル/リットル以
上、好ましくは0.3〜1.5モル/リットルの塩化ナ
トリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネ
シウムおよび硫酸マグネシウムのなかから選ばれた1種
以上の塩の水溶液、好ましくは塩化ナトリウムもしくは
酢酸ナトリウム水溶液に溶解せしめたのち、得られた溶
液を0℃〜5℃に冷却する。発生した4級アンモニウム
塩の結晶を菌体とともに分離、除去したのち、得られた
溶液にその2倍容量以上の有機溶剤、好ましくはエタノ
ール、イソプロピルアルコール、メタノールもしくはア
セトンを添加することで晶析を行う。蓄積した沈殿を回
収後、真空乾燥を行うことにより高純度のヒアルロン酸
(塩)が得られる。この方法を用いると、従来法に比べ
遥かに簡単な操作で高純度のヒアルロン酸(塩)を得る
ことができる。
【0009】
【実施例】以下にその実施例を示す。なお、ヒアルロン
酸(塩)の純度の測定は化粧品種別配合規格(ヒアルロ
ン酸ナトリウム(2))記載のグルクロン酸定量法によ
った。ここで、高純度とは上記のグルクロン酸定量法に
より測定したときの該グルクロン酸含有量が40.0〜
50.0重量%のものをいう。
酸(塩)の純度の測定は化粧品種別配合規格(ヒアルロ
ン酸ナトリウム(2))記載のグルクロン酸定量法によ
った。ここで、高純度とは上記のグルクロン酸定量法に
より測定したときの該グルクロン酸含有量が40.0〜
50.0重量%のものをいう。
【0010】実施例1 炭素源としてブドウ糖6.1%、窒素源として酵母エキ
ス1.6%、リン酸1カリウム0.3%、リン酸2カリ
ウム0.2%、チオ硫酸ナトリウム0.01%、硫酸マ
グネシウム7水塩0.01%、亜硫酸ナトリウム0.0
02%、塩化コバルト0.001%、塩化マンガン0.
001%を含む培地1.7リットルに、予め37℃で1
0時間培養したストレプトコッカス・ズーエピデミカス
FERMBP878(微工研条寄 第878号)100
ミリリットルを接種し、37℃で、48時間培養する。
培養終了後、得られた培養液1.8リットルに純水を2
倍容量加えて希釈したのち、5%の塩化セチルピリジニ
ウム水溶液を希釈培養液の0.15倍容量添加する。発
生した沈殿を純水で洗浄し、洗浄液の電気伝導度が0.5
mS/cmになるまで洗浄する。該沈殿を培養液と同量の
0.3モル/リットル濃度の塩化ナトリウム水溶液に溶
解後、5℃に冷却する。発生した塩化セチルピリジニウ
ムの結晶と菌体を遠心分離にて除去のち、得られた溶液
の2倍容量のエタノールにて晶析し、沈殿物を乾燥して
6.5gのヒアルロン酸ナトリウム塩を得た。得られた
該ヒアルロン酸ナトリウム塩の純度を測定するとグルク
ロン酸含有量で45重量%以上の高純度ヒアルロン酸ナ
トリウム塩であった。
ス1.6%、リン酸1カリウム0.3%、リン酸2カリ
ウム0.2%、チオ硫酸ナトリウム0.01%、硫酸マ
グネシウム7水塩0.01%、亜硫酸ナトリウム0.0
02%、塩化コバルト0.001%、塩化マンガン0.
001%を含む培地1.7リットルに、予め37℃で1
0時間培養したストレプトコッカス・ズーエピデミカス
FERMBP878(微工研条寄 第878号)100
ミリリットルを接種し、37℃で、48時間培養する。
培養終了後、得られた培養液1.8リットルに純水を2
倍容量加えて希釈したのち、5%の塩化セチルピリジニ
ウム水溶液を希釈培養液の0.15倍容量添加する。発
生した沈殿を純水で洗浄し、洗浄液の電気伝導度が0.5
mS/cmになるまで洗浄する。該沈殿を培養液と同量の
0.3モル/リットル濃度の塩化ナトリウム水溶液に溶
解後、5℃に冷却する。発生した塩化セチルピリジニウ
ムの結晶と菌体を遠心分離にて除去のち、得られた溶液
の2倍容量のエタノールにて晶析し、沈殿物を乾燥して
6.5gのヒアルロン酸ナトリウム塩を得た。得られた
該ヒアルロン酸ナトリウム塩の純度を測定するとグルク
ロン酸含有量で45重量%以上の高純度ヒアルロン酸ナ
トリウム塩であった。
【0011】
【発明の効果】ヒアルロン酸培養液に4級アンモニウム
塩の所定量を直接、添加して精製処理することにより、
高純度のヒアルロン酸(塩)を容易に得ることができ
る。
塩の所定量を直接、添加して精製処理することにより、
高純度のヒアルロン酸(塩)を容易に得ることができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】ヒアルロン酸産生能を有する微生物を培地
に培養して、ヒアルロン酸もしくはその塩を培養液中に
蓄積させ、該培養液に4級アンモニウム塩を添加し、ヒ
アルロン酸もしくはその塩と菌体のみを特異的に沈殿さ
せ、該沈殿を純水で洗浄後、0.3モル/リットル以上
の塩濃度の塩水溶液に溶解せしめたのち、0℃〜5℃に
冷却し、生成した4級アンモニウム塩の結晶を菌体とと
もに分離、除去し、その後溶液を有機溶剤にて晶析する
ことを特徴とする高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の
製造法。 - 【請求項2】ヒアルロン酸産生能を有する微生物がスト
レプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogene
s)、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Strescoccus
equisimilis)、ストレプトコッカス・エクイ (Strep
tococcus equi)、ストレプトコッカス・デイスガラク
テイエ(Strepto-coccus dysgalactiae)、ストレプトコ
ッカス・ズーエピデミカス(Streptococcuszooepidemicu
s)のなかから選ばれた1種以上の微生物である請求項1
記載の高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 - 【請求項3】0.3モル/リットル以上の塩濃度の塩水
溶液が塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムのなかか
ら選ばれた1種以上の塩の水溶液である請求項1記載の
高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。 - 【請求項4】請求項1の純水での洗浄において、その洗
浄で発生する上澄み液が電気伝導度で1.0mS/cm以下
になるまで洗浄することを特徴とする請求項1記載の高
純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23765997A JPH1160608A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23765997A JPH1160608A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1160608A true JPH1160608A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17018611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23765997A Pending JPH1160608A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | 高純度ヒアルロン酸もしくはその塩の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1160608A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007142285A1 (ja) | 2006-06-07 | 2007-12-13 | Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. | ヒアルロン酸塩の精製方法 |
US7575914B2 (en) | 2002-08-19 | 2009-08-18 | Kolon Life Science, Inc. | Microorganism producing hyaluronic acid and purification method of hyaluronic acid |
-
1997
- 1997-08-19 JP JP23765997A patent/JPH1160608A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7575914B2 (en) | 2002-08-19 | 2009-08-18 | Kolon Life Science, Inc. | Microorganism producing hyaluronic acid and purification method of hyaluronic acid |
WO2007142285A1 (ja) | 2006-06-07 | 2007-12-13 | Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. | ヒアルロン酸塩の精製方法 |
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